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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2006年04月17日

ナイロン100℃『カラフルメリィでオハヨ~いつもの軽い致命傷の朝~』04/07-30本多劇場

 “ケラリーノ・サンドロヴィッチ一生に一本の私戯曲、改訂を加えて9年振り、4回目の上演。”だそうです(公式サイトより)。初演は1988年8月@ザ・スズナリなんですね。4回目ってスゴイですよね~、人気作品なんですね。
 シアターガイドの上演時間情報には約2時間40分(10分の休憩を含む)とありますが、劇場に貼られた紙では3時間(休憩10分を含む)でした。でも私が観た回は、14時開演で全てが終わったのは17時15分・・・。これからご覧になる方はお時間に余裕を持たれることをお薦めします。女性は開演前にお化粧室に行っておくと吉!休憩時間には長蛇の列になります。

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 ≪作品紹介≫ 公式サイトより
 海に囲まれた病院からの荒唐無稽な脱走劇、人生の最期を迎えた老人と彼の家族のスケッチ、2つのドラマが重層的に絡みあいながらそっと生と死をみつめる一。ケラリーノ・サンドロヴィッチ一生に一本の私戯曲、改訂を加えて9年振り、4回目の上演。
 ≪ここまで≫

 なんだか・・・私は楽しめませんでした・・・。ルールどおり、型どおりに繰り出される演技に退屈しちゃったんです。昔は楽しめたはずなんですけどね。客席はかなりウケていましたよ。爆笑の連続でした。
 私がナイロン100℃を初めて観たのは1999年の『テクノ・ベイビー~アルジャーノン第二の冒険~』で、その時の感覚に似てました。

 ここからネタバレします。

 すっごい豪華キャストで皆さん演技が上手いというか、呼吸をわかっている方々ばかりが揃っているので、ナンセンスな笑いもベタな笑いも、手練手管で確実に見せてくださいます。でも役者さんが舞台上で余裕であることが退屈だったんですよね。必死さがないというか、決まりごとをこなしているように見えてしまって・・・。

 オープニング映像に感動しました。白っぽい壁でできた、ある意味固定遊具のような舞台にばっちり合わせて撮影をして、映像を作られたんですね。ナイロン100℃と言えば映像がスゴイ!って思ってますけど、そのレベルをさらに上回るものを見せてくださいました。

 私が一番面白かったのは、父役の大倉孝二さんがすべり台をすべったこと。あそこは奥様役の峯村リエさんと一緒にはちゃめちゃになって、ライブ感がありました。ライブ感といえばラストのダンスシーンで、着ぐるみを着た人が舞台から落ちちゃったのが最高に笑えましたね。そのまま退場しちゃったから、着ぐるみさんのダンス・スペースがぽっかり空いたままだったのにも苦笑。あ、ほんとに落ちてましたからね、最前列のお客さんにそのままぶつかってました。怪我されてないかしら、ちょっと心配。いや、笑っちゃったんですけどね(笑)。

 1997年の2度目の再演時のケラさんの文章はこちら。そんな時に書かれて上演された作品なんですね・・・。死へと向かっていくおじいちゃんの外面(=山崎一)と内面(=みのすけ)が、土砂降りのように降り注ぐギャグの中で交錯していき、最後には「人の死ぬ確率100%~」と歌って踊って謎の大団円。肝が据わっていてかっこいいです。

≪東京、大阪、松本、広島、北九州、仙台、新潟≫
出演=みのすけ/犬山イヌコ/三宅弘城/大倉孝二/峯村リエ/廣川三憲/村岡希美/安澤千草/喜安浩平/植木夏十/眼鏡太郎/廻飛雄/馬渕英俚可/三上市朗/小松和重/市川しんぺー/山崎一
作・演出=ケラリーノ・サンドロヴィッチ 舞台監督=福澤諭志+至福団 舞台美術=礒田ヒロシ 照明=関口裕二(balance,inc.DESIGN) 音響=水越佳一(モックサウンド) 映像=上田大樹(INSTANT wife) 衣装=前田文子 演出助手=山田美紀(至福団) 宣伝美術=山口崇 宣伝写真=中西隆良 舞台写真=引地信彦 票券・広報=土井さや佳 制作助手=市川美紀、寺地友子、安藤隼一 制作=花澤理恵
発売開始2月26日 5,800円・全席指定(当日券:6,300円)
公式=http://www.sillywalk.com/nylon/

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Posted by shinobu at 2006年04月17日 00:11 | TrackBack (0)