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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2010年10月23日

松竹『カエサル―「ローマ人の物語」より―』10/03-27日生劇場

 塩野七生さんのベストセラー小説「ローマ人の物語」から『カエサル』のエピソードを舞台化。脚本は齋藤雅文さん、演出は栗山民也さんです。

 堅苦しい歴史劇にならず、笑いの要素が積極的に取り入れてられていました。予想よりも娯楽性が強くて面白かったです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『カエサル―「ローマ人の物語」より―

 ≪作品紹介≫ 劇場公式サイトより
 塩野七生の大ベストセラー、松本幸四郎主演で初の舞台化!
 累計920万部超の国民的ベストセラーが、ついにこの10月、待望の舞台化。
 1992年から15年にわたり、刊行された大長編「ローマ人の物語」の中でも、
 著者・塩野七生が最も愛する、英雄ユリウス・カエサル
 (ジュリアス・シーザー)の生涯に焦点を当て、
 壮大なスケールで描かれる一代記です。
 輝かしい戦績、守旧派との確執、クレオパトラとの愛―――
 裏切り、そして暗殺。「ブルータス、お前もか!」
 リーダー不在の現代日本におくる、激動と波乱の歴史大作!
 ≪ここまで≫

 主要人物を有名な役者さんが演じていて、小さな役を演じる役者さんがすっごく大勢!兵士がずらりと並ぶのは圧巻です。日比谷の日生劇場で観劇する贅沢を、出演者の人数でも味わえました。装置も衣裳も豪華で満足。特にクレオパトラ(小島聖)が美しかった~!

 新国立劇場演劇研修所の修了生が大抜擢されていて、個人的に嬉しかったですね。

 ここからネタバレします。

 松本さんが「ローマ」という単語の「ロ」を、舌を丸めて(?)「ロロロ」と発音されていて(笑)、渡辺いっけいさんもそれを真似するのかのごとく、強調して発音されてるのが可笑しかったです。

 情熱大陸で、栗山さんが初日終演後に満足そうに「美しい」とおっしゃっていたのは、あのラストシーンのことじゃないかと思いました。最後の最後の一瞬がとっても良かったんです。妻のセルヴィーリア(高橋惠子)が亡くなった夫カエサルを回想する場面で、松本幸四郎さんが古代の人物になり、絵画になりました。

出演:松本幸四郎 小澤征悦 小島聖 小西遼生 嵯川哲郎 勝部演之 水野美紀 渡辺いっけい 高橋惠子 久保酎吉 佐藤祐四 檀臣幸 松井工 今井あずさ 高橋礼恵 前田一世 西原康彰 宇井晴雄 窪田壮史 香原稔彦 大樹桜 藤井咲有里 岡野真那美 那智ゆかり みやざこ夏穂 佐嶋宜美 鈴木健介 清田正浩 石井淳 田中瀧 坂本三威 永田惠悟 西村雄正 茂木直人 伊藤友樹 吉藤健太郎 鈴木ちさ だんつかさ 川島拓 鳥川直 永栄伸一郎 中村元紀 塚本能礼
原作:塩野七生「ローマ人の物語」(新潮社刊) 脚本:齋藤雅文 演出:栗山民也 美術:松井るみ 照明:勝柴次朗 音楽:甲斐正人 音響:泰大介 衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 アクション:渥美清 ステージング:田井中智子 演出助手:豊田めぐみ 舞台監督:鈴木正憲 制作:松本康男 真藤美一 吉田実加子 製作:松竹株式会社 主催:松竹株式会社 フジテレビジョン 朝日新聞社 宣伝美術:トリプル・オー 宣伝写真:永石勝 
S席:11,000円 A席:7,000円 B席:3,000円
http://www.play-caesar.jp/
http://www.nissaytheatre.or.jp/program/2010/05/program-6.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年10月23日 23:06 | TrackBack (0)