REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2003年12月20日

騒動舎『犬みたいな格好』12/19-21スタジオはるか

 騒動舎(そうどうしゃ)というのは明治大学の劇団です。オッホもそもそもはここだったとか。第125回公演っていうのが歴史を感じます。

 はぁ。大学生、はじけてるね~って思いました。学生だからこそ出来る、そして許されるってことで。若いって美しい。

 ギャグが多かったです。途中で突然関係ないコントが始まったりします。珍しく私は笑ってましたね。面白かったんだなー、今思うと。あと、エロネタが異常に多い。まあこれも若さってことで。
 ちゃんと顛末があるストーリーものなんですよ。ある倒錯した家族のお話でした。お母さん役の女の子がピンク色のショートヘアで、右横だけ剃り上げているんです。しかも眉が薄くてマスカラが濃くて真っ黒で・・・どう見てもパンクなんです。そのキャスティングが良かったな~。ラストにその子が天使になって出てきたのも良かった。

 男の子3人でジョン・レノンの「イマジン」を歌っていました。ただのギャグシーンなんだけど、歌は長く歌ってましたね。同じく学生劇団の演為(えんため)『シカカノロココ』でも反戦の意志が入っていましたし、大竹しのぶさんもジョン・レノンを歌っていました。なんか、共有してる。

 映像のセンスがあるなーと思いました。絵の構図も音楽との相性も良かった。私が学生だった頃はこんなにきれいには撮れなかったな。今はやっぱりデジタルですねぇ。TVみたいに画像がきれい。

 仮タイトルが面白かった。『ミック・ジャガーVS羽生(仮)~ナイフみたいなクリスマスストーリー~』。このタイトルのコント集だったら私、観たいね。でも内容が犬の話だったから、このお芝居にはダメですよね。残念。

 カーテンコールで次期舎長(しゃちょう)の紹介(おひろめ)があったのですが、その男の子、全裸になってました。そういう劇団らしいとは聞いていましたが、あんなに普通にだらりとやられると、冷静になっちゃいますね。
 「こうやって”脱ぐ”文化というのはサラリーマンにも受け継がれていくんだなー」と感慨深く見ていました。いえいえ、私は男でも女でも生の裸は苦手なのでちゃんと正視するのは無理でしたよ(笑)。『業音』のようにかっこいい演出だったら大歓迎です。

 騒動舎 : http://sds.u-tokyo.com/

Posted by shinobu at 2003年12月20日 23:45