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REVIEW

2010年11月29日

山梨県高等学校文化連盟・山梨県高等学校文化連盟演劇専門部「第32回山梨県高等学校演劇大会」11/14山梨県立県民文化ホール小ホール

 はじめて高校演劇の審査員をさせていただきました。朝9時から夜7時過ぎまでの長丁場。出場していた高校生と顧問先生の1ステージにかける熱い気持ちが、広い会場に静かに満ちているように感じて、身が引き締まりました。下記は上演記録と、関東大会出場が決まった2校の作品についての感想です。

 最優秀賞を受賞した甲府昭和高校『冒険授業』が12月にアトリエ春風舎で上演されます!

 ●高校演劇サミット2010 ⇒公式サイト
  2010年12月17日(金)~19日(日)@アトリエ春風舎
  参加校:都立飛鳥高校『デイドリーム』作:若林美穂(生徒創作)
      山梨県立甲府昭和高校『冒険授業』作:中村勉(顧問創作)
      都立世田谷総合『せたそーのあゆみ』作:柴幸男(既成) 潤色:岡崎恵介
  ※『せたそーのあゆみ』は2009年の『あゆみ めぐろパーシモンREMIX』がもとになっています。

20101114_yamanashi_kentaikai.JPG

 ここからネタバレします。

【1】甲府第一高校『夏休みの風景 2011』★優秀賞二席
 作:はやおとうじ(既成)

【2】山梨高校『同級生』
 作:石原哲也(既成)

~~~昼休み ~~~

【3】甲府南高校『はたらけ喫茶』★優秀賞一席
 出演:渡辺優仁 青柳心 伊藤愛 鎌矢良平 後藤遥果 大木英俊 
 作:甲府南高校演劇部(生徒創作) スタッフ:内藤嵯紀 齋藤大樹 上西哲平 粕川周平 弦間春華
 〈作品紹介〉東京都某所の喫茶店。そこに昼夜を問わず通い続けるのは、二ート♂(27歳)、二ート♀(23歳)フリーター♂(20歳)。遊んでばかりのグダグダ楽しい毎日の中に、時折垣間見える彼らの苦悩。彼らは何を思って働かないのか。そして彼らは、無事に社会に出ることはでさるのだろうか―!?

 ツンデレなウェイトレス(青柳心)におびえながら、今日もだらだらだべり続けるニートたちだったが、1人、また1人と正社員(鎌矢良平)になったり専門職(伊藤愛)に就いたり、まっとうな人生を歩み始める。1人のこった27歳の新島(渡辺優仁)は・・・。

 ナンセンス・ギャグが冴えていて驚きました。モンティー・パイソンみたい!選曲センスも素晴らしい。例えばただのダジャレなのに、BGMの妙と演技および動きの演出が面白かったので、爆笑できました(例:「ホットドッグって熱い犬、そんなの食べられない」というセリフにピアノ曲を流す等)。
 太郎の「男女」の歌に合わせて踊ったり、特に必要ではないのに会話中にジャンプしたり、激しい身体表現を急に繰り出す見せ場がとっても魅力的。神(?)役の男性(大木英俊)がひとことも発しないのも面白かったです。
 作・演出・出演されている生徒の方々自身が、本気で面白いと思うものを選んで、練り上げて上演しているから、嘘のない、爆発力のある、そして今に通じる笑いが生まれるのだろうと思います。

 起承転結の「転」に当たる部分であろう、新島がウェイトレスの言葉に心動かされて教師になる決意をする場面。演技も脚本も少々説得力に欠けたように感じました。でも暗闇にサスが当たる新島の独白は正統派演劇的で良かったです。


【4】白根高校『南アルプスの少女:演劇部辞めます編』
 作:河野豊仁(顧問創作) 


【5】甲府昭和高校『冒険授業』★最優秀賞
 出演:村社忠之 平山美奈子 中沢綾 吉岡風人 龍澤史菜 長谷部里穂 矢崎翔太 小林真伊 濱口綾乃 池谷遥 志村みゆき 滝本愛海 込山愛美 
 作:中村勉(顧問創作) 演出:濱口綾乃 演出補:池谷遥 舞台監督:濱口綾乃 美術:滝本愛海 村社忠之 長谷部里穂 照明:小林真伊 平山美奈子 音響:込山愛美 吉岡風人 衣裳:濱口綾乃 龍澤史菜 小道具:池谷遥 音響オペ:込山愛美 照明オペ:小林真伊
 〈作品紹介〉冒険授業! これは冒険についての授業であり、授業の中で冒険をするお話です。というより授業は冒険なんです。さあ出かけましょう冒険の旅へ!何万キロも何万年も遠くへ!

 柴幸男さんの『わが星』や『あゆみ』などの影響を大きく受けたであろう脚本・演出でしたね。でも単純な模倣ではなく、高校生が上演するオリジナルの演劇作品として完成度の高いものになっていました。

 幕開け。高校生(とおぼしき)男女が床に寝転がっています。死んでるようだし眠っているようでもあります。スローモーション、ストップモーションの動きで立ちあがる、歩くなどを繰り返すのはコンテンポラリー・ダンスのよう。稽古の行きとどいた群舞は、時間を止める、凝縮する、引きのばすなどの演劇的効果を生み出していました。
 一人ずつ違う学校の制服を着ることで、特定のクラス内ではなく、世界中の高校生が舞台にいることを表現。世界を1つの空間に凝縮し、生死を暗示して時間も可視化したのです。オープニングでいきなりコレですから、期待値が異様に上がりました。

 布団をボールに見たてたドッジボール、見えない縄の縄跳びなど、演劇ならではの演出で楽しませてくれます。セリフを短く区切り、例えば1つの単語を色んな言い方で発語することで、発音や声色次第で意味が変わるという言葉の可能性を見せていました。

 やがて登校拒否をしているのであろう1人の女子生徒に焦点が絞られます。彼女は巨大なエンドウマメのような抱き枕を擬人化して友達と呼び、自分の殻の中に閉じこもっているのです。彼女の夢の中の学校に、実体の世界から生徒と先生が飛びこんできます。学校の現実と誰かの夢とが交錯するのは面白いですが、個人的には、せっかく宇宙の果てのまた向こうの抽象世界まで広がりそうな舞台が、1人の人間の頭の中にシュルルルル~・・・としぼんでしまったように感じて落胆しました。人間の中の宇宙を感じとれれば良かったんでしょうが、そうはなりませんでした。作品の中に没頭していたせいで、私はすっかり感情移入しちゃってたんですね(笑)。

 高校の授業を描写する際に「分ければわかる」と言って、文章を細かい文節に分けたりしていました。的外れかもしれないですが、「分ければわかる」だけでなく「わかれば変わる」まで具体的に表しても良かったんじゃないかと思いました。どの時代も変化こそが人間が欲してやまないものであり、変化が奇跡を起こすきっかけになったり、それ自体が奇跡だったりしますよね。授業で起こす奇跡を演劇的に見せることができれば、タイトルの『冒険授業』がよりしっくり合うだろうと思います。


【6】岐南高校『あの電話』
 作:宇田川豪犬(既成)


【表彰】
・山梨県高等学校演劇連盟最優秀賞:甲府昭和高校 ★関東大会出場★
・山梨県高等学校演劇連盟優秀賞一席:甲府南高校 ★関東大会出場★
・山梨県高等学校演劇連盟優秀賞二席:甲府第一高校
・山梨県高等学校演劇連盟優秀賞(上演順):山梨高校、白根高校、岐南高校
・創作脚本賞:『冒険授業』中村勉、『はたらけ喫茶』甲府南高校演劇部
・舞台美術賞:甲府第一高校
・バックヤード賞:甲府第一高校


【つぶやき】
 劇作家の篠原久美子さんと一緒に審査できたのがとても幸運でした。2人とも新宿駅から甲府に参りましたので、日帰りの行き帰りの電車の中でじっくりお話しできました。篠原さんと私は演劇へのかかわり方も好みも違いますが、根本の部分で共感しているところがありました。例えば、演劇とは人と人との間に存在するものだということ。そして高校生および顧問の先生のがんばりを評価することを前提にしつつも、やはり上演作品そのものが評価対象だと考えること、などです。

※甲府昭和高校と甲府南高校のクレジットは、第31回山梨県高等学校芸術文化祭総合パンフレットおよび、当日いただいたその他の資料より。
平成22年度第31回山梨県高等学校芸術文化祭演劇部門発表会・兼・第32回山梨県高等学校演劇大会
審査員:篠原久美子(劇作家) 高野しのぶ(劇評) 山口高信(三島南高校顧問)
主催:山梨県高等学校文化連盟 山梨県高等学校文化連盟演劇専門部
高校演劇山梨県大会結果 http://blogs.yahoo.co.jp/kokubo14st/archive/2010/11/14 
高校演劇 大会結果 速報ブログ「2010山梨県 県大会結果」
http://blog.goo.ne.jp/keito-28/e/801c5efc198b2778b971b9516f88f63b

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:13 | TrackBack

フェスティバル/トーキョー10・黒田育世『あかりのともるかがみのくず』11/09-15にしすがも創造舎

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チラシ

 フェスティバル/トーキョー10の主催演目です(⇒記者発表)。インタビューをさせていただいた黒田育世さんが構成・演出・振付・出演されるダンス公演。 ⇒Choice!WEB ⇒web DICE

 初日を鑑賞しました。最初の20分で涙ボロボロ。舞台の端から端まで歩くだけで、人の一生をさらりと描いてしまいます。テーマは“お母さん”とのことでしたが、性別や時代を超えた生命そのものを、むさぼるように、ダークに描いた作品でした。上演時間は約2時間15分。

 ロビーに厳選シアター情報誌Choice!が置いてありました。終演後に手にとって帰られる方が多くて嬉しかったです。
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 ⇒CoRich舞台芸術!『あかりのともるかがみのくず

 前回のF/T09秋に上演された『花は流れて時は固まる』とは打って変わって何もない黒い空間。スズランテープのような素材の黒いひも状のすだれが、三方を囲みます。その裏に色んな道具が準備されていました。

 結合、共食い、圧縮、繰り返し・・・強烈でした。何か起こるごとに感動しますから、目を離せないんです。でも凝視しつづけるには過激すぎる内容で、観てる私の方がフラフラになっちゃって、終盤はほとんど朦朧としていました。
 翌日は両目が腫れてました。たぶん涙を流し過ぎたんだと思います。

 ここからネタバレします。

 開場時間から舞台上には1人の女性が立っていました。赤いビキニ姿。脚の長さ、手の長さ、体のふくよかさ、表情の柔らかさから母の象徴である土偶を想像。後でわかったのですが、他のダンサーよりも背が低い目の女性でした。

 薔薇とピストルは女性と男性。ピストルの上に茶色い粘土をドカっと乗っけて、その上に薔薇を刺します。粘土は排泄物と受け取ったので、そのオブジェだけで人類を示してるように思いました。こんな風に一瞬でいとも簡単に生、性、世界を表してしまうので、気が気じゃないというか、全然気を抜けない状態でした(笑)。

 人の頭(首から上)が数珠繋ぎになったオブジェ(?)が黒いすだれの向こうに吊り下げられています。黒田さんがその首たちをいとおしく抱きしめて立っていました。グロテスクだけれども、私を含む人間全員を温めてくれているようにも感じます。

 「私を見て!」という叫び。人間は、いや、動物も植物も生命のあるものはみんな、そう叫んでいるのかもしれません。命が輝くのは、誰か(何か)との関係があるからだと思います。誰かに見られないと自分では輝いているかどうかわかりませんし。でも「見て!」と叫ぶばかりで、他人を見ようとしないのも事実。自分の欲望を満たすために貪欲に周囲をむさぼりつくす、命の傲慢さ。その美しさ。

 黒田さんが1人で舞台中央にいる場面で終幕かと予想したのですが、そうはならず。金色の吹雪が降り注ぐ中、1人ずつ全員がトランポリンでジャンプするシーンは、もう、疲れ切ってしまい、眺めているのがやっとでした。

Ray of light, shards of mirror
出演:大江麻美子 大迫英明 梶本はるか 烏山茜 菊沢将憲 末長真 寺西理恵 西田弥生 黒田育世
構成・演出・振付:黒田育世 音楽:松本じろ 照明:森島都絵(インプレッション) ムーヴィング:PCライツ 音響:山田恭子 舞台監督:寅川英司+鴉屋、大友圭―郎 舞台監督アシスタント:佐藤恵 可野千鶴 美術コーディネート:大津英輔+鴉屋 美術コーディネートアシスタント:福島奈央花、坂本遼 小道具:栗山佳代子 小道具アシスタント:横川奈保子、今村智美 小道具協力:山下昇平、木村春子、満木夢奈 演出部:北村泰助、松澤紀昭 衣装:坂本千代 衣装アシスタント:生野舞穂、菊谷彩、山口茜、小野澤彩夏 フロント統括:竹岸実夏 協力:公益財団法人セソン文化財団 制作協力:ハイウッド
【F/Tスタッフ】プログラム・ディレクター:相馬千秋 制作:植松侑子、三五さやか 【F/Tクルー】制作クルー:今井彩乃、大和田沙織、川村美幸、塩澤亜美子、鈴木奈緒、谷口綾美、谷ロ舞、谷山友惟、細井麻沙子、藤井孟、藤原顕太、山田千尋、横山由衣 舞合技術クルー:尾越有紗、小嶋裕太、榊原杏奈、胥森、竹澤ひさみ、谷山友惟、生江裕美子、野島結、長谷川真緒、日色ともみ、藤下彩 主催・製作:フェスティバル/トーキョー
【休演日】11/12【発売日】2010/09/05 自由席 一般 前売 4,000円(当日 +500円)、学生 3,000円、高校生以下 1,000円(前売・当日共通、要学生証提示)
http://www.festival-tokyo.jp/program/kuroda/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:04 | TrackBack

青年団リンク 本広企画『演劇入門』11/27-12/13こまばアゴラ劇場

 ハイバイの岩井秀人さんの新作戯曲を映画監督の本広克行さんが演出、というだけで興味が惹かれます。そして原作が平田オリザさんの著書「演劇入門」だというのですから、小劇場ファンとしては必見ですよね。⇒公演公式サイト

 いったいどうやって「演劇入門」を演劇にするのかしら・・・と素直に疑問に思って劇場へ行き、当日パンフレットを開いてビックリ。どうぞ皆さんもビックリしてください(笑)。上演時間は約1時間40分。

 とても珍しい午前公演があります。お子様がいらっしゃる主婦の方にいい時間帯かも。
 ⇒12月2日(木)11:00~ 特別追加公演(特別価格2,000円)

演劇入門 (講談社現代新書)
平田 オリザ
講談社
売り上げランキング: 11983

 ⇒CoRich舞台芸術!『演劇入門

 あらすじは公式サイトに載ってます。観る前に読みたい方はどうぞ。

 青年団の公演も岩井秀人さんの作品も色々観てきた私は、いわゆる小劇場オタクですので、オタク視点でたいそう楽しませていただきました。でも演劇をよく知らない観客が演劇に触れるきっかけ(つまり演劇の入門)としても、楽しめるような導入になっています。実際、終演後のトークの時にわかったのですが、いつものアゴラ劇場の客層よりも小劇場フリークの観客が少なかったと思います。

 劇中劇が連続する構造になっていて、役者さんは複数の役を瞬時に切り替えながら、色んな種類の演技をします。上演される劇中劇のジャンルが多様で、演じる役も変わるし、観客に話しかけることもあります。また、最初から最後まで筋の通った1つの物語が、時おり劇中劇を浸食します。複雑で見ごたえがありますが、これは役者さんは、かなり、大変・・・。ジャンルの異なるお芝居をダイジェストで次々と演じることで、役者さんの技術や個性の差がよくわかる状態になっていると思います。見かたによっては俳優品評会ともいえる、サバイバルな作品じゃないでしょうか(笑)。

 出演者全員が青年団の劇団員ですが、それぞれに違った演技手法を持ってらっしゃるのだなと思いました。もちろん得意・不得意もありますよね。特に○○○○役は複数の方が順番に演じていきますので、比較せざるを得ないと思います。上手い下手ではなく、どの役者さんの演技が自分好みなのかがよくわかりました。私は鄭亜美(ちょん・あみ)さんの爆発力というか、感情と声が一体となったパワーに魅せられました。

 ここからネタバレします。

 岩井秀人さんが初めて演劇を体験してから、しゃべり言葉の演劇(=現代口語演劇)の作り手になるまでの実体験が、そのままストーリーになっています。“岩井秀人”が登場して、初めて出た市民劇の稽古場(七五調の翻訳劇)、大学の演劇学科の授業風景(清水邦夫作『朝に死す』)などを、外側から眺めながら解説するのです。岩井さんご自身にとっての“演劇入門”を見せつつ、古いスタイルの演劇から現在よく上演されている演劇への変遷としてとらえることもできます。色んな意味で“演劇入門”な公演になっているんですね。

 『東京ノート』の舞台が現れた時は演劇史の勉強をしている気分(笑)。『東京ノート』の家庭教師と元女子高生の「妊娠告白」場面を2種類(古屋隆太&中村真生、山内健司&荻野友里)観せてもらい、その後、平田オリザ人形(志賀廣太郎さんが操ります)がダメ出しをします。よくできた人形でした(笑)。平田さんが休憩15分の間にその場で寝るのも実話でしょう。

 まさか岩松了さんの『月光のつゝしみ』を青年団の役者さんで観られるとは!!岩井さんの処女作にして代表作の『ヒッキー・カンクーントルネード』は、兄を山本雅幸さん、妹を鄭亜美さんのペアで。そして最後はなんと、ハイバイ公演『』の家族全員が集合した修羅場をたっぷり上演。配役は父:古舘寛治、長男:島田曜蔵、長女:川隅奈保子、長女の夫:永井秀樹、次男:古屋隆太、次女:荻野友里。
 これらについては、私はどうしてもオリジナルと比べざるを得ず、真っ白な気持ちで観ることはできませんでした。初めてチャレンジするには手ごわい戯曲ばかりでしょうから、役者さんはとっては大きな挑戦ですよね。

 1本通った筋とは、岩井さんと実父(志賀廣太郎)との対立関係でした。『て』を観た父が「やっぱわかんないわ」と言って、2人は微笑みあって(?)終幕。あそこまで赤裸々に見せても通じ合うどころか、とりつくしまもない人間関係の絶望的な現実。でも作った舞台を観てひとことでも会話が交わせたことに、希望は見つけられると思いました。また、演劇を観て「わかんない」という感想を持ってもいいんだ、ということでもありますよね。


 ≪終演後のトークセッション≫
 出演:本広克行 君塚良一(映画監督、脚本家・放送作家/『踊る大捜査線』脚本)

 君塚さんは本広さんのお薦めの舞台をどんどん観に行かれているそうです。最近面白かったのはあいちトリエンナーレでのヤン・ファーブル作品、『自慢の息子』『葬送の教室『ガラスの葉』『異邦人』とのこと。通ですねー!

 君塚さんが色んなお話をされた中で、この作品を“役者殺し”の舞台だとおっしゃっていて、その言葉自体は色んな解釈ができると思いますが、私も同感でした。

出演:山内健司 志賀廣太郎 永井秀樹 川隅奈保子 島田曜蔵 古屋隆太 古舘寛治 山本雅幸 荻野友里 桜町元 鄭亜美 中村真生
原作:平田オリザ 脚本:岩井秀人(青年団演出部/ハイバイ) 演出:本広克行 美術:杉山至 照明:岩城保 音響:中村嘉宏 音響操作:井川佳代 舞台監督:中西隆雄 演出助手:鹿島将介 フライヤーデザイン:京 (kyo.designworks) 写真:momoko japan Web・広報協力:SAL Corporation Inc. (株)クロト 制作:野村政之 堤佳奈 仲田佳世 芸術監督:平田オリザ 企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 協力:(株)ロボット 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 平成22年度文化庁芸術拠点形成事業
11月28日(日)19:00の回 ゲスト:君塚良一さん(映画監督、脚本家・放送作家/『踊る大捜査線』脚本)
11月29日(月)19:30の回 ゲスト:山内ケンジさん(CMディレクター/城山羊の会 主宰)
【発売日】2010/10/09【前売・予約・当日共に】一般:3500円 学生・シニア:2500円 高校生以下:1500円*全席自由・日時指定・整理番号付*学生・シニアの方、当日受付にて学籍・年齢を確認できる証明書をご提示ください。*本公演は芸術地域通貨ARTS(アーツ)をご利用頂けます。*未就学児童はご入場いただけません。
http://engeki.motohiro.com/
http://www.komaba-agora.com/line_up/2010/11/motohiro_kikaku/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 02:11 | TrackBack

2010年11月27日

フェスティバル/トーキョー10公募プログラム・マームとジプシー『ハロースクール、バイバイ』11/24-28シアターグリーン BASE THEATER

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チラシ

 マームとジプシーは藤田貴大さんが作・演出を手がける、出演者を公演ごとに募集するプロデュース形式の演劇ユニットです(⇒過去レビュー ⇒2010年2月公演出演者募集エントリー)。
 『ハロースクール、バイバイ』はフェスティバル/トーキョー10公募プログラムに選ばれた公演です(⇒記者発表)。公演が始まる前に前売りチケットは完売していました。上演時間は約1時間30分。

 超満員の初日の客席には舞台系マスコミ、劇評家、プロデューサー、劇場制作、小劇場フリークの観客など、アンテナを張ってる人たちがいっぱい。開演前からそんなことにドキドキしました。そしてお芝居も刺激に満ちたものでした。若い役者さんが大健闘!

