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しのぶの演劇レビュー
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2014年04月18日

【映画】松竹「グランドシネマ 坂東玉三郎 日本橋」03/20~TOHOシネマズ日本橋

 TOHOシネマズ日本橋で「グランドシネマ 坂東玉三郎 日本橋」を観てきました。2012年の舞台『坂東玉三郎特別公演 日本橋』を映画用に編集したものです。上映時間は約2時間27分休憩なし。

 TOHOシネマズ日本橋で3/20からロードショーが始まり、今は朝10時からの回のみになっています。お化粧して行ってもダメね、ボロボロ泣いちゃうから!

 ⇒CoRich舞台芸術!『坂東玉三郎特別公演 日本橋
 レビューは記録程度です。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 大正のはじめ、日本橋には指折りの二人の名妓がいた。稲葉家お孝と、瀧の家清葉である。しかしその性格は全くの正反対で、清葉が品よく内気なのに引き替え、お孝は達引の強い、意地が命の女だった。医学士葛木晋三は清葉に姉の俤(おもかげ)を見て、雛祭りの翌日に七年越しの想いを打ち明けた。しかし清葉は、ある事情で現在の旦那以外に男は持たないと固く誓った身のため、拒んでしまう。葛木は傷心の別れの後、雛祭に供えた栄螺(さざえ)と蛤を放つために一石橋へ向かった。そこで偶然お孝と出会い、お孝は清葉と葛木の関係を知りながら進んで葛木に身を任せ二人は馴染みになった。
 ≪ここまで≫

 坂東玉三郎さんの着物の着こなしや所作を見つめて、大正時代の日本の生活にはこういう風景があったのかなと、少し懐かしく感じながら味わいました。でも徐々に失われて“遠い過去のこと”として鑑賞してる自分もいるわけで。ルキーノ・ヴィスコンティ監督の映画「山猫」を思い起こしました。

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 ここからネタバレします。

 熊の毛皮を着た五十嵐(永島敏行)を動物呼ばわりするなら、彼を取り込んだお孝(坂東玉三郎)もやはり獣の道に堕ちるのを避けられない。そう解釈するならば、やはり人間と動物の違いがテーマなんですよね。先日の『夜中に犬に起こった奇妙な事件』もそうだったよなぁと考えました。

 葛木(松田悟志)がお孝のもとを去る決心をせざるを得なかったのは、彼女と五十嵐(=熊)の関係が許せない(悔しい)から。医大の暗い部屋の中で彼が苦々しく吐露する場面がありました。『浮いていく背中に』と同じですね…。女性はこういうことを知っておかないとね。うん。

[グランドシネマ 坂東玉三郎 日本橋 上映時間:146分 ]
監督:十河壯吉 編集:坂東玉三郎 製作・配給: 松竹
一般2000円
http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/24/
http://hlo.tohotheater.jp/net/movie/TNPI3060J01.do?sakuhin_cd=010864

松竹主催公演 坂東玉三郎特別公演『日本橋』[上演月]2012年(平成24年)12月[上演劇場]日生劇場
【出演】稲葉家お孝:坂東玉三郎 瀧の家清葉:高橋惠子 葛木晋三:松田悟志 笠原信八郎:藤堂新二 雛妓 お千世:斎藤菜月 植木屋 甚平:江原真二郎 五十嵐伝吾:永島敏行、ほか
作:泉鏡花 演出:齋藤雅文、坂東玉三郎
チケット料金:【ご観劇料(税込)】
SS席:18,000円(プレミアム特典つき) S席:13,000円 A席: 7,000円 B席: 3,000円
http://www.tamasaburo-nihonbashi.com/
http://www.nissaytheatre.or.jp/program/2012/07/program-508.html


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2014年04月18日 19:17 | TrackBack (0)