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しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2010年10月03日

ONEOR8『絶滅のトリ』09/24-10/03シアタートラム

 ONEOR8(ワンオアエイト)は田村孝裕さんが作・演出される劇団です。劇団としては初のシアタートラム進出公演ではないでしょうか。

 田村さんが新国立劇場の『シュート・ザ・クロウ』でご一緒された柄本佑さん主演です。当日配布のパンフレットによると、田村さんは「初めて架空の設定に挑戦した。」とのこと。上演時間は約2時間。

 ⇒CoRich舞台芸術!『絶滅のトリ

 ≪あらすじ≫
 オウカンチョウという絶滅危惧種の鳥の生態を見守る人々。ほぼ隔離された状態で、鳥とともにある島にいるようだ。長い人は10年以上、短くても3年働いている(冬を除く)。
 ≪ここまで≫

 暇を持て余す人々。散歩、おしゃべり、お酒。男女合わせて約10人いるので、恋愛沙汰も多少あり。税金をもらってダラダラ暮らすことへの罪悪感もあり。
 1時間経ったところである事件の全容がわかり、平和そうな日常の裏側に、こっそりと立っている波風が見えてきました。

 柄本佑さん、背高っ!自然で華があって、とても素敵でした。「えーーーーー」というセリフにあれだけバリエーションがあるなんて。リアクションが気持ちいいんですよね~。またぜひ舞台で拝見したいです。
 伊藤俊輔さんが“挙動不審のいじめられっこ”をリアルに、可愛らしく演じてくださいました。あれはいじめられるね(笑)。

 ここからネタバレします。

 隊長(林和義)と愛人(高乃麗)がグルになって、鳥がもう絶滅を危惧されない状態になった(十分に増えた)事実を隠ぺいし、今の暇な生活を維持しようと画策。それがバレてからどうなったか。

 いじめられっこ歴がある2人の男が鳥を殺してしまいます。クロコシ(柄本佑)は「ここにいたいから」、ジロウ(伊藤俊輔)は「ずっと大好きな鳥の世話をしていたいから」という理由で。でも鳥は想像以上に増えていて、いくら2人で殺しても絶滅危惧種には戻りません。間もなく「巣立ち」の日がきて、いやがおうにも現実へと引きもどされる2人。身も蓋もない、というか、逃げ場なんてないんですよね。

 若い女性で一番可愛らしい女の子の妊娠が発覚。相手が隊長だったことに納得です。だから言えなかったのね~。愛人の目の前だし。
 クロコシ(柄本佑)はファーストキスをシマ(恩田隆一)に奪われたのかな(笑)。
 シマの代わりにやってきたスパイ、ノグチ役(本名はコバヤシ)の角替和枝さんが可愛らしかったです。

出演:柄本佑 伊藤俊輔 恩田隆一 和田ひろこ 冨田直美 野本光一郎 林和義 高乃麗 山口森広 高畑こと美 河口高志 角替和枝
脚本・演出:田村孝裕 舞台監督:村岡晋 安田美知子 舞台美術:稲田美智子 照明:伊藤孝(ART CORE) 音響:今西工 衣裳・宣伝衣裳:福田千亜紀 小道具:高津映画装飾 宣伝美術:川端美香、桑山慧人(Pri-graphics) 宣伝写真:引地信彦 票券管理:堀内淳 ヘアメイク:高村マドカ 演出助手:城野健 宣伝小道具:蕪木久枝  当日運営:斉藤友紀子 制作:ONEOR8、RIDEOUT 企画製作:ONEOR8 
【休演日】9月28日(火)【発売日】2010/08/07 全席指定  前売3800円/当日4200円(税込)  ※25日(土)18時半~、30日(木)14時~のみ   前売3300円/当日3800円(税込)
http://oneor8.net/cn12/index.html
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/09/post_202.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年10月03日 12:20 | TrackBack (0)