 無料配布の当日パンフレット(↓写真)はなんとカバーが布製です!女の子の顔の刺繍がほどこされています。そういえば前回公演ではボタンがついてましたね。
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 ⇒wonderland初日レビュー
 ⇒ステージチョイス!オススメコラム(徳永京子)
 ⇒CoRich舞台芸術!『ハロースクール、バイバイ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。 
 ある街の片隅。ある中学校。女子バレーボール部員たち。
 部活動最期の試合が始まる。試合中、部員たちの脳内を、
 幾つもの思い出が駆け巡る。学校に入ってから、今まで。
 取り巻く人間とのあれこれ。でも、ただただ彼女たちは、
 この試合の最中を生きてる。入口から出口までの、最中。
 永遠にも感じられる、最中。一試合の、凝縮された時間。
 彼女たちの体温と、風景を、立体的に映した青春群像劇。
 ≪ここまで≫

 舞台は床に白い線が入っている程度で、ほぼ何もないと言える空間です。役者さんは登場していない時、舞台上下の端っこで待機しています(袖に隠れている人もいたかも)。

 海に近い中学校の女子バレーボール部員たちと、彼女らの近くにいる男子たちの日常。中学生のたわいない学校生活の1ページが、登場人物それぞれの視点から何度も繰り返し演じられます。少年少女にとっての鮮烈な経験は、繰り返されることでその鮮度と寿命が延びるように感じました。
 中心となる人物が変わり、場面を見せる角度も変わるので、全く同じことを繰り返すわけではありません。見せ方だけでなく感情表現や声の大きさなど、演技も変わっていくのが面白かったです。人の数だけ真実があるし、思い出は美化されるものだな~などと考えました。

 バレーボールの試合の場面は、6人の選手とマネージャーが元気に声を出して激しく動き回ります。決まった振付どおりに動いている(はずである)ことを忘れるほど生々しくて、フォーメーションの巧みさは知的格闘技のよう。獣のように熱く激しく1つのことに打ち込む様は滑稽にも見え、やがてそれが人生のほんの一瞬間の出来事なのだと感じるごとに、切なさが胸に込み上げます。
 
 具体的な何かを伝えようとしたり、特に重要なシーンを目立たせたりすることなく、感情の衝突や発せられもしなかった胸の奥の思いを、その場で起こっているように自然に見せることを心がけていたのではないかと思いました。だからだと思うのですが、舞台がずっと遠景でした。小さな劇場で上演されるごく普通の日常のお話で、登場人物はその場、その時に命を燃やすように生きていて、打ち寄せる波の冷たさを肌で感じるぐらいヴィヴィッドなのに、遠い遠い、どこか知らない場所の風景が、静かに広がっているような。その距離感が独特で心地よかった。

 蛍光灯や電球を使った照明のセンスがとっても良かったです。音楽に合わせて明かりの場所が変化するのもかっこ良かった。派手ではないんですが急所をとらえていると思います。
 選曲もいいなと思いましたが、鳴るタイミングが少々気にかかることがありました。曲の尺に合わせて場面を組み合わせているように感じたのは残念。約90分の上演時間を長いと感じてしまったのは、そのせいなんじゃないかと思います。

 あと、セリフがとても良かったですね。いまどきの中学生の言葉は私にはわかりませんが、わざとらしさがなくて、会話のキャッチボールも心地よかったです。お互いに投げっぱなしでキャッチしてなくても。

 ここからネタバレします。

 男女の肉体的、精神的性差があらわれたかどうかぐらいの時期の幸せな青春を描くだけでなく、その年齢の子供たちが経験するには悲しすぎる、もしくは残酷すぎる出来事も折り込まれています。
 引越しで転入してきた女子。毎年のように転校するのでずっと帰宅部でしたが、新しいクラスメートに誘われて女子バレーボール部に入部。運動部の中学生ライフを満喫しますが、また東京に引っ越すことに。想像するに、父と母が別居(離婚?)状態なんじゃないかしら。
 新聞部のイケてない男子の家業は銭湯。銭湯はやがて取り壊しになります。サッカー部の男子は父親と別れて暮らしていて、悪い先輩とつるんでいます。得体の知れない荷物の運び屋をやらされており、預かった袋を開けてみたら、モデルガンが。

 ただ、前作の方がひりひり感は強かったように思います。同じ“14歳もの”とはいえアプローチが全然違うので比較できるものではないですが、どちらかというと物語の面では前作の方が私好みでした。
 藤田貴大さんのツイッター(⇒)によると「14歳を描く新作はここで終わり」のようですね。次回作が楽しみです。

≪京都、東京≫
KYOTO EXPERIMENTフリンジ"HAPPLAY"/F/T公募プログラム参加
出演:伊野香織(しほ) 荻原綾(あじさい) 河野愛(きよ) 木下有佳理(ちづみ) 斎藤章子(まきこ) 成田亜佑美(るな) 緑川史絵(のぶえ) 尾野島慎太朗(よしみ) 波佐谷聡(はまだ)
脚本・演出:藤田貴大 舞台監督:森山香緒梨 舞台監督助手:加藤唯 照明プラン:吉成陽子 照明オペ:明石怜子 音響:角田里枝 衣裳:NINGENDAYO. パンフレット:青柳いづみ 演出助手:舘巴絵 かもめ中学校校歌:じゃがいもハニー(作詞・作曲:召田実子) 記録写真:飯田浩一 宣伝美術:本橋若子 制作:林香菜 共催:アトリエ劇研 宣伝協力:有限会社ネビュラエクストラサポート
【発売日】2010/09/05 ご予約 2000円/当日券 2200円
http://mum-gypsy.com/
http://www.festival-tokyo.jp/program/mum_gypsy/


※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年11月26日

フェスティバル/トーキョー10『DRAMATHOLOGY/ドラマソロジー』11/26-28東京芸術劇場小ホール1

20101126_DRAMATHOLOGY.JPG
チラシ

 伊丹市立の劇場アイホールがプロデュースし、2009年7月に同劇場で上演された作品です。演出家の相模友士郎さんが70歳以上の一般市民の方々と創作されました。フェスティバル/トーキョー10主催演目です(⇒記者発表)。

 上演時間は約1時間35分。会場は開演の10分前より。遅れない方がいいと思います。残席わずかです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『DRAMATHOLOGY/ドラマソロジー

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより。
 27歳の演出家と70歳以上の地域住民との共同作業による、09年初演作(兵庫・アイホール)。抜け殻のような身体で舞台上をさまよう若者の傍ら、より確実に死を身近にする高齢者たちが、自らを語る。「わたしは○○で生まれた」「わたしは○○が好きだ」......箇条書き調の「わたし」の集積はやがて、単なる個人史を超えた「わたしたち」の生と死を鮮やかに照らし出す。
 ≪ここまで≫

 出演者は7人の老齢の一般人の皆さんと、若い女性が1人。インタビュー映像をまじえながら「私は~~です」といった独白を順番にマイクごしに語ってくれます。おそらく語り手本人の正直な告白がもとになっているのでしょう。言葉に血の通った説得力があります。でも次第に“与えられたテキスト”を読むことも増えてきます。

 1人の人間の人生おける具体的な思い出や、その人が今感じてること、欲してることを本人の口から聞くことで、その人自身のことを知ることができたような気持ちになります。そんな親しみや楽しさ、嬉しさが確かな踏み台になるから、フィクションの世界へとスムーズに飛んで行けるんだと思います。また、70年以上生きてきた体が持つ強さは当然ながらフィクションではないですから、リアルとフィクションが混在している状態になります。それがとても刺激的で、自分を、人生を、世界を、問い続ける時間にもなりました。

 若い女性はダンサーのようで、動きがとてもきれい。人形のように動かない彼女を老人たちが誘導していくのを見ている内に、彼女は人間ではなく「人生」「魂」「命」などを象徴するものなのではないかと思われてきました。
 セリフにもあるように、人は同じことを繰り返しています。命に輪廻があるとしたら、それも“繰り返し”ですよね。私自身が目の前を歩いていた人々とともに、輪廻の輪の中に入ったように感じました。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 おじいさん、おばあさんたちは開場中から客席に座ってらっしゃいました。顔を白塗りにして手にはポータブルラジカセ(?)を持って。ラジカセからは録音された声が小さく鳴っています。

 最後は出演者が先頭のダンサーに導かれて、1列に並んでゆーっくりと舞台を2周歩きました。黄泉の国への葬列(つまり天国への道程)、人類の進化の過程などを想像。その間、舞台中央につり下がっていた縦に長細い棒状の照明が、赤色から黄色に変わります。当たると白黒に見える照明です。
 その後、誰もいなくなった舞台にダンサーだけが再度登場。彼女の体で映像を遮って舞台が真っ暗になった時、またラジカセから声が鳴り始めました。「私はミカエルです」「私は天使です」・・・。自分も死後の闇の一部になったように感じ、その感覚を全身でじっくり味わいました。

引用テキスト:映画『ベルリン・天使の詩』原案・脚本:ヴィム・ヴェンダース、ペーター・ハントケ、リヒアルト・ライティンガー
初演:2009年7月 伊丹市立演劇ホール(アイホール)「地域とつくる舞台」シリーズ
出演:足立一子、足立みち子、飯田茂昭、相馬佐紀子、中川美代子、藤井君子、三木幸子 増田美佳(ダンサー)
構成・演出:相模友士郎 夏目雅也 音響:齋藤学 照明:高原文江 映像:遠藤幹大 演出助手・映像操作:田中章義 制作:香井亜希子(アイホール) アイホールディレクター:小倉由佳子 製作:伊丹市立演劇ホール(アイホール)・公益財団法人伊丹市文化振興財団 助成:財団法人アサヒビール芸術文化財団 主催:フェスティバル/トーキョー
【発売日】2010/09/05 自由席 一般 前売 3,000円(当日 +500円)、学生 3,000円、高校生以下 1,000円(前売・当日共通、要学生証提示)
http://www.festival-tokyo.jp/program/sagami/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年11月25日

フェスティバル/トーキョー10・『ヴァーサス』11/20-24にしすがも創造舎

20101123_versus.JPG
チラシ

 フェスティバル/トーキョー10主催演目です(⇒記者発表)。『ヴァーサス』はブラジル生まれ、スペイン在住の演出家ロドリゴ・ガルシアさんの演劇作品。ポスト・パフォーマンス・トークに出演した松井周さんが「傑作」とブログに書かれていたので、ちょっと期待値を上げて伺いました。

 上演時間は約1時間50分ぐらいだったかと・・・定かではないです。もうちょっと体感時間が短かったら良かったな~と思いました。

 ⇒ロドリゴ・ガルシアさんインタビュー「ヨーロッパ演劇界の異端児が語る
 ⇒CoRich舞台芸術!『ヴァーサス

 短いシーンが次々と演じられていきます。1本筋のとおったストーリーがあるわけではないようです。公式サイトの「刺激の強い表現がありますので、16歳以上の観劇をおすすめします」という注意書きは正しいと思います。

 舞台中央の床には、開いた状態の本がじゅうたんのように、きれいに並べられてます。その上で役者さんが激しい取っ組み合いをしたり、本をやぶったり口でちぎったり。カオス。
 ドラムとエレキギターなどのバンドとフラメンコの歌手による生演奏はかっこよかったですね。

 舞台奥に大きなスクリーンがあって映像や文章、字幕が映写されます。過激な主張は興味深く受け取りました。でもアダルトビデオのような映像は苦手。白黒アニメは面白かったです。猿が日本語でしゃべるのには違和感がありました。字幕に統一して欲しかったなー。

 この作品に限らないのですが、英語の日本語訳をしないのってなぜなんでしょうね。スペイン語だって全部は訳してないと思いますが、あからさまに英語の部分は字幕皆無でした。

 ここからネタバレします。

 何度もひどい仕打ちをされて“生まれ変わる”女性の独白。立って体を上下にゆすぶりつつ(おっぱいがユサユサと揺れるのが破廉恥でイイ!)、男性に暴力を振るわれながらなので刺激的。役者さんの演技も生々しいし、観ていて面白いです。でも同じセリフをその男性が繰り返す最後の場面は、男性が下手のイスに座ったままだったのもあり、退屈してしまいました。上手では死化粧をしていましたが、セリフに合わせてわざとゆっくりしていたように見えて残念。

 役者さんが全裸になるシーンが多かったです。ずいぶん慣れましたが、私はなるべく見たくないんですよね。好みの問題です。
 全裸にひも状の白いウールをまとった女優さんが、両手両足をしばられて息を止めさせられるシーンは美しいと思いました。でも色気(エロティシズムとか)を感じるところまでいかなかったのが個人的には不完全燃焼かな~。

出演:パトリシア・アルバレス、イケ、ルベン・エスカミジャ、フアン・ロリエンテ、ヌリア・ロアンシ、イサベル・オヘダ、ダビー・ピノ、ダニエル・ロメロ、ビクトル・バジェホ
構成・演出:ロドリゴ・ガルシア 照明:カルロス・マルケリエ 技術監督:ロベルト・カファギーニ 音響:マルク・ロマゴサ 衣装:ベレン・モントリウ アニメーション:クリスティーナ・ブスト 映像:ラモン・ディアゴ 音楽:チキータ&チャタラ、ダヴィド・ピノ、.テープ. 制作:モニカ・コフィーニョ、マリアテ・ガルシア、ディエゴ・ラマス 製作:国立文化記念協会 助成:ラボラル・テアトロ(アストゥリアス公国政府)
【日本公演スタッフ】技術監督:寅川英司+鴉屋 舞監監督:弘光哲也 演出部:杣谷昌洋 小道具:栗山佳代子 演出部:北村泰輔、田中翼 照明コーディネート:佐々木真喜子((株)ファクター) 音響コーディネート:相川晶((有)サウンドウィーズ) 字幕操作:幕内覚(舞台字幕/映像 まくうち) テキスト翻訳:寺尾隆吉
【発売日】2010/09/05 自由席 一般 前売 4,500円(当日 +500円)、学生 3,000円、高校生以下 1,000円(前売・当日共通、要学生証提示) 刺激の強い表現がありますので、16歳以上の観劇をおすすめします。
http://www.festival-tokyo.jp/program/rodrigo/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:06 | TrackBack

世田谷パブリックシアター『現代能楽集Ⅴ「春独丸」「俊寛さん」「愛の鼓動」』11/17-28世田谷パブリックシアター

 お能の作品をもとに現代劇を創作するシリーズの第5弾です(過去レビュー⇒)。企画・監修は世田谷パブリックシアター芸術監督の野村萬斎さん。川村毅さんが脚本を書き下ろし、倉持裕さんが演出されます。キャストも舞台フリーク的には豪華ですね。

 カラッとしてそうでいて、実は濃い幽玄の世界でした。短編3本立てで、上演時間は約2時間15分(途中休憩1回を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『現代能楽集Ⅴ「春独丸」「俊寛さん」「愛の鼓動」

 交差する直線がシャープで幾何学的な印象の抽象舞台。でも舞台奥の壁には白い雲がもくもく。その中にくっきりとした四角い窓のような穴が空いています。ルネ・マグリットの絵画を思い浮かべました。
 
 装置や大道具、小道具を使ったトリッキーな演出でドキっとさせて、目を喜ばせてくれて、観客の想像力を喚起してくれます。観てるだけで楽しくなっちゃうような振付を積極的に取り入れて、深刻さと可笑しさをバランスよく混ぜたり。倉持さんのエンターティナー精神に嬉しくなります。“何もない舞台”で目に見えない何かを感じさてくれる若手劇団が増えていますが、こうやって具象の面白さでもって、抽象の広がりを与えてくれる演出家もいるんですよね。

 ただ、期待していたほどには作品世界に没入できませんでした。平日マチネは観客の年齢層が予想よりもずっと高く、「これ笑うところだよね?」と私が思う場面でものすごく反応が薄かったり、途中休憩が終わって2幕が始まるところで、私語が多かったり。自称観劇ヲタクなのに読みが甘かったなぁと思います。夜に観たら印象が違ったんじゃないかな~。
 テレビ(?)の撮影日だったのも不運でした。最後の静かな場面で、カメラマンのイヤホンに向けて指示をしている声が思いっきり聴こえてしまい、どうしても興ざめ・・・。ソワレで改善されていることを祈ります。最近、録画関係の不運に見舞われてるな・・・。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

■「春独丸」
 小料理屋の女(久世星佳)は知人から預かった赤子を育てようとするが、赤子が自分を責めるような目をするので、その両目をつぶして逃げる。全盲の子(岡本健一)は成長し、やがて人気占い師となり政治家へと出世した。再会した女と子は・・・。

 女は「捨てた子供に一生つきまとわれる」と恐れていましたが、実際は女の方から息子につきまとっていました。息子は女を母と呼びますが、女は最終的に否定。最後の最後までどこまでが本当なのか、どこからが夢なのかわからないようになっています。群舞や身体表現がとても面白くて、母子の残酷で悲しい因縁の物語を、軽快に見せてくださいました。動的な照明も良かった。

 衣裳のデザインも派手で良かったです。久世星佳さんはスカート部分をひっくり返して頭巾のようにかぶったり。内側のスカートは新聞広告の模様でしたよね。
 岡本健一さんは次々と着替えて変身。人気占い師のギターの弾き語りには笑わせていただきました。芸達者であることを見せびらかすわけでなく、道化になれるのがいいなと思います。

■「俊寛さん」
 罪を犯して島流しになった男たち(小須田康人/玉置孝匡/粕谷吉洋)。そこに来訪者が。「恩赦が出た。今から名前を呼ぶ者を釈放する」と言う。

 狂言の動きも取り入れたコミカルな一編。前の回で残った桜吹雪を上手に使っていました。
 冤罪で島流しになったと言う男(小須田)だけが、恩赦を受けることができず、島に残ります。でも最後には「本当は冤罪じゃない」と告白。これもまた、どこまで本当なのかわからないのが良いです。

≪休憩≫

■「愛の鼓動」
 死刑囚がいる拘置所。刑務官(ベンガル)は若い女性の囚人(西田尚美)にモネの「睡蓮」が掲載されている画集を差し入れする。彼は事故に遭って何年も眠ったままの娘の看病もしていて・・・。

 女性の囚人は、実は刑務官の娘なのではないかと想像させておいて、ぎりぎりまで迷わせられます。憎いわ~っ!
 3人の刑務官(ベンガル/岡本健一/小須田康人)がバーで飲むシーンが面白かったです。カウンターからスルリと瓶とグラスが出てくるのが気持ちいい。
 
 女の死刑が執行されて半年後、刑務官は飛び降り自殺。ちょうどその時、入院中のベッドで寝たきりだった娘(西田尚美)が数十年振りに目覚めます。刑務官は『「睡蓮」には世界の真実が描かれている』と言っていました。死刑囚と刑務官は水底へ。ずっと水底にいた娘が花になって水面に上がったのかなと想像。
 モネの「睡蓮」がまさか舞台に現れるとは!ぽっこりと水に浮かんでくる蓮の花の仕掛けはどうなってるのかしら。

能「弱法師(よろぼし)」「俊寛」「綾の鼓」より
出演:岡本健一/久世星佳/ベンガル/西田尚美/小須田康人/玉置孝匡/粕谷吉洋/麻生絵里子/高尾祥子
企画・監修:野村萬斎 作:川村毅 演出:倉持裕 美術:堀尾幸男 照明:杉本公亮 音響:尾崎弘征 衣装:半田悦子 振付:小野寺修二 ヘアメイク:宮内宏明 演出助手:山田美紀 舞台監督:小笠原幹夫 ブロダクションマネージャー:勝康隆 制作進行:相見真紀 制作:大下玲美 宣伝美術:相澤千晶 宣伝写真:阪野貴也 宣伝スタイリスト:高木阿友子 宣伝ヘアメイク:山□淳 企画制作:世田谷パブリックシアター 後援:世田谷区[主催] 財団法人せたがや文化財団
一般5,500円 高校生以下2,750円(世田谷パブリックシアターチケットセンターのみ取扱い、年齢確認できるものを要提示) U24 2,750円(世田谷パブリックシアターチケットセンターにて要事前登録、登録時年齢確認できるもの 要提示、オンラインのみ取扱い、枚数限定) 友の会会員割引 5,000円 世田谷区民割引 5,300円 ※プレビュー公演も同一料金。各種割引もご利用いただけます。
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/11/post_190.html
http://www.setagaya-ac.or.jp/gendainogakusyu5/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年11月24日

バナナ学園純情乙女組『~あの素晴らしい闘争(まつり)をもう一度~≪バナナ全学連≫【劇場版:バナナ学園の闘争】」』11/22王子小劇場

 小劇場界隈で噂のバナナ学園純情乙女組を初見。作・演出(出演も)は二階堂瞳子さんです。
 普段はお芝居もやっている若い劇団で、“おはぎライブ”と呼ばれる音楽ライブが面白いと聞いていました。YouTubeに上がっている学園祭の映像を見て、観に行く決心しました。

 平日昼の王子小劇場は、比喩ではなく本当の“カオス”でした(笑)。とっても面白かったです!大人が観て唖然とするのもいいですが、中高生にも観て欲しいなと思いました。アホで元気な先輩がいるよ!って(笑) 上演時間は約1時間15分。

 ⇒湯山玲子さんのブログに詳しい感想あり(2010/11/25加筆)
 ⇒CoRich舞台芸術!『あの素晴らしい闘争(まつり)をもう一度

 公演終了していますので、ここからネタバレします。

 20年強の人生で経験したこと全てをごちゃまぜに、てんこ盛りに乗せたような舞台。彼らにとっては縦のりライブのガッツポーズも学生運動のシュプレヒコールも同列なんでしょうね。インターネットが普及した今、あらゆる情報は誰でも無料ですぐに入手できるようになり、世界の歴史はいい意味でも悪い意味でも平板になりました。ものすごい勢いで散らかって、汚れていく舞台はこの世界そのもの。まさに玉石混交。デジタル・ネイティブと呼ばれる世代の特徴がよく表れていると思います。
 生(ライブ)であることの面白さ、有無を言わせない生々しさを、体を張って見せてくれたことに感銘を受けました。快快ロロなどのように、20代の作り手の現状肯定力の強さを、バナナ学園からも受け取りました。新しい時代はやはり若者が作っていくものなのだとしみじみ思います。

 スタンディング形式の公演でした。客席とステージはいつもの王子小劇場の逆方向に設置。劇場入り口の方がステージになっていて、観客はステージを横切って客席方向に行きます。ステージは平台一枚分ぐらい上がってるだけの平たいもので、出演者は観客の方に積極的に関わってきます。

 既成の楽曲をスピーカーから流し、それに合わせて激しく踊って歌って演技して。ギターの弾き語りもありましたね。音楽は色んな曲のメドレーになっています。次の準備のための数分間をはさんで、メドレーは3回ありました。その後も数曲あり。
 言葉は基本的に聞きとれません(笑)。セリフも歌詞も何を言ってるのかわからないし、とりあえず早口で叫んでるなーという感じ。でも表情や動きで雰囲気はわかりますし、何しろ激しく動きまくりつつ、さまざまな演出がそこら中で実演され、どんどん起こって流れていくので、飽きる暇がない(笑)。そしてあっという間に消えてなくなってしまいます。のこったのは汗とごみ(のような小道具、消えものたち)。

 白いシャツにチェックのベスト、チェックのミニ・プリーツスカートという制服のような衣装。男女ともに(!)その格好です。パっと見は男女混合のAKB48みたい。性差が曖昧になってるのも今っぽい。でもディープキスは男女間でしてました(笑)。舞台に、客席に飛ぶ衣装、花束、紙、髪、塩、生理用ナプキン、水スプレー、エイトフォー(みたいなスプレー)・・・食べたバナナの皮も。

 映像も流し続けます。劇場の黒い壁に映すので、大きな文字以外は何なのかはっきりとはわからず。これもまた雰囲気は伝わるので不満はなし。とにかく全ての要素が過剰にあふれている状態。俳優の技術や映像などのスタッフワークのクオリティーは高くはないです。でもそれが売りなのでしょうし、こういったスタイルでの上演ならそれでいいと思います。※怪我には気をつけて欲しいですが。

 選曲で私がわかったのは、覚えている範囲だと椎名林檎、B'z、渡辺真知子「かもめが翔んだ日」、カーペンターズ「Yesterday Once More」、モーニング娘、太郎「男女」、「バラライカ」(月島きらり)ぐらいかな。あ、あとケロロ軍曹も(笑)。タイトルになってる「あの素晴らしい愛をもう一度」もあったような。「翼をください」とか。※間違ってたらごめんなさい。
 あらかじめ準備されていたアンコールでは、劇団おなじみの曲を観客とともに合唱。歌詞が書かれた紙が手渡しされました。思いっきり「二次元ラヴ♪」な歌で、舞台に一番近いところにいた男性客数人が、ノリノリで踊って叫んでました。秋葉原の萌え系アイドルのイベントのような(表現が正確かどうか自信がないですが)。携帯電話やカメラで撮影している方もいらっしゃいました。

 10:30に公開ゲネプロ、その後13時、17時、19時半の3ステージですから、1日で4ステージです。ほぼノンストップといえるハードなライブを4回・・・しかも劇場の方にお聞きしたところ、徹夜で仕込みをされたそうです。私は13時の回を拝見しました。19時の回はどんなことになってたんだろう・・・。

 「若いからできることだよね」といえるものだとも思いますが、王子小劇場の柔軟さが凄いですよね。度量が広いというか。きっと劇場職員の中にも徹夜に近い方がいらっしゃったんじゃないでしょうか。上演内容には危険を伴う演出も多々ありました。ロフトを使って役者さんがぶらさがったり、飛び降りたり。本物のバイクが3台(だと思う)出てきて舞台上を走ったり。客席方向に色んなものを投げまくりだし。不快な思いをされた観客もいたかもしれませんが、それを防ぐために劇団がやりたいことをあきらめさせるのは簡単です。無茶でもチャレンジさせるのは、勇気のある姿勢だと思います。
 まあでも、危険は危険なので(笑)、“無茶”にならないような公演を今後は目指して欲しいですね。劇団がひとときの花火で終わらないためにも。

≪桜美林大学、明治大学、早稲田大学、王子小劇場≫
【闘争者(出演者)】二階堂瞳子 野田裕貴 前園あかり(以上バナナ学園純情乙女組) 浅川千絵(劇団コロボックル)→明治、王子のみ 石井舞→王子のみ 石橋征太郎(ナルペクト)→桜美林、明治のみ 石原麻美 今野雄仁 遠藤貴之(劇団木霊) 大柿友哉(害獣芝居) 大川大輔(しもっかれ!)→王子のみ 大久保嘉洋 大森美里(劇団大森美里)→王子のみ 神岡磨奈 高麗哲也→桜美林、明治のみ 小林由紀 紺野タイキ(FLIPLIP)→王子のみ 斎藤淳子(中野成樹+フランケンズ) 清水久美子 杉田健介→王子のみ 高村枝里 だてあずみ。(TRAPPER/MinamiProduce) 時澤香保里 中田明佳 ばんない美貴子(TheGunzys) 廣瀬正仁(ナルペクト/トランジスタONE) 町山優士→桜美林、明治のみ 松島拓朗 三澤さき 宮嶋美子→学祭のみ 山邉健介(てあとろ50') 吉武奈朋美 吉原あおい 吉原小百合 竜史 高木健(タイタニックゴジラ)→王子のみ 渡邉圭介(ひょっとこ乱舞)→王子のみ 水沢めい(【メイリ】アフィリア・サーガ・イースト)
【舞台監督】喜久田吉蔵 【DJ/音製作】ミ世六メノ道理(体験) 【照明】内山唯美(劇団銀石)【衣裳/制服デザイン】浅利ねこ(劇団銀石【写真】奥山郁【WEB/宣伝美術】金澤舞(しもっかれ!)【制作】松島瑞江(エムキチビート/国道五十八号戦線/イノコリ)丸山立 【演出助手】廣瀬皓太郎、時澤香保里
ご予約が必要なのは王子のみ。前売り:1,800円 当日:2,000円 公開ゲネ:500円(10時半の回のみ)(全席スタンディング&特製缶バッヂチケット付き★)注※全立見席
http://banana.oiran.org/gakusai.html

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Posted by shinobu at 13:05 | TrackBack

2010年11月23日

フェスティバル/トーキョー10・地点『ーところでアルトーさん、』11/19-23東京芸術劇場小ホール1

20101123_tokorode_artaud_san.JPG
チラシ

 地点は三浦基さんが演出を手掛ける京都の劇団です。フェスティバル/トーキョー10の主催演目『ーところでアルトーさん、』を拝見(⇒記者発表)。上演時間は約1時間40分。

 体調が万全でなかったのもあるのですが、集中が続かず眠ってしまったり・・・残念。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ーところでアルトーさん、
 レビューは記録のみ。

 舞台にプールが!!

