REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2002年05月23日

サードステージ『幽霊はここにいる』紀伊国屋サザンシアター05/09-06/01

 第三舞台『ファントム・ペイン』がちょっと困ったチャン作品だったので私、ちょっと迷ったんですけどね、北村有起哉さん目当てでチケットを取りました。

 えんげきのページの一行レビューでかなり不評だったのでそれを覚悟して行って良かったです。残念ながらお芝居の中に入って行けたのはほんの一瞬。しかもセリフ一言と一所作のみ(もち有起哉さんの♪)。

 とりあえず、全体的に、その・・・・・・。
    ダサイんですよね。
 ・・・・あっ、ご、ご、ごめんなさいっっ!
 一言でバッサリ・・・・我ながらひどいもんです。すみません。

 第三舞台の80年代っぽさがそのまま選曲と歌、そして踊りに出ているのはカラーだとしても、今は2000年代なんだからパロディーとしてやるならまだしも本気でやっちゃってる。そして演技と台詞回しの生っぽさが、いかにも内輪のお客様向け。客席のわざとらしい笑いも気になりました。

 ハイレグジーザスの中坪さんがまさに「ハイレグ!」という役なのも安直だし、オーディションで受かった新人役者さんたちを存分に出しているのは若手育成に貢献していると言えるかもしれませんが、ヘタな演技は単に邪魔なことも・・・。

 お話は鴻上さんらしい主張や思想が感じられず、普通のエンターテイメント。(阿部公房さん作です。本で読むと全然違うかもしれませんよね。)

 衣装はけっこう好きでした。レインコートとかイケてると思いました。でも舞台装置はねー・・・壊れそうで不安でした。照明はところどころ綺麗だし効果的でしたが、別に取り上げるほどでもないんですよね。オープニングの映像にはちょっとびっくり。映像で始まるお芝居って本当によくあるんですがあそこまでバリっと大々的なのは初めてでした。

 う~ん・・・・鴻上さん、自分の立場をぐっと客観的に考えて、演劇界の若者のために人肌脱いでくれてるのかな。でも、ただの観客にとっては、それはちょっと寂しいんじゃないでしょうか・・・。

サードステージHP : http://www.thirdstage.com/

Posted by shinobu at 2002年05月23日 23:34 | TrackBack (0)