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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2002年01月13日

新国立劇場演劇『かもめ』新国立劇場01/11-29

 「チェーホフ・魂の仕事」シリーズの記念すべき第1段の初日。
 劇団M.O.P.の座長マキノノゾミさんの演出です。NHKのドラマの脚本などでも大活躍の人ですね。

☆ひとことものろーぐ:「かもめ」初日報告
  update: 2002.01.12 (Sat)

 私がかねてからお薦めしておりましたマキノノゾミ演出「かもめ」@新国立劇場を観てまいりました。
 なんか肩透かし・・・・。
 役者を楽しむには十分足りるのですが作品自体に期待しても残念ながら報われない可能性大です。

☆ここからレビューです。

 ほんのちょっとネタバレします。
 すっごく期待していって、中盤までは引き込まれて、そして終わったら・・・残念ながら『がっかり』でした。それも憤りを覚えるほど。なんか『肩透かし』という言葉がぴったりなんですよね。

 まず開演前、舞台装置のアーティスティックな空間にすっごく期待させられた後、2人の役者のおしゃべりで始まるオープニングがあまりに未熟なため気持ちはどん底&ハラハラ。中盤までにベテラン俳優のバックアップでなんとか持ち直したのですが結果的には役者の未熟な演技と陳腐なTV的演出で自滅・・・。

 初日だと言うのに「カーテンコールが起こらないかも!?」というぐらい小さな拍手でした。演劇評論家や演劇通のうるさいお客様が多かったのかもしれませんが。それにしても寒かった。

 ラストのあの路傍の花へのスポットは何なんでしょうねー・・・ダサイよ。悲しいよ。
 そしてニーナ(田中里美)の演技。あんなにバカっぽくてガキっぽいニーナなんて・・・ありえないよ。
 アルカージナ(大女優)とトリゴーリン(小説家)との言い合いのシーンなんて独白&顔スポットですよ!そんなの・・・・誰がどう考えてもヘンだよ!!

 ま、満足すべきは個々の役者さんの活躍ですね。私の大本命の三田和代さん(アルカージナ)、ブラボーーーッッ!!セリフを言っているだけで涙がぼろぼろ。あぁ、貴方のおかげで芝居を観てます!
 そしてそのトレープレフ(大女優の息子)役の北村有起哉さん、キュートで卒倒♪♪またまたお気に入り男優を発見してしまいました。

シリーズ/チェーホフ・魂の仕事 Vol.1  "The Seagull"
出演=田中美里/北村有起哉/益岡徹/三田和代/鶴田忍/坂本あきら/塩田朋子/山野史人/洪仁順/奥田達士/なべきよしお
作=アントン・チェーホフ 英訳=マイケル・フレイン 翻訳=小田島雄志 演出=マキノノゾミ 美術=堀尾幸男 照明=中川隆一 衣裳=三大寺志保美 音響=堂岡俊弘 ヘアメイク=林裕子 演出助手=豊田めぐみ 舞台監督=菅野将機   
新国立劇場HP : http://www.nntt.jac.go.jp/

Posted by shinobu at 2002年01月13日 17:31 | TrackBack (0)