 役者さんの一人語りの後、舞台後方のパネルにちかちかと色を変えながら照明が当たります。無言なのに声が聴こえるような感覚がありました。モールス信号みたいな印象も。

 安部聡子さんはやっぱりかっこいいですね~。冷静かつ、しっとりとした女らしさがあって。

≪京都、東京≫
出演:安部聡子、石田大、大庭裕介、窪田史恵、河野早紀、小林洋平、谷弘恵
脚本:アントナン・アルトー 演出:三浦基 照明:吉本有輝子 映像:山田晋平 舞台美術:杉山至+鴉屋 音響:堂岡俊弘 舞台監督:鈴木康郎 制作:田嶋結菜 製作:地点 共同製作:フェスティバル/トーキョー KYOTO EXPERIMENT 助成:公益財団法人セゾン文化財団 EU・ジャパンフェスト日本委員会 京都芸術センター制作支援事業 主催:フェスティバル/トーキョー
【発売日】2010/09/05 自由席 一般 前売 3,500円(当日 +500円)、学生 3,000円、高校生以下 1,000円(前売・

当日共通、要学生証提示)
http://www.festival-tokyo.jp/program/chiten/

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2010年11月21日

乞局『果実の門』11/12-23こまばアゴラ劇場

 乞局(こつぼね)は下西啓正さんが作・演出(ときには出演も)される劇団です。劇団創立10周年記念公演の第二弾なんですね(⇒出演者オーディション告知エントリー)。

 過去公演の登場人物が出てくるお芝居だったようですが、前知識なしでもOK。お芝居が始まって役者さんがぞくぞくと出て来てから、「おお~、なんて豪華キャストなんだ!」とわくわく(チラシをちゃんと見てませんでした)。でも変態力(←なんだそれ)や爆発力は期待していたより弱かったかも。独特な雰囲気の群像劇でした。上演時間は約1時間50分弱。

 ⇒CoRich舞台芸術!『果実の門

 ≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
 その町のヒト達は、元々そこの出身ではなく、大多数の人間が外からやってきたという。
 きっと何か秘密を抱えていて、隣のおばさんなんか、きっと元看護師のクセに2回ヒトを殺してるだろうし、
 かたや向かいの家のオッサンは、記憶障害の妻とその兄を殺して逃げて来たかも知れないし、
 今自分がこうして住んでいるアパートの一階には、それこそ昔は金持ちだったのに、
 落ちぶれてしまった女性が住んでいるし……。
 何故、秘密らしきものを抱えているのが窺えるのかというと、彼らは一様に善いヒトだからだ。
 善い人間はそんなにいない。私たちを取り巻く人間はそのほとんどが悪なのだ。
 そんな土地へ私たち家族は引っ越して来た……。
 ≪ここまで≫

 アゴラ劇場を斜めに使った装置はロフト部分も使って高くそびえていていました。客席はずいぶん減らしているんじゃないでしょうか。金網と障子が重なってるのが面白いですね。
 ごく個人的な事情ですが腰痛がちょっとあったので、ベンチシートはきつかったです(背もたれが欲しかったので)。

 登場するのは、それぞれにきわどい性癖や危険な衝動を体の中に抱えている人たち。一人一人を眺めるだけで面白いですが、最終的には全員をサラリとさらって終わってしまったような。もっと濃くって異常なのが私好みですね(←乞局へのわがままですが)。

 居酒屋の店長役の岩本えりさんが素晴らしかった。いつもながらの“痛い”、でも“イイ”女でした。
 居酒屋の店員役の黒岩三佳さんは劇中でも「きれい」と言われてましたけど、本当にきれい。
 佐野陽一さんが居酒屋の場面で正統派の色男(を目指す男)を演じてらしたのが新鮮。新鮮ってどうかと思いますが(笑)。

乞局第19回公演
出演:石田潤一郎/岩本えり/三橋良平(以上、乞局)/浅井浩介/佐野陽一(サスペンデッズ)/シトミマモル/鈴木浩司(時間堂)/田中佑弥(中野成樹+フランケンズ)/永山智啓(elePHANTMoon)/黒岩三佳(あひるなんちゃら)/澁谷佳世/島田桃依(青年団)/中島佳子/吉田聡子
【脚本・演出】下西啓正【舞台美術】袴田長武+鴉屋 【照明】吉村愛子(Fantasista?ish.) 【音響効果】平井隆史(末広寿司) 【演出助手】田中元一(田中兄弟) /犬飼勝哉(わっしょいハウス)【舞台監督】藤本志穂 【衣装・ヘアメイク】中西瑞美(ひなぎく)【スチール】鏡田伸幸【撮影】テアトルプラトー 【宣伝美術】太田創(01Ga Graphics Co,. Ltd.)【題字】池多亜沙子【W E B】柴田洋佑(とくお組)【制作】安田有希子【制作協力】伊藤静香(Karte)/辻奈緒理【協力】青年団/中野成樹+フランケンズ/サスペンデッズ/時間堂/あひるなんちゃら/elePHANTMoon/わっしょいハウス/水天宮ピット/CoRich(こりっち)/王子小劇場 【主催】乞局(コツボネ)【提携】(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場【助成】平成22年度芸術創造活動特別推進事業 東京都芸術文化発信事業助成
※15歳未満入場不可 【発売日】2010/10/01(日時指定・自由席)前売り:¥2,800(前日まで販売) 当日:¥3,300(開演の1時間前より販売) 学生・喪服割引:¥2,500/劇団予約のみ取扱い(当日券はありません/喪服割引についての詳細はHPをご覧下さい)
12(金)~15(月)=前半割引¥2,500/劇団予約のみ取扱い(当日券=¥2,800)
18(木)平日マチネ割引=\2,500/劇団予約のみ取扱い(当日券=¥2,800)
ハツボネ割引:¥1,500/劇団予約のみ取扱い(各回5枚限定/当日券はありません/詳細はHPをご覧下さい)
※本公演は、芸術地域通貨ARTS(アーツ)がご利用いただけます。(1アーツ=1円)ARTSとは、桜美林大学演劇施設内で施行されている地域通貨です。
http://kotubone.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:54 | TrackBack

2010年11月20日

フェスティバル/トーキョー10『カフェ・ロッテンマイヤー』10/30-11/28 F/Tステーション

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チラシ

 フェスティバル/トーキョー10の情報をゲットできるF/Tステーションは、池袋駅西口の東京芸術劇場前にある四角い立派なテントにあります。期間限定のカフェが併設されてまして、その名も「カフェ・ロッテンマイヤー」。WEBのニュースにいっぱい取り上げられてますね(⇒)。営業は土曜・日曜・祝日の12時~22時。11月28日まで。

 何度も池袋に通ってたんですが、土曜日の午後にやっとロッテンマイヤーさんたちと遭遇。控えめな笑顔に鋭い眼光でもって、エレガントに接客してくださいました♪
 
 明日11/21(日) 20:00からは地点の三浦基(みうら・もとい)さんが、飛び入りシェフ「三浦"ロッテンマイヤー"基」として登場するそうです。

 最後の3日間(23日、27日、28日)は、やなぎみわさん作・演出による演劇公演『カフェ・ロッテンマイヤー』が開催されます。

 ●演劇公演『カフェ・ロッテンマイヤー』 ⇒公式サイト
  作・演出:やなぎみわ(美術作家)
  日時:11/23(火・祝)19:00、11/27(土)18:00、11/28(日)18:00 
     ※開場は開演15分前、上演時間60~70分
  会場:F/Tステーション
  チケット:1000円 ※整理番号制、1ドリンク付(終演後提供)
  ※当日は17:00からカフェおよびF/Tステーションは閉店。

 【外から眺めたところ】
20101120_cafe_outside.JPG

 今日は土曜日。開店と同時に並んでいたお客様が大勢いらしたそうです。私が通りかかった時は、人気のレストランのように、受付で名前を書いて席が空くまで順番待ちする状態でした。

 【偶然に運よくお菓子をゲット】13時と16時に無料提供。
20101120_cake.JPG

 【ゼーゼマン家の掟】ドアに貼ってあります。
20101120_cafe_rules.JPG

おばあちゃんメイド:赤松直美 荒川紀美江 井口恵子 石川佳代 イシバアキコ 伊藤千鶴 大崎直美 大塚ニコル 大西智子 小川友子 おねこ 恩田好子 金子優子 上村梓 木村美那子 久保田ゆみ子 酒井文子 阪口美由紀 竹馬和子 ちの弘子 中山有子 八谷きみこ 氷見こずえ 保倉りえ 前田ユキ マル 峰岸のり子 宮崎正子 村松えり 渡部真由子
プロデュース・企画・演出:やなぎみわ 演出補助:木村三晴 メイク:給仕指導:杉本泰英 アシスタント:小林あずさ 永見昌子 主催・製作:フェスティバル/トーキョー
http://www.festival-tokyo.jp/program/cafe_rottenmeier/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:22 | TrackBack

フェスティバル/トーキョー10『パブリック・ドメイン』10/30-11/28池袋西口公園

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チラシ

 『パブリック・ドメイン』はスペイン人のロジェ・ベルナットさんが構成・演出される観客参加型演劇です。フェスティバル/トーキョー主催演目(⇒記者発表)。上演時間は約1時間。

 池袋西口公園で毎週土日に上演されます。開演時間は15時。受付でチケットと引き換えにヘッドフォンを借りて参加!最後の方はちょっと寒くなりましたが、楽しかったー!数えてはいませんが、参加人数は毎回150人ぐらいのようです(公式サイトより)。その人数で一気に動くというだけでウキウキ。明日と来週の土日で終わっちゃいますので、気になった方はぜひご予約を!

 ⇒CoRich舞台芸術!『パブリック・ドメイン

 ヘッドフォンから聞こえる質問に、行動・動作で答えます。動作は簡単です。握りこぶしを上に上げる、スタッフに近づく、右に進む、4歩遠くに移動する、など。「~~と思いますか?」という質問に対して、賛成、反対、それ以外という風に、参加者が違う意見を行動で示していきます。私はそれだけでとっても楽しかった!異なる意見、考え、感覚を持つ人が目に見えてそこに居るんですから。

 お金について、家族について、アートについて・・・私はけっこう真面目に答えましたね。嘘ついてもたぶん面白くない気がするんです。他の皆さんも正直に答えているんじゃないかしら。真剣な顔つきの方が多かったように思います。賛成・反対の人数の差を見るのも面白いし!意見が違う人を見つけるとドキっとするし、考えられるし!

 偶然、知人が数名参加していました。その人たちのことが少しわかったような気がして(勝手な思い込みですが)、なんとなく嬉しい気持ちにもなりました。

【写真↓は開演前。ヘッドフォンを装着して待つ人々】
20101120_public_domain.JPG

 ここからネタバレします。

 「あなたの月収は20万円以上ですか?」「50万円以上ですか?」「20万円未満ですか?」そして「今の質問に嘘をついた人は~~してください」。
 「ボートに乗っていて見渡す限り湖という状態を経験したことがありますか?」という質問にYESの人がすっごく多くて驚きました。本当に?!
 「子供がいない生活の方が断然いいに決まってる」にYESの人が10人弱。中央に出てくる勇気もすごいなー。そっか勇気いらないのか。当然だから。
 「セックスが過大評価されていると思う人は、唇に指をあててください」という質問って、カップルで参加してる人にとってはどうだったんでしょうか。相手の顔を探したのかな(笑)。
 他にも「あなたは自分がマイノリティーだと思いますか?」「あなたはアーティストですか?」「自分には才能があると思いますか?」「文化は無料であるべきだと思いますか?」などなど。

 終盤では異なる色のベストを着て囚人、警官、赤十字の職員などに分かれ、にわかに演劇的に。演劇ワークショップはやっぱり楽しいです。
 最後はプロジェクターの映像が観られるところに移動。参加者全員の名前が出てきたのには感心しました。だから最初に名前を書かされたんですね。もちろんヘッドフォンの紛失を避けるためでもあり。

"Public Domain" Concept, Direction:Roger Berat
構成・演出:ロジェ・ベルナット 創作協力:アドリアナ・ベルトラン、アレイクス・ファウロ、アナ・ロカ、ソニア・エスピノサ、トニナ・フェレール、マリア・サルゲロ 翻訳(英語):マルティ・サレス 声優(英語):リチャード・マーシャル 選曲・編集:フアン・クリストバル・サアベドラ・ビアル 衣装:ドミニク・ベルナット、パルバラ・グレンツェル 技術監督・写真:チャロ・トロサ デジタル技術:アレクセイ・ヘックト 美術:マリ・クララ・ゴンサレス/制作:エレナ・フェブル Special Thanks: ビクトル・モリナ、ミア・エステベ 音楽:W.A.モーツァルト:「麿笛」(KV620)、A.P.ポロディン:「中央アジアの草原にて」、G.マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」 E.グリーク:「ペール・ギュント」第二組曲、ジョン・ウィリアムス:「宇宙戦争」、ロレ・イ・マヌエル:「Dime」 製作:ラ・メカニカ APAPVI、リウレ劇場、パラガ・センター、エレクトリカ・プロドクッショネス 協力:カタルーニャ自治州政府・文化普及自治機関-文化・広報部、欧州連合-文化教育部/2007-2013年度文化プログラム、文化省 INAEM
【東京公演スタッフ】翻訳:岸本佳子/声の出演:近藤強(青年団) テクニカルコーディネート:遠藤豊(ルフトツーク)/現場進行:河内崇/音響:堤田祐史(レイー)/映像オペレーション:筒井真佐人
【F/Tスタッフ】プログラム・ディレクター:相馬千秋 制作:クラウトハイム・ウルリケ、小野塚央 フロント:外山りき 【F/Tクルー】大沼梨紗、照沼静香、崔高恩、芝瀧二美、岩木万里、小黒七葉、榎本有希子、真砂恵美 
東京公演協力:インスティトゥート ラモン・ルル powered by: VoiceText 後援:スペイン大使館、セルバンテス文化センター東京 主催:フェスティパル/トーキョー
【休演日】平日【発売日】2010/09/05 一般 前売 2,000円(当日 +500円)、学生 2,000円、高校生以下 1,000円(前売・当日共通、要学生証提示)
http://www.festival-tokyo.jp/program/bernat/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 20:50 | TrackBack

【ワークショップ】柿喰う客「俳優ワークショップ2010」11/27-12/06水天宮ピット

 中屋敷法仁さんが作・演出(時には出演)・代表をつとめる劇団柿喰う客が、俳優向けのワークショップを開催します。下記は劇団よりいただいた情報です。

 開催期間は11/27(土)から11/29(月)と、12/03(金)から12/06(月)の計7日間。1回2時間30分。内容は各回同じで、1人で何度でも受講可能。

 ●柿喰う客「俳優ワークショップ2010」
  定員:各回20名 ※定員に達し次第締切
  料金:各回2,000円
  会場:水天宮ピット

 ※新メンバーも募集するそうです。詳細は2010年11月中に公開。オーディションは2011年1月末に実施予定。

■柿喰う客 俳優ワークショップ2010 ⇒公式サイト

柿喰う客では、以下の要領で俳優ワークショップを開催いたします。
興味を持たれた方は、奮ってご参加ください。
 
■開催によせて
「柿喰う客」という劇団が結成されて5年になります。
その間、所属俳優とともに様々な作品を創っていく中で数多くの演技法・方法論が確立されてきました。
劇団結成5周年の節目となる『愉快犯』を前に改めて「柿喰う客」が大切にしているメソッドを見つめ直し参加者の皆様と共有したいと思っています。
よろしくお願いします。
「柿喰う客」代表 中屋敷法仁
 
■内容
身体を使ったトレーニングゲームや演技実践を行い、演出家・中屋敷法仁の劇創作のメソッドを体験する。

■日時
2010年
①11月27日(土)14:00~16:30
②11月28日(日)14:00~16:30
③11月29日(月)19:00~21:30
④12月3日(金)14:00~16:30
⑤12月4日(土)14:00~16:30
⑥12月6日(月)14:00~16:30
⑦12月6日(月)19:00~21:30

※希望するコマ(時間帯)を選んでください。
※お一人様何回でも受講できます(プログラムは同じです)。

■定員
各回20名
※定員に達し次第、募集を締め切らせていただきます。

■料金
各回2,000円
※各回ごとに、会場にて徴収いたします。

■会場
水天宮ピット
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町18-14
東京メトロ半蔵門線 水天宮前駅2番出口 徒歩2分


■対象
演技に興味のある方。(演劇経験不問)

■講師
中屋敷法仁(なかやしきのりひと)
劇作家・演出家・劇団「柿喰う客」代表。1984年青森県生まれ。
演劇の虚構性を重視し「圧倒的なフィクション」の創作を続ける。
柿喰う客として08年フランス公演、09年国内5都市ツアー、
三重県文化会館のレジデンス事業、10年トルコ公演、
日中韓3ヶ国の俳優との国際共同制作などを行う。
吉本興業・神保町花月や学習院女子大など、外部演出も多数。

■お申し込み方法
E-mailでのみの申し込みとなります。
下記のものを『俳優ワークショップ』係(ws2010(アットマーク)kaki-kuu-kyaku.com)までお送りください。
折り返しのご連絡をもって受付完了となります。
【1】お名前(フリガナ)
【2】年齢
【3】希望する時間帯(複数可)
【4】電話番号
【5】備考 ※参加にあたり特記すべき事項があればお書きください。

■申し込み・お問い合わせ
柿喰う客『俳優ワークショップ2010』係
ws2010(アットマーク)kaki-kuu-kyaku.com


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Posted by shinobu at 20:05 | TrackBack

フェスティバル/トーキョー10公募プログラム・小嶋一郎『日本国憲法』11/16-20自由学園明日館講堂

 3日連続で池袋に通いました。すべてフェスティバル/トーキョー主催演目および公募プログラムがらみです。⇒記者発表

 小嶋一郎さんは旧劇団スカイフィッシュという団体に所属されていましたが、今はお1人で舞台作家として活動されているようです。 『日本国憲法』と『自殺対策基本法』が同じ会場で交互に上演されます。

 下記の理由で作品は鑑賞しませんでした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『日本国憲法

 私が伺ったのは11/20(土)13時開演の回。会場には大きなビデオカメラを持ったスタッフが(私が目視できた限りでは)2名いらして、開演前から撮影をしていました。開演した後も撮影を続け、会場内でパフォーマーおよび観客を録画。開演前に撮影についてのアナウンスはありませんでした。
 開演後15分ぐらい経ってから受付まで歩いて行ってスタッフに確認したところ、演出効果ではなく記録用の撮影で、このステージのみ行っているとのことでした。

 スタンディング形式で、観客は会場内を歩いても可、空いているイスに座っても可、演技をしている俳優に近づいても可、建物を眺めているのも可という、自由度の高い公演です。そんな上演空間でカメラマンもまた自由に撮影しているというのは、本来の作品とは違ったものになっていると思いましたので、受付に行ったその足で退出しました。

 演出家が録画を許可したのだから、それもまた別バージョンとして成立していると考える方もいらっしゃるかもしれません。でも私はどうしてもカメラマンが気になり過ぎてしまいました。また、自分が無断で撮影されていることも不快でした。結果、この作品には参加しないことを選びました。

出演:黒田真史、山本清文、山本称子、佐々木琢、島田健司
演出:小嶋一郎 制作:前田佳子 協力:座・高円寺/NPO法人劇場創造ネットワーク 宣伝協力:ネビュラエクストラサポート 主催:小嶋一郎 共催:フェスティバル/トーキョー
【休演日】11/17,19【発売日】2010/09/05 前売・当日\1,000 スタンディング形式
舞台作家小嶋一郎:http://skyfish07.blog33.fc2.com/
http://www.festival-tokyo.jp/program/kojima/


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Posted by shinobu at 18:33 | TrackBack

フェスティバル/トーキョー10公募プログラム・岡崎藝術座『古いクーラー』11/19-28シアターグリーン BIG TREE THEATER

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チラシ

 神里雄大さんが脚本・演出を手掛ける岡崎藝術座の新作。フェスティバル/トーキョー公募プログラムに選ばれた公演です(⇒記者発表)。上演時間は約1時間40分。

 高校生以下はなんと無料!初日からかなり大人数の高校生の団体が鑑賞していました。日本語・英語字幕のあるステージもあります。
 会場ロビーにチラシの原画が展示されていました。すっごく大きな油絵でかっこ良かったです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『古いクーラー』※CoRichでカンタン予約!

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 某ビルの、某部屋のクーラーは古い、もうずっと昔設置したまま
 みんな、燃費悪い冷え冷え寒いと出ていってしまった、
 省エネの適温の空間に行った仕事したり談笑したり
 誰もいなくなった部屋で、クーラーはでも壊れていない、でも燃費悪い冷え冷え全力で
 
 初冬なのにクーラーのはなし
 ≪ここまで≫

 役者さんが長い一人語りを一人ずつ順番に。登場するのは人間だったり人間じゃなかったり。
 サラリーマン(?)役の菅原直樹さんとその次に登場する森本華さんを観るだけでも、前売り2,500円の価値はあると思いました。
 セリフもめっちゃくちゃ面白くて、これはもしかすると岸田國士戯曲賞モノなんじゃないか・・・?と、こっそり思ったのですが、その後から少々失速。役者さんの調子や観客の好みで印象は変わってくると思います。

 シアターグリーンBIG TREE THEATERで上演するお芝居としては、規模的な面で少し物足りなさも感じました。天井が高いので、装置や照明、音楽などを総合的に使ったスタッフワークによる見せ場が、もっとあってもいいんじゃないかと思いました。

 ※電車の乗り継ぎなどに失敗し、残念ながら開演に5分ほど遅れて入場。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。

 ここからネタバレします。

 オープニングがどんなだったかはわかりませんが、おそらく最初に登場したのは宇田川千珠子さん。彼女は“クーラー”役でした。次は菊川恵里佳さんで、“開かずの会議室”役。
 菅原直樹さんは役者役で、言葉の発し方、発声方法、声の大きさ、体の動きなどなど、たまんなく面白かったです。次に登場した森本華さんが菅原さんの母親的な存在(?)で、菅原さんをなでなでしながら彼を「負ける」と呼び、じんわり「やまと“負ける”のみこと」と言ったり。もう、爆笑につぐ爆笑。なんとなくイケてる人たちの船に助けられるとか、マイノリティーであることを驚きとともに自覚するとか、彼女の中でのストーリーもナンセンスながら冴えまくり。ほれぼれするほどの開き直りっぷりと、無駄に元気な体の動きやおおげさな表情が、超キュートで大迫力。

 最後は天井から横一列の照明が、客席の方を照らしながらグーンと下に降りてきました。

◎日本語・英語字幕回設置/高校生以下 無料◎
出演:武谷公雄 召田実子 宇田川千珠子(青年団) 菅原直樹(青年団) 中林舞(快快) NIWA(ワニモール) 菊川恵里佳 森本華
脚本・演出:神里雄大 照明:黒尾芳昭(株式会社アザー)/音響:高橋真衣/舞台監督:鳥養友美 字幕映像:ワタナベカズキ 衣装:JICCO 手話指導:米内山陽子(トリコ劇場) 演出助手:森下なる美(劇団森キリン) 翻訳:小畑克典 フォーンクルック幹治 宣伝美術:ART DIS FOR 写真撮影:富貴塚悠太 制作:寺田千晶 制作補佐:石川夕子 岡崎龍夫 森田瑞穂 主催:岡崎藝術座 共催:フェスティバル/トーキョー 助成:芸術文化振興基金
【発売日】2010/09/05《一般券》前売り・予約 2,500円/当日 3,000円《ペア券》前売・予約のみ 4,600円 《高校生以下》予約・当日 無料 (要学生証提示・枚数制限あり)
http://okazaki.nobody.jp/
http://okazaki.nobody.jp/old-airconditioner/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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Posted by shinobu at 18:02 | TrackBack

2010年11月19日

【写真レポート】日本テレビ・わらび座・銀河劇場「『ミュージカル おもひでぽろぽろ』製作発表」11/18日本テレビタワー2階イベントホール

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ポスター

 秋田の劇団わらび座スタジオジブリのアニメーション映画『おもひでぽろぽろ』をミュージカル化します。
 わらび座は2008年に『火の鳥 鳳凰編』、2010年に『アトム』(全国巡演中!)を上演してきました。手塚治虫の漫画から、今度はアニメーションに進出するんですね。

 『おもひでぽろぽろ』の台本・作詞は齋藤雅文さん、演出は栗山民也さん、作曲は甲斐雅人さんという『火の鳥 鳳凰編』の布陣。東京公演のメインキャストには元宝塚歌劇団雪組トップスターの朝海ひかるさん、杜けあきさんを迎えました。

 スタジオジブリ作品が舞台化されるのは初めてのことです。製作発表では、プレッシャーを感じながらも、東北を舞台にした新しいミュージカルを創作することへの熱い意気込みを聞くことが出来ました。

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 ●わらび座ミュージカル『おもひでぽろぽろ』公式サイト
  期間:2011年4月16日(土)~29日(金・祝)
  会場:天王洲銀河劇場
  チケット発売日:2010年12月4日(土) 全席指定8,500円(税込)
  ※秋田わらび劇場・松山坊っちゃん劇場など全国公演あり
  ⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「おもひでぽろぽろ」

■是永幹夫さん(劇団わらび座代表)
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 是永「この公演は3年前から計画してきました。スタジオジブリ作品初のミュージカル化という意味で、大変な責務と、いい意味での緊張感を感じております。これから3年間、北海道から沖縄まで津々浦々、全国を巡回していきます。
 アニメーションのイメージを壊さず、違った魅力があるねと言われるようなミュージカルにしていきたいと思っております。ご出演いただく朝海ひかるさんと杜けあきさんは宮城県ご出身で、東北の光と風土を良くご存じの方々です(『おもひでぽろぽろ』の舞台は東北地方の山形県)。同じ東北で活動するわらび座から、全国の皆さまにこの作品をお届けしたい。」


■朝海ひかるさん(タエ子役)
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 朝海「『おもひでぽろぽろ』は大好きな作品で、まさか自分がジブリ作品に出られるなんて夢にも思っていませんでした。今はとてもわくわくして、いい緊張感をもってこの場に立たせていただいております。タエ子は田舎を知らずに都会で育つのですが、10日間の休暇で自分の過去を思い出しながら、やがて心が未来へとつながっていきます。人生の中でとても大事な時間を過ごすタエ子を、一生懸命演じていきたいと思っております。」


■杜けあきさん(タエ子の母、ばっちゃの2役)
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 「タエ子の母親とばっちゃ(おばあちゃん)という、まるで対照的な役を演じさせていただきます。2人の生き方、土壌、空気感、時間差など、いろんなものを私の体、心を通して表現できれば。都会の母親と、田舎の土や空、植物の中で育ったおばあちゃん。血の色や息遣いがどんな風に変われるのか、今から一生懸命研究していきたいと思っています。
 ジブリの世界の美しい背景の雰囲気を、美しさを、役者が心のピュアさや空気感、オーラなどで表現しなければいけない。重圧も感じるのですが、それを目標に頑張りたいです。」


■三重野葵さん(トシオ役)
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 三重野「大好きなスタジオジブリの作品がミュージカルになることに、どきどきわくわくしています。劇団わらび座は、作品の舞台である山形と同じ東北地方の秋田にあります。わらび座にしかできないことが、この作品ではできると思います。わらび座と、朝海さん、杜さんはじめ全キャスト、スタッフが集結して作り上げた時、全く新しい世界観のミュージカルができると思っています。それに向けて日々挑戦していきたい。」


■栗山民也さん(演出)
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 栗山「この映画を見たのはずいぶん昔のことなのですが、不思議な浮遊感を感じました。それはとても気持ちのいい体験でした。さきほど杜さんがおっしゃった空気感のようなものを、生身の肉体が存在する舞台でどのように展開できるのか。それが僕の課題だと思います。アニメーションのいいところはこっそりいただいて(笑)、舞台でしかできないことを必死で作っていきたい。」


■齋藤雅文さん(台本・作詞)
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 齋藤「『おもひでぽろぽろ』は大好きな作品です。どこが素敵かいうと、やはり美しいアニメーションだということに尽きると思っています。舞台でこれに対抗するには、演劇らしくなければいけない。先ほど三重野さんが“わらび座でしかできない”とおっしゃったように、東北の土壌から立ち上がる、新しいミュージカルになるよう努力したいです。
 私は主人公のタエ子とほぼ同年代で、映画を観た時は大変なつかしくて、嬉しくてしょうがなかった。リアリティーにも圧倒されました。でも10歳の子供には10歳の子供の、ばっちゃにはばっちゃの思い出がある。作品を普遍的に広げたいので、大人のタエ子を中心にしつつも、小学校5年生のタエ子があらゆるところに登場して、アニメ版よりもしゃべりまくります。スタジオジブリのアニメの特徴は『飛ぶこと』と『ばっちゃが凄いこと』だと思ってまして(笑)。ばっちゃを出さないとまずいだろうという思いで、構成させていただきました。」


■甲斐雅人さん(作曲)
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 甲斐「脚本の齋藤さん、演出の栗山さんと私とで、この作品を作れることが嬉しいです。3年前にわらび座で『火の鳥 鳳凰編』を一緒に作り、私の中では新しいミュージカルの1ページを開いたかなという思いがある。脚本家と演出家と音楽家の3人が1つの目標に向かって、いわば三位一体のようになって作ることが、ミュージカルの一番のだいご味だと思っております。
 台本の冒頭が“息吹”という言葉で始まるんです。ひとこと“息吹”と。脚本の齋藤さんが表現されたのは、大地の叫びや森の音などが最初に流れるということ。生きることへのエネルギーが全体の音の基調になり、そのエネルギーがタエ子さんの心の奥にひたひたと迫って、彼女はどんどん変わっていきます。美しいメロディー、音楽、歌声が積み重なって、やがてそれが感動に至るような音楽構成にしたい。静かな中にものすごいエネルギーがある舞台にできたらと思っています。」


■野中晋輔さん(スタジオジブリ制作業務部取締役部長)
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 野中「公開から19年経ち、ありがたいことに『おもひでぽろぽろ』はたくさんのお客様に観ていただけたポピュラーな作品です。でも内容には非常に野心的なところがあります。原作漫画は1960年代の思い出の部分だけでしたが、映画版では大人になったタエ子の場面を創作し、現在のタエ子と過去のタエ子が行ったり来たりするという、複雑な構造になっております。またセルアニメーションとしては、おそらくスタジオジブリ作品の中で一番リアリズムを極めたものです。そんな際立った特徴をもった映画を舞台化するのは、野心的で意欲に満ちていると思います。
 舞台の内容についてはわらび座およびスタッフ、キャストの皆さんにおまかせしております。映画は映画、舞台は舞台。表現としては全く別のものですので、ミュージカルとして新しい『おもひでぽろぽろ』の魅力が出てくれればいいなと思っております。今、壇上で皆さまのお話を聞いて、大変期待感が高まって来ました。自社のアニメーションが舞台化されるのは全く初めての経験です。一観客の立場で素晴らしい舞台が出来るのを心待ちにしております。」

 ※スタジオジブリ作品の初舞台化を手掛けるのが、わらび座であることについて
 野中「高畑勲監督は昔からわらび座を知っていて、舞台もよく観ていました。わらび座からのお声掛けなのでお受けしたというのが一番大きいと思います。また、東北を本拠地にして活動しているわらび座と、『おもひでぽろぽろ』との相性の良さもあるでしょう。」


■ともに宝塚歌劇団雪組の元トップスターで、宮城県ご出身の朝海さんと杜さん
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 朝海「私が宝塚音楽学校に入った時から、同じ仙台出身ということで、杜さんには色々気にかけていただきました。私の初舞台の時に杜さんは『ベルサイユのばら』のアンドレを演じていらして、お化粧を見ていただいたりしました。帝国劇場のミュージカル『エリザベート』でご一緒させていただけたのも本当に嬉しかったです。
 この度、東北にあるわらび座さんの東北を舞台にしたミュージカルに、杜さんとご一緒させていただくのは、おこがましいんですが、ずっとご縁がつながっているように感じ、嬉しく思っています。」

 「宝塚歌劇団にはとても愛情の深い上下関係があります。さらに同郷という思いもひとしおで、朝海さんのことはいつも気にかけていました。先月まで共演していた『エリザベート』では、嫁・姑の間柄なので厳しくしつけて参りましたけど(笑)、今度は優しい心の通い合った親子を演じられるのが嬉しいです。」

 「秋田のわらび座という環境でお稽古があるのがとにかく楽しみです。山ごもりして修行するぞ!という意気込みです。栗山さんに怒られたら、2人で雪のかまくらに入って熱燗を呑みながら泣こうねっていう話もしてるんですけど(笑)。それぐらい演劇というものに改めて向き合える機会になるんだと思います。わらび座さんに出演させていただくことをとても幸せに感じています。」

 ※わらび座は秋田県角館(かくのだて)のたざわこ芸術村にあります。2008年1月の雪の中の稽古場レポートをよかったらご覧ください。

おもひでぽろぽろ [DVD]
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2003-03-07)
売り上げランキング: 8943

銀河劇場公演キャスト:朝海ひかる 杜けあき 三重野葵 他 
わらび劇場公演キャスト:碓井涼子 三重野葵 他
原作:アニメーション映画「おもひでぽろぽろ」(脚本・監督/高畑勲 原作/岡本螢・刀根夕子) 台本・作詞:齋藤雅文 演出:栗山民也 作曲:甲斐正人 振付:田井中智子 美術:松井るみ 照明:勝柴次朗 音響:小寺仁 衣裳:樋口藍 ヘアメイク:鎌田直樹 歌唱指導:山口正義 企画制作:わらび座 協力:スタジオジブリ 東京公演主催:日本テレビ わらび座 銀河劇場
チケット発売日:12月4日(土) 全席指定8,500円(税込)
http://www.warabi.jp/omoide/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:42 | TrackBack

2010年11月18日

フェスティバル/トーキョー10公募プログラム・dracom『dracom祭典2010「事件母(JIKEN-BO)」』11/18-21シアターグリーン BOX in BOX THEATER

20101118_jikenbo.JPG
チラシ

 dracom(ドラカン)はフェスティバル/トーキョー10公募プログラム(⇒記者発表)に選ばれた、大阪のカンパニーです。脚本・演出を手掛けるのは筒井潤さん。

 「もしかしてこのまま最後まで・・・?」という予想が当たりました。このお芝居を思い出しました。上演時間は約1時間40分だったかと。

 ⇒CoRich舞台芸術!『事件母(JIKEN-BO)
 レビューは記録のみ。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 女がひとり、死んでいる。
 それを前に会話する者たち。
 彼らの誤魔化しと目の前に現実が交差し、
 やがて、誰もが持っている不安定な心象風景があらわれる…
 ≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 舞台中央のロッキングチェアーに座る女性が、イヤホンから聞こえる日本語の言葉(せりふ)を、英語に変換して繰り返し発音します。イヤホンの音はスピーカーを通して観客にも聞こえる状態で、その他の役者さんはセリフを発せずに(ごく一部に例外もありますが)身体表現だけで演技をします。

≪京都、東京≫
出演:穴見圭司 村山裕希 小島聖子(以上、dracom)  岩澤侑生子 べかお (コレクトエリット) 河合良平(インテレ-P ) 小坂浩之(KDC)雑賀宏明(sy-company) 斉木りさ 中嶋さおり 松田早穂 (ベビー・ピー)吉田圭佑 
脚本・演出:筒井潤 舞台監督:西田聖 美術:dracom 照明:葛西健一 音響:奥村朋代 宣伝美術:三澤敏博(絡繰堂) 制作:安部祥子、dracom制作部   広報協力:国際舞台芸術交流センター(PARC)
【発売日】2010/09/05 一般前売2500円 一般当日2800円 学生前売2000円 学生当日2300円 ※要学生証提示
http://www.dracom-f.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:33 | TrackBack

SPAC『わが町』10/30-11/13静岡芸術劇場

 静岡県舞台芸術センター・SPACが文学座の俳優・今井朋彦さんを演出に迎え、ソーントン・ワイルダーの名作『わが町』を上演。新国立劇場でも1月に上演されるので(⇒制作発表)、見比べたい気持ちもあって静岡まで伺いました。

 異なる演技の技術を持つ役者さんたちが、それぞれに独自の技を見せているような印象を受けました。生き生きしていて楽しそうではありましたが、私がSPACのお芝居に求めているものではなかったですね。

 ⇒CoRich舞台芸術!『わが町

 素の舞台を見せた状態。白い衣裳で統一。登場していない間、役者さんは舞台上で待機。

 鈴木忠志さんの鈴木メソッドを体得している方や、宮城聰さん率いるク・ナウカ出身の方、即興演劇を得意とする方、新国立劇場演劇研修所の修了生など、出演者の出自、特技がいろいろなんですよね。演技方法の品評会を見ているような気持ちにもなりました。「ココであんな演技をするのか~」と今までに観た『わが町』と比較したり。

 写真は出演者で、新国立劇場演劇研修所の修了生のお二人です。遠征先でお会いできたのが嬉しくて記念撮影させてもらっちゃいました。
20101113_tamotsu_noguchi1.JPG

 左はレベッカを演じた二期生の保可南さん(⇒公演ブログ)。右はジョージを演じた一期生の野口俊丞さん(⇒公演ブログ)。野口さんは『ハムレット』に続いて2度目のSPAC出演でしょうか。他にも岡野真那美さん(一期生)が『ドン・ファン』に、米川貴久さん(三期生)が『令嬢ジュリー』(⇒レビュー)に出演するなど、SPACは修了生を積極的にキャスティングされているようです。

 ここからネタバレします。

 牛をひく演技(マイム)がすごくうまい人がいる!と思ったら、すがぽんさんでした。さすが!

