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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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2007年04月20日

Msquare's company『ウェルカム・ホーム!』04/17-22ウッディシアター中目黒

 Msquare's company(エムスクゥェアズ・カンパニー)はウッディシアター中目黒のプロデュース団体、なのかしら?同劇場の10周年記念提携公演としての再演です。脚本を手がけられた作家、鷺沢萠さんの遺作だそうです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ウェルカム・ホーム!

 ≪あらすじ≫
 結婚の約束をしたカップル(三原珠紀&渡辺慎一郎)。男が女の家を訪ね、彼女の家族に挨拶しようとするが、待っていたのは“普通”の家族ではなく・・・。
 ≪ここまで≫

 ある家の居間を舞台に、個性的な人物が次々と登場するコメディでした。男は「お嬢さんを僕にください!」「お父さんって呼ばせてください!」という決まり文句が出てくるような場面を期待していたので、それが次々と裏切られていくことで笑いが生まれます。
 役者さん一人一人がわかりやすいキャラクターを演じ、それぞれにスポットを当てていくプロデュース公演らしい演出で、私はあまり楽しめませんでした。笑いの種類は商業演劇みたいな感じ、と言っていいのかな。何もかも言葉で説明してしまうのが残念でした。

 ここからネタバレします。

 女の家族はみんな血が繋がっておらず、国籍もばらばらでした。良家の令嬢なのに離婚をしたから勘当されていたり、愛し合っているのに結婚できない事情があったり、帰国するにも母国が内戦になっていたり・・・。日本に暮らす外国人同士が協力し合って家族として共同生活をしていたのです。

 男の理想は“普通の”家庭を築くことでした。それがガラガラと崩れたため、一度は結婚を思いとどまろうとします。でも実は、男の方も難民として日本に来た東南アジアの人間だった・・・と最後にカミングアウトして大団円。血が繋がっていなくても、“普通”じゃなくても、自分を暖かく迎えてくれるなら家族なんだってこと・・・なのかな。んー、こうやってあらすじをざ~っと書けてしまうのが残念。

ウッディシアター中目黒10周年記念提携公演 鷺沢萠戯曲集「ばら色の人生-La vie en Rose-」内(作品社刊)
出演=野添義弘(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)/高山奈央子(KAKUTA)/渡辺慎一郎/三原珠紀(劇団ノーティーボーイズ)/高橋拓自(動物電気)/にしやうち良(セメント金魚)/岡雅史(スピリチュアルランド・オブ・アクターズ)/小林英武(イルカ団!)/辰巳次郎(劇団東演)
原案=鷺沢萠 脚色=鷺沢萠、小林英武(イルカ団!) 演出=小林英武(イルカ団!) 照明=池田圭子 音響=柳原健二(サウンドロフト) 舞台美術=八木橋貴之 舞台監督=辰巳次郎(劇団東演) 写真撮影=猪岐紗矢佳 映像撮影=河野三郎 宣伝美術=小田木彩 制作=星野紗鳥 企画・製作=森脇恵(Msquare's company)/小林英武(イルカ団Co.)
日時指定・全席自由 前売 ¥3.500 当日 ¥4.000
http://www.woodytheatre.com/

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Posted by shinobu at 2007年04月20日 11:16 | TrackBack (0)