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しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2010年12月16日

市原佐都子卒業研究公演『虫虫Q』12/09-12桜美林大学徳望館小劇場

 桜美林大学4年生の卒業研究公演です。マームとジプシー、バナナ学園純情乙女組、範宙遊泳、乞局などに出演経験のある若い女優さん5人が出演。面白かった!

 桜美林大学の学生の作品はダンスと芝居の境界線がないんですよね。演劇界の次世代が着々と育っているのを実感。上演時間は約1時間10分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『虫虫Q

 何もないブラックボックスがビビッドに動く身体のみで劇空間に。セリフも演技も動作もダンスも、身体表現という意味で彼女らにとっては同じものなのでしょうね

 20代前半日本人女子の等身大の生態を、少人数の会話と痛い独白でシニカル&コミカルに表現。女優5人全員が堂々として、それぞれに魅力的です。弱くてダサい自分を嗤いながら、感情も肉体も丸ごと自愛する強さも備えています。しっかり客観した上でデフォルメしているのが素晴らしい。

 タイトルの『虫虫Q』はNHKの子供向け番組『むしむしQ』(むしまるQ?)から来ているようです。アニメのキャラはコミカルなのですが、超リアルな実写映像で、グロテスクさも剥き出しのまま、虫の生態をクイズ形式で紹介します。この作品は女子大生が自分たちを紹介していました。

  ここからネタバレします。
 
 一人暮らしの女子大生。夜中に知らない男にレイプされるがまま。立ったまま寝る。:吉田聡子
 伊勢丹が好き。美味しいものに目がない。外見や他人が気になってばかり。語尾がウフフ。:竹中香子
 16歳の時から弁当屋とアパートの往復人生。ニノが好き。息声しか出ない。:岡崎菜穂子
 覗き見する耳年寄りの処女。誰にでも「がんばって!」と無責任に、でも本気で叫ぶ。:大森美里
 性交渉の体験数多し。バンドマンの彼の子を妊娠するがウザがられる。語尾が歌声。:市原佐都子

出演:竹中香子、大森美里、岡崎菜穂子、吉田聡子、市原佐都子
脚本・演出:市原佐都子 舞台監督・舞台美術:加藤唯/照明:塚原佑梨/音響:吉村紳平/映像:御園涼平/衣裳:飯塚ゆかり 橋本ゆりか/宣伝美術:吉田聡子/演出助手:舘巴絵/制作:市川公美子/制作協力:萩谷早枝子/監修:今井朋彦
【発売日】2010/11/03【通常】前売り:800円/当日:1000円【土夜割】前売り:500円/当日:700円※割引Q…11日(土)19:30の回対象
http://musimusikeiko.blog94.fc2.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年12月16日 15:05 | TrackBack (0)