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しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2005年08月08日

かもねぎショット『ロシアと20人の女たち』08/03-10ザ・スズナリ

 高見亮子さんが作・演出される かもねぎショット。私は『窓』(再演)しか拝見したことがないのですが、高見さんのほんわかな不条理世界はステキだなぁと思っています。今回は小山萌子さんと中川安奈さんも目当てでうかがいました。

 公式サイトの公演案内で『女たちの「知っているつもり」と「思い込み」は強引につなぎ合わされ、「思い入れ」はヒロインたちをめいめい勝手に成長させ、やがて、どこにも存在しない、けれど愛すべき「ロシア」が立ち現れる物語です。』とありますように、女優さん達がロシアにまつわる(とおぼしき)エピソードを脈絡なく演じつないでいくことで、「あぁ、ロシア~・・・」という雰囲気になる(笑)お芝居でした。

 Club Silencioによると前回公演『ラプンツェルたち~うろ覚えの童話集~』もそういう作品だったようですね。高見さんや出演者の方々が想像するロシアと私の頭の中のロシアとをシンクロさせて、とってもプライベートにこじんまりと楽しむことができました。でも特に感動するとか影響を受けるとかはなかったです。ウィットに富んだ大人の女性の気軽な娯楽作品なのでしょう。

 ここからネタバレします。

 これまたサイトよりの引用ですが、「『三人姉妹』のイリーナ、『桜の園』のラネーフスカヤから、『復活』のカチューシャ、『初恋』のジイーナ、『オネーギン』のタチアーナ、あるいはエカテリーナ2世、ピアニストのユージナ、宇宙飛行士のテレシコア、ジプシー女……(引用ここまで)」が登場します。「私が考えたロシア♪」っていう、完全にイメージの世界です(笑)。ストーリーはありません。私は『罪と罰』のラスコーリニコフが出てきたのが一番面白かったかな。

 装置は四角い箱型の銀世界でした。舞台奥に雪の小山があって、階段で上り下りできるのですが、階段からステージの高さへと降りたら、ちょうど一歩目にあたるスペースには板ではなく空気が入った長細いバルーンが埋め込まれており、歩くとボヨンとへこみます。それで雪が深く積もっていることを表現していたのはとっても面白かったです。

※かもねぎショットの松本朋子さんと森本里美さんはそれぞれ体調不良・入院のため降板。
出演=多田慶子/小山萌子/吉村恵美子/笠久美/林知恵子/杉山明子/栗栖千尋/池田素子/公門美佳/高見亮子/中川安奈
作・演出=高見亮子 美術=加藤ちか 照明=中川隆一 音響=藤田赤目 衣裳=高橋佳 舞台監督=北村雅則 票件管理=高橋衿子 チラシの絵=永山裕子 宣伝美術=西山昭彦 制作=かもねぎショット制作部 主催=かもねぎショット
全席指定/前売¥3,500 当日¥3,800  シードチケット(学生)/ 前売・当日共¥2,500
かもねぎショット:http://www.jah.ne.jp/~kamonegi/index.html

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Posted by shinobu at 2005年08月08日 14:07 | TrackBack (1)