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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2004年07月17日

シアター21『ヴァローニュの夜-ドン・ジュアンと7人の女たち-』07/10-18紀伊国屋サザンシアター

 シアター21は見逃さないようにしています。
 『恋の変奏曲』ですっかり心酔してしまったエリック=エマニュエル・シュミットさんの戯曲ということで、ちょっぴり期待しながら座席に着いたのですが・・・。

 なんと・・・・ほとんど睡眠時間になってしまいました。幾度も必死で起きようとしたのですが、気づくと眠っていて、知らない間にエンディング・・・。私の両隣のお客様に申し訳ない。いや、もちろん作品を作っている方にもお詫びの仕様がない。途中休憩もあるしっかりした会話劇で、前半も後半もこれだけ寝てしまったら観た意味もないほどです。こんなの初めて・・・な、なんでなの、私!? 自分が驚きます。客席はおそらく“通”の方が多く、ほんのり暖かい大人ならではの笑いも起こってましたし、決してつまらない作品じゃなかったのだろうと思うのですが・・・それもわからない(泣)。

 伝説の好色男、ドン・ジュアン(スペイン語でドン・ファン)の物語。モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』もこの男のお話です。

 美術(堀尾幸男)は、両袖および舞台奥の幕全体と床に敷いた布全部に、風景画や裸婦像のプリントがしてあって、全体が絵画の中のおとぎ話のように感じられました。幕が透けて、幕の裏を歩いている役者の影が見えたり、ドアが透明だったりして、全体的にアイデアのあるシンプルかつエレガントなものでした。
 衣装はさすが前田文子さん。同じドレスとはいえ役柄によって使い分けている色使いや型の違いにほれぼれ。結婚する(?)女の人のドレスが赤と黒の艶やかものだったのがツボでした。

 ドン・ジュアンの家来(?)役の大鷹明良さんが出てらっしゃる時は目が覚めました。ほんとに面白い方だなーと拝見する度に思います。

 あぁ何を書いても言い訳みたい・・・ほんとにすみません。再演があったら必ず行きます。それも今回のように休日マチネじゃなく、公演が始まったあたりのソワレに。心を引き締めて・・・。

劇作・脚本:エリック=エマニュエル・シュミット 演出・翻訳:鵜山仁
出演:立川三貴/寺田路恵/大鷹明良/津田真澄/名越志保/山本深紅/目黒未奈/粟野史浩/野口径/淡路恵子
美術:堀尾幸男 照明:山口暁 音響:秦大介 衣裳:前田文子 ヘアメイク:林裕子 演出助手:城田美樹 舞台監督:加藤高 宣伝美術:坂本拓也 宣伝写真:サト・ノリユキ プロデューサー:三崎力 芸術監督:山崎正和
《地方公演→兵庫》
紀伊国屋書店内:http://www.kinokuniya.co.jp/05f/d_01/hall.html

Posted by shinobu at 2004年07月17日 23:14