 第1幕の終わりごろ、休憩の前にジョージとレベッカが窓の外を見てる場面。レベッカ(保可南)が手紙の宛て先を読みあげます。アメリカから地球、宇宙へと意識が広がるのを、喜びとともに感じとれました。
 第2幕の結婚式と、ジョージとエミリーがお互いに恋していることを確認する場面。ジョージ役の野口俊丞さんの純粋さ、ひたむきさに惹きつけられました。『わが町』の見せ場の1つですよね。

 色んな演技方法が混ざった状態だったので、私は自分が好きなタイプの演技をする人に目が行っちゃったんでしょうね。野口さんがジョージなら、保さんにエミリーをやって欲しかったな~。もちろんそのカップルをSPACの役者さん同士で演じてもらえたら、それもまた良かっただろうと思います。

 第3幕が始まる時、劇場の天井からつり下がっていた照明器具が、いっせいに上へ上へと上がっていき、天井がものすごく広くなりました。天国や虚空を想像できました。

 ■終演後に朗読と音楽のパフォーマンスあり
 「演出家と演奏家 ~朗読 vs. Sax 演奏~」
 出演:今井朋彦、松本泰幸(Sax)、松本侑大(Piano)

 仲原中也「サーカス」、谷川俊太郎の詩を2編、ジョン・レノン「イマジン」。

出演:石井萠水、いとうめぐみ、大内智美、大高浩一、奥野晃士、木内琴子、貴島豪、すがぽん、武石守正、舘野百代、保可南、野口俊丞、本多麻紀、牧山祐大、三島景太、吉植荘一郎、吉見亮
脚本:ソーントン・ワイルダー 演出:今井朋彦 訳:森本薫 音楽:松本案幸 舞台監督:浜村修司 舞台美術:深沢襟 舞台美術助手:鈴木里恵 照明:樋口正幸 武石進衛 衣裳:竹田徹 音響:西沢理恵子 機構操作:村松厚志 舞台:市川一弥 松村亜紀子 演出助手:竹内舞 ヘアメイク:梶田キョウコ 古城雅美 石橋芳子 許田雪恵 ヘアメイク・アシスタント:長島由美 制作:丹治陽 鶴野喬子 協力:文学座
【休演日】平日 チケット:4,000円/ペアチケット(2枚)7,000円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円
http://www.spac.or.jp/10_autumn/ourtown

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:06 | TrackBack

2010年11月17日

【情報】新国立劇場演劇研修所「授業見学会」12/04新国立劇場リハーサル室

 新国立劇場演劇研修所が「授業見学会」を行います。新国立劇場演劇研修所に入りたい役者さんはぜひ。参加費は無料。申込必須。詳細は公式サイトでどうぞ。

 ■「演劇研修所 授業見学会」
 開催日:平成22年12月4日(土)
 時間:第1回目11:00~、第2回目16:00~
 申込〆切:平成22年11月20日(土)※専用フォームあり

Posted by shinobu at 22:50 | TrackBack

こまつ座『「水の手紙」「朗読劇 少年口伝隊一九四五」』11/12-21紀伊國屋サザンシアター

20101117_inoue_hisashi_loveletter.JPG
チラシ束に挟まれていた便箋

 稽古場レポートを書かせていただいたこまつ座の朗読公演です。小曽根真&神野三鈴ご夫妻がゲスト出演されるステージに狙いを定め、昨日のソワレを拝見。上演時間は約2時間10分(途中休憩15分を含む)。平日公演はまだ残席あるようです。

 “井上ひさしからの、祈るようなラブレター”という副題がついています。観客は井上さんから朗読劇というラブレターを受け取り、ゲストから井上さんへのラブレターも聴かせていただきます。

 チラシの束に「井上ひさしへラブレターをお書きいただけませんか?」という紙が入っていました。開くと便箋になっています。開演前にそれを見つけただけで泣けて来てしまいました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『「水の手紙」「朗読劇 少年口伝隊一九四五」

 ここからネタバレします。

 ■『水の手紙~群読のために~』
 出演:青本花 岡野真那美 河合杏南 熊坂理恵子 滝香織 辻村優子 藤井咲有里 吉田紗和子 吉田妙子 渡辺樹里 宇井晴雄 金成句 窪田壮史 香原稔彦 西原康彰 竹田桂 長元洋 西村壮悟 山本悠生 米川貴久 ヴィオラ演奏:徳高真奈美

 カジュアルな服装の若者たち(おそらく稽古着?)による群読。台本は持たず、軽やかに動きながら。舞台中央上部に小さな地球が浮かんでいます。
 地球は水惑星。人間そのものも水であり、日本の水は世界の水なのだということ。メキシコシティや黄河のそばに暮らす人たちの肉声を受け取ることで、隅田川が世界の河川とつながっているのを実感できます。「記録を記憶にする」とはこのことなんだろうなと思いました。ただ、内容的にちょっと説教くささも感じたり。

 宇宙人(?)が登場したのが面白かったですね。演じたのは西原康彰さん。『きらめく星座』の「人間は奇跡そのもの」が聴けて嬉しかった。


 ■小曽根真&神野三鈴ご夫妻から井上ひさし先生へのラブレター

 偶然にも井上さんのお誕生日ということで、小曽根さんと観客とで「ハッピーバースデー」を合唱。小曽根さんのご出身は関西だそうです。関西人ならではのユーモアが冴えていて、ノリが良くって、すごく面白い方でした。そして優しい。オーケストラにピアノ・コンチェルトを作曲することになったのは、井上さんから依頼があったからなんですね。

 涙をぽろぽろ流しながら明るく楽しく話してくださる神野さんと一緒に、私もダダ泣き。神野さんがおっしゃっていたのは、以下のようなことだと思います。
 「井上ひさしはこれからきっと神格化されていく。でも同時代を生きた私たちは、彼の人間らしいところを知っている。彼は神じゃなくて人間。こんなに素晴らしい作品を遺した井上ひさしも、人間だった。だから私たちだって素晴らしいんです。人間は誰も奇跡そのもの。」

 小曽根さんも神野さんも「井上さんに新しい命を与えてもらいました」とおっしゃっていました。


 ■『朗読劇 少年口伝隊一九四五』
 出演:青本花 岡野真那美 熊坂理恵子 藤井咲有里(中国新聞社の花江さん) 吉田紗和子 渡辺樹里 宇井晴雄(正夫:原爆症で亡くなる少年) 金成均 香原稔彦(手榴弾を持っていた日本兵) 西原康彰 長元洋(英彦:20代まで生存する少年) 米川貴久(勝利:手榴弾を握りしめたまま台風で亡くなってしまう少年) ギター演奏:宮下祥子

 上演を重ねている演目なので、何度も出演している役者さんの演技の密度が上がって、安定感が増しているように思いました。
 演出についても、照明が客席にまで広く当たるなど、より演劇的になっていたように思います。映像も変わってたんじゃないかしら。
 劇場が違うだけでこんなに印象が違うんだな~とも。新国立劇場小劇場では客席から舞台を見下ろしていたのですが、紀伊國屋サザンシアターでは舞台を見上げる状態でした。舞台中央の広島の模型が見えづらいのは残念。

※日替わりゲストトーク出演者:すまけい 麻実れい 白石加代子 熊谷真実 井上芳雄 石原さとみ 小曽根真&神野三鈴 高畑淳子 佐藤B作 辻萬長 剣幸 木場勝己 土居裕子 藤原竜也 大竹しのぶ
『水の手紙~群読のために~』作:井上ひさし 演出:栗山民也 音楽:久米大作 美術:伊藤雅子 照明:服部基 音響:山本浩一 映像:井形伸一 衣裳:中村洋一 振付:田井中皆子 歌唱指導:伊藤和美 ヘアメイク:前田節子 宣伝美術:和田誠 演出助手:大杉良 舞台監督:三上司 制作:井上麻失 井上桂 瀬川芳一 演出部:木﨑宏司 大道具:俳優座舞台美術部 小道具:アトリエカオス 衣裳:東京衣裳・小松みどり 運送:新日本物流 舞台写真:落合高仁 票券:渡邊絵里 坂本綾子 協力:新国立劇場演劇研修所
『朗読劇 少年口伝隊一九四五』作:井上ひさし 演出:栗山民也 音楽:後藤浩明 照明:服部基 音響:山本浩一 映像:井形伸一 衣裳:中村洋一 模型製作:尼川ゆら ヘアメイク:中村節子 方言指導:大原譲子 宣伝美術:和田誠 演出助手:大杉良 舞台監督:三上司 制作:井上麻失 井上桂 瀬川芳一 演出部:木﨑宏司 衣裳:東京衣裳・小松みどり 履物:神田屋 運送:新日本物流 舞台写真:落合高仁 票券:渡邊絵里 坂本綾子 協力:新国立劇場演劇研修所
入場料 6,300円(全席指定・消費税込み) 学生割引4,200円 *学生割引:中学、高校、大学、各種専門学校ならびに演劇養成所の皆様を割引いたします。
http://www.komatsuza.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:18 | TrackBack

新国立劇場演劇リーディング公演『T.ウィリアムズ 一幕劇から』11/13, 11/17新国立劇場小劇場

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当日パンフレット

 『やけたトタン屋根の上の猫』を上演中の新国立劇場小劇場で、テネシー・ウィリアムズの1幕劇2本がリーディングで上演されました。出演は新国立劇場演劇研修所の5期生。演出は古城十忍さんです。上演時間は約1時間15分。無料のマンスリー・プロジェクトです。

 本番の装置でのリーディングはやはり贅沢ですね。客席は9割がた埋まっていたような。お年を召した男性、女性が多かったように思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!『やけたトタン屋根の上の猫

 研修生が出演するリーディングは何作か拝見してきましたが、今回はとても完成度が高くて、公演としてきっちりしていたように思います。お稽古をたくさんされたんじゃないかしら。演技も段取りもしっかりしていました。私が観たのが初日じゃなかったせいかもしれませんが。
 ちょっと几帳面すぎる気もしましたが、5期生はいま2年次ですよね。これからに期待です。

 最終学年の3年次にあたるのは4期生で、12月には試演会②『かもめ』が上演されます。演出は西川信廣さん。ダブルキャスト公演で、私は両バージョン観劇予定。A席2,500円、B席1,500円で本格的な『かもめ』が観られるのはお得だと思います。


 ■「風変りなロマンス」
 "The strange kind of romance" 
 初演:1960年、パリ、シャンゼリゼ劇場
 ≪あらすじ≫
 指が震えるせいで工場勤めをしくじったイタリア人労働者は、下宿屋に住み着いた猫を可愛がり生きがいを見つける。人が人と結びつくことの困難さを、人と勤物の<風変りなロマンス>を対置することで逆説的に描く。
 ≪ここまで≫
 出演:【小さな男】片桐レイメイ【下宿の女主人】井上沙耶香【老人(その義父)】大里秀一郎【ボクサー】日下諭【ニチェボ(猫)・ナレーター】岩田結


 ■「話してくれ、雨のように・・・」
 "Talk to me like the rain and let me listen" 
 初演:1958年、コネクティカット州ウエストポート、ホワイトバーン劇場
 ≪あらすじ≫
 失業し自棄になり泥酔した男と、惨めな境遇から出て行<架空の人生を夢見る女が、互いをいたわり合う風景を優しく描く。他者と真にふれ合うことの困難さと人間の孤独がさらに徹底して描かれた作品。
 ≪ここまで≫
 出演:【男】梶原航【女】山崎薫【ナレーター(男)】川口高志【ナレーション(女)】北澤小枝子   

出演:演劇研修所研修生
脚本:T.ウィリアムズ 翻訳:鳴海四郎 演出:古城十忍 
【研修生スタッフ】演出助手:林田航平 音響助手:織田瞳子 舞台監督助手:藤本強 演出部:菊池夏野、古川七彩
11月13日(土)・17日(水)6:30 小劇場 応募期間:10/12(火)~11/1(月) 無料。
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000400_play.html

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Posted by shinobu at 21:30 | TrackBack

【ご報告】「九州の地域演劇のこれからを考えるパネルトーク」のレポートが公開されました

 去る9月11日に「ぽんプラザホール10周年記念 福岡・九州地域演劇祭」(関連リンク⇒)の「九州の地域演劇のこれからを考えるパネルトーク」にパネリストとして出席させていただきました。内容をまとめたレポートが公式サイトにアップされましたので、よかったらご覧ください。

 写真↓は愛知県からプロデューサーとしてフェスティバルに参加された、大功労者である大橋敦史さん。フェスティバル最終日の宴会で、制作チームから博多織のお財布をプレゼントされました。粋ですね!
