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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2003年12月19日

大竹しのぶ一人舞台『POP?』曲目とコメント等

 大竹しのぶさんが歌われた歌、およびそれについての彼女のコメントをご紹介します。私が覚えているものだけですので網羅はしていませんし、言葉は一つ一つ正確ではありません。ニュアンスで汲み取ったものですのでお許しください。また、コメントは歌が始まる前だったり後だったりします。それらしく想像してみてください。

 オープニングは非常にぬるい(笑)バンドの生演奏で始まりました。一曲終わったあたりで大竹さんが登場。黒いキュートなツーピース(おそらくKeitaMaruyamaデザイン)にいつものショートカットヘア。「緊張してます・・・・皆さんを緊張させちゃってすみません」と何度もおっしゃいました。2回ほど歌詞も忘れたしね(笑)。かわいい。

「コーヒールンバ」

「キャンディー」
 ・本当に最近、恋していないんです。隠してるわけじゃなくて。何かちょっとでもあればさわりだけでもお話できるんですが、デートとかも、もう何年も・・・。
 ・どうしてみんな若い子が好きなのかしら?まあ、私もどちらかというと若い方が・・・(笑)。
 ・娘(いまるちゃん)に「お母さん、もうヤバイよ」とか言われていて。
 ・だんだんと”不吉な予感”が”不安”になってきて、もう”精神世界”に行くしかないという所まで・・・(笑)。
 ・せめて歌の中だけでも恋していたいと思います。(そして次の歌へ↓)

「ガラスの林檎」(松田聖子)

「悪女」(中島みゆき)
 ・「人間をかえせ」という広島の原爆投下直後のドキュメンタリー映画を娘の中学校で上映したのですが(そのナレーションを私がしています。20歳のころだったかな)、先生が途中でやめてしまいました。「みんなこの後も見たい?」と生徒に聞き、「きもーい」「見たくなーい」と生徒が言ったから、その場でお終い。それを娘と2人で怒って怒って、「そんなの間違ってる!」と学校に乗り込んで言いに行ったりしました。・・・等。
 ・でも、私は自分を正義の味方のように思っていたんですね。「私はこう思います」と話せば良かったのに。(そして次の歌へ↓)

「花」
 ・四柱推命とかの占いで、息子は「山」、娘は「海」、私は・・・、「鉄」でした(笑)。
 ↑歌い始めで失敗して、もう一度MCからやり直されました。そこでもちゃんと笑いを取っていました。

~お色直し~ 白いセクシーなドレスへ 

「恋」

「Over the Rainbow」
 ・『こんばんは』というタイトルの映画。夜間中学校のお話。映画『学校』のモデルになった自主映画。70歳とか80歳のおじいさん、おばあさんが”This is a pen”から英語を勉強している。私もがんばらなきゃ。
 ・妹が私同様に離婚しまして。すごく元気がないんです。不幸なんです。だけど彼女が介護している、70歳ぐらいの半分ぐらいボケた、元・占い師のおばあさんに「いいことあるよ」って言われたの(笑)。
 ・野田さんとは4年ぐらい一緒に暮らしていたんですが、いまるちゃんが幼稚園の時、父の日とかにお父さんの似顔絵とか書きますよね?それで「お父さんの絵、描いてきた!」って言って帰ってきたんです。私は「あ、さんまさんの絵を描いただろうなー・・・(きまずい)」と思ったし、野田さんもそう思っていたみたいなんだけど、なんと、野田さんの絵だったんですよ。しかもいまるちゃんは野田さんに「ホラ!」って言って(いかにも「しょうがねーからよー、書いてやったゾっ♪」みたいな態度で)渡して(笑)。それで野田さんものすごく喜んで、別れちゃったけど絵だけは持っていきました(笑)。

「ハッピー・クリスマス」(ジョン・レノン)日本語訳バージョン
 ・ジョン・レノンの歌はこれから何千年たっても歌われると思います。 ♪ 戦争は終わる 今すぐに みんなの力で ♪
 ・息子が幼稚園児だった頃、湾岸戦争の生々しい映像がTVで流れているのをじーっと見て、彼は言いました。「神様は(キリスト教系の幼稚園でした)人間の手を戦争をするために作ったんじゃないよね。科学ではなく魔法が発達したら良かったのに」。本当にその通りだと思いました。そんな彼も今の将来の夢は「金持ちになること」ですが(笑)。

「見上げてごらん」

~アンコール~ チャイナドレス風の衣装に着替えて

「(?)」←有名な歌なんですがタイトルを忘れました。

「明日があるさ」 この曲で終演。


谷川俊太郎の詩集『女に』より、リーディング
 音楽とのコラボレーションでした。なかなか美しい詩で、崇高な男女の愛の物語でした。
 ・でも、別れちゃったんですけどね(谷川さんご夫婦)。
  昔なら「あんなに愛し合ってたくせに」と思っていましたが、今は「それも人生!」と思います。

『サンタクロースっているんでしょうか?』という本。
 ・「サンタクロースはいるんですか?」という9歳の少女の投稿文に対して社説で返事をした新聞記者のお話。
 ・目に見えないものが本当に大切なんだなーと思います。

『さらばじゃ』
 娘が去年の夏休みに、”My name is Imaru.””I'm thirteen years old.”しか言えない状態でカナダに2週間ホームステイに行った時。成田まで親友が送っていったんだけど、私の心配などよそに、全く寂しそうになどせず「さらばじゃ!」と言って旅立ちました。あの時、私は「子供に追いてかれたー!」と思いました。先のことしか頭にない。どうなってもいいっていう覚悟ですよね(笑)。

私の今年の出来事ベスト1&2
 1.ギリシアに行って世界最古の(2500年前の)劇場に行ったこと
 2.三重苦の9歳の男の子に会ったこと

・これからもいっぱい学んで、目的を持って、生きていきたいなって心から思います。
・なぜ歌を歌うかというと・・・歌って、直接じゃないですか。私自身。
・演技をしている私ではなくて、そのままの私を見て欲しいし、話したい。話したがりなんです(笑)。
・私は、今、ここにいる(舞台に立って、あなたたちと一緒にいる)ことが、一番幸せです。本当に来てくださってありがとう。
・子供とか夫とかどうでもいいんです。私(客席)が、私(大竹さん自身)が、幸せになりましょう!


 通路で歌っていた大竹さんに(しかもお尻に)触ったおばさんがいたのですが、大竹さんはわざわざその人のところに戻ってきてその人に手を差し伸べ、握手をされました。なんて心が広いんだ。
 スパイラルホールは200~300人ぐらい入るんだと思うのですが、大竹さんはその一人一人と対等に、平等に会話をされていました。私も大竹さんと直接サシで話をした気持ちです。こんな言い方えらそうなのですが「イイヤツだな」って思いました。私も一緒にがんばろうって思いました。
 
SIS COMPANY : http://www.siscompany.com/03produce/05pop/index.htm
スパイラルホール : http://www.spiral.co.jp/

Posted by shinobu at 2003年12月19日 18:41