REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2000年10月29日

蜷川幸雄 演出『近代能楽集』10/27-11/5彩の国さいたま芸術劇場

 おや、これも初日観劇でしたね。最近ほぼ無意識に初日のチケットを取る癖がついてきたようです。やっぱり初日のあの緊張感って良いんですよね。自分がやる側の時は死ぬほどイヤだけど。

 三島由紀夫の戯曲集『近代能楽集』の中からの2作品。完全に別のお芝居を2本観た感じです。役者さんも全くかぶっていませんでした。

 1作品目の「卒塔婆小町(そとばこまち)」は今年の春にtptの「Long After Love」で拝見していたので、その演出の違いを観るのを楽しみにしていました。残念ながら演出についてはtptの方が格段に良かったですね。
 でも詩人役の高橋洋(たかはし・よう)さんは素敵な発見でした。すごく清らかでキュートで目が離せませんでした。蜷川版「パンドラの鐘」で発掘青年オズの役をしていた人です。

 2作目は「弱法師(よろぼし)」。
 15歳の盲目白髪の少年が主人公。弱冠18歳の藤原竜也さんです。そもそも藤原さん目当てで埼玉まで足を運んだのです。そしてその目的は容易に達成されました。やっぱり彼は天才!!あの体から出る光は一体何なんだろう!?と思うぐらい、彼は光り輝いていました。それも艶っぽく。色香が客席まで漂ってくるほど・・・・。でもあんなに美味しそうにタバコを吸われるとこっちも吸いたくなっちゃう。こらこら、未成年者の喫煙を促さないように!!

 舞台装置はそんなに凝っていませんが、演出は・・・とにかく蜷川色炸裂!!お好きな方にはお薦めですが、私は苦手な方でした。

文化村HP : http://www.bunkamura.co.jp/

Posted by shinobu at 2000年10月29日 00:13 | TrackBack (0)