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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2004年07月14日

HUG306-54 『彼らについて私が知っている二、三の事柄』07/13-18テアトル・デ・ソンス・ギャラリー

 お友達が出演されているので観に行こうと思っていましたが、“HUG306-54 とは?”に書いてある文章を読んでさらに観に行きたくなりました。
 男女1人ずつのパフォーマンス作品でした。上演時間は約1時間。

 シュレッダーされた紙(ゴミ袋30袋分だそうです)が敷き詰められた白い舞台。衣装も含む全体のヴィジュアルはSAZABY'S AFTERNOON TEAからさらに毒気を抜いた感じのパステル・アース・カラー。若い男女が横たわっている。心地よいボサノバ調(決してボサノバではないけれどカフェでよく流れてそうなギター)音楽がかかっている。
 
 私の心が、いかにささくれだっているかがよ~くわかりました・・・。目の前の幸せな空気を受け入れられなかった。そんなにふんわりと何もかもを全肯定されても・・・って、ひねくれてしました。昨日見た男女二人芝居(北村有起哉&久世星佳 出演『ハロー・アンド・グッバイ』)と、どうしても比べてしまうし・・・。私は心が狭いんですよ。他人の幸せを自分のことのようには喜べない・・・(泣)。

 パーカッションの生演奏が心地よかったです。パフォーマーが舞台上で箱型の打楽器(正式な名称があるそうです)を演奏するのも楽しい。
 松本力さんのアニメーションはイメージとしてはクレイアニメのようで、すごく私好みだったのですが、何度も繰り返されたのはちょっとつらかったかな。

 加藤幸夫さん (ク・ナウカ)。めがねを掛けたお顔が優しくて、素敵でした。
 山中郁さん (bird's-eye view)。一生懸命でけなげな立ち姿が「女」を表していました。もうちょっと表情がリラックスしていて欲しいな~と思いました。

 “HUG306-54 とは?”内で私が心引かれた文章(棚川寛子さんの文章だと思います)は下記です。
 「作品を見ていただいた後に、何か、『あとから届く優しい手紙』のような、持ち帰った後に醸造されるような、そんな作品になればと考えます。」
 「明日も続く日常に帰っていく。自分達の身近な人達が幸せでいて欲しい。少しでも多く笑っていてほしい。それは、今できることから。我々の共通の思いです。そして、社会に無関心ではないというポジティブで小さくささやかな発信なのだという思いに繋がっているのです。」

Peformance:加藤幸夫 (Ku Na'uka)/山中郁 (bird's-eye view)
Plan: 棚川寛子 Guitar: Arichi (Ambient Groove) Animation:松本力 Costume: 岡崎イクコ・Ruu(ROCCA WORKS <ロッカワークス>) lighting plan: 福田玲子 Manager: 眞覚香那子/させいくみ

HUG306-54 : http://www.geocities.jp/hug3hug3/

Posted by shinobu at 2004年07月14日 21:54