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Shinobu's theatre review
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2005年01月16日

遊園地再生事業団+ニブロール『トーキョー/不在/ハムレット』(本公演)01/09-23シアタートラム

 宮沢章夫さんが主宰する遊園地再生事業団の公演です。
 「今年5月のリーディングからスタートし、映画上映、実験公演、準備公演とさまざまなスタイルでの取り組みを行ってきた同作品の完成版」です(公演ページより)。

 第一弾『リーディング公演・第一稿』05/06-09神楽坂die pratze
 第二弾・映画『be found dead』07/17-23池袋シネマ・ロサ
 第三弾『実験公演』09/02-05横浜STスポット
 第四弾『準備公演』10/14-17麻布die pratze
 そして、第五段が『本公演』です。

 遊園地再生事業団のTOPに書かれているのは下記↓
 「『トーキョー/不在/ハムレット』はほぼ一年をかけて様々な公演スタイルを経、「本公演」を立ち上げるまた異なる「舞台の作り方」の試みである。」

 そう、「試み」なんですよね。「試み」自体には、ゆるぎない大きな価値があると思います。ただ、宮沢章夫さんの作品とはいえ「試み」に前売り4500円払うのはちょっと高い気がしました。舞台上の役者さんが、意図を充分にわかって演じているわけじゃないように見えて、荒削りな印象だったからです。ダンスカンパニー・ニブロールの矢内原美邦さんが演出協力として参加されていますので、5度目とはいえ完全に新しい作品を作られたのだとすると、仕方ないのかな。それとも、そういう初々しい、新鮮な味わいを大切にしたのかしら。パンフレットを買い忘れたのでそこのところはよくわかりませんが、「若い役者さんが一生懸命がんばっているなぁ」と冷静に眺める視点を忘れることができない2時間でした(あ、もっともっと上演時間は長かったです。つらいなぁと感じるぐらいに)。

 『トーキョー・ボディ』の時と同じ、淡々と過ぎていく緻密な時間でした。どこかシラっとした空気が全体を支配しています。常に冷静なんですよね、作っている側も観ている側も。客席に、舞台に立っている役者さんと似た雰囲気の人がすっごく多いのが面白かったです。どっちも舞台みたい(笑)。

 登場人物や設定はたしかに『ハムレット』と被っているのですが、ローゼンクランツとギルデンスターンが具体的に出てきていること以外は、全く意識せずに済んでしまいました。ストーリーよりも構図とか演出方法に目が行くので、セリフや人物像などはあまり覚えていないです。

 『トーキョー・・・』と同じく舞台上の演技が大きなスクリーンにライブ中継されます。映像は時にすごくシュールで、手前に大きく映っている人物と、その後ろにひっそりと映っている人物との構図が面白かったです。

 ダンスは生々しくスパイシーで、引き込まれました。衣裳もニブロールのデザインなんですね。娼婦(いせゆみこ)が着ていたエプロンがすっごくおしゃれ!あれ欲しい。

 笠木泉さん。姉(島村巻子)役。しっかりしたセリフで、存在感がありました。オールツーステップスクールという劇団の方ですが、ペンギンプルペイルパイルズによく出演されていますよね。
 三坂知絵子さん。卓球が上手い斉藤菜都美役。『トーキョー・・・』の時に引き続き、脱いでらっしゃいました。「脱ぐ人だ」というイメージを持ってしまったのが悲しいです。

《東京公演→京都》
作・演出・美術:宮沢章夫 作曲:桜井圭介 演出協力:矢内原美邦(ニブロール)
出演:大河内浩 伊勢由美子 岩崎正寛 笠木泉 片倉裕介 上村聡 岸建太朗 熊谷知彦 佐藤一晃 柴田雄平 鈴木将一郎 田中夢 南波典子 渕野修平 三坂知絵子 山根祐夫
舞台監督:森下紀彦 照明:齋藤茂男 音響:半田充(MMS) 美術協力:武藤晃司 衣装:今村あずさ+矢内原充志(ニブロール) 映像:鈴木謙一 浅野晋康+高橋啓祐(ニブロール) 舞台監督助手:丸岡祥宏 照明オペレーター:加藤学 演出補:小浜正寛 演出助手:江尻芳生 相馬弥 谷川純一 三浦美帆 村田裕子 宣伝美術:Front photo:木奥惠三 Back photo, Design:斉藤いずみ 舞台写真:引地信彦 票券:熊谷由子(ぷれいす) 制作:永井有子 製作:(有)ウクレレ 共催:世田谷パブリックシアター
遊園地再生事業団:http://www.u-ench.com/
公演サイト:http://www.u-ench.com/fuji/tah.html

Posted by shinobu at 2005年01月16日 21:02 | TrackBack (1)