20100911_ohashi_producer.JPG

Posted by shinobu at 15:58 | TrackBack

2010年11月16日

フェスティバル/トーキョー10・飴屋法水『わたしのすがた』10/30-11/28にしすがも創造舎(受付)、 巣鴨・西巣鴨周辺の4会場

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チラシ

 フェスティバル/トーキョー10が開幕する時に詳細が発表された飴屋法水さんの作品です(⇒記者発表)。観客は1人ずつ4つの会場を訪問し、鑑賞・体験していきます。

 11/16(火)14:00のチケットを買ってにしすがも創造舎に伺い、全体で1時間20分ぐらいの旅になりました。私はスケジュールの都合があって短時間でしたが、各会場への滞在時間は自由です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『わたしのすがた

 本チラシをゲットしたので写真を掲載します(2010/11/20加筆)。1か所、小さくて丸い穴が空いています。
20101116_watashi_no_sugata_flyer.JPG

 舞台公演のチケットを買う(売る)行為は、待ち合わせの約束だと思います(昔、セミナーでも話しました)。観客はそのチケットを持って劇場に行けば、出演俳優やスタッフに必ず会えるから。飴屋法水作品も同様で、どんな作品でも飴屋さんに会えます(物理的にではなく間接的に)。今回もそうでした。巨大なインスタレーションに触れ、歩きながら、ずっとこの旅を作った人のことを考えていました。

 地球レベルで考えると、「捨てる」ことって実は不可能なんだなと思いました。

 ここからネタバレします。詳しく書くのは野暮なので控えめに。

 「だいだいの家」に足を踏み入れた途端、懐かしさがこみあげ、孤独が襲ってきて、泣きそうになってしまいました。
 かつての「教会および女子寮」で昆虫と会い、10年前まで公立の病院だった建物で飴屋さんに会いました。

 台所や洗面所などの水まわりは新しく、その他は古いままになるのだなと、建物を冷静に見つめたり。建物は人が居るだけで息をしはじめるのだな、とか。

 宗教がテーマの1つだったようですが、私はそこにはひっかからなかったです。

20101116_daidai_no_ie.JPG

構成・演出:飴屋法水 音楽:Sachiko M、吉田アミ 照明デザイン:仲西祐介 作品制作スタッフ:小駒豪、小池唯徳、立川貴一、鈴木沙季、池田雅子、佐久間樹、桜木彩佳 作品制作協力:伊東弘剛、磯さくら、大西香澄、小熊早千香、角田真奈美、グジェゴシュ・クルク、柴田貴輝、田中淳一郎、中井川大介、中村ゆい、平井弁誠、フクシマミキ、星野圭一、眞井康弘、宮本聡、山口俊郎、渡辺コウヘイ(50音順) 技術監督:寅川英司 技術コーディネート:片岡陽太、井黒造園、山田雄太郎、武藤昌平、株式会社古田硝子店 システムコーディネート:向井朗、金築浩史 音響協力:田鹿充、ZAK 演出助手:村田麗薫 制作進行助手:コロスケ、西島亜紀
【F/Tスタッフ】プロデューサー/ドラマトゥルク:相馬千秋 制作:小森あや 制作補:白井有里 受付:外山りき、菅原美里 主催・製作:フェスティバル/トーキョー
受付時間13時~18時30分(作品鑑賞は20:00まで)
※観客は原則一人ずつ出発し、4つの会場を訪問しながら、鑑賞・体験する形式。予約は30分毎に受付。
※休演日:11/1日(月)、8(月)、15(月)、22(月)
1,500円(前売・当日)
http://www.festival-tokyo.jp/program/ameya/

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Posted by shinobu at 17:20 | TrackBack

フェスティバル/トーキョー10公募プログラム・悪魔のしるし『悪魔のしるしのグレートハンティング』11/11-17シアターグリーン BASE THEATER

20101115_akumanoshirushi_greathunting.JPG
チラシ

 悪魔のしるしは危口統之さんが演出を手掛ける団体。私は初見です。この公演はフェスティバル/トーキョー公募プログラム参加作品で(⇒記者発表)、悪魔のしるしは80作品から選ばれた8団体のうちの1つなんですね。

 当日券のお客様が多くて開演が10分以上押していました。上演時間は1時間30分弱だったかな。当日精算で予約して未来場のお客様の空席に、開演時間を過ぎてから立ち見のお客様をご案内。うーん、最初から空席に案内してもいいと思いますよ~。

 ⇒CoRich舞台芸術!『悪魔のしるしのグレートハンティング

 ≪あらすじ≫
 「竜退治」を依頼された男。仲間を集めてミッションを遂行しようとする。
 ≪ここまで≫

 演劇ではあるけれど、インスタレーションや即興のパフォーマンスのような色合いが濃い作品でした。
 ごく個人的なことなんですが、主役の男性の話し方および発声が苦手で・・・。その方は舞台上にいる時間が長くて一番饒舌だったんです。息苦しくてどうしようもなくって、心の受け入れ体勢を閉じるしかなかったです。

 深読みをしようと思えばできるストーリーおよび演出でしたが、終演後のトークを聞く限りでは、そんなに深く考えて作ってわけではないっぽかったですね。開演前の前説にもありましたが、当日パンフレットにあらすじが載ってますので、読んでからご覧になった方がいいかもしれません。

 ここからネタバレします。

 “評論家”の描き方が面白かったです。批評家のくせに自分からは何もしないし、操られてるような。でも肩書は「評論家」だからちやほやされる。ワイロも受け取る。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:危口統之 川田十夢(AR三兄弟)

 演技の流れは決まっているものの、ほとんどアドリブ(即興)だそうです。だから役者さんの緊張やあせりがそのまま出ていて、私には苦痛だったんだと思います。
 舞台中央にある丸い大きな装置は、役者さんが1人ずつ入れる小さい部屋の集合体。部屋は役者さんが各自で好きなように装飾しているそうです。

出演:八木光太郎 高山玲子 嶋崎朋子 丸瀬顕太郎 ますだいっこう 神尾歩(悪魔のしるし) 森翔太(悪魔のしるし) 山室毅聡(悪魔のしるし) 伊藤愉 危口統之 他
構成・演出:危口統之 舞台監督:伊藤智史 サウンド:安野太郎 照明:伊藤啓太 志田順一 電気装置:飯沢未央 撮影:杉田大輔 舞台美術:石川卓磨 河本洋介 政木裕太 宣伝美術:宮村ヤスヲ ゲーム監修:神尾歩 制作:金森香/田辺夕子/金子文 衣装:山室毅聡/福島えりか 
【発売日】2010/09/05 前売 ¥2500 当日 ¥3000 特別席 ¥4500(各回限定数席・要予約)
http://www.akumanoshirushi.com/greathunting.htm
http://www.festival-tokyo.jp/program/akuma/

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Posted by shinobu at 01:12 | TrackBack

2010年11月15日

【お知らせ】web DICEに掲載「フェスティバル/トーキョー10にて公演中:演出家 、女優としても活動の場を広げる黒田育世インタビュー」

 厳選シアター情報誌「Choice!」より一足先に、web DICEに「黒田育世ロングインタビュー」の前編と後編が掲載されました。

 黒田さんが日常生活の驚くべき習慣をお話し下さいました。ぜひお読みいただけたらと思います。

Posted by shinobu at 17:25 | TrackBack

【ワークショップ・オーディション】冨士山アネット『新作公演WSオーディション』12/03-05, 12/10-13都内某所※11月末日〆切(メールのみ)

 長谷川寧さんが脚本・演出・出演される冨士山アネットが、来年2月の新作公演のためのワークショップ・オーディションを開催します(⇒直近公演のレビュー ⇒2008年の稽古場レポート

 次回公演は、少人数による作品集となる予定で、今後のレパートリーとして上演可能な作品を予定しているとのこと。1次審査は、ワークショップのみ希望の方のご参加も可能です。詳細は公式サイトでご確認ください。

 ●冨士山アネット『3つのビル(仮)』
 期間:2011年2月16-20日(仕込含予定)
 会場:横浜

 【ワークショップ期間】
 ・1次審査(AかBどちらかをお選び下さい)
  A 12月3日(金)18:00-22:00 12月4日(土)15:00-22:00
  B 12月3日(金)18:00-22:00 12月5日(日)15:00-22:00

 ・2次審査(1次審査通過者対象)
  12月10日(金)18:00-22:00
  12月11日(土)15:00-22:00
  12月12日(日)15:00-22:00
  (※必要に応じて追加審査の予定有。)

 ・〆切:11月末日(メールのみ)
 ・WS参加料:1次審査 2,000円 2次審査 無料

■【新作公演 WSオーディション開催 出演者/スタッフ募集】 ※公式サイトより。

ワークショップオーディションを開催致します。
俳優・ダンサー・パフォーマー等ジャンルは問いません。
身体表現に興味がある方を募集致します。

本WSは、2011年2月16-20日に横浜にて行われる予定の、
冨士山アネット[3つのビル(仮)]に参加出来る方を始め、
今後参加を希望される方への対象ともなっております。
既に予定が決まっている方、WSだけ参加してみたいという方等、
今後の作品づくりの為にも沢山の人との出会いを広く募集します。

次回公演は、少人数による3つの作品集となる予定で、
今後のレパートリーとして上演可能な作品を予定しています。

2月公演のリハーサルは平日昼を含み12月、1月より随時開始予定。
出演に際し、チケットノルマ等公演運営費の負担は御座いません。
現時点で公演等が有りNGが有る方は事前に備考にお書添え下さい。
1次審査は、WSのみ希望の方のご参加も可能です。

■WS日程(事前にNGが有る方はお伝え下さい)
・1次審査(AかBどちらかをお選び下さい)
A 12月3日(金)18:00-22:00 12月4日(土)15:00-22:00
B 12月3日(金)18:00-22:00 12月5日(日)15:00-22:00

・2次審査(1次審査通過者対象)
12月10日(金)18:00-22:00
12月11日(土)15:00-22:00
12月12日(日)15:00-22:00
(※必要に応じて追加審査の予定有。)

■WS内容
テキストや記憶、それぞれの特徴から起こす動きの開発・シーンを実際に作ってみます。

■WS会場
都内会場。応募者に追って御連絡致します。

■WS参加料
1次審査 2,000円 2次審査 無料

■本番日程(日程は多少変動する可能性があります)
2011/2/14-20(仕込含予定)
冨士山アネットpresents[3つのビル(仮)]

■応募方法
メールにて「3つのビルWSオーディション希望」と件名明記の上、

1.名前(フリガナ)
2.住所
3.電話
4.連絡の着くアドレス(PC及び携帯電話)
5.年齢
6.WS希望日程(A or B)
7.オーディション希望の有無
  (WSのみの場合件名を「3つのビル」WS」としその旨を明記)
8.応募理由・冨士山アネット観劇の有無(有れば作品名と感想)
9.何処でこの募集を知ったか(サイト・カンパニー名等)
10. 備考(現時点でのNG等)
11. 履歴書 兼 芸暦書(書式自由/所属・ダンス経歴等有る場合明記)
12. 写真(バストアップ・全身の2枚。4M以内のデータで)

を貼付の上、fujiyamanet(アットマーク)gmail.com迄お送り下さい。
会場等詳細を返信致します。
スタッフ希望の方はmailにて、
「3つのビルスタッフ希望」と件名明記し、
お名前・住所・電話・アドレス・年齢・経歴・希望職種
(制作/演出助手/美術(大・小道具)/ボランティアスタッフ等)
を貼付の上、fujiyamanet@gmail.com迄お送り下さい。

WSのみの方も、御応募頂いた中から今後の新作に
御参加頂く可能性もあります。
御興味の有る方、奮って御応募下さい。

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:11 | TrackBack

2010年11月13日

パラドックス定数『蛇と天秤』11/09-15ギャラリーSite

 野木萌葱さんが作・演出されるパラドックス定数が、2006年に初演した『38℃』を大幅に改訂して上演。上演時間は約1時間30分。

 この劇団はいつも上演終了後に台本販売をしています。観たばかりの作品の台本(1000円)を買って帰るのが習慣になりました。
 ※2009年の公演ではメルマガ号外を出しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『蛇と天秤

 ≪あらすじ≫
 大学病院内の公開講座。結核について助教授が講義する。突然スーツ姿の男が乗り込んできた。製薬会社の社員らしい。
 ≪ここまで≫

 観客はテーブル付きのパイプイスに受講者として座ります。真っ白なギャラリーがいかにも病院内っぽいです。いわゆる観客参加型ではないので座ったままで大丈夫。でも気持ちは前のめり推奨(笑)。

 大学病院の医師と製薬会社の営業というと、営業される側とする側としての上下関係がはっきりしていますが、その立場を飛び越えるだけでなく、敵味方の両側ともが内部分裂していくのが面白いです。

 助教授役の生津徹さんは前回公演に続いて2度目のパラドックス定数への出演。甘いマスクで余裕しゃくしゃくの医師。何を言われてもどうじないのが、かっこいいやら滑稽やら。自然で良かったです。
 なるべく事を大きくしないように務める製薬会社社員、高遠役の小野ゆたかさん。劇団では好戦的な役をよく演じられていますが、今回は基本的に受けの演技をされていて、柔軟さが良かったです。柔軟、といっても狙って作られていると思いますが。

 ここからネタバレします。

 この病院では8人の患者が同時期に死亡しています。しかも全員18歳以下。原因は新薬の抗生物質の副作用だと、助教授が論文で発表しています。その薬を作った製薬会社の社員が乗り込んできた、という設定です。

 人の命を何とも思わなくなってしまった人たちの会話。重く演じると深刻すぎてかえって信ぴょう性がなくなる気がします。野木さんが当日パンフレットに書かれていたように、軽~い会話になっていて良かったです。

第23項
出演:生津徹(大学病院の助教授) 西原誠吾(大学病院の助教授の右腕) 井内勇希(大学病院の若手) 植村宏司(製薬会社の営業) 加藤敦(製薬会社の研究者・新薬を開発した) 小野ゆたか(製薬会社の研究者)
脚本・演出:野木萌葱 照明協力:伊藤泰行 舞台協力:金安凌平 宣伝美術:西原誠吾 舞台写真:渡辺竜太 販促:副島千尋 制作助手:たけいけいこ 今井由紀 制作統括:赤沼かがみ(G-up)
【発売日】2010/10/10 前売2800円、当日3000円 発売初日10月10日(日)
http://www.pdx-c.com/
http://www.pdx-c.com/tokusetu/23/23.html


※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:18 | TrackBack

【ワークショップ】神奈川芸術劇場「岡田利規・演劇ワークショップ」11/28神奈川芸術劇場

 チェルフィッチュの岡田利規さんが新作『ゾウガメのソニックライフ』に先駆け、神奈川芸術劇場で演劇ワークショップを行います。
 ※申込方法等はまだ公表されていません。公式サイトをチェックしてください。

 ●「岡田利規・演劇ワークショップ」 ⇒劇場内公演公式ページ
  11月28日(日) 13:00-16:00
  @神奈川芸術劇場
 【講師】岡田利規
 【定員】10名 ※申込み多数の場合は抽選
 【参加費】1,000円
 【対象】舞台経験のある俳優志望の方

 ⇒申込方法が公開されてました(2010/11/19加筆)。
 申込方法:件名に「岡田WS 係」とご記入いただき、FAX(下記リンクのPDF)かe-mailにて下記項目をご記入の上、11月21日(日)までにお申し込みください。
 ※e-mailアドレス:oubo(アットマーク)kanagawa-af.org

 ①お名前 (ふりがな)、②性別、 ③年齢、④郵便番号・住所、⑤電話番号(携帯でも可)、⑥FAX番号等連絡先、⑦メールアドレス、⑧これまでの舞台経験

Posted by shinobu at 10:15 | TrackBack

2010年11月12日

フェスティバル/トーキョー10・五反田団『迷子になるわ』11/05-14東京芸術劇場小ホール1

20101106_maigoninaruwa.JPG
「迷子になるわ」チラシ

 前田司郎さんが作・演出・出演される五反田団の新作。フェスティバル/トーキョー10の主催演目です。『迷子になるわ』というタイトルに惹かれました。⇒記者発表

 上演時間は約1時間45分だったかな・・・かなり曖昧です。すみません。舞台下手の上部に英語字幕あり。

 ⇒CoRich舞台芸術!『迷子になるわ

 ≪あらすじ≫
 私は女性と2人で喫茶店にいる。偶然、店員さんが話しかけてきた。知らない人だ。ううん、彼は別れた男。目の前の女性は私のお姉さん。ううん違う、彼女は本当はここにはいない。
 ≪ここまで≫

 舞台中央つら側にベッド。周囲はずらりと等間隔にイスが並んでいます。 

 ある女性(伊東沙保)の現実と夢、今と昔がぐるぐると入れ替わります。とぼけた会話を楽しんで聴いていると、あるセリフでギュルンっと違う世界へと変わります。
 その女性の人生の中で迷子にはなっていたものの、私は迷子にはなれなかったな~。ちょっと残念。

 出ずっぱりの伊東沙保さん。チェルフィッチュなどでもご活躍で、何でもできる女優さんだなと思います。
 前田司郎さんの色男ップリ、ダメ男っぷりが可愛くって可笑しくって。

 ここからネタバレします。

 舞台左奥の天井からつり下がった綱は東京タワー。

 医者の父(前田司郎)と看護婦の母(後藤飛鳥)の間に生まれた女性(伊東沙保)。年齢は30歳ぐらい。既婚者(前田司郎)と不倫していたけれど別れて、次はかつての同級生(大山雄史)とつきあうことに。でも彼とも別れてしまった。
 冒頭のシーンで女性が一緒に話している相手はお姉さん(宮部純子)。でもその存在は不確か。宮部さんは不動産屋として登場したりもします。

 愛人(前田司郎)の左胸に「OFF」と黒い文字が書かれていて、乳首がそのスイッチだというのに爆笑。彼氏の胸にもそれがあって・・・。

迷子になるわ/Going on The Way To Get Lost
出演:伊東沙保 大山雄史 後藤飛鳥 前田司郎 宮部純子
作・演出:前田司郎 技術監瞥:松本謙―郎 照明:山口久隆(S-B-S) 衣裳:正金彩 舞台監督:榎戸源胤 字幕:門田美和 協力:田口曽博 Age Global Networks(株) 制作:尾原綾 清水建志
【F/Tスタッフ】プログラム・ディレクター:相馬千秋 制作:武田知也、板橋園恵 制作進行:井神拓也 インターン:富田翔、土屋絢子【F/Tクルー】新井朱夏、石井雅美、上田勝也、大泉尚子、小田崎裕太、亀山未央、川島仁美、立花実咲 
製作:五反田団 共同製作:フェスティバル/トーキョー 助成:芸術文化振興基金 主催:フェスティバル/トーキョー、五反田団
【発売日】2010/09/05自由席 一般 前売 3,500円(当日 +500円)、学生 3,000円、高校生以下 1,000円(前売・当日共通、要学生証提示)
http://www.festival-tokyo.jp/program/gotandadan/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:23 | TrackBack

エクス・マキナ『The Blue Dragon - ブルードラゴン』11/11-14東京芸術劇場 中ホール

 シルク・ド・ソレイユやメトロポリタン・オペラの演出も手がける、世界的に有名な演出家ロベール・ルパージュさんの4年ぶりの来日公演(過去レビュー⇒)。野田秀樹さんが芸術監督をつとめる東京芸術劇場による招聘です(⇒関連記事)。
 
 俳優の演技と映像、照明、音響、装置などの高度なスタッフワークを融合させ、現代の中国を舞台にした大人の恋愛ドラマを、しっとり、スタイリッシュに見せてくださいました。

 三人芝居ですが、カーテンコールでは舞台裏のスタッフが11人も出てこられたんです。大勢の技術者がカナダのケベックから来日されたんですね。贅沢です。上演時間はカーテンコールを含め約2時間弱。3カ国語上演・日本語字幕付き。

 【舞台写真 (c)田中亜紀】
bluedragon2.jpg

 ⇒公式サイトでダイジェスト映像が見られます。
 ⇒CoRich舞台芸術!『The Blue Dragon - ブルードラゴン

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 ヨーロッパで絶賛された上演時間9時間にも及ぶ超大作「ドラゴンズトリロジー」の登場人物ピエールが、今、新たな物語を紡ぎ出す。
 ピエールは、かつての工業地帯がアートセンターに変わり、中国のアートシーンの中心になっている上海でギャラリーを開いている。ギャラリーにはピエールの恋人である中国人のアーティスト、シャオ・リンも出品している。 ここで彼は、かつての恋人でモントリオールの広告会社幹部クレアーと再会。この再会をきっかけに、ピエール、クレアー、シャオ・リン3人にとって予想もしなかった変化がーー。
 過去と現在の狭間で揺れ動きながらも希望を失わないピエールの心の軌跡が、グローバリゼーションに移ろいゆく中国の風景と重ね合わせられ、現代人の愛と孤独を静かにあぶり出す。
 ≪ここまで≫
 ※役名について。あらすじではクレアーになってますが、字幕ではクレールでした。

 【舞台写真 (c)田中亜紀】
bluedragon1.jpg

 2階立ての装置がアパート、ギャラリー、バー、船上などに七変化。装置をロールカーテンが覆い、そこに映像が映されます。
 今回は大掛かりなイリュージョンが目玉というわけではないようです。高度な技術と原始的ともいえる演劇的手法とを、さりげなく、上品に駆使しているのがさすがだなと思います。シャープな仕掛けに見入いっていたら、アナログな演出がポコっと顔を出して。にやりとしちゃいますね。

 映像は客席側から映写してると思うのですが(舞台奥からも映写してるでしょうが)、前からだと俳優の体にも映像が映ってしまうはずなんですよね。壁に影はしっかり出てるのに、俳優の体には映像は映らないんです。不思議だ・・・。俳優の動きに映像を合わせるのは『アンデルセン・プロジェクト』でもありましたが、一体どうやって実現してるのか気になって仕方ないです(笑)。

 ラストは演劇ならではの方法で楽しく見せてくれました。私はちょっとジーンと来ちゃいましたね。人が容易に移動できるようになったので世界は狭くなったけれど、やはり距離は存在するし母国というものの根っこは深くて。それでも人は国境を越えて、人種の違いにかかわらず出会ってしまうし、交わってしまう。異文化との出会いが新しい芸術を生み、やっかいな問題も次々と持ち込んでくる。それでも人間が命をつないで生きのびていくことは変わらないんですよね。

 【舞台写真 (c)田中亜紀】
bluedragon4.jpg

 ここからネタバレします。

 列車や船のミニチュアと、自転車に乗る俳優が一緒に動いているのが可愛いです。
 ピエールが抱く漢字への憧憬。タトゥーの激痛と快感。

 シャオ・リンは北京の大物キュレーターのもとへ旅立ちますが、ピエールの子供を生んでシングルマザーに。アーティストは廃業して、名画のコピーを増産する仕事と子育てに追われる日々。クレールは中国人の幼児を養子に迎えたかったけれど叶わず、仕事と平行してアルコール中毒を克服するためのプログラムを受けています。ピエールは上海の土地を失い、ケベックに帰る決心をします。

 最後は3通りのラストシーンを見せてくれます。上海の空港で別れる3人。ベビーバギーには赤ん坊。誰が飛行機に乗り、誰が子供を育てるのか。子供を生んだ母親がその子供を育てるという選択肢がなかったのが、現代的だなと思いました。

 【舞台写真 (c)田中亜紀】
bluedragon3.jpg

※舞台写真は東京芸術劇場よりご提供いただきました。※3カ国語上演・日本語字幕付き
出演:マリー・ミショー Marie Michaud アンリ・シャッセ Henri Chasse タイ・ウェイ・フォー Tai Wei Foo
作:マリー・ミショー/ロベール・ルパージュ Marie Michaud/Robert Lepage 演出:ロベール・ルパージュ Robert Lepage 美術;ミシェル・ゴティエ 小道具:ジャンヌ・ラピエール 音響:ジャン=セバスチャン・コーテ 照明:ルイ=グザヴィエ・ガノン=レブラン フランソワ・サントゥバン ジェシカ・ポワリエ=チャン デビット・ルクレール 振付:タイ・ウェイ・フォー 製作:エクス・マキナ(Ex Machina)
【発売日】2010/07/17 S席 6,500円 A席 4,500円(全席指定・税込) ※65歳以上の方はS席半額、25歳以下の方はA席半額割引あり(枚数限定・前売のみ・劇場チケットサービス窓口のみにて取扱い。チケット受取の際に、身分証をご提示ください) ※高校生割引[席種問わず1,000円] ※障がいをお持ちの方:割引料金にてご観劇いただけます。詳しくは劇場チケットサービスまたは劇場HPまで。
http://www.geigeki.jp/saiji/013/index.html
http://www.geigeki.jp/bd/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:08 | TrackBack

2010年11月11日

新国立劇場演劇『やけたトタン屋根の上の猫』11/09-28新国立劇場小劇場

 アメリカの劇作家テネシー・ウィリアムズの1955年ピュリッツァー賞受賞戯曲を、松本祐子さんが演出されます。新国立劇場の「JAPAN MEETS・・・ ─現代劇の系譜をひもとく─」の第2弾です(⇒第1弾レビュー)。

 上演時間は約2時間45分(途中15分の休憩を含む)と長い目ですが、予想していたよりも喜劇的な演出で、サラリと観られました。親しみやすい新訳のおかげでもあると思います。父親役の木場勝己さんと次男役の北村有起哉さんの2人きりの会話の場面が素晴らしかったです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『やけたトタン屋根の上の猫

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 舞台はアメリカ南部の大富豪の家。一代で大農場を築き上げた一家の主(ビッグ・ダディ:木場勝己)は、体調を崩して受けた健康診断の結果、癌に侵され余命いくばくもないと判明するが、本人には健康体と知らされていた。
 この家の次男ブリック(北村有起哉)は、愛する友人の死をきっかけに酒びたりの生活を送り、その妻マギー(寺島しのぶ)は、ある事件を境に失いかけている夫の愛を取り戻そうと必死だった。また、長男グーパー(三上市朗)とその妻メイ(広岡由里子)の夫妻は、父の病状を知って、遺産相続を有利に運ぼうとしていた。
 ビッグ・ダディの誕生日パーティーに集まった二組の夫婦、母親(銀粉蝶)ら、一見なごやかな家族の団欒の中から、親子、兄弟、夫婦そして家族たちの「嘘と真実」が白日のもとに曝されて行く・・・・・・。
 ≪ここまで≫

 舞台はきれいなお屋敷の大きな寝室。中央にダブルベッドがあり、上手にバスルーム、奥はバルコニー、下手は廊下です。色使いは明るめで清潔な印象。調度品はパっと見はゴージャスですが、極上とまではいかない、少々庶民風でもある温かいデザイン。役者さんは壁があるように演技をしますが、実際は柱とドアの枠があるだけで、部屋と部屋との間には壁がほぼない状態です。とても風通しが良くて、すっきりした空間。観客に壁の向こうの演技が見えるのがミソです。

 死期が迫る父親の莫大な財産を巡る相続争いを、お家騒動的にコミカルに描きます。でもずっと奥深い、芯にあたる部分、つまり親子や夫婦の本音のぶつかり合いについては、じっくり、どっしりと見せてくれます。
 嘘も方便だけれど、嘘が嘘だとバレていると役に立ちません。でも正直に本当のことを伝えることが、いつも善だとは限りません。父と次男がぐるぐる回り道をした末にとうとう対峙するところは、残酷でスリリングで、2人の俳優の演技対決としても見ごたえがありました。

 “やけたトタン屋根(Hot Tin Roof)”って触るとものすごく熱いんだろうと思うのですが、そのヒリヒリと痛みを感じるような熱さはあまり感じられなかったですね。テネシー・ウィリアムズというと私は『欲望という名の電車』をまず思い浮かべます。あのじめじめとしたうだるような暑さ、やり場のないいらだちなども、この作品についてはあまりなかったかも。舞台美術もスッキリしているし、それは演出意図ではなかったのかもしれませんね。

 寺島しのぶさんの、鮮やかな青色のドレスに銀色のハイヒールというスタイルが美しかったです。寺島さんの第一幕の話しっぷり!饒舌っ!!

