2011年11月17日
【オーディション】F/T12「公募プログラム参加団体募集(日本国内に拠点を置く個人・団体)」※〆切2012年1/22(インターネットのみ)
来年のフェスィバル/トーキョーの公募プログラム参加団体募集情報です。⇒今年の参加団体
先にYouTubeに応募動画(1種類)をアップした上でエントリーするなど、応募方法は独特です。募集要項(PDF)をよく読んでご応募ください。〆切は来年1月22日深夜です。
●F/T12公募プログラム
期間:2012年11月上旬~下旬
会場:シアターグリーン(会場費はF/Tが負担)
ウェブエントリー受付開始:2011年11月21 日(月)12:00~
応募締め切り:2012年01月22日(日)24:00まで
世田谷パブリックシアター『往転―オウテン』11/06-20シアタートラム
劇団KAKUTAの桑原裕子さんの新作戯曲を青木豪さんが演出する、世田谷パブリックシアターのプロデュース公演『往転―オウテン』。稽古場レポートを書かせていただきました。
シアタートラムの天井の高さを生かした美術(二村周作)に映像演出も加わり、娯楽作品としての見どころも多い仕上がり!脚本を読んで稽古も拝見しましたが、本番でやっと気づいたこともありました。上演時間は約2時間5分。
⇒ぴあ「4つの物語で織りなす大人のドラマ、『往転-オウテン』が開幕」
⇒公式togetter感想まとめ
⇒CoRich舞台芸術!『往転―オウテン』
ここからネタバレします。役名でなく役者名で書いてます。すみません。
ミニチュアのバスを動かして、それをデジタルビデオで撮影し生中継するなど、映像を使った演出がありました。「人間を見下ろす神の視点」といった意味もあったのでしょうけど、私は実写録画や生中継、CG、文字映像などいろんな種類があって、単純に面白かったですね。
バスの横転事故の直前の乗客の会話場面が、冒頭あたりと終盤の計2度あります。2度目に、これは地震と福島第一原発の事故のことだと気づきました(そういう意図かどうかはわかりませんが)。運転手の乱暴な運転のせいでバスが異様に揺れます。乗客は「乱暴すぎない?」「道が滑るんですよ」などと言いつつも3回はスルーするのですが、4度目に峰村リエさんが「運転手さんに言ってくる」と言って立ち上がり、そこで、急な横転。危ないと思いながらも、転ぶまで気づかなかったのです。私自身が、爆発してからしか原発の危険さに気づかなかったように。さらには仗桐安さんが「転んで、痛い目に遭えってことですよね?(略)それでも懲りないかもしれない。のが怖い」というセリフも、横転事故の直前に語っています。
やはり「アンチェイン・マイ・ハート」のお2人(高田聖子/大石継太)に涙。地味で“いい人”だった女性は、愛人がバスに乗るのを拒んで結果的に彼の命を救い、最後まで“いい人”でした。事故で亡くなった高田さんの幽霊と大石さんが再会する場面への、スムーズな移行にはゾクっとしました。
「桃」の市川実和子さんと尾上寛之さんのラブシーンがすっごく良かった!尾上さんの感情と動作が一致していて、まっすぐでブレない演技に引きつけられました。2人は結ばれるのですが、結局市川さんは農園を去ります。容易なハッピーエンドを用意しないところがまたイイ!お兄さんのこと、好きだったんだろうな。
「横転」の峰村さんと仗さんには何度も爆笑しちゃいました。ボケとつっこみの漫才のようなやりとりが続きますが、仗さんは脱税疑惑の渦中にいる有名人で逃走中だし、峰村さんはお金を無心しすぎて息子と絶縁状態だとわかってきます。このエピソードに限らず、短いセリフから人物の背景が濃く立ち上がってくるのが、脚本、演出、演技ともに素晴らしいと思います。
≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
出演:青木豪/高田聖子/大石継太/峯村リエ/仗桐安 司会:矢作勝義
役者さんの中には「青木さんは厳しい(怖い)演出家だ」という噂があったんですね。でも『往転』ではそんなことはなかったようで。私もとても穏やかな稽古場だったと思います。それが舞台にも反映されていたのではないでしょうか。
青木さんが桑原さんから脚本を受け取ったのは今年の1月8日なので、震災前だったそうです。なのに3月11日以降のことにぴたりと当てはまる内容になっているのは、作品に普遍性があるからでしょうし、劇作家の桑原さんのアンテナの繊細さ、というのか、感性の鋭さが表れているのだと思います。
[出演]「アンチェイン・マイ・ハート」高田聖子/大石継太 「桃」 市川実和子/尾上寛之/安藤聖 「いきたい」 穂のか/浅利陽介/柿丸美智恵 「横転」峯村リエ/仗桐安 他:藤川修二/遠藤隆太
脚本:桑原裕子(KAKUTA)演出:青木豪 美術:二村周作 衣裳:前田文子 照明:三谷恵子 音響:小笠原康雅 ヘアメイク:宮内宏明 映像:吉本直紀 舞台監督:佐川明紀 演出助手:松倉良子 宣伝美術:SUN-AD 主催:公益財団法人せたがや文化財団 企画制作: 世田谷パブリックシアター 協賛:トヨタ自動車株式会社/Bloomberg 後援:世田谷区 平成23年度(第66回)文化庁芸術祭参加公演
一般5,000円 高校生以下 2,500円(世田谷パブリックシアターチケットセンター店頭&電話予約のみ取扱い、年齢確認できるものを要提示) U24 2,500円(世田谷パブリックシアターチケットセンターにて要事前登録、登録時年齢確認できるもの要提示、オンラインのみ取扱い、枚数限定) 友の会会員割引 4,500円 世田谷区民割引 4,700円 ★11/6プレビュー:一般4,000円 高校生以下・U24 2,000円
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2011/11/post_249.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【オーディション】箱庭円舞曲「2012年5月東京公演、6月大阪公演出演者募集」11/23,11/26※11/19〆切(メールor郵送)
CoRich舞台芸術まつり!5代目グランプリの箱庭円舞曲が、2012年5月に東京、6月上旬に大阪で上演する新作、及び、2012年以降の劇団公演に向けて、出演者を募集しています。
作・演出を手がける古川貴義さんは日本劇団協議会公演への書き下ろしなど、外部でも活躍している注目の劇作家・演出家です。
●箱庭円舞曲第十八楽章「どうしても地味(仮)」
2012年5月16日(水)~27日(日)@駅前劇場
2012年6月上旬@大阪某所
●募集要項 詳細は公式サイトでどうぞ。
応募資格:18歳以上の男女
※箱庭円舞曲の公演の観劇経験があること(DVDも可)
参加定員:各回15名
日時 ※計4回のうち、どれか
1:2011年11月23日(水・祝)13:15~17:00
2:2011年11月23日(水・祝)18:00~21:45
3:2011年11月26日(土)13:15~17:00
4:2011年11月26日(土)18:00~21:45
締切:2011年11月19日(土)18:00(必着)
参加費:2,000円