REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2008年02月07日

彩の国シェイクスピア・シリーズ第19弾『リア王』01/19-02/05彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

 蜷川幸雄さんが演出されるシェイクスピア・シリーズ。タイトル・ロールの『リア王』(Wikipedia)を演じるのは平幹二朗さんです。

 公式ブログの舞台写真を観て「きゃーっ!衣裳がスゴイ!!」と楽しみにしていたんです。東京公演千秋楽前日にやっと伺えました。上演時間は約4時間(途中20分の休憩を含む)。

 新宿から埼京線に乗ったら、お隣りの女性も、そのお隣りの女性も目的地が与野本町でした(笑)。さいたま詣で、定着してますよね~。

 ⇒CoRich舞台芸術!『リア王

 能舞台を思わせる装置に豪華な毛皮の衣裳。登場人物の一人一人の違いがよくわかるデザインで、誰が出てきてもすぐに判別でき、ストーリーがとてもわかりやすかったです。シェイクスピアですから観客に向かって朗々とセリフをしゃべったりもしますし、その上にかなり堂々と見得を切るような演技をされるので、歌舞伎を見ているような気分にもなりました。

 上演時間が4時間だったからか、途中で少々疲れてしまいました。1人ずつが独立して存在していて、舞台が一体となる瞬間があまり感じられなかったからかもしれません。

 『リア王』は何度か拝見してますが、あまり得意じゃないんですよね。でも今作では平さん演じるリアがなんとも可愛らしく見えて、狂うしかなかった憐れな老人をいとおしく思えたことが収穫でした。
 また、照明がとても良かったです。湿度や匂いなど、照明では本来生み出せないはずのものを感じられた時、舞台の奇跡に出会えたなと思います。

 平さんの他には、エドマンド(グロスター伯の息子・エドガーの弟)を演じられた池内博之さんが素敵だな~と思いました。

 ここからネタバレします。

 それにしても、バッタバタと人が死にますよね・・・。わかっているはずなのに、終盤に押し寄せる重要人物の死にはやはり圧倒されます。

≪東京、大阪≫
出演:平幹二朗、内山理名、とよた真帆、銀粉蝶、池内博之、高橋洋、山崎一、吉田鋼太郎、瑳川哲朗、渕野俊太、廣田高志、手塚秀彰、戸井田稔、横田栄司、鈴木豊、妹尾正文、清家栄一、塚本幸男、新川將人、田村真、野辺富三、石田佳央、清水圭吾、川﨑誠司、宮原美文、宇畑稔、森下竜一
脚本:W.シェイクスピア/演出:蜷川幸雄/翻訳: 松岡和子/美術:中越司/照明:勝柴次朗/衣裳:小峰リリー/音響:井上正弘/音楽:阿部海太郎/ヘアメイク:宮内宏明/ファイトコレオグラファー:國井正廣/演出補:井上尊晶/演出助手:石丸さち子/舞台監督:八須賀俊恵 主催:(財)埼玉県芸術文化振興財団 朝日新聞社 テレビ朝日 制作:(財)埼玉県芸術文化振興財団 ホリプロ 企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
【休演日】1/21(月) 28(月)【発売日】2007/10/13 S席 10,000円 A席 7,000円 B席 5,000円 学生席 2,000円
http://shakespeare.eplus2.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 2008年02月07日 00:53 | TrackBack (0)