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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2000年10月22日

プッチーニ『蝶々夫人』オーチャードホール10/21, 22

 もーぼろぼろに泣きっぱなし!!
 私だけじゃないの!
 鼻水をすする音が会場中から聞こえっぱなし!!

 ネタバレします。

 舞台は戦時中の日本の長崎。アメリカ海軍士官ピンカートンと結婚した15歳の日本人芸者、蝶々さんが子供を育てつつ夫の帰りを待っていたけど、結局捨てられて自殺するって話。あーすみません、色気なくって。

 すごかったです。ものすごく健気で清らかで美しくて誇り高くて・・・。原作はアメリカ人の小説で、オペラ台本化したのはイタリア人。作曲したのはイタリア人、プッチーニ(←けっこうハンサム)。どうして日本人女性の精神をあんなに繊細に表現できるのでしょう!?もー・・・あんたは天才だっっ!!(誰もが知ってることですが)

 「ある晴れた日に」というのが一番有名な歌なのですが、伴奏が流れてきただけで涙がポロポロ。顔中くしゃくしゃにして泣いてしまいました。

 二幕の最後は静かな伴奏とハミングだけで2分間以上あります。それはピンカートンの船が3年ぶりに日本に帰ってきたのを見つけた蝶々さんが、彼の帰りを一晩中起きて待っている時の心境を表しています。子供と侍女と一緒にじーっと正座している後姿。そしてそのまま暗転・・・。もーまた泣かされちゃったっ。

 すごくお薦めですが、デートには向きません。だってメイクが全部落ちちゃう・・・。

文化村:http://www.bunkamura.co.jp/

Posted by shinobu at 2000年10月22日 23:52 | TrackBack (0)