2002年06月30日

演劇集団壺会『エトワール探偵団』06/28-30武蔵野芸能劇場

 壺会の第2回公演。しのぶは初見。
 2002年しのぶの観劇ベストテンの衣裳賞の次点でした。

出演=北見ももえ/高橋朋子/塩谷智子/大塚雄史郎/岡本乙女/村山剛/高橋澄子/和知健明/内海詩野 ほか
作=高橋朋子 演出=内海詩野 美術デザイン=柿崎浩司 照明=加藤九美(F.STAFF.rise) 音響=小野崎雄太 衣裳=柏原桂子 振付=鯛中卓也 舞台監督=齋藤 宣伝美術=KYO.U 宣伝=岡村一男 制作=壺会
演劇集団壺会:http://www1.odn.ne.jp/~cbu24420/

Posted by shinobu at 23:42 | TrackBack

2002年06月08日

フィリップ・リドリー作『ピッチフォーク・ディズニー』シアタートラム05/24-06/23

 うぅぅぅ~・・・怖かったです。もー・・・・・ヤっっ!って思うほど。心臓の弱い方や、グロ苦手な方にはお薦めしません。

 白井晃さんっぽい作品でしたね~。「エス 記憶のけもの」とか「ムーン・パレス」とかと同種類。知的オタクっぽいんですよね。ファンタジーなんだけどハードコア、みたいな。

 フィリップ・リドリーさんと言うと映画でも有名なんですよね。「柔らかい殻」とか。つまりかなり芸術性が高い、いわゆる「スノッブ」な作品を作られる方のよう。まさにそんな感じの脚本でした。リーディング・ドラマとして去年は世田谷パブリックシアターで朗読されたそうですが、朗読なら良かったのに・・・・と思うほど、怖かった。濃かった。

 舞台装置がすっごく象徴的で渋い。壁の質感や家具の細部までこだわりを感じました。横に広いトラムの舞台を、狭く縦長に使うってのがそもそも良い。照明もまるで絵画のようにさまざまな色彩を舞台に映し出して、それ自体が作品のようでした。

 宝生舞さん。すっごく良かった。ハスキーな声も魅力。才能ある! また成長されたあなたを観られたことで、私は満足することにします。

 萩原聖人さん。きっとこういうお芝居がお好きなんでしょうね。小難しいヤツ(笑)。 かわいらしい少年っぽさが持ち味で、きっちり発揮されてました。しっかしあの長セリフ!30分以上だよっ!あんなの初めてだよ!!!

 山本耕史さん。悪い役って似合わないと思うなー・・・。上手いしかっこいいしキュートだし、はっきり言ってファンなんですが、今回は痛々しかった・・・。射精(してるっぽい演技の)シーンとか、ヤだ。夢が壊れるっす。

 吉田メタルさん。ちょーコワ。動きはさすが新感線、ですね。

世田谷パブリックシアターHP : http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/

Posted by shinobu at 23:13 | TrackBack

2002年06月04日

新国立劇場演劇『その河をこえて、五月』06/03-13新国立劇場・小劇場

 平田オリザ(青年団)演出、初体験です。2002年日韓国民交流年記念事業。朝日舞台芸術賞グランプリを受賞しています(2005年追記)。舞台写真はこちら

 2年半前からスタートした企画だそうです。集客数やお金が目的ではなく、長期的視野で理想(目的)を実現するためにお芝居を作る。国立の劇場だからこそ出来ることですよね。すばらしいと思います。

 本当の意味で日韓共同製作なんですよね。役者さんもほぼ半分ずつが日本人と韓国人。演出も平田さんと韓国人の方との2人だし、脚本も平田さんと韓国人の方との共著です。脚本は、通訳さんを挟んだ電子メールのやりとりで第4稿まで書き上げたとか。内容もまさに韓国人と日本人との係わり合い。在日韓国人も出てきます。

 韓国に住む日本人が集まる韓国語学習サークルのお花見。そこに韓国人家族も花見にやってきます。河原で繰り広げられる日・韓・在日それぞれの過去と現在。悩み、希望、そしてこれから。二国間のド真ん中直球勝負だと思います。

