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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2003年11月29日

オッホ『LIFE & TECHNOLOGY』11/19-30THEATER/TOPS

黒川麻衣さんが作・演出をつとめるオッホ。知的な毒と緊張感ある間合いが独特な劇団だと思います。シアタートップスで常に公演があり、オッホといえばトップスです。こういうの好きです。

 とある工場。精密機械を作っているらしい。コンベヤーで単調な作業をしている従業員たち。それぞれに大切なプライベートがあり、ことあるごとにサボろうとする。そこに短期間就業する研修生がやってきて・・・。

 黒川さんの脚本は、日常というサバイバルな環境で、小気味よく残酷で意地悪で、ちょっとエロチックです。私はいつも心の隅っこの方でスカッとします。

 1本ものではなく、短編が途中で混ざっていました。1本ずーっと同じストーリーになるよりも軽くて良かった気がします。
 能天気兄弟(みたいな名前)の2人組が出てくる度に笑いを取っていましたが、私はそんなに好きじゃなかったですね。
 今回も選曲と照明が私好みでした。カットインする感じも好き。「アンケートにご協力ください」のお約束エンディングも好き。

 これもまたいつも感じる事なのですが、役者さんがナーバスすぎると思います。そういう演出意図なのかもしれませんけど。オープニングであんなに恐い顔で緊張した様子だと、観客まで緊張しちゃって笑えないんですよね。コントなのかどうかもわからない。中盤以降は慣れてきましたが、今回はなんだか最後まで世界は融合せず、バラバラなままで終ってしまった感がありました。

 工場長に横恋慕するオタフク顔の女優さんがすごくキュートでした。

オッホHP : http://www.ojo.gr.jp/

Posted by shinobu at 2003年11月29日 15:56