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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2010年07月14日

ネルケプランニング『真夜中のパーティー』07/04-19パルコ劇場

 1968年初演のアメリカ戯曲を青木豪さんが演出。イケメンも含めイイ男ぞろいのキャスティングです。

 PARCO劇場の天井に規則正しく並ぶ丸い電球たちを眺めながら、42年を経て変わったこと、変わっていないことを考えました。上演時間は約2時間30分(途中15分の休憩を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『真夜中のパーティー

 ≪作品紹介≫ 劇場サイトより。
 この夏、最高峰のクリエイターと俳優陣によって、
 衝撃の異色心理劇が幕をあける!
 1968年にアメリカ・オフブロードウェイで上演されて以来、
 再演のたびに大きな話題を呼んでいる「真夜中のパーティー」。
 ゲイの男たちが集う、一夜のパーティーの物語。
 真正面からゲイを描いた衝撃の作品が、翻訳も新たに生まれ変わる!
 ≪ここまで≫

 ゲイが大勢集まるパーティーですから、初演当時は衝撃的だったんでしょうね。自分が学生だったころ(10年以上前です)を振り返っても、ずいぶんと同性愛に対する偏見が少なくなったように思います(なくなったとは言えませんが)。だから“衝撃”はありませんでしたが、「世間に合わせないと生きづらい」のは今も全く同じだなと思いました。

 自分の気持ちを押し殺して息も絶え絶えになっているのに、それでも体裁を整えようとする姿に胸が痛みます。一方で、堂々とマイノリティーであることを認め、それを隠さず生きるのも無論いばらの道です。彼らが精神面で弱さを抱えるのも無理はありません。

 私が見た回は、前半についてはうまく会話がかみあってなかったような?休演日明けだからかな~と想像したり。でも陽気なエモリー(右近健一)が登場してリズムが生まれ、後半は奔放なラリー(徳山秀典)と暮らす実直なハック(中野英樹)の抑えた演技に引き込まれました。

 新訳(小田島恒志)だけあって、いわゆる翻訳劇っぽさは少なく、だじゃれがフィットしていたのも面白かったです。

 ここからネタバレします。

 マイケル(阿部力)がなぜ突然豹変したのかわからず、ついて行きづらかったです。お酒を飲んだから・・・?「マイケルは隠れゲイだった元親友アラン(山崎樹範)のことを好きだった」という情報を知人から聞き、ちょっと納得。でも2人の間にそういう雰囲気は感じられなかったな~。

 ハロルド(村杉蝉之介)とマイケルが昔、恋人同士だったのはなんとなくわかりましたが、「ハロルドがマイケルの生活費を丸がかえしている」という解釈を聞き、なな、なるほど~・・・と。マイケルったら本当に困ったチャンだなっ!(笑) 阿部さんがそのような人物に見えなかったのは残念です。

 “一番愛している人に電話するゲーム”は切なかったです。「電話するんじゃなかった」と言った黒人のベルナルド(バーナード?)の気持ちがわかる気がしました。別れるつもりだった妻に電話して「愛してる」と言うことを選んだアランも悲しい。

Mart Crowley's "The Boys In The Band"
【出演】マイケル(大学卒業後にカミングアウトしたゲイ。舞台となる部屋に住む):阿部力 ドナルド(マイケルの今の恋人?カウンセリングに通っている):内田滋 エモリー(料理上手で陽気):右近健一 ハック(妻子を捨ててラリーと同居中):中野英樹 ベルナルド(エモリーの恋人。黒人):浜田学 ラリー(ハックの恋人。奔放。):徳山秀典 ハロルド(誕生日パーティーの主役だが遅刻。マイケルの元恋人?):村杉蝉之介 アラン(ノンケ。マイケルの大学時代の親友。隠れゲイだったと判明):山崎樹範 カウボーイ(ハロルドへの誕生日プレゼントとしてエモリーに買われた青年):中村昌也
作=マート・クローリー 翻訳=小田島恒志 演出=青木豪 スーパーバイザー=青井陽治 美術=田中敏恵 照明=清水利恭 音響=青木タクヘイ 衣装=清水崇子 ヘアメイクプラン=糸川智文 舞台監督=蓮樹謙 筒井昭善 演出助手=渡邊さつき ダンス指導=田村友佳 ファイティング指導=西村陽一 制作=藤井暢子 松川香里 プロデューサー=松田誠 企画・製作:ネルケプランニング
http://www.nelke.co.jp/stage/party2010/
http://www.parco-play.com/web/page/information/mayonaka/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年07月14日 13:58 | TrackBack (0)