 平田オリザさんのお芝居は『ハイパーリアリズム』というジャンルになるそうです。なるほど、リアル。自然。まんま、を狙ってる?それゆえかクサイところが・・・・どうしても目に付いちゃいます。

 気持ちの良いそよ風の吹く昼下がり。満開の桜の木の下でお弁当を囲みながら談笑する人たち。なのに、深刻な話になるとちょっと照明が暗くなったり、いい間合いで効果音が鳴ったりする。・・・・すごく白々しく感じちゃうぅ。

 平田さんの脚本はものすごく真摯な姿勢で書かれていて彼自身の愛を感じられるものでした。また、彼の演出手法はそれとして確立されたものがなのでしょうが、この作品については、観る者に未来への確かな夢や生き続けることへの活力を与えられるかどうかと、私にはそういう力は感じられませんでした。

 美術は島次郎さん。最小限なリアルさ。桜の木から花びらがはらはらと落ちつづける仕組みがさりげなくて良かったです。

 しのぶいちおしの三田和代さんは、孫がいるおばあさん役。ほんっとそのまんま普通だったので物足りなかったな。まさに普通のおばあさんなの。いい人らしさを全面に出してらっしゃいました。てゆーか三田さんご自身がいい人なんだと思います。

 韓国人女性って本当にパワフル。体から常に噴出す躍動感。苦手です。

 新国立劇場HP : http://www.nntt.jac.go.jp/

Posted by shinobu at 18:16 | TrackBack

2002年06月03日

bird's-eye view『サウンドシステム』駒場アゴラ劇場10/9-15

 仲良くさせていただいていますバーズ。はっきり言ってファンです。今回はセカンドラインということで、あくまでも本公演ではなくショート・コント集みたいな構成でした。

 笑った~♪ほんっと心置きなく。楽しかった~♪キレイで元気で明るくて。完全に一人の観客になってエンターテインメントを味わいました。あと、ミーハー気分も少々。うふふん。だって男の子は美形だし女の子はカワイイし♪ラブあり、いたずらあり、ぶりっこあり、ベタなコント&シュールなやりとりあり。とにかく楽しかった!

 ダンスが良かった~。選曲も最高!『ズンドコ』いい!!振付(後半)担当のピエール(杉浦理史)さん曰く
「演劇の中のダンスってマスゲームというか群舞だと思うんです。」そうですよね。全員が本職のダンサーみたいに踊れるわけじゃないんですから、観客は技術よりもコンビネーションとコミュニケーションを楽しむと思うんです。

 衣装も良かったです。男子はちょっぴり宇宙系の黒で統一。制服フェチの私にはグー。女子の赤チェックのスカートがヒラっとひざ上まで開いちゃうのがHでグー。

 前回までメインだった松下好さん、柏原直人さん、山中崇さん等が今回出ていないことで一体どういう作風になるんだろう?と思っていたのですが、あまり際立った変化はありませんでした。それってスゴイことだと思うんですよね~。つまりバーズの色というか、作品の個性がシステムとして確立されたことになるから。品質保証が出来ている、とも言えます。構成・演出の内藤達也さんのお力なのかも。

 客演さんも多数呼ばれていたのですが、皆さん輝いてましたね~。

 幸野友之さん(方南ぐみ)、さすがですね。決めるところは決める。抜くところは抜く。安心です。踊ったり団体で動く時に自分の存在を消すことができるのがすごいと思います。

 石曽根有也さん(らくだ工務店)、美形が際立ったね、全く。カッコいいってのは善いことだ!!欲を言うと、演技の方ももっともっと2枚目風にすれば、より笑えたかも?と私は思います。

 桑原裕子(KAKUTA)さん、キュートでした。すごく素直で優しい人なんだろうなと思いました。ペテカンの時はちょっと怖い印象だったけど今回はすっごく女の子してて良かったです。

 ちょっとマイナス点を挙げるとすると、映像はそんなに良いとは思いませんでした。特に最初のニュース。あのザーザーは何の狙い?ま、わざわざ書くことも無いぐらいのことなんですけどね。なんだか褒めすぎちゃったので(笑)。

 次は来年7月に青山円形劇場。楽しみです。

バーズアイビューHP : http://www.b-ev.net/

Posted by shinobu at 22:37 | TrackBack