 ここからネタバレします。

 フットボール選手だった次男は小さいころからずっと一緒だった親友(男)との仲を、妻によって引き裂かれ、今はアルコール中毒になっています(親友はアルコール中毒で既に死亡)。次男、親友、妻との三角関係について次男が父親に告白したところ、父親は、次男がアル中になったのは、次男が自分自身を許せないからだ、他人のせいにするなと突きつけます。そして次男は仕返しに、父親の本当の病状(末期がん)を父親に伝えてしまうのです。

 相手に話をしようと言っておいて、自分の話ばかりして相手の話を聞こうとしなかったり(その上、怒ってどなり散らしたり)。良かれと思ってやってるようでいて、実は自分の欲望を満たそうとしているだけだったり。
 妻が今こそ妊娠するチャンスなのだと言って、夫(=次男)に無理やりセックスを迫るラストは、滑稽で切ないですね。おそらく彼女は夫に首ったけではあると思います。でも遺産相続が目当てでもあるし・・・やりきれないですね。

2010/2011シーズン JAPAN MEETS・・・ ─現代劇の系譜をひもとく─ Ⅱ "Cat on a Hot Tin Roof"
出演:寺島しのぶ 北村有起哉 銀粉蝶 三上市朗 広岡由里子 市川勇 頼経明子 三木敏彦 木場勝己 子役(交互出演):井上怜/山下翔 川上瑛生/鈴木孝正 中道美柚/藤崎花音 北村海歩/古口貴子 声の出演:松角洋平
作:テネシー・ウィリアムズ 翻訳:常田景子 演出:松本祐子 美術:松井るみ 照明:沢田祐二 音響:高橋巌 衣裳:前田文子 ヘアメイク:川端富生 歌唱指導:伊藤和美 演出助手:城田美樹 舞台監督:加藤高 制作助手:粟津佐智 制作担当:太田衛 芸術監督:宮田慶子
【休演日】11/15,22【発売日】2010/09/12 A:5250円/B:3150円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000323_play.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 02:34 | TrackBack

フェスティバル/トーキョー10『アンドロイド演劇「さようなら」』11/10-11あうるすぽっと・ロビー

 劇作家・演出家の平田オリザさんと、世界最先端のロボット研究者である石黒浩さんが、2008年からロボットを使った演劇を発表されています。
 この度、「演劇を脱ぐ」というテーマにふさわしい演目として、フェスティバル/トーキョー10で急きょ上演が決定したのは、愛知トリエンナーレで世界初演された“アンドロイド演劇”。11/10(水)にプレス向け公演と合わせて、平田さん、石黒さんが登壇する記者会見がありました。

 演劇作品として、20分間で500円の演目なら観て損はないと思います。アンドロイドと人間の2人芝居というスペックに合わせた脚本が示唆に富んだ内容ですし、アンドロイドの実物が動いている状態を生(ライブ)で見ること自体が面白いと思います。出演しているアンドロイド“ジェミノイドF”の製作費は一体1000万円ぐらいだそうですので、お値段のことを言うのはナンですが、一見の価値あり、ではないでしょうか。

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 ★ロボット演劇『働く私』が2010年11/28(日)に日本科学未来館7Fで上演されます。11時、13時、16時の3回公演。入場無料。13日(土)から予約可能。詳細は日本科学未来館公式サイトでどうぞ。

 ⇒CoRich舞台芸術!『アンドロイド演劇「さようなら」

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ジェミノイドF

 ≪あらすじ≫ 
 未来のどこか。アンドロイドと白人女性が日本語で会話する。アンドロイドは日本の歌や詩を読みあげる。
 ≪ここまで≫

 アンドロイドの“ジェミノイドF”は、顔と手がゴムっぽい素材(シリコンだそうです)でできている、きれいな女性の人形でした。パっと見はマネキンというか、ろう人形というか。「人間みたいに見える」「リアルだ」とおっしゃる方もいるそうですが、私には人間には全く見えなかったです。視力が両目とも裸眼で2.0あるせいかもしれませんが(検査したのは数年前)。うーん、それでも「人間に見える」っていうのは大げさな気がします・・・。

 目はパチパチとまばたきし、首がカクカク動いて、胸もそったりします。小刻みにぎこちない動きをしますが、アンドロイド役を演じるので問題ありません。ロボットがロボットの役をやってるのですから、お芝居としては自然です。技術レベルは全然違いますが、大昔に神戸ポートピア・アイランドで見たパビリオンの人形劇を思い出しました。

 アンドロイドが読む詩が、アンドロイドの気持ちを表す言葉に聞こえたのが面白かったです。 

 ここからネタバレします。

 死を前にした若い女性。父親が買い与えてくれたアンドロイドに、「詩を読んでくれ」と頼みます。アンドロイドは今の彼女が欲しているであろう詩を暗唱。女性はフランス語、ドイツ語などでそれに似た詩(や歌?)を返し、2人は詩の内容や人種の違いなどについて会話をします。女性が眠った後、アンドロイドが読むのは谷川俊太郎作「とおく」。まるでアンドロイド自身の気持ちを語っているようで、でも本当は詩を読んでいるだけで、さらには声がアンドロイドではなく誰か他の生身の人間の声で・・・と、色んな層が重なります。
 白人女性がつたない日本語をあえて選んで話している設定には、納得がいかなかったですね。でも日本語、フランス語、ドイツ語と複数の言語が語られるのは、世界が縮まったような感覚が得られて良かったです。出演者のブライアリー・ロングさんはフランス語、ドイツ語、英語が堪能だそうです。

 声はアンドロイドの後方のスピーカーから鳴らしています。今回の上演に関しては、舞台裏で女優さんがオンタイムで、相手役の演技に合わせてしゃべっています。女優さんの演技を録画して、その映像どおりにアンドロイドが動く構造だそうです。遠隔操作が可能なので、必ずしも女優さんが劇場内にいる必要はありません。さらに、女優さんの演技を動画で録画してそれを再現(再生)すれば、その場、その時に女優さんがいなくても、アンドロイド単体で演技はできるそうです。

【写真:左から石黒浩さん、平田オリザさん】
android_engeki3.JPG

 平田さんが記者会見で「動くアンドロイドを映像で見るのと、実際に動いているアンドロイドを見るのとは違う。生(ライブ)だから面白い。つまり生身(の人間)じゃなくても、生(ライブ)なら面白い」という意味のことをおっしゃっていました。確かに動いているアンドロイドの実物を観る方が、その映像を観るよりは面白いと思います。でも「生身じゃなくてもいい」というのは腑に落ちませんでした。たとえば同じ台本をアンドロイド版と人間版に分けて上演して、アンドロイド版の方が演技が上手だったとしても、比較対象にはならずに全く異なるジャンルのパフォーマンスとして認識されることになる気がします。『さようなら』を観た時点での個人的な感想ですが。

 今回のお芝居および会見の時には実感できませんでしたが、アンドロイドの肌に触ると、操作している人がそれを感じるそうです。アンドロイドが操り人形と違うところですね。その機能を使った演劇となると、さらに新しい可能性が生まれそうです(今も既に使ってるのかも知れませんが)。
 会見で何度も話題に出たとおり、技術は進歩しますから、アンドロイドの動きが人間により近くなって行くことは間違いないでしょう。石黒さんがおっしゃるには、お金はかかるものの不可能ではないとのこと。アンドロイドと人間の見分けがつかないぐらいになった時に、果たして観客がどう感じるか、ですよね。目の前にいる誰かをなぜ人間だと認識してるのか、人間らしさとは何なのか、アンドロイドが人間の代わりにはなれないのか等、現時点のアンドロイド演劇を観るだけでも、具体的に考えるきっかけになりました。

 平田さんはいつもながら挑発的な発言が冴えてらっしゃいました。
 平田「ロボットに対するダメ出しも俳優に対するダメ出しも全く同じだから、青年団の俳優はショックを受けたようだ。私が本当に俳優をロボット扱いしてるんだと気づいたから。」
 平田「ロボットやジェミノイドが生で人としゃべっているのを観るのは、例えば『スターウォーズ』などの映画を観るのと、全然違う感覚があると思うんです。私たち演劇人は“舞台は生身の人間が演じているから素晴らしい”という幻想を抱いていたんですが、生身の人間が演じているから素晴らしいんじゃなくて、生(なま)だから素晴らしいだけなんです。そうすると観客に選択肢が生まれる。アンドロイドの岸田今日子を観るか、下手な生身の俳優を観るか。」

 石黒さんも非常に面白い方でした。さすがは世界が認める天才ですね。
 石黒「僕は自分自身のコピー(ロボット)も持っているんですが、それを使ってミーティングをしても労務費を払わないっていうんです(会場で笑いが起こる)。それはおかしいだろうと。今しゃべっている僕だって、人間かどうかは調べようがないんですから。おかしいと思うんですよ。」
 平田「どっちがおかしいかは、わかりませんが(笑)。」

 石黒「人間とは何なのかがわからないから、僕たちは研究をしている。これから(この研究が)人間を超えたり、人間に近づいたり、色んな事が起こると思います。それが面白いし大事なこと。よく皆さんは人間のことを完全にわかっているように話をされるんですが、私には若干の違和感がある。例えば心とは何なのかと定義しようにも、できないですよね。それを探しているんです。」

 石黒「科学と芸術の境目なんてないと思ってます。実は芸術が色んなものを生み出して、その生み出し方に理由を見つけたり、設計図にしたり、何らかの方法論にすると技術になる。芸術がなければ技術なんてひとつも生まれてこなかったかもしれないんです。ところが日本は、アメリカやヨーロッパで考え出されたものを一生懸命ていねいに作り直すことは上手なんですけど、新しいものを生み出すところはまだ十分じゃない気がしています。例えばコンピューターや携帯電話、自動車などは海外の真似ですね。でもロボットに関してはそうじゃないようにしたいなと。」

【劇中に引用している詩歌】谷川俊太郎「さようなら」「とおく」/アルチュール・ランボオ「酩酊船」(小林秀雄訳)/若山牧水 短敬二首/カール・ブッセ「山のあなた」(上田敏訳)

出演:アンドロイド「ジェミノイドF」 ブライアリー・ロング(青年団) アンドロイドの動き・声:井上三奈子(青年団)
脚本・演出:平田オリザ テクニカルアドバイザー:石黒浩(大阪大学&ATR知能ロボティクス研究所) 平田オリザ+石黒浩研究室(大阪大学&ATR知能ロボティクス研究所) 舞台監督:中西隆雄 照明:岩城保 舞台美術:杉山至 ロボット側ディレクター:力石武信(大飯:助字石黒浩研究室)、小川浩平(ATR知能ロボティクス研究所) 音響:泉田雄太 衣裳:正金彩 演出助手:渡辺美帆子 音響協力:富士通テン(株) 制作:野村政之 西山葉子
【F/Tスタッフ】プログラム・ディレクター:相馬千秋 制作:宮崎あかり 【F/Tクルー】東狐裕実 中村みなみ
主催:フェスティバル/トーキョー 大阪大字石黒浩研究室、ATR知能ロボティクス研究所、(有)アゴラ企画・青年団
前売・当日ともに 500円
http://www.festival-tokyo.jp/program/android/


※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 01:27 | TrackBack

2010年11月10日

tpt『この雨 ふりやむとき』11/08-28東京芸術劇場小ホール2

 オーストラリアの劇作家アンドリュー・ボヴェルさんの2008年初演戯曲を、鈴木裕美さんが演出されます。鈴木さんがTPTで演出を手掛けるのは『ある結婚の風景』以来でしょうか。

 1959年から2039年までの親子3代にわたる物語です。少々複雑ですがとっても面白かった!演出が丁寧でわかりやすく、仕掛けも贅沢でした。上演時間は約2時間10分(休憩なし)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『この雨ふりやむとき

 ≪あらすじ≫
 男が一人で暮らす部屋に1本の電話がかかってくる。20年会っていない息子からだった。男は過去を回想する。
 ≪ここまで≫

 先週の『おそるべき親たち』と同じく客席が三方から囲むステージ。でもデザインは全然違いました。木の床に木製のイスと机という風に、色と素材が統一されている抽象舞台です。

 悲しい運命を引きずってしまう親子の物語。同じセリフを違う人物が言うことで、連綿と続く血縁や、繰り返す歴史を感じさせてくれます。気候の変化(天変地異も含む)が人間関係に大きな影響を及ぼすなど、大自然や宇宙の営みの中に人間が生きている、といった広大なイメージもわきます。

 パンフレット(800円)には人物相関図が載ってます。世界地図もあり、登場人物が訪れるオーストラリアのクーロン、アリス・スプリングス、ウルル、アデレード、そしてイギリスのロンドンの位置関係がわかります。距離を具体的に想像して、遠い、遠い、町と町がつながりました。

 ここからネタバレします。

 7歳の時、父ヘンリー(村上淳)に捨てられたゲイブリエル(須賀貴匡)は、オーストラリアから届いていた父の絵ハガキを見つけて、現地に向かいます。母エリザベス(峯村リエ)は父の消息をずっとひた隠してにしていました。というのも、父には幼い少年を愛する性的嗜好があったから。
 ゲイブリエル(須賀貴匡)はオーストラリアのクーロンに着くと、モーテルで働くガブリエル(田畑智子)と出会い、恋に落ちます。2人は偶然同じ名前だけれど、イギリスとオーストラリアではAの発音が違うのが象徴的。ガブリエルは幼い頃に兄が死に、母も父もそれを追うように先立ってしまい、孤独な一人暮らしです。兄の死の真相がわかる時、2人に悲惨な別れが訪れます。

 交通事故に遭ったガブリエルは、偶然通りかかって助けてくれた青年ジョー(八十田勇一)と結婚。でも同乗していて即死したゲイブリエルのことが忘れられず、やがて精神を病んでしまいます。ガブリエルはゲイブリエルの子を宿しており、子に彼の名前をつけてジョーと2人で育てました。でもその子もまた、先祖と同じように家を出てしまいます。それが冒頭に登場する“男”(村上淳)なんですね。
 ガブリエルとゲイブリエルの息子ゲイブリエル(=男)もまた、息子アンドリュー(須賀貴匡)を捨てていました。でも約20年後、アンドリューは父に電話をかけて、父はそれを受け入れ、再会を果たします。2015年にアメリカが衰亡し、魚は絶滅。ずっと雨が降り続いて世界が水没しようとしている“この世の終わり”で出会った2人。目の前には空から降ってきた魚。そして雨がやみます。

 舞台には徐々に水が満ちて来て、最後はドライアイスの煙が床を覆います。これまでに登場した人物が全員舞台にそろって幻想的な場面になりました。「この親にしてこの子あり」という逃れ難い因縁を描いていますが、最後には魚の出現や長雨が止むなどの奇跡と、勇気を出して因縁を克服した父と子の再会という形で、希望を示したのだと思います。

 若いガブリエルは「むごいわよね、親っていうのは。死ねっていうぐらい残酷。」と言いますが、自分が親になった後、“親”を“子供”に置きかえた同じセリフを言います。「むごいわよね、子供っていうのは。死ねっていうぐらい残酷。」

 ガブリエルの兄を性的に虐待して殺したのはゲイブリエルの父ヘンリーかもしれません。でも彼は予言者でもあったんですよね。空から降る魚、砂漠に降る雪、降り続く雨など。

 前の場面と後の場面が重なるのが面白いです。未来と過去の人物が同時に存在するのもいいですね。
 丸い舞台が水浸しになるのは『てのひらのこびと』、大雨が振り続く地球に一寸の晴れ間がやってくるのは『崩れた石垣、のぼる鮭たち』を思い出しました。

"When the rain stops falling" by Andrew Bovel
出演:村上淳 峯村リエ 須賀貴匡 田畑智子 植野葉子 八十田勇一 
脚本:アンドリュー・ボヴェル 訳:広田敦郎 演出:鈴木裕美 美術:島次郎 照明:笠原俊幸 衣裳:関けいこ 音響:長野朋美 ヘア&メイクアップ:鎌田直樹 舞台監督:後藤恭徳 演出部:板垣清一郎 上田裕美子 深瀬元喜 演出助手:田丸一宏 美術助手:角浜有香 照明オペレーター:成久克也 角田勉 音響オペし一ター:清水麻理子 原田耕児 衣裳助手:井坂美咲 衣裳進行:吉田裕美 衣裳製作:(株)トラップ 制作助手:藤田千穂 照明:(株)K.color-s 音響:(有)オフィス新音 大道具:(有)C-COM 桜井俊郎 武田寛  (有)オサフネ製作所 長船浩章 小道具:高津装飾美術(株) 烏城きよし 背景美術:(有)美術工房拓人 松本邦彦 特殊小道具:ゼペット 福田秋生 水機構:水巧社 山本喜久雄 宣伝美術:高田恵子 表紙イラストレーション:吉田卓史 写真:松本理加 ARTISTIC DIRECTOR:門井均 PRODUCFRS:門井絵璃 亘理智子 木村明日香 提携:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
【休演日】11月15日、11月24日 休演【発売日】2010/09/04 6,000円 学生3000円
http://www.tpt.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:26 | TrackBack

2010年11月09日

Bunkamura『タンゴ-TANGO-』11/05-24Bunkamuraシアターコクーン

 稽古場レポート(⇒レポート長塚圭史インタビュー)を書かせていただいたBunkamura『タンゴ-TANGO-』初日を観てきました。上演時間は約3時間(途中休憩15分を含む)。

 終演後しばらく座席から動けなかったです・・・帰りの電車で興奮気味なツイートをしてしまったんですが(笑)、後から冷静に考えたところ、おそらく、私が無意識に期待していた“いつものシアターコクーンでの贅沢娯楽観劇”にならなかったからだと思います。脚本を読んでから観た人間なのに、この動揺っぷり(汗)。この作品は出演者やスタッフ、劇場にとっては大きな挑戦で、観客に対する挑発なんだと思います。

 俳優の演技が素晴らしかったです。これは毎ステージ違う演技にならざるを得ないと思います。ある演出があって、それもきっとこれから変化し続けるのではないかと。時間が許せばもう1度は観たいと思っています。全然違うものになっているでしょうから!

 パンフレットは1000円。コクーンのパンフにしてはかなりのお買い得価格です。演出の長塚圭史さんと美術を手掛けた串田和美さんのページに、この作品のまさに肝となるコンセプトが書かれていますので、気になった方はぜひ。
20101105_tango_pamphlet.JPG

 ⇒公演公式ツイッター@tango_stage
 ⇒CoRich舞台芸術!『タンゴ-TANGO-
 ※ネタバレ後も加筆しました(2010/11/11)。

 『タンゴ』は今もご存命のポーランドの劇作家ムロジェックさんの1965年初演戯曲。青年アルトゥルの現状への反発と暴走を描いています。長塚さんの演出は、脚本の内容はもちろん、舞台作品そのものも、長塚圭史自身の身体を張った反発であり暴走だと受けとれるような構造になっていました。

 透明のパネルを使ったシャープで無機的な印象の美術。いくつかのパーツが山車のように並んでいて、どれも可動式です。俳優が触ったり乗ったりすると揺れますし、そうじゃなくても(何らかの意図によって)揺れていました。常に不確実さを感じさせます。中央に垂れ下がった電球の束も装置に干渉して、危なっかしい空気を作ります。衣裳は洗練されたデザインで、生地もデザインもクール。特に秋山菜津子さんのセクシーなつなぎルックにはクラクラさせられました。

 役者さんの演技はシアターコクーンでおなじみの蜷川幸雄さん、串田和美さん、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん等の演出作品とは全然違った方向性でした。岩松了さんとも違います。観客の方を向いてアピールするような演技はものすごく少ないです。それよりも、ある家族が家庭内で熱く議論し、闘っている様を観客が覗き見する感覚です。舞台で起こる俳優の行動がスリリングで目が離せません。でも、演劇はそもそも虚構であることも演出で表現しているので、登場人物に感情移入しようにも、すぐに突き放されてしまいます。この感覚がとっても新鮮かつ居心地が悪くて(笑)、第1幕が終わって途中休憩になるまでドギマギしていました。

 最も重要なポイントは、演技の段取りが決まっていないことです(おそらく、そうだと思われます)。稽古場と同じなんですね。話す相手が変わると、おのずと自分の演技が変化します。自分の変化がまた次の相手にも変化を及ぼして・・・同じ瞬間がないんです。そして“ある演出”によって、役者さんはいつも何が起こるかわからない状態にあるはずです。ネタバレになるので後で加筆します。

 主人公アルトゥル役の森山未來さん。怒涛のセリフ量ですが、言葉に引きずられることなく、ずんずんとものすごい推進力で対話を進めます。躍動感あふれる体と、豊かな感情表現。素晴らしいです。見とれます。何も言うことないって気分。
 アルトゥルが求婚するアラ役の奥村佳恵さんは、お若いのに揺るがない堂々とした態度。役としてどっしりと存在しつつ、周囲の変化に柔軟に対応しているようでした。これが4作目の舞台出演なんですね(過去レビュー⇒)。蜷川さん以外の演出家と仕事をするのは、長塚さんが初めてなのでしょうか。

 この公演は現在開催中のフェスティバル/トーキョー10参加作品です。11/11(木)に開幕するロベール・ルパージュ演出『ブルードラゴン』もそうなんですよね。長塚さんは英国留学(⇒海外研修報告会レポート)を経て視野が日本国内から世界へと広がり、活動のフィールドがグローバルになったのだと思います。
 シアターコクーンは公共ホールではなく民間劇場です。営利企業が冒険、そして挑発してるってことが凄い。アーティストとともに前へと進むことを選んでいる劇場なんだなと、改めて思いました。
 一観客としては、その挑発に前のめりにノっかりたいし、反発もしたい(笑)。作品を全身で味わって、受け取ったことを糧に考えて、能動的に感想を書きたいと思います。

 ここからネタバレします。加筆しました(2010/11/11)。

 透明の壁に囲まれた部屋の向こう、テーブルでカードゲームをする人たち。何をやっているのかはだいたいわかるけれど、意味が理解できるほどには声が聴こえない・・・そんなオープニング。間もなく演出家の長塚さんが客席後方から歩いて来て、舞台に出てきました。長塚さんは机やイスなどを舞台の床に空いた穴から出してきたり、小道具を渡したり、無言ながら積極的な黒子としてお芝居に参加しています。どうやら森山さん演じるアルトゥルは演出家の分身である、という明確な意図を伝える演出のよう。そして長塚さん以外にも装置を動かすスタッフ(黒い服の方々)が見えていますので、観客は「これはお芝居なのだ」と客観する視点にしばしば戻されます。

 長塚さんはつまり出演者ですので、千秋楽までこの座組みの中にいることになります。この規模の公演で演出家がつきっきりというのは珍しいのではないでしょうか。私の勝手な予想ですが、たぶん長塚さんはずっと満足しないで、改善、挑戦を続けていくだろう思います。

 アルトゥルはアラと伝統的な結婚式を挙げることで、家族に自堕落な生活を改めさせようとします。でも形式は形骸に過ぎないと気づき、次は理念を求めますが、それにも挫折。そこで祖母(片桐はいり)が「今から死にます」と自発的に突然死する事件が起こり、アルトゥルはその死から暴力による統治を思いつきます。腕っ節の強い下男エーデック(橋本さとし)を手下にして「俺の命令に従わないものは殺す」というファシズムを本気で実行。手始めにエーデックが叔父(辻萬長)に襲いかかった時、アラが、アルトゥルの心に致命的な傷を負わせる裏切りの告白をします。「エーデックと今朝寝た」というのです。有頂天だったアルトゥルは一瞬で崩れ落ち、母親(秋山菜津子)にすがりついて嘆いていたところを、後頭部にエーデックの一撃をくらって、死亡。

 主人公のあっけない死に家族はしんみりするものの、ホっとしている様子。でも事態は良い方向には進みませんでした。エーデックが暴力の味を知り、アルトゥルの後釜に座ったのです。ピストルを片手にかつての主人(アルトゥル)のジャケットを着て、支配者となった下男。その下男と叔父が、タンゴを踊るというフィナーレでした。タンゴは自由の象徴といわれるダンス音楽なのに、踊っているのは新しい暴君とそれに屈したかつての急進派というのは皮肉です。

 ストーリーはそこでおしまいですが、挑発的な演出はまだまだ続きました。2人がタンゴを踊って舞台からいなくなった後、誰もいない舞台で音楽だけが大音量で流れ続けたのです。客電がついても音楽は鳴り続けます。おそらく大半の観客は茫然。誰もいない舞台をじっと見ている(何を観ていいのか分からないけど、席に座り続けている)状態でした。曲が終わる前に席を立った方もいらっしゃいました。

 自由の歌が高らかに流れる中、舞台には誰もいない。テーブルの上には空っぽの王座のイス。世界を変えようとした人たちはもういなくなった。つまり、全てはここにいる私たち観客にゆだねられたのだと思いました。世界を揺り動かすのも硬直させるのも、進行させるのも後退させるのも、私たちなんですね。舞台にいた人たちではない。彼らはもういない。そもそも架空の人物なのだから、最初からいないのです。そして、カーテンコールもありませんでした。・・・衝撃でした。
 私は挑戦的な演出にぞくぞくしながら、どんなお芝居でもシアターコクーンでは最後にカーテンコールがあって、大スターがすがすがしい笑顔を見せてくれるものだと期待していたのでしょう。その甘えに、サっと冷や水を浴びせかけられました。長塚さんが体を張って、危険に敢えて踏み込んで、観客に問いかけたのだと思います。「あなたはどうしますか」と。
 考えてみたらこのお芝居で描かれている状況は、例えば警察権力の横暴や会社内のパワハラ、家庭内の無理解など、身近な生活に当てはまらないわけではありません。人生は選択の連続。私が自分で選択し、行動しているんですよね。

 個人的に1ヶ所だけ、スっとは受け入れがたいシーンがありました。死んだアルトゥルがゆっくり立ち上がって舞台中央から奥に向かって歩いて去ります。その後、長塚さんがガラス片を床に叩きつけて粉々に割りました。おそらくガラスはアルトゥルのことでしょう。私の勘違いかもしれませんが、ガラスを割る長塚さんがちょっとメランコリックに見えたんです。ほんの少しですが、「アルトゥルってかわいそうだよね」と同情を誘っているように感じました。長塚さんがアルトゥルを殺したのだと見えるぐらいに、さも当然のごとく乱暴に叩き割ってほしいなと思いました。

 父親役の吉田鋼太郎さんは実験演劇の場面で全裸になりました(おそらく)。照明は暗くなるものの、ものすごいインパクト。仰々しさが滑稽です。吉田さんは大きな電灯を2つ首から下げていて、その使い方も面白かった。
 突然照明の色が変わる、カーテン(舞台奥の幕)が落ちるなどのタイミングは、アルトゥルの心理の変化を表しているようでした。初日はよくわからなかったですが、もう1回観ればちゃんと味わえるかも。
 最後にアルトゥルの「愛している」という言葉を勝ち取ったアラ。いまわの際の言葉の重みと失われた未来。

≪東京、大阪≫
出演:森山未來、奥村佳恵、吉田鋼太郎、秋山菜津子、片桐はいり、辻萬長、橋本さとし
作:S.ムロジェック 翻訳:米川和夫/工藤幸雄 演出:長塚圭史  美術:串田和美 照明:小川幾雄 音響:加藤温 衣裳:黒須はな子 ヘアメイク:河村陽子 振付:広崎うらん 音楽:朝比奈尚行 演出助手:菅野將機 舞台監督:福沢諭志 ポスター・チラシ表面デザイン:横尾忠則 宣伝美術:榎本太郎(7X_NANABAI.inc) 劇場舞台技術:野中昭二 営業:加藤雅拡 中川未来 神田興浩 票券:佐久間友規子 岡野昌恵 制作助手:三浦瞳 今井信人 制作:佐貫こしの 宇津木信之介 プロデューサー:加藤真規 松井珠美 主催・企画・製作:Bunkamura
一般発売2010/8/21(土) 特設S¥9,000 S¥9,000 A¥7,000 コクーンシート¥5,000 (税込)
〈特設S席に関して〉舞台に近い前方のエリアを通し番号で販売します。お席は当日劇場にてご確認ください。連番でご購入なさってもお席が離れる場合がございます。椅子が通常の形状と異なります。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_tango.html

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Posted by shinobu at 17:01 | TrackBack

【オーディション】箱庭円舞曲「ワークショップオーディション 2011年5月公演出演者&劇団員募集」※〆切:11/15(月)必着(メールor郵送)

 古川貴義さんが作・演出される箱庭円舞曲が2011年5月公演の出演者と、劇団員を募集しています。詳細は公式サイトでご確認ください。2回ある内の1回は既に終了。
 ⇒古川さんが演出した公演の稽古場レポート

●箱庭円舞曲「ワークショップオーディション」
 応募資格:・18歳以上の男女
  ※劇団員を希望される場合、無所属または掛け持ちが可能であること
  ※箱庭円舞曲の公演の観劇経験があること(DVDも可)

 劇団員募集人数:若干名
 参加定員:各回15名
 日時:計二回のうちどちらか
 【1】2010年11月6日(土)14:00~21:30
   〆切:2010年11月2日(火)(必着)
 【2】2010年11月20日(土)14:00~21:30
   〆切:2010年11月15日(月)(必着)
 参加費:2,000円

Posted by shinobu at 10:01 | TrackBack

2010年11月08日

tpt『おそるべき親たち』10/21-11/03東京芸術劇場小ホール2

 『おそるべき親たち』はジャン・コクトーの戯曲なんですね。小説の『おそるべき子供たち』はよく耳にしますが、この作品は知りませんでした。演出はTPTに所属する熊林弘高さん。

 スタイリッシュな装置と衣装、試行錯誤の末に選びだされた演技。豪華キャストによる贅沢な時間でした。ストーリーもとても面白くて大満足。上演時間は約2時間30分(休憩15分を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『おそるべき親たち

 ≪あらすじ≫ チラシより。(役者名)を追加。
 イヴォンヌ(麻実れい)は一人息子ミシェル(満島真之介)を溺愛しており、その恋人マドレーヌ(中嶋朋子)の出現に憤りを隠さない。息子は叔母レオ(佐藤オリエ)の薦めで父ジョルジュ(中嶋しゅう)に相談するが、恋人の名を聞いてジョルジュは仰天する。マドレーヌは彼の愛人だったのだ。一家はミシェルに促され、マドレーヌの家を訪問することとなるが・・・。
 ≪ここまで≫

 舞台が客席方向に張りだした形になっていて、三方から客席が囲みます。私は上手側の席で、横から観る位置でした。中央の方が見やすいんだろうなと思っていたのですが、横からしか表情が見えない場面もあり、ちょっと得した気持ちにも。

 親たちは黒い服で、若い男女は白い服。上流階級のミシェルの家は黒いステージに丸くて赤いベッド。製本の仕事をしているマドレーヌの部屋は、ベッドにも床にも白い布をかぶせ、対比させます。

 ミシェルとイヴォンヌの大胆な甘えっ振り、退廃っぷり。ふらふらと優柔不断そうに見えて、獣のように豹変するジョルジュ。賢いのにそんなジョルジュに首ったけのレオ。美しいけどあからさまに薄幸そうなマドレーヌ。真面目に演技をすればするほど可笑しいお芝居でした。こういうストレート・プレイがとても好きです。

 ここからネタバレします。

 放蕩の限りを尽くしてきたのであろうイヴォンヌたちの屋敷は「ジプシーの家」。

 ジャン・コクトーの作品ですのできっと大団円にはならないだろうとは思っていましたが、最後にイヴォンヌが衝動的に毒を飲んで死んでしまうのはちょっとショック。それをじっと見届けるレオ。私の席からは彼女がどんな表情をしていたのかがわからなかったんです。もしかしたらレオの計算通りの結末だったのかも・・・?と想像。後から同じ回を観ていた友達に聞いたところ、「どちらともとれない、無表情だった」とのこと。いいですね!

