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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2003年04月14日

ロリータ男爵『プリマ転生』04/09-13中野ザ・ポケット

 ロリータ男爵は多摩美術大学から出てきた劇団です。私は出会って3年ぐらいになるかな。『花魔王』@フジタヴァンテからずっと通っています。

 あ~・・・ロリータ男爵、満開でした。相変わらず圧巻の舞台装置と衣装。映像も紗幕も使い方がどんどんレベルアップ。歌も聴き応えがありました。バレエのお話ということで役者の皆さんがバレエの特訓をなさったようで、微笑ましかったです。

 ロリータ男爵は私にとって、そろそろ劇団☆新感線のような存在になってきている感じがします。毎回、ストーリーや装置、衣装などももちろん楽しみなんだけど、もうロリータ男爵っていうだけで自動的にチケットを取っている感じ。座付き役者さんの大部分のファンになっているので「あの人は今回はどんな役?」とかがすごく楽しみになっているんです。予定通りに楽しんで、帰る。つまり固定ファンになっているというか。

 だから客観的な見方をするとなると、ちょっと違ってきます。正直なところ、お客様を激しく選んでしまう種類のお芝居だと思いますね。こういうファンタジック・ナンセンス&ぬるめの展開を楽しめない方も多いのでは?装置も衣装もあえて手作り感覚がアピールされています。高品質を狙ったものではありません。ものすごく個性が濃くてそのセンスに妥協がないので、好きでなければ飽きが来る可能性が高い気がします。毎公演、開演から1時間ぐらいでお腹いっぱいになってしまうのは、そのせいかと思います。

 斉藤マリさん。全く、何でも出来るんだな~・・・ため息モンです。黒塗り大変そうですね。でもなぜ黒に?しかも全身??
 足立雲平さん。キワモノ役が多いのですが今回はあどけない美少年役。上手いし可愛いし、も~完璧です。
 加瀬沢拓未さん。歌舞伎役者のような発声と所作が目に耳に嬉しい。このために勉強されたのだと思います。

 こうやってどんどんと成長されている俳優さんが多いのが、このロリータ男爵の魅力だと思います。やっぱり見続けたいですね。

 キャラクターではKISS(アメリカの超有名バンド)の格好をした地獄の鬼(?)たちが可愛かった。

ロリータ男爵 : http://www.lolidan.com/

Posted by shinobu at 2003年04月14日 22:42 | TrackBack (0)