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しのぶの演劇レビュー
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2011年05月01日

青年団【平田オリザ・演劇展vol.1】『マッチ売りの少女たち~別役実 初期作品群より~』04/28-05/17こまばアゴラ劇場

 平田オリザさんの作品を一挙に8作品ランダム上演する、青年団の企画です。日本語・英語・フランス語での上演もあります。1日に4演目上演する日もあり、劇場フル稼働!って感じですね~。

 別役実さんの『マッチ売りの少女』をもとにした不条理劇『マッチ売りの少女たち』を拝見しました。上演時間は約1時間50分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『平田オリザ・演劇展vol.1

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 「私、あなたの娘です。」
 そう言って平穏な老夫婦の食卓に次々と現れる少女たち。しかし、夫婦の1人娘はとっくの昔に事故で死んでいた。戸籍課の職員や近所の主婦まで駆けつけ、話は大きくなるばかり。一体誰の言う事が真実なのか—。
 別役実初期作品を大胆にコラージュした究極の不条理劇、14年ぶりの再演。
 ≪ここまで≫

 役者さんのコミュニケーション(というより息の合わせ方かも)がかみ合ってないように感じました。わざとなのか調子が悪いのかがわからないバランスで、あまり集中できませんでした。先日もそうでしたが、役者さんのことがまず気なってしまうこの頃・・・です。

 大人が子供に無理やり重荷を背負わせて、拒否できない子供は悲鳴を上げている。その報いはそのまま大人に降りかかってくる・・・そんなことを考えました。原発の問題と重なります。

 ここからネタバレします。

 三人のマッチ売りの少女たちの色違いのワンピースのデザインが可愛らしかったです。

 終盤での、鄭亜美さんの沸点の高い演技に爆笑。やっぱり私は鄭さんのようなタイプの俳優さんが好きです。
 少女たちの感情が爆発した後の、「お父さん、お願い、マッチを擦らないで」は胸にささります。

珠玉の中短編を連続上演―。『さようなら』『ヤルタ会談』『The Yalta Conference』『舌切り雀』『Le moineau a la langue coupee』『銀河鉄道の夜』『マッチ売りの少女たち』『走りながら眠れ』
出演:篠塚祥司(客演) 大崎由利子(客演) 兵藤公美 山本雅幸 荻野友里 立蔵葉子 二反田幸平 木引優子 鄭亜美 島田桃依
原作:別役実 構成・演出:平田オリザ 舞台美術:杉山至  照明:岩城保  音響:泉田雄太  衣裳:有賀千鶴 / 正金彩 舞台監督:河村竜也  演出助手:大池容子 高橋直人 フライヤーデザイン:京(kyo.designworks) 制作:堤佳奈 野村政之 服部悦子 石川景子
【発売日】2011/03/12 一般:2500円
http://www.seinendan.org/jpn/info/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年05月01日 22:20 | TrackBack (0)