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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2005年06月13日

劇団ジャブジャブサーキット『成層圏まで徒歩6分』06/10-14ザ・スズナリ

 ジャブジャブサーキットとは前回の『しずかなごはん』以来2度目のご縁なのですが、やっぱり泣かされました。そしてまたもや戯曲本(1000円)も買っちゃいました(あ、サインもらうの忘れた!)。
 劇団創立20周年記念公演の第一弾だそうです。といっても特に変わったのは全席指定にしたことだけだそうで、それも開演間際に主宰のはせひろいちさんが「前の方の席が空いていますので、お好きな席への移動タイムにいたします」とおっしゃって、すみやかに指定席の部分的解除と相成りました(笑)。これがものすごく和やかで、私は幕が開く前からほんのり感動しました。

 舞台は天文台に隣接する“成層軒”という名のレストラン。天文台の持ち主である天文学者の森迫教授が急死し、助手の雨月(咲田とばこ)がその後を受け継いだが、町内では天文台の取り壊しが検討されるようになっていた。レストランを経営する夫婦(岡浩之と中杉真弓)と近所の和菓子屋の主人(小山広明)らは、天文台を立て直そうと策を練っている。そんな折、法律事務所の職員だと名乗る女(高木美千代)が訪ねてきて・・・。

 いいお話でした~・・・前作同様、優しいセリフにほろりとさせられ、よく練られた謎解きも楽しかったです。
 しかしながら役者さんの演技が平板で退屈してしまい、うとうとしちゃったシーンも多々・・・そのせいでストーリーにわからないところがぽつぽつとあり(脚本を購入する動機にもなりました)、脚本を読んでから「あー、そういう意味だったのかー」とわかってスッキリ。でももし眠らないで観ていたとしても私がそれを感じ取ることができたかどうかは疑問です。

 『しずかなごはん』のレビューを読み返してみて、今回もほぼ変わらぬ感想を持っていることがわかりました。役者さんの演技と演出の力が脚本に追いついていないため、作品の本当の魅力を伝えることができていません。でも20年も活動されている劇団ですし、劇団のスタイルというものがちゃんとあるのだと思います。こういう作風だからこそファンになった方も多くいらっしゃると思いますし、私があつかましく色々考える必要はないのでしょう。
 ただ、一人の演劇ファンとしてつぶやかせていただくと、「ニセS高原(平田オリザさんの戯曲を4人の演出家が演出)」みたいに はせひろいちさんの戯曲を色んな劇団で上演する企画とかあったら嬉しいな~。

 ※前回公演を観てアンケートを提出したら今公演のチケットプレゼントに当選しました。すっごく嬉しかったです。観に行かれた方はどうぞアンケートをご提出くださいね。次回(今年の9/15~20)はシアターグリーンの杮落とし公演で『しずかなごはん』の再演だそうです。

≪名古屋、東京、大阪≫
出演=小山広明 岡浩之 咲田とばこ 中杉真弓 小関道代 高木美千代 永見一美 小島好美(D) 荘加真美(D) 他 D:ダブルキャスト(東京公演)
作・演出=はせひろいち 照明=福田晴彦((有)自由舞台) 音響=松野弘 舞台美術=JJC工房 舞台監督=岡浩之 宣伝美術=奥村良文(ワークス) 制作=咲田とばこ 中杉真弓
前売3200円 当日3500円 各種割引チケットあり
劇団ジャブジャブサーキット:http://home.owari.ne.jp/~iku/template.html

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Posted by shinobu at 2005年06月13日 22:47 | TrackBack (1)