Les parents terribles by Jean Cocteau
出演:佐藤オリエ 中嶋しゅう 麻実れい 満島真之介 中嶋朋子
作:ジャン・コクトー 台本:木内宏昌 演出:熊林弘高 美術:島次郎 照明:笠原俊幸 衣裳:原まさみ 音響:長野朋美 ヘア&メイクアップ:鎌田直樹 舞台監督:増田裕幸 演出部:松井美保 深瀬元喜 美術助手:角浜有香 照明オペレーター:三輪弓子 音響オペレーター:鹿野英之 城戸智行 衣裳進行:田近裕美 ヘア&メイクアップ:宮﨑智子 大道具:(有)C-COM 桜井俊郎 武田寛 背景美術:(株)美術工房拓人 松木邦彦 盆:(株)テルミック 﨑山雅之 照明:(株)K.Color-s 音響:(有)オフィス新音 衣裳製作:安川朝子 戸川和枝 横田裕二 佐藤美香 鷲津愛子 斎藤幸子 帽子製作:宮野敏夫 靴製作:木口充恵 制作助手:藤田千穂 斎藤萌子 宣伝美術:高田恵子 写真:松本理加 ARTISTIC DIRECTOR:門井均 PRODUCFRS:門井絵璃 亘理智子 木村明日香 提携:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
【休演日】11月1日【発売日】2010/09/04 全席指定6,000円 学生3,000円 10/21プレビュー公演4,000円(学生券なし)
http://www.tpt.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:44 | TrackBack

【稽古場レポート】こまつ座『「水の手紙」「朗読劇 少年口伝隊一九四五」』10/28新国立劇場合唱スタジオ

 『朗読劇 少年口伝隊一九四五』は今年4月に亡くなった劇作家の井上ひさしさんが、新国立劇場演劇研修所のために書き下ろした朗読劇です(過去レビュー⇒)。
 2008年の日本ペンクラブによる初演以後、毎年夏に新国立劇場が上演してきましたが、この度、こまつ座で上演されることになりました。出演者は同研修所の修了生で、演出は同研修所所長の栗山民也さんです。学年の異なる修了生たちが集まった新国立劇場の稽古場に伺いました。

 初の舞台化となる『水の手紙』と2本立ての上演になります。日替わりゲストが超豪華!2本の朗読劇の後に、井上さんとお仕事をされた俳優やアーティストの方々が、井上さんへのラブレターを読まれるそうです。チラシ↓はA4が2枚つながった大きさですね。
kudentai_flyer.JPG

 ●こまつ座『「水の手紙」「朗読劇 少年口伝隊一九四五」』 ⇒公式サイト
  11/12-21紀伊國屋サザンシアター
  全席指定 一般6,300円 学生割引4,200円
 ※日替わりゲストトーク出演者:すまけい 麻実れい 白石加代子 熊谷真実 井上芳雄 石原さとみ 小曽根真&神野三鈴 高畑淳子 佐藤B作 辻萬長 剣幸 木場勝己 土居裕子 藤原竜也 大竹しのぶ

 ⇒CoRich舞台芸術!「「水の手紙」/「朗読劇 少年口伝隊一九四五」

 『朗読劇 少年口伝隊一九四五』(以下、『少年口伝隊』)は原爆孤児の3人の少年の物語です。朗読劇といっても登場人物を演じる時はしっかり演技をしますし、立って歩いたり、全員で同じ動きをするなどの演出もあります。

 栗山「「井上作品には珍しく、感情を排して叙事的に書かれている。“記録”をどのように次の世代の“記憶”にしていくのかが、この作品のテーマ。朗読というシンプルな劇で、劇中劇もないし、笑いの入る隙間もない。それぐらい“凄い”現実を渡していく。」

 幸せな日常が突然壊れること、原爆のすさまじさ、恐ろしさ、そして焼け野原を襲った巨大台風。当時の広島の風景が、若者の澄んだ言葉でよみがります。稽古場には方言指導の先生もいらしていて、細かく発音を直されていました。

 栗山「言葉を読みながらお客さんに渡していくのが“朗読”の“劇”。センテンスを人間の言葉として渡して、感情を伝えてね。作者は色んな精神状況を個々のセリフに振り分けている。前の人の言葉を自分も読んでいるように、自分の感情も上げていって。
 火の海の中に入った時に言うセリフってどういうことなんだろう。俳優の想像力が問われるところだよ。」

kudentai_keiko.JPG

 昨年、井上ひさしさんの2人芝居『父と暮せば』に出演された、1期生の岡野真那美さんにお話を伺いました。
 岡野「井上さんの作品をやらせていただくのは『父と暮せば』に続いて2作目です。さきほど栗山さんが“記録を記憶に”とお話しされましたが、『少年口伝隊』を読んでいて、体に残っているものがあふれるように感じました。私自身は広島で暮らしたことはないのに、一度経験した広島が戻ってくる感覚があって。自分でも不思議です。」

 主要人物である少年3人を演じるのは宇井晴雄さん、長元洋さん、米川貴久さん。修了公演でも少年役を演じた方々ですが、さらに可愛く、子供らしくなっていました。研修所を卒業してからさまざまな公演にかかわってこられて、ずいぶんと余裕が出てきたのではないでしょうか。

 『少年口伝隊』の稽古が終わると『水の手紙』の衣装合わせがありました。亡くなる前に井上さんが「『水の手紙』は芝居にしてください」と栗山さんにおっしゃったそうです。その約束を果たす追悼公演なんですね。
 残念ながら『水の手紙』のお稽古はなかったので拝見できませんでしたが、修了生が歌の自主稽古をするところを覗かせていただきました。

kudentai_uta.JPG

 音楽が得意な人たちが中心になって稽古を進めます。リーダーは竹田桂さん、ピアノで音程をとるのは長元洋さん、合唱を聴いて音のずれやテンポを確認するのは香原稔彦さん。いつも感じることですが、新国立劇場演劇研修所の研修生および修了生は、見る、聞く、感じる力が優れているように思います。あ・うんの呼吸でコミュニケーションが円滑に行われ、合唱の精度が上がっていきました。

 今公演の出演者は1期から3期の修了生です。現在研修所では4期から6期の生徒が学んでいます。同じ教育を受けて共通言語を持つ若い俳優が毎年輩出され、その実績が着実に成果としてあらわれてきているように感じます。今後、修了生だけが出演する公演は増えていくでしょう。そして当然ですが、競争も激化していくことと思います。国立の俳優学校の恩恵を一人の観客としてありがたく享受しつつ、長く見守っていきたいです。

出演(あいうえお順・女性から):青木花(※鈴木良苗改め) 岡野真那美 河合杏南(※河合杏奈改め) 熊坂理恵子(※熊坂理恵改め) 滝香織 辻村優子 藤井咲有里 吉田紗和子 吉田妙子 渡辺樹里(※渡邉樹里改め) 宇井晴雄 金成均 窪田壮史 香原稔彦(※香原俊彦改め) 西原康彰 竹田桂 長元洋 西村壮悟 山本悠生 米川貴久
ヴィオラ演奏:徳高真奈美 ギター演奏:宮下祥子
作:井上ひさし 演出:栗山民也 協力:新国立劇場演劇研修所
入場料 6,300円(全席指定・消費税込み) 学生割引4,200円 *学生割引:中学、高校、大学、各種専門学校ならびに演劇養成所の皆様を割引いたします。
http://www.komatsuza.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年11月04日

イキウメ『図書館的人生vol.3 食べもの連鎖』10/29-11/07シアタートラム

 前川知大さん率いる劇団イキウメの新作です(直近の劇団公演の舞台写真入りレビュー⇒)。「図書館的人生」シリーズはNHKでも放送された人気短編集(過去レビュー⇒第1弾第2弾)。これまでの公演を観ていなくても大丈夫です。

 今回は「“食”についての短篇集」。いつも通り物語の展開に引きこまれながら、安心して楽しめるお芝居でした。演劇ならではの演出がもっと多い方が私好みですが、劇団員の方々の演技の幅が広がって、1人ひとりの個性に確かな厚みが感じられたのが収穫でした。上演時間は約2時間10分。

 当日券を前日に予約できます。詳細はイキウメの公式サイトでどうぞ。

 【舞台写真↓ 撮影:田中亜紀】
ikiume_tabemonorensa.jpg

 ⇒CoRich舞台芸術!『図書館的人生vol.3 食べもの連鎖

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

【プロローグ的なもの】
 あらすじ:菜食にこだわった料理教室。先生(板垣雄亮)はちょっと怖い目だけどカリスマ性があるようだ。

【#1 人の為に装うことで、誰が不幸になるっていうんだ?】
 あらすじ:菜食生活に移行したい妻(岩本幸子)とお肉が食べたいという夫(浜田信也)。

 夫が肉だと思って食べたのが野菜(グルテンミート)だった、ということなります。無理強いよりも嘘がいやで、でも嘘よりももっと根幹にある何かを裏切られたという気持ち。ちょっとわかるな~と思いました。夫が舞台から客席通路へと飛び出すラストが面白いです。浜田さんはいつもより弾けっぷりが大胆で良かったですね。でももっとぶっ飛んでもいいと思いました。

【#2 いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ】
 あらすじ:万引きの美学を追求する男(安井順平)と懸賞で生計を立てる女(加茂杏子)。

 “万引き界”というものがあるという設定が、前川さんっぽくてたまらなく面白いです。ルール(美学)を守らない万引きの天才(緒方健児)の犯行をチクるという、万引き界における大変なルール違反をしてしまう主人公(安井順平)。警察につかまるのかな~と思ったら、万引きGメンに採用されて、しかも以前より万引きをしやすくなったというオチ。お見事。
 髪を後ろで1つにしばった緒方さん。ちょっとやさぐれた野性的な雰囲気が良かったです。

【#3 人生という、死に至る病に効果あり】
 あらすじ:ライター(浜田信也)が取材した料理教室の先生(板垣雄亮)には、驚くべき過去があった。なんと彼は115歳だという。

 幕開けで玄米の料理をしていたので、てっきり1種類しか食べないのは玄米かと思ったのですが、まさか飲血とは。そこから吸血鬼へとつながりホラーなムードが増すのが素敵。
 献血のためと偽って、先生(板垣雄亮)が菜食主義者の女性(伊勢佳世)の血を採る場面が良かったです。左腕に針を刺し、血が管を通って行く間、先生が女性を見つめるのがエロティック。

【#4 マヨネーズの別名は、全体主義的調味料】
 あらすじ:料理教室の先生(板垣雄亮)がテレビの3分間クッキングに出演する。

 トマトソースの煮物なのに、大窪人衛さんが「すいませんマヨネーズありますか?」と言って終幕(笑)。

≪東京、大阪、広島、福岡≫ ※舞台写真は劇団よりご提供いただきました。
出演:浜田信也、盛隆二、岩本幸子、伊勢佳世、森下創、窪田道聡、緒方健児、大窪人衛、加茂杏子、板垣雄亮、安井順平
脚本・演出:前川知大 美術:土岐研一 照明:松本大介(enjin-light) 音響:青木タクヘイ 音楽:安東克人 衣裳:今村あずさ ヘアメイク:西川直子 演出助手:石内エイコ 舞台監督:谷澤拓巳(至福団) 制作:中島隆裕 吉田直美 演出部:棚瀬巧 渡邉亜沙子 上嶋倫子 照明助手:吉村愛子 映像協力:冨田中理 大道具制作:C-COM舞台装置 小道具:高津装飾美術(株) 運搬:(株)マイド 宣伝美術:図工ファイブ 宣伝写真:TALBOT. 舞台写真:田中亜紀 当日運営(東京):坂口厚子 林弥生 稽古場助成:財団法人セゾン文化財団 助成:文化芸術振興費補助金 主催:イキウメ/エッチビイ株式会社
【発売日】2010/09/11 前売り4,000円 当日 4,200円(全席指定・税込み)
http://www.ikiume.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:11 | TrackBack

2010年11月03日

彩の国さいたま芸術劇場・彩の国シェイクスピア・シリーズ第23弾『じゃじゃ馬馴らし』10/14-30彩の国さいたま芸術劇場大ホール

 蜷川幸雄さんがシェイクスピア戯曲を上演する企画の第23弾。中でも出演者が男性俳優のみの“オールメール”シリーズです(過去レビュー⇒)。
 『じゃじゃ馬馴らし』はこれまでいくつか拝見きましたが、“男性が女性を調教する”というテーマが前面に出ているように受け取れるので、好き嫌いが分かれる戯曲のようです。

 キャタリーナ役の市川亀治郎さんがとにかく素晴らしい!カーテンコールでも独壇場!

 ⇒CoRich舞台芸術!『じゃじゃ馬馴らし』

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 修学のためパドヴァにやってきたルーセンショーは、資産家のバプティスタが妹娘の求婚者たちに「姉の嫁ぎ先が決まるまで誰も妹と結婚をさせない」と宣言しているところへ出くわす。従順で美しい妹ビアンカに対し、姉のキャタリーナは鼻っ柱が強く、街でも有名な‘じゃじゃ馬’。男などまるで眼中にない姉娘の結婚が条件となり苦りきる求婚者たちをよそに、ルーセンショーは召使のトラーニオを身代わりにし、自分は偽名を語ってビアンカの家庭教師になりすます。彼もまた、ビアンカに一目惚れしてしまったのだ。
 求婚者のひとりであるホーテンショーの元へ、ヴェローナからペトルーチオという紳士が訪ねてくる。彼もまた結婚相手を探していた。相手は金さえあれば誰でもよいペトルーチオは強引にキャタリーナとの結婚話を進める。破天荒なペトルーチオの振舞いに辟易するキャタリーナ。それをよそに結婚話を進めるバプティスタだが…。
 果たして、ルーセンショーはビアンカと結婚出来るのか?
 そして、ペトルーチオはキャタリーナを従順な妻に変える ― じゃじゃ馬馴らしは成功するのか?
 それぞれの結末は如何に…?
 ≪ここまで≫

 ボッティチェリ『春 (ラ・プリマヴェーラ)』 をバックにしたシンプルな装置。ちょっとさびしかったです。衣裳はカラフルで楽しいんだけど。

 亀治郎さん演じるキャタリーナに求婚する“変人”ペトルーチオ役は筧利夫さん。「セリフの意味なんか関係ねー!」と言わんばかりの超絶早口の筧節。お好きな人はいらっしゃるでしょうけど、私は苦手。絶対にかみあわない男女(というか人間)と見ればいいのかな。

 亀治郎さんの他だと、主人ルーセンショーと立場を入れ替えるトラーニオ役の田島優成さんがとても良かったです。『いさかい』でもみずみずしい魅力あふれる方だったので、さらに成長されているのが観られて嬉しいですね。

 ここからネタバレします。

 暴力的なペトルーチオにすっかり降参した(かのように見える)キャタリーナ。実家に帰って見事に貞淑な妻の姿を見せつけますが、ペトルーチオの剣を取ってのスピーチが面白かったですね。夫を主人とあがめるのは仮の姿。「いつだって反旗を翻す用意はできているのよ♪」と賢く、したたかに生きることを選んだのだと受け取りました。たしかに本性丸出しの女性は魅力ないですものね。
 対して、キャタリーナの妹で淑女の鑑であるビアンカ(月川悠貴)が、夫ルーセンショー(山本裕典)を馬鹿にするような態度を見せるエンディングも良かったです。

≪さいたま、大阪≫
出演:市川亀治郎(キャタリーナ) 筧利夫(ペトルーチオ) 山本裕典(ルーセンショー) 月川悠貴(ピアンカ) 磯部勉(役者1/パプティスタ・ミノラ) 原康義(役者/グレミオー/ゲイプリエル) 廣田高志(領主/貴族/ヴィンセンショー) 横田栄司(役者/ホーテンショー) 日野利彦(役者/召使い/ピーター) 妹尾正文(スライ) 大川ヒロキ(猟師1/グルーミオ) 岡田正(居酒屋のおかみ/シュガーソップ) 清家栄一(猟師2/従者/貴族/アダム/帽子屋/未亡人) 飯田邦博(役者/楽士/商人) 新川將人(従者1/貴族/カーティス) 井面猛志(従者2/貴族/フィリップ) 澤魁士(従者/使者/楽士/ナサニエル) 田島優成(役者/トラーニオ) 川口覚(役者/ピオンデロ) 五味良介(従者/ウォルター/役人) 宮田幸輝(小姓) 石橋直人(従者3/貴族/ニコラス) 荻野貴継(従者/ジョセフ/役人) ミュージシャン:松延耕資(役者/楽士(アコーディオン)/グレゴリー) 森陽介(役者/楽士(サックス)/レイフ)
脚本:W.シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:蜷川幸雄 美術:中越司 照明:大島祐夫 衣裳:宮本宣子 音響:井上正弘 ヘアメイク:佐藤裕子 音楽:阿部海太郎 振付:広崎うらん 擬闘:栗原直樹 演出補:井上尊晶 演出助手:藤田俊太郎 舞台監督:濱野貴彦 主催:財団法人埼玉県芸術文化振興財団 テレビ朝日 制作:財団法人埼玉県芸術文化振興財団 ホリプロ 企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
【発売日】2010/07/31 一般/S席:9,000円、A席:7,000円、B席:5,000円、学生席:2,000円(※学生席は劇場のみ取り扱い)
http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/p1014.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:33 | TrackBack

2010年11月01日

【情報】水天宮ピット「2011年4月~9月分小スタジオ選考受付申込開始」※11/30〆切(郵送のみ)

 東京芸術劇場が運営する稽古場「水天宮ピット」から情報をいただきました。今年7月にオープンしたばかりの新しい施設です(⇒水天宮ピット・オープニングイベント)。

 小スタジオ1と小スタジオ2は、水天宮ピットの中でも格安で借りられるお部屋で、半年に1度しか選考がないそうです。ご興味のある芸術団体の方は、この機会に一度検討してみてはいかがでしょうか。以下、いただいた情報を掲載します。小スタジオ以外のスタジオの空き状況についても記載されています。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【1】2011年4月~9月分小スタジオ選考受付申込開始!!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

水天宮ピットではH23年度・上半期「2011年4月1日(金)~2011年9月30日(金)」の小スタジオの選考受付を行います。

◆小スタジオ1・小スタジオ2 選考受付申込開始◆

 ◎使用期間:2011年4月1日(金)~2011年9月30日(金)

 ◎応募受付期間:2010年11月1日(月)~2010年11月30日(火)※当日消印有効

  小スタジオ1・2
  詳細→http://www.geigeki.jp/suitengu/space.html

 ◎応募方法
  
  下記のURLから使用申請書と使用計画書をダウンロードし、ご記入ください。
  ※団体登録をしていない場合は団体登録申請の提出も必要となります。
   過去の活動がわかるチラシ等を忘れずに添付してください。
  ※各様式は水天宮ピット窓口でも配布しています。

  ダウンロードURL
  『団体登録申請書』 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/entry.doc(Word)
  『使用申請書』→http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/shinsei.doc(Word)
  『使用計画書』→http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/plan.doc(Word)

  記入例:必ず記入例をご参照ください。
  『団体登録申請書』 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/entry_ex.pdf(PDF)
  『使用申請書』記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/shinsei_ex.pdf (PDF)
  『使用計画書』記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/plan_ex.pdf (PDF)

ご記入いただいた書類は、水天宮ピットの窓口、または郵送にて受付致します。

 ◎提出先

  〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町18-14 水天宮ピット
  TEL:03-6661-6901

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【2】大スタジオ・中スタジオ受付状況について
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

小スタジオ以外のスタジオの受付は下記の通りとなっています。

◆大スタジオ・中スタジオ1・中スタジオ2 受付状況◆

 ◎使用期間:2011年月11日1日(月)~11月30日(火)

 ◎応募受付期間:2010年11月1日(月)~2010年11月30日(火)※当日消印有効

  大スタジオ・中スタジオ1・中スタジオ2
  詳細→http://www.geigeki.jp/suitengu/space.html

 ◎各スタジオの空き日(10/28現在)
  詳細→http://www.geigeki.jp/suitengu/akibi.html

  この機会にぜひ水天宮ピットをご利用ください。お待ちしております!

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
水天宮ピット(東京舞台芸術活動支援センター)
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町18-14
TEL.03-6661-6901 FAX.03-6661-6951
E-mail:s-pit(アットマーク)geigeki.jp
URL:http://www.geigeki.jp/suitengu/index.html

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Posted by shinobu at 22:39 | TrackBack

七里ガ浜オールスターズ『俺の屍を越えていけ』11/01-07 SPACE雑遊

 七里ガ浜オールスターズは俳優の瀧川英次さんが主宰・演出(出演も)されるプロデュース集団です。『俺の屍を越えていけ』は渡辺源四郎商店の畑澤聖悟さんの短編戯曲。日本劇作家大会2005熊本大会・短編戯曲コンクール最優秀賞を受賞しています。

 所属劇団・団体以外でもよく活躍されている役者さんが集まっているので観に行きました。2006年に拝見した王子小劇場のプロデュース公演がとても良かったので、私はそれと比べながらの鑑賞になっちゃいました。上演時間は約1時間15分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『俺の屍を越えていけ
 レビューは記録程度です。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 部署の違う若手社員が6人、会議室に集まった。
 目的は、社長から下された密命に従い「リストラする上司を一人選出すること」
 誰もが早く家に帰りたいと思う中、一人の男が口を開いた。
 「さぁ、そろそろ会議を始めよう」
 かくして気が重い会議が始まった
 ≪ここまで≫

 三方から客席が囲む舞台。長い事務机が3脚とホワイトボード、給湯スペースなど、シンプルな会議室。

 演技に面白いアイデアもあって、役者さんの個性も伝わって来やすかったですが、会話の奥行きが期待していたほど深くなかったような。初日なのでこれから変わって行くことと思います。

 ここからネタバレします。

 『俺の屍を越えていけ』の“俺”は、会議でリストラ対象に選ばれてしまったムネさんのことじゃないでしょうか。最後は目の前にいる若い社員らではなく、ムネさんの姿や思いが空間に満ちて来てくれればいいなと思います。

【出演】アナウンサー:葛木英(ehon) 労働組合に入っている若手社員:須貝英(箱庭円舞曲) 早朝の番組担当:佐藤みゆき(こゆび侍) ムネさんにお尻を触られて嫌がっている女:浅野千鶴(味わい堂々) 番組制作のチーフ:野口雄介(イカロスプランニング) 労働組合に入っている営業マン:瀧川英次
脚本:畑澤聖悟 演出:瀧川英次 照明:松本大介 ラジオ制作:今井亮 チラシデザイン:河野文明 稽古場代役:廣瀬瞬 成島秀和 松坂早苗 制作:大槻志保 村田明美 七里ガ浜オールスタッフサービス 制作補:野崎恵 
【発売日】2010/10/01 前売 2,500円 当日 2,800円 初日平日割引 2,300円 トリオ 6000円(3名様でのご予約になります)
http://blog.livedoor.jp/age_guts_go/

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Posted by shinobu at 22:13 | TrackBack

【ワークショップ】芸団協「現役の俳優のためのリフレッシュ・ワークショップ」12/06-08芸能花伝舎※11/25〆切(郵送のみ)

 芸団協新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオの「現役の俳優のためのリフレッシュ・ワークショップ」開催情報です(過去記事⇒)。
 対象は5年以上のキャリアがある現役の俳優。3日間ですのでスケジュールの都合もつけやすいかと思います。概要をよく読んでお申し込みください。

 ●俳優のためのリフレッシュ・ワークショップ
 【日時】12月6日(月)から12月8日(水)10:15-17:00
 【場所】芸能花伝舎 創造スペース
 【参加費】21,000円 (3日分)
 【〆切】11月25日(木)の間に必着(郵送のみ)
  ⇒公式サイト

 ★俳優指導者アソシエーション「シリーズ“俳優のすべて”第3回」もあります。12/10~23@森下スタジオ。2週間(内2日休み)で30,000円。定員は8名。

●俳優のためのリフレッシュ・ワークショップ ※公式サイトおよび芸団協メルマガより。

 俳優とは何か?表現とは何か?
 いくつかの切り口から表現を考え、テクニックの実践を通して、演者としてどういう体験だったのか、観ている方としてどう感じたのかをフィードバックしながら、一体俳優という職業は何なのか、根本的な問いを考え直す3日間です。
 一昨年まで実施していた2週間にわたるリフレッシュコースでは、なかなか受講しにくい方のために、今回は、より短期間でリフレッシュが出来るワークショプを開催します。

【日時】12月6日(月)から12月8日(水)10:15-17:00
【場所】芸能花伝舎 創造スペース
【参加費】21,000円 (3日分)
【対象】俳優として5年以上のキャリアがある現役の俳優で、3日間とも参加が可能な方。
【募集人数】16名程度  ※書類選考が有ります
【講師】池内美奈子氏(新国立劇場演劇研修所ヘッドコーチ)
    橋本佳子氏(新国立劇場演劇研修所講師)
    栗山民也氏(新国立劇場演劇研修所所長)

【申込み】詳細とともに、下記のウェブサイトをごらんください。
     http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/jitsuenka/index.html
【締切】11月25日(木)簡単な書類選考を行います。
    11月30日(火)までに、ご本人に参加の可否の連絡をいたします。
【問合せ】芸能文化振興部キャリア・サポート課
     Tel:03-5909-3060 Fax:03-5909-3061  
    E-メール:seminar(アットマーク)geidankyo.or.jp


主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会 [芸団協]共催:新国立劇場運営財団 助成:平成22年度文化庁芸術団体人材育成支援事業
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/jitsuenka/refresh_1012.html


※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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メルマガ 2010年11月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2010年11月のお薦め舞台11本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 78     2010.11.01  1,658部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎演劇祭がらみの注目公演・イベントで百花繚乱の11月!
  どれを観ようか悩む楽しみ、苦しみを存分に味わいましょう♪
  でも予約の決断はどうぞお早めに!

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
    http://archive.mag2.com/0000134861/index.html


○○ 今回のもくじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→Bunkamura『タンゴ-TANGO-』
       11/05-24 Bunkamuraシアターコクーン
       ≪東京、大阪≫
       http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_tango.html

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→カンパニーデラシネラ『異邦人』
       10/07-13シアタートラム
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/10/post_199.html
   
 ◆3【フェスティバル/トーキョー2010が開幕しました!】

   ◎3演目・5演目セット件の販売は11/3まで!
    http://festival-tokyo.jp/

 ◆4【「国際イプセン演劇祭」・中規模劇場の上質な舞台を連続上演】

   ◎4ヶ国の劇団による最先端のイプセン演劇が観られます。
    http://www.owlspot.jp/performance/101117.html

 ◆5【編集後記】

   ◎黒田育世さんのインタビュー記事を書かせていただきました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1030170327.html
   ◎芸団協「もっと文化を!」署名募集中!
