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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2008年01月03日

風琴工房『crossing2(Bプロ)』12/24-30ギャラリーLE DECO

 詩森ろばさんが作・演出される風琴工房の、不条理劇の小品を取り上げた2本立て公演です(⇒『crossing』レビュー)。A、Bの2つのプロダクションがありますので、合計4本の戯曲が観られるんですね。

 私は2人の客演男優(扇田拓也さんと中田顕史郎さん)を迎えたBプロに伺いました。岸田國士の「命を弄ぶ男ふたり」とイヨネスコの「授業」の2本立てでした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『crossing2
 レビューを少し加筆(2008/05/20)。

 ここからネタバレします。

 ■「命を弄ぶ男ふたり」

 ミニカーが走る線路を実際の線路と見立てる演出は非常に面白いです。
 残念ながら役者さんの演技はまだまだ作品の本質には届いていなさそうでした。

 ■「授業」

 なんと女生徒(宮嶋美子)の方が教授(中田顕史郎)よりも強いという演出。もちろん最後には女生徒が教授に殺されますが、「歯が痛~い♪」と大胆な色仕掛けで迫る女の誘いに、男がまんまと乗ってしまった構図。

 目の前に裸の女がいたら、男は欲情するんだよ。
 目の前にナイフがあったら、刺し殺したくなるんだよ。なんとなく死にたくなるんだよ。
 そういう、身体の説得力というものを、想像できました。

 女中役は笹野鈴々音さん。ただ立ったり座ったりしているだけでも、そこがどこなのか、どんな気持ちで何をしているのかがわかる役者さんだと思います。

【Bプロ】
「命を弄ぶ男ふたり」 作:岸田國士 演出:詩森ろば 出演:扇田拓也(ヒンドゥー五千回)/北川義彦
「授業」 作:イヨネスコ 演出:詩森ろば 出演:中田顕史郎/宮嶋美子/笹野鈴々音
【Aプロ】
「鞄-棒になった男 第一景-」 作:安部公房 演出:詩森ろば 出演:松岡洋子/木内美帆/渡邉真二(24日・25日・28日)・浅倉洋介(27日・29日・30日)
「受付」 作:別役実 演出:詩森ろば 出演:山ノ井史/津田湘子
【発売日】2007/11/10 AプロとBプロがあり、単独券が1800円 当日券3000円。
http://windyharp.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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Posted by shinobu at 2008年01月03日 23:22 | TrackBack (0)