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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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2011年02月17日

IDIOT SAVANT theater company×津軽三味線・小山内薫『彼方、蓮台野にて -U-BA-SUTE-』02/16-20貞昌院

 IDIOT SAVANT(イディオ・サヴァン) theater companyは恒十絲(こうとうし)さんが作・演出を手掛ける団体です。私は初見。TPAMショーケース出品作品ということで、横浜は上永谷にある貞昌院というお寺まで伺いました。

 お寺の本堂で、黒スーツに面をつけた若いパフォーマーが、セリフをしゃべったり叫んだり踊ったり。津軽三味線の生演奏(小山内薫)は素晴らしかったです。上演時間は約1時間30分。

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 動き(ダンス)や発声、照明、音響、場面転換なども含め、全体的なクオリティーの低さがどうしても気になりました。会場が本物のお寺ですのでね、受付の時点で観客の気持ちのハードルが上がっているというか。いわゆる劇場らしい空間で照明や音響もばっちり使っていれば、印象は少しは違ったかもしれません。

 ここからネタバレします。

 黒い長ズボンに上半身は裸で、黒ジャケットを羽織ります。女性は胸に、男性は腹部に白いさらしを巻いていました。面は和風のものでした。般若(鬼)の面は怖くていいですね。

 ラップやいまどきの若者言葉など、色んな種類の表現を盛り込んだようですが、「やってみた」だけにとどまってしまっているように思いました。つかこうへい戯曲のような熱い、ストレートな感情がつまったセリフを、浅い息でしゃべられても・・・。

 数人でいっせいにはずした面が、顔の高さでそのまま宙に浮いたように止まっていたのがかっこ良かったです。透明の糸のようなもの(ピアノ線?)で吊っていたんですね。
 最後は三味線のソロで締め。小山内薫さんに心から拍手しました。

TPAMiY/国際舞台芸術ミーティングinYokohama・ショーケース 出品作品
出演:朱尾尚生 櫻井宇宙 竹中香子 石田迪子 近藤康弘 坂本カンタ 藍沢誠(-saly.s-) 下山マリナ(世田谷シルク) 小山内薫
作・演出:恒十絲 舞台美術:池原哲男(池原一級建築士事務所) 舞台監督:小林英雄 照明:赤田智宏(日高舞台照明) 音響:筧良太 衣装:虎井想市 振付:サミュエル.ボンヌ 演出助手:R.フレッド 桑原彩香 宣伝美術:越阪部ワタル(Lovedesign.co) 制作:高崎都 制作補:湯本綾子 小野寺愛(こまどりの会.代表)
【発売日】2011/01/14 前売・当日3300円 / 学生2700円 / TPAMパスをお持ちの方は無料
http://homepage3.nifty.com/idiotsavant/5th.html
http://teishoin.net/blog/004081.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年02月17日 01:30 | TrackBack (0)