   ◎おすすめ舞台中継 on TV

 ◆6【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め11本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※フェスティバル等を含めて今月はお薦め公演がとても多いです。
  10本を11本に増やしました。他の欄もぜひチェックしてください。


1.パルコ・プロデュース『カーディガン』
  11/01-23 PARCO劇場
  ≪東京、大阪、福岡≫
  ☆出演:中井貴一 市原隼人 中尾明慶 石橋杏奈 菊池均也 伊藤俊輔
      冨田直美 外山誠二 キムラ緑子
   脚本・演出:田村孝裕
   一般¥7,500  U-25チケット¥5,000
    http://www.parco-play.com/web/page/information/cardigan/
   主演映画も目白押しの市原隼人さんが、初舞台で中井貴一さんと共演。
   ONEOR8の田村孝裕さんの書き下ろし&演出です。


2.シス・カンパニー『K2』
  11/02-28世田谷パブリックシアター
  ☆出演:堤真一 草彅剛
   脚本:パトリック・メイヤーズ 演出:千葉哲也
   S席8,500円/A席6,500円
    http://www.siscompany.com/03produce/30k2/index.htm
   堤真一さんと草彅剛さんの二人芝居を千葉哲也さんが演出。
   世界第2の高峰K2への登頂を成し得た後、遭難した2人の男のドラマ。


3.トム・プロジェクト『風間杜夫ひとり芝居 五部作一挙上演
   ~カラオケマン/旅の空/一人/コーヒーをもう一杯/霧のかなた~』
  11/03-10本多劇場
  ☆出演:風間杜夫
   脚本・演出:水谷龍二
   前売¥5,500 当日¥6,000 学生/前売・当日共¥4,000
   シニア/前売・当日共¥5,000
    http://www.tomproject.com/works/kazama5.html
    http://www.tomproject.com/peformance/schedule.html#kazama
   風間杜夫さんの一人芝居です。なんと5作品の一挙上演。
   1日で5本連続、一人演じるのですから、見届けたい!
   ※土日・祝日は完売です。上演時間は5時間30分を予定(休憩2回を含む)。


4.花組芝居『花たち女たち』
  ≪東京、大阪≫
  11/04-14全労済ホール/スペース・ゼロ
  ☆出演:植本潤 堀越涼 八代進一 他
   原作:有吉佐和子 『芝桜』『木瓜の花』(新潮文庫)
   脚本:飯島早苗(自転車キンクリーツカンパニー)
   構成・演出・出演:加納幸和
   土日一般/5,800円 平日一般/4,800円 ※当日料金は各400円増
   学生割引/4,000円 シルバー割引/4,000円
   リピーター割引/-500円(公演期間中、劇場でのみ取扱)
   【東京のみ】Wチケット割引/-1,000円
    http://hanagumi.ne.jp/
   2人の芸者の人生を描いた小説の舞台化。すべて女形が演じます。
   「夢たち」「恋たち」の2チームに分かれたダブル・キャスト公演。


★5.Bunkamura『タンゴ-TANGO-』
  11/05-24 Bunkamuraシアターコクーン
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:森山未來、奥村佳恵、吉田鋼太郎、秋山菜津子、片桐はいり
      辻萬長、橋本さとし
   脚本:スワボミール・ムロジェック 演出:長塚圭史
   特設S9,000円 S9,000円 A7,000円 コクーンシート5,000円
   特設S席:舞台に近い前方エリアを通し番号で販売。席は当日劇場にて確認。
   連番で購入しても席が離れる可能性あり。椅子が通常の形状と異なります。
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_tango.html
   長塚圭史さんは『ドラクル』↓に次いで2度目のシアターコクーンでの演出。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0903112648.html
   森山未來さんと長塚さんは初顔合わせです。

   ●お薦めポイント●
   1965年初演のポーランド戯曲が、現代の“無秩序状態”とも重なります。
   百戦錬磨のベテラン出演陣の熱くスリリングな演技合戦も見どころ。
   稽古場レポート&長塚圭史インタビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1030194623.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1030195534.html


6.TPT『この雨ふりやむとき』
  11/08-28東京芸術劇場 小ホール2
  ☆出演:村上淳 田畑智子 須賀貴匡 須賀貴匡 八十田勇一 植野葉子
   脚本:アンドリュー・ボヴェル 演出:鈴木裕美
   一般6,000円 学生3,000円
    http://www.tpt.co.jp/whatson/076.html
   オーストラリアの劇作家アンドリュー・ボヴェルさんの戯曲の日本初演。
   1959年から近未来の2039年までの、家族4世代にわたるラブストーリーで、
   ミステリーの要素もあるとのこと。物語に期待しちゃいます。


7.新国立劇場演劇『やけたトタン屋根の上の猫』
  11/09-28新国立劇場小劇場
  ☆出演:寺島しのぶ 北村有起哉 銀粉蝶 三上市朗 広岡由里子
      市川勇 頼経明子 三木敏彦 木場勝己
   脚本:テネシー・ウィリアムズ 翻訳:常田景子 演出:松本祐子
   A:5250円/B:3150円
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000323_play.html
   T.ウィリアムズ戯曲を寺島しのぶさんはじめ豪華キャストで。
   早々に前売り完売したみたいです。当日券あり。
   マンスリー・プロジェクト↓のリーディング公演(無料)あり。
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000400_play.html
   リーディング公演『T.ウィリアムズ 一幕劇から』
   11/13, 11/17新国立劇場小劇場
   ※応募期間:10/12(火)~11/1(月) ☆本日〆切です!


★8.東京芸術劇場『The Blue Dragon - ブルードラゴン』
   11/11-14東京芸術劇場中ホール
  ☆出演:マリー・ミショー アンリ・シャッセ タイ・ウェイ・フォー
   脚本・演出:ロベール・ルパージュ
   S席 6,500円 A席 4,500円
   ※65歳以上の方はS席半額、25歳以下の方はA席半額割引あり
   ※障がいをお持ちの方に割引料金あり。↓ダイジェスト映像が見られます。
    http://www.geigeki.jp/saiji/013/index.html
   世界的に有名な演出家ロベール・ルパージュさんの4年ぶりの来日公演。
   演技、ダンス、映像など、最先端の舞台の技術を駆使した
   イリュージョンで楽しませてくれるでしょう。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0629002612.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2002/1023232923.html


★9.大人計画『母を逃がす』
  11/15-12/19本多劇場
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:阿部サダヲ 宮藤官九郎 池津祥子 顔田顔彦 宍戸美和公
      宮崎吐夢 猫背椿 皆川猿時 村杉蝉之介 田村たがめ 荒川良々
      近藤公園 平岩紙 少路勇介 松尾スズキ
   脚本・演出:松尾スズキ
   前売¥6,200 当日¥6,500 前売り完売。
   チケットぴあ当日券専用ダイヤルによる当日券販売あり。
   ※未就学児童のご入場はご遠慮下さい。
    http://www9.big.or.jp/~otona/nexthahawo.html
   今や、劇団活動が続いていることがありがたすぎる大人計画。
   目がチカチカしそうなほど極彩色な出演者陣。11年振りの再演です。


10.世田谷パブリックシアター
  『現代能楽集5「春独丸」「俊寛さん」「愛の鼓動」
   ~能「弱法師(よろぼし)」「俊寛」「綾の鼓」より~』
  11/17-28世田谷パブリックシアター
  ☆出演:岡本健一 久世星佳 ベンガル 西田尚美 小須田康人 玉置孝匡
      粕谷吉洋 麻生絵里子 高尾祥子
   脚本:川村毅 演出:倉持裕
   一般5,500円 高校生以下2,750円 U24 2,750円
   劇場会員、区民割引などあり。
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/11/post_190.html
   世田谷パブリックシアターの芸術監督・野村萬斎さんが企画、監修する
   シリーズの新作です。同劇場の現代能楽集1、4のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0412004605.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0926223951.html
   世田パブのプロデュースならではの実力派俳優が勢ぞろい。
   倉持裕さんの演出にも期待が高まります。


11.MONO『トナカイを数えたら眠れない』
  11/27-12/05座・高円寺1
  ≪北九州、東京、大阪、名古屋≫
  ☆出演:水沼健 奥村泰彦 尾方宣久 金替康博 土田英生 亀井妙子 山本麻貴
   脚本・演出:土田英生
   一般 4,000円 U-25 3,000円 高校生以下 1,500円
   ※初割引・平日昼割 3,500円
    http://www.c-mono.com
   京都の劇団MONOが1995年初演作を全面的に改訂して新作として上演。
   クリスマスを祝うまいと頑張る人達のコメディーだそうです。

 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売3000円以上、4000円未満の気になる作品を4本ご紹介します。
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》アトリエ・センターフォワード『中庭にリング』
  11/17-24シアター風姿花伝
  ☆出演:椿真由美 立原麻衣 五十嵐明 佐藤麻衣子 佐藤晴彦
      福谷セイジ 眞藤ヒロシ 井上裕朗 荒川大三郎 矢内文章 
   ※↑メルマガではミスで出演者を全員載せていませんでしたが、加筆しました。
   脚本・演出:矢内文章
   前売3800円 当日4000円
    http://centerfw.net/
   古典戯曲の翻案やB級SF作品などを上演してきた団体が、
   現代日本を舞台にした新作に挑戦。青年座など新劇系の役者さんが多く、
   物語をしっかり作り上げるタイプのお芝居。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0724144652.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0310175445.html


《2》アトリエ・ダンカン『アジアンスイーツ』
  11/17-28ザ・スズナリ
  ≪東京、大阪、金沢、仙台≫
  ☆出演:鶴田真由 新納慎也 清水宏 根岸季衣 
   脚本・演出:鄭義信
   ベンチ指定席:プレビュー公演¥3,500 本公演¥4,500 
   指定席:プレビュー公演¥3,500 指定席 本公演¥4,500
    http://www.duncan.co.jp/web/stage/asian/index.html
   鶴田真由さん、新納慎也さんをザ・スズナリの規模で観られる幸せ。


《3》三田村組『男の一生』
  11/26-12/05ザ・ポケット
  ☆出演:斉藤暁 伊東由美子 福本伸一 高乃麗 美香 古屋治男 水木英昭
      栗田かおり 和田ひろこ 佐藤銀平 三田村周三
   脚本・演出:蓬莱竜太
   前売・予約:3,800円 当日:4,000円 高校生以下:3,000円 
   ☆11月26日~29日:前半割引 3,800円→3,500円
    http://www.mitamuragumi.com/
   三田村周三さんがプロデュースする団体のファイナル公演。
   作・演出はモダンスイマーズの蓬莱竜太さんです。


《4》青年団リンク 本広企画『演劇入門』
  11/27-12/13こまばアゴラ劇場
  ☆出演:山内健司 志賀廣太郎 永井秀樹 川隅奈保子 島田曜蔵 古屋隆太
      古舘寛治 山本雅幸 荻野友里 桜町元 鄭亜美 中村真生
   原作:平田オリザ 脚本:岩井秀人 演出:本広克行
   前売・予約・当日共に一般:3500円 学生・シニア:2500円
   高校生以下:1500円 *全席自由・日時指定・整理番号付
   *未就学児童はご入場いただけません。
    http://www.seinendan.org/jpn/info/2010/11/motohiro/
    http://engeki.motohiro.com/
   平田オリザさんの現代演劇の入門書を舞台化。脚本はハイバイおよび
   青年団演出部の岩井秀人さん、演出は映画監督の本広克行さんです。
   本広さんの映像作品でおなじみの役者さんも多数出演。


 ★★★────────────────────────────── 
  前売2000円台以下の気になる作品を6本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

【1】七里ガ浜オールスターズ『俺の屍を越えていけ』
  11/01-07 SPACE雑遊
  ☆出演:葛木英 須貝英 佐藤みゆき 浅野千鶴 野口雄介 瀧川英次
   脚本:畑澤聖悟 演出:瀧川英次
   前売2,500円 当日2,800円 初日平日割引2,300円 トリオ6000円(3名様)
    http://blog.livedoor.jp/age_guts_go/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=23570
   小劇場界で人気の役者さんが多く集まったプロデュース公演。
   主宰・演出の瀧川英次さんは赤ペン瀧川先生↓としても活躍中。
    http://blog.livedoor.jp/eromail_takigawa/ ←音が鳴ります
   『俺の屍を越えていけ』↓は短編戯曲コンクール最優秀賞受賞戯曲です。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1225172449.html


【2】FUKAIPRODUCE羽衣『も字たち』
  いじけじゃない虚無ver./やけくそじゃない享楽ver.
  11/09-25新宿ゴールデン街劇場
  ☆出演:深井順子 日高啓介 鯉和鮎美 高橋義和 寺門敦子 伊藤昌子
      キムユス 藤一他
   脚本・演出:糸井幸之介
   前売り2,500円 当日3,000円 セット券4,000円
   プレビュー2,000円 ウルトラマニア10,000円
   ※19日(金)は特別上映会あり(詳細は公式サイトでご確認ください)
    http://www.geocities.jp/hagoromo_hukai/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=23554
   エロティックでド直球な愛あふれる妙ージカルを上演する団体の新作。
   2本立て公演で上演時間はそれぞれ1時間程度。2本セットで4000円。
   昨年の新宿ゴールデン街劇場での公演のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0220172010.html


【3】パラドックス定数『蛇と天秤』
  11/09-15ギャラリーSite
  ☆出演:植村宏司、西原誠吾、井内勇希、加藤敦、生津徹、小野ゆたか
   脚本・演出:野木萌葱
   前売2800円、当日3000円
    http://www.pdx-c.com/
   パラドックス定数の座付き作家・演出家は、劇団内紅一点の野木萌葱さん。
   『38℃』↓を改訂し、ほぼ新作として上演するようです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0923022820.html


【4】reset-N『COVER / Rose+』
  11/12-14ザ・スズナリ
  ☆出演:[COVER]綾田將一 田中のり子 山田奈々子 鶴牧万里 木下祐
    [Rose+]久保田芳之 原田紀行 綾田將一 田中のり子 山田奈々子 玉置玲央
   脚本・演出:夏井孝裕
   1演目2,000円 2演目セット券3,000円(予約のみ)※日時指定、全席自由
    http://www.reset-n.org/
   劇団の過去の名作が1演目2000円という低価格で観られます。
   『COVER』『Rose』の過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2002/1005232924.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/1229180326.html


【5】乞局『果実の門』
  11/12-23こまばアゴラ劇場
  ☆出演:石田潤一郎 岩本えり 三橋良平 浅井浩介 佐野陽一 シトミマモル
      鈴木浩司 田中佑弥 黒岩三佳 澁谷佳世 島田桃依 中島佳子 吉田聡
   脚本・演出:下西啓正
   日時指定・自由席 前売り¥2,800 当日¥3,300
   学生・喪服割引¥2,500
   12(金)~15(月)=前半割引¥2,500/当日券¥2,800
   18(木)平日マチネ割引¥2,500/当日券¥2,800
   ハツボネ割引¥1,500 ※15歳未満入場不可
    http://kotubone.infoseek.ne.jp/ ↓CoRichでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=22391
   下西啓正さんが作・演出される乞局(こつぼね)の新作。
   キャストにも興味津々です。オーディション告知エントリー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0117204029.html


【6】ポかリン記憶舎『冬の穴』
  11/27-28学習院女子大学やわらぎホール
  ☆出演:中島美紀 日下部そう 三村聡 寺内亜矢子 坂本絢 佐藤拓道
      山森信太郎 佐島由昭 笠井里美 桜井昭子 二瓶鮫一
   脚本・演出:明神慈
   一般3000円 当日3500円 プレビュー割2500円 和服割2500円
   学生・シニア2500円 学習院割1500円
    http://www.pocarine.org/mt/
   明神慈さんの新作を、ポかリン記憶舎の空気をつくりだせるキャストで。


≪京都、静岡、水戸、北九州の注目公演≫

 ○KYOTO EXPERIMENT
  10/28-11/23京都芸術センター、ほか
   http://kyoto-ex.jp/
  フェスティバル/トーキョーと提携した京都の国際舞台芸術祭。
  アルゼンチンの演出家フェデリコ・レオン作品は日本初登場です。
   http://kyoto-ex.jp/program/program-official/202/


 ○SPAC『わが町』 ※先月に続いて再掲。
  10/30-11/13(土日のみ上演)静岡芸術劇場
  ☆脚本:ソーントン・ワイルダー 演出:今井朋彦
   チケット:4,000円 ペアチケット(2枚)7,000円
   大学生・専門学校生2,000円 高校生以下1,000円
    http://www.spac.or.jp/10_autumn/ourtown
   来年1月には新国立劇場でも『わが町』が上演されます。↓制作発表
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1013172403.html


 ○水戸芸術館『Leading x Reading Drama「十二人の怒れる男」』
  11/12-14水戸芸術館ACM劇場
  ☆出演:小林勝也(文学座) 西本裕行(劇団昴) 久保酎吉 福井貴一
    冨岡弘 吉見一豊(演劇集団円) 石母田史朗(青年座)
    塩谷亮 遠島立夫 大内真智 小林祐介 澤田考司(左記5名は劇団ACM)
   脚本:レジナルド・ローズ 演出:森新太郎(演劇集団円)
   前売:一般2,000円、学生1,500円 当日:一般2,300円、学生1,800円
    http://www.arttowermito.or.jp/play/modules/tinyd0/index.php?id=43
   お!っと目を見張る豪華キャスト。演出は演劇集団円の森新太郎さんです。
   Bunkamura『十二人の怒れる男』のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1117235822.html


 ○北九州芸術劇場リーディングセッション『合唱交響曲「わが星」』
  11/27-28北九州芸術劇場 小劇場
  ☆脚本・演出:柴幸男
   日時指定・全席自由1,500円 (当前共通)
    http://www.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/event/2010/1127read.html
   『わが星』は最新の岸田國士戯曲賞受賞作品です。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1012225406.html


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.カンパニーデラシネラ『異邦人』
  10/07-13シアタートラム
  ☆千秋楽を拝見し、楽しくてたまらなくて感動。早めに観に行って
   メルマガ号外を出せば良かった…と後悔しました。再演希望!
   http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/10/post_199.html

2.あうるすぽっと『長短調(または眺(なが)め身近(みぢか)め)』
  09/30-10/03あうるすぽっと
  ☆チェーホフの『かもめ』をラップにして上演。
   高密度、高品質、知的、ハイセンス。それでいて遊びごころ爆発。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1003180406.html

3.遊園地再生事業団『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』
  10/15-24座・高円寺1
  ☆意識ははっきりしてるのに集団で眠っているような不思議体験。
   シャープな装置におしゃれな衣裳、洗練された音響、映像にも満足。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1016011321.html

  10月は稽古場見学3回、インタビュー2回、セミナー2回、その他に
  記者発表などにも伺い、観劇以外の演劇活動で手いっぱいでしたが、
  いい作品に巡り合えてラッキーでした。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2010年10月(観劇数17作品)は残念ながら発行できず。

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 ◆3 【フェスティバル/トーキョー2010が開幕しました!】
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 ◎メルマガ9月号、10月号にてご紹介してきました、
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0901000451.html
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1001133114.html
  フェスティバル/トーキョーが開幕しました!

 ●フェスティバル/トーキョー2010(通称:F/T10)
  期間:2010年10月30日(土)~11月28日(月)
  会場:東京都豊島区の劇場など
   http://festival-tokyo.jp/ 記者発表↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1022180554.html

  F/T主催公演に加え、80団体の中から選ばれた公募プログラム8作品など
  合わせて21作品が上演されます。
  私がぜひとも観に行きたいと思っている2作品はこちら↓

 《1》BATIK『あかりのともるかがみのくず』
  11/09-15にしすがも創造舎
  演出・振付・出演:黒田育世
  全席自由 一般 前売 4,000円(当日 +500円)、
  学生3,000円、高校生以下1,000円(前売・当日共通)
   http://www.festival-tokyo.jp/program/kuroda/
  ★黒田育世さんにインタビューをさせていただきました!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1030170327.html

 《2》『巨大なるブッツバッハ村ーある永遠のコロニー』
  11/19-21東京芸術劇場中ホール
  演出:クリストフ・マルターラー
  一般 前売 5,000円(S) 4,000円(A) (当日 +500円)
  学生 3,000円、高校生以下1,000円(A席のみ、前売・当日共通)
   http://www.festival-tokyo.jp/program/marthaler/

 【チケット情報】
  1本観たらきっともう1本、2本と観たくなるので、
  お得な回数券のご購入をお勧めします。
   http://www.festival-tokyo.jp/ticket/

  F/T3演目セット:9,999円 ※11/3まで販売
  F/T5演目セット:15,000円 ※11/3まで販売
  学生料金:学生3,000円 高校生以下1,000円
  ペアチケット:チケット2枚分の料金から10%オフ
  グループチケット:10名様以上のグループで購入すると15%オフ
  トライアルチケット:当日券料金の半額
   ※トライアルチケットは公演当日12時よりF/Tステーションで販売。

  ★シンポジウムや舞台映像の上映企画も
   充実ししていますので、お早めにご予約を!
   F/Tシンポジウム&F/Tテアトロテーク↓予約受付
    http://www.festival-tokyo.jp/news/2010/09/928ftft.html


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 ◆4 【「国際イプセン演劇祭」・中規模劇場の上質な舞台を連続上演】
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 ◎池袋の劇場あうるすぽっとで、「国際イプセン演劇祭」が開催されます。
  特定非営利活動法人舞台21・東京ミドルシアター・フェスティバル第1回
  「国際イプセン演劇祭」11/17~30あうるすぽっと
   http://www.owlspot.jp/performance/101117.html

  ノルウェー、ベトナム、ドイツ、日本の4劇団による最先端の
  イプセン舞台が観られます。各公演2ステージずつしかないので、
  気になった方はぜひお早目にスケジュールのご確認を!

 [1]ノルウェー国立劇場『人民の敵』11/17-18
  演出:ルナール・ホドネ
  前売6,000円 当日7,000円 学生4,000円 としま未来友の会5,400円
  ノルウェー国立劇場はヨーロッパの主要劇場の一つ。
  若手演出家による斬新な新演出だそうです。

 [2]ベトナム青年劇場『人形の家』11/20-21
  演出:レ・フン
  前売5,000円 当日6,000円 学生3,000円 としま未来友の会4,500円
  2006年に初演され、ベトナム社会における新しい問題提起をした作品。

 [3]ベルリン・ドイツ座『野がも』11/26-27
  演出:ミヒャエル・タールハイマー
  前売6,000円 当日7,000円 学生4,000円 としま未来友の会5,400円
  タールハイマーさんは2006年の『エミーリア・ガロッティ』↓以来、
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0319201801.html
  二度目の来日公演になります。

 [4]名取事務所『復活の日』11/29-30
  脚本・演出:毛利三彌
  前売5,000円 当日6,000円 学生3,000円 としま未来友の会4,500円
  イプセン最後作「私たち死んだものが目覚めたら」を現代能に。

  フェステイバル/トーキョーと同時期に開催されていますので、
  11月の池袋周辺は国際色豊か!どれを観ようかますます悩みます!

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 ◆5 【編集後記】
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 ◎【厳選シアター情報誌Choice!】vol.16に
  黒田育世さんのインタビュー記事を書かせていただきました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1030170327.html
  舞台公演への折り込みチラシや、映画館、劇場で配布されています。
  お手に取ってごらん下さい。WEBのロングバージョン(前編)↓
    http://www.next-choice.com/artist/016/index.html
  (後編)は12月1日に同サイトに掲載予定です。


 ◎【厳選シアター情報誌Choice!】TOPページ右下の“ちょいナビ”にて、
   http://www.next-choice.com/
  “しのぶの演劇レビュー”をご紹介いただいています!


 ◎芸団協「もっと文化を!」署名募集中!
   http://www.motto-bunka.com/
  「日本の国家予算に占める文化予算の割合を0.1%から0.5%に増額を!
   文化芸術立国を実現するため、請願署名にご協力ください。」
  公式ツイッター:http://twitter.com/mottobunka

  芸団協「劇場法(仮称)ラウンドテーブル」の内容をまとめました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0613225550.html
  合計10エントリーと大量ですが、まずはまとめのページだけでも
  お読みいただけたら幸いです。署名を検討する際のご参考になれば。


 ◎おすすめ舞台中継 on TV

  【NHK BS2】11月6日(土) 午前0:45~3:37 (5日深夜)
   KERA・MAP#5『あれから』
   作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
    http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/ メルマガ号外↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1216150826.html
    
  【NHK hi】11月12日(金)20:00~21:30
   「劇団新感線 歌舞き続ける集団の30年
    ・エネルギーと発想の源を探る(仮)」
    http://www.nhk.or.jp/bs/hvsp/

  【NHK BS2】11月12日(金)深夜0:45~2:45(11/13早朝)
   五反田団『さようなら僕の小さな名声』
   作・演出・出演:前田司郎
    http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/ レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1030235901.html

  【WOWOW】11/19(金)深夜0:30~(11/20早朝)
   男子はだまってなさいよ!『天才バカボン』
   出演:荒川良々 釈由美子 松尾スズキ 他
    http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075481001/index.php


 ◎劇評サイトwonderlandでもお薦め舞台を紹介しています。
  3人で語る「2010年11月はコレがお薦め!」
   http://www.wonderlands.jp/archives/16233/


 ◎FM西東京・演劇情報番組「たけがき2」
   http://takegaki.k-free.net/
  毎週放送される『演劇ハニーフラッシュ!』に
  「しのぶセレクション」というコーナーがあります。
  私がお薦めする舞台の公演情報を発信してくださっています。
  ラジオだけでなくネットでも聴けるので↓、よかったらぜひ♪
   http://www.voiceblog.jp/takegaki842/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2010年10月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「ユキとニナ」←世界は激変するが親子の関係は変わらない。いい映画。
    http://www.bitters.co.jp/yukinina/
  ・「時をかける少女」←ド直球青春ラブストーリー。仲里依紗さん良かった!
    http://tokikake.jp/indexp.html
  ・「ぼくはうみがみたくなりました」
    http://bokuumi.com/
  ・「BOX 袴田事件 命とは」←囚人役の新井浩文さんが凄かった。
    http://www.box-hakamadacase.com/
  ・「RAILWAYS 【レイルウェイズ】」←誠実な作品でした。
    http://www.railways-movie.jp/


 ◎ツイッターやってます!
  ⇒ shinorev : http://twitter.com/shinorev
  今までは目に、耳にしなかった情報が絶えず届いて超刺激的!
  実名アカウント同士の身のあるやりとりから仕事に直結!


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
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 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
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Posted by shinobu at 00:10 | TrackBack