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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2002年07月17日

NYLON100℃『フローズン・ビーチ』07/12-28紀伊國屋ホール

 第43回 岸田國士戯曲賞 受賞作品です。オリジナルキャストでは最初で最後の再演とか。私は初体験です。

 いやー・・・・サスペンスでナンセンスなんだけど癒し系!ケラさんっぽいネタ満載で退屈することなく一気に駆け抜ける2時間15分。さすが戯曲賞を取った作品ですね。ストーリーがとってもよく出来てる。しかも演劇だからこそ実現するファンタジーと説得力。女優さん4人、すごかった。全員キャラがニョキニョキ立ってました。

 犬山犬子さんのキレる女は最初、イライラするんだけどだんだん一番怖くなってくる。計算で演じてるんだなーと気づくと、また味わい深い。
 峯村リエさんの『頼る女』は「そうそう、こういう頭弱いゆえにカワイ~奴っているよね~」と思わせつつ行動が大胆でその変わり身の早さは本当に節操がない。実は一番「今風」かも。かわいい。
 今江冬子さん。オバサンキャラ役をされるのが多いですが、いつも上手いですね。脇をきちっと締められる役者さんだけど、前に出て来てもやっぱりうなる巧さ。
 松永玲子さん。スタイルいい。また見たい。あっけらかんとした変身振りが爽快。怒っても叫んでも全然引かない。立ち姿に男気を感じる。はつらつセクシー。

 前説の映像はあまり好きじゃなかったですが、オープニングの映像やエピソード紹介の映像がすっごく良かった。CG映像なんだけど影絵みたいでアナログな雰囲気。音楽もすごく良かった~。舞台装置はまあまあ、かな。

 ラストシーンで涙が出そうになりました。そう、どんなにつらくても笑えるんだね。
 カニバビロン。
 ああ、私も生きていくよ!

ナイロン100℃(ヒャクドシー)HP : http://www.sillywalk.com/nylon/

Posted by shinobu at 2002年07月17日 23:21 | TrackBack (0)