REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2005年10月22日

R-vive(りばいぶ)『A Secret Society '05~15年後の思い出~』10/20-25シアターグリーンエリア171

 R-vive(りばいぶ)は藤井ごうさんが作・演出される劇団です。「10年後の思い出」と「15年後の思い出」の2ヴァージョンありまして、私が拝見したのは「15年後」の方です。
 ★人気ブログランキングに参加しています♪

 ≪あらすじ≫
 取り壊されかかっているビルの地下室。中学時代の同級生だった男女8人が、タイムカプセルを掘り出す為に15年ぶりに集まった。その場所は「秘密基地」と呼ばれる、子供達の遊び場だったのだ。掘り当てたタイムカプセルの中から将来の夢をしたためた手紙を取り出し、順番に読み上げていく。しかしなぜか9通あるのだ。そこに学生服を着た男が現れて・・・。
 ≪ここまで≫

 役者さんの演技が受け付けられなくて、楽しめませんでした。ああいう演技の仕方って新劇系のプロデュース公演などでよく見かけるのですが、なぜみな揃って、ああなるのかしら・・・。
 「この単語はこのように発音するはずだ」とか「この言い回しはこう言うだろう」という予測の元に演技が組み立てられているように見えました。つまり人物が生き生きとその場で生きていないのです。生身の自分の上からその役柄の着ぐるみを着ているような、と言うのがわかりやすいでしょうか。

 脚本は説明のための言葉が多く、非常にまどろっこしかったです。セリフも会話も、伝えたいことやストーリーのクライマックスに辿り着くために用意されており、人物が自然に発しているようには感じられませんでした。だから「そんなこと言わないよね」とか「そういう返事はしないでしょう」とか、いちいち突っ込みたくなって、ずっと腑に落ちない心持ちでした。

 ここからネタバレします。

 実は、秘密基地のことを学校の先生にバラしてしまった友達をシャベルで殴って殺し、死体をその地下室の床に埋めていたという事実が最後に明かされます。8人全員が必死になって忘れ去っていたことを、死んでしまった男の霊が皆を呼び出して思い起こさせたという筋書きなのですが、それで終わりだったのが残念。それを思い出して、その後どうしたのかが大事だと思いますし、8人がそれぞれの人生を歩んで15年前とは全然違う人間になっているということを、もっと詳しく描いて欲しかったです。アルコール中毒だったり借金にまみれてたりというのがわかったのは面白かったですが、物足りなかったな~。

脚本・演出=藤井ごう 音響=近藤達史 照明=和田東史子 舞台監督=伊達一成/上村利幸 舞台美術=升平香織 演出助手=小森淑子/片山愉香 稽古場助手=竹下好幸/弦巻武之 宣伝美術=KINOco 制作=R-vive+(有)スターダス・21/根本典子 製作=R-vive
出演=雑賀克郎/本城憲/以倉いずみ/塚本浩平/田中しげ美/中山玲/添田園子/小森創介/大橋一三
前売り¥3000 当日¥3500
劇団=http://hw001.gate01.com/shelf/r-vive/

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
●○●人気blogランキングに参加中!ポチっとクリックしていただけると嬉しいです。●○●
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。

メルマガを発行しております。過去ログはこちら
 毎月1日にお薦めお芝居10本をご紹介し、面白い作品に出会った時には号外も発行いたします。
 ぜひご登録ください♪
 『今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台』(ID:0000134861)

↓↓↓メールアドレスを入力してボタンを押すと登録・解除できます。


登録フォーム






解除フォーム




まぐまぐ


『まぐまぐ!』から発行しています。

Posted by shinobu at 2005年10月22日 22:54 | TrackBack (0)