2007年08月15日
【演劇教育】芸団協シンポジウム『子どものための「演劇教科書」は可能か? ~演劇と教育の今日的課題を整理するための公開編集会議』08/07芸能花伝舎
演劇教育に興味津々の私。シンポジウム『子どものための「演劇教科書」は可能か? ~演劇と教育の今日的課題を整理するための公開編集会議』を拝聴してまいりました。
考えてみたら、私が小学校で観た人形劇(人形劇団クラルテの作品でした)も、毎年行われていた学芸会も、学校教育の中の「演劇」なんですよね。
つづきをアップしました(2007/08/27)。
■パネリスト=ふじたあさや(劇作家・演出家)/水野久(晩成書房代表)/川村ミチル(俳優・劇団うりんこ)/熊谷保宏(日大芸術学部演劇学科准教授)
心に残ったトピックなどを下記に。敬称略。
・「演劇“を”教える」のか「演劇“で”教える」のか。
・シアター教育(作品を作ることから学ぶ)とドラマ教育(演劇のメソッドを通じて学ぶ)
・ワークショップとは「車座」の意味。ひとりひとりが同じ関係になる。
・学芸会指導(無料)で子供達が“あてぶり”の演技をする(とても残念)。
・ふじた「新国立劇場演劇研修所の試演会2に行った。今までにない俳優が育ってきている。久保田万太郎のセリフに命が通っている俳優も居た。授業の内容は見学できないから知らないけれど、ケタ違いの金を使っている。」
・日本は俳優教育の入り口にやっと立ったところ。
ずーっと児童演劇や演劇教育に携わってきた方々が、どんなに苦労を重ねてこられたのか(今もそれは続いている)。そのお気持ちがよく伝わってきました。実際にお顔を見て話を聞くことができて良かったです。
ふじたあさやさんが編集長をつとめられている「児童・青少年演劇ジャーナル げき」(晩成書房)のバックナンバーを購入し、定期購読も申し込みました。
最終的には「(たたき台になる)教科書と、専門家と、予算が必要」という結論だったように思います。3時間弱の話し合いが「演劇教育でガッコーを面白く!」の会のシンポジウムのスタート地点に到達したように感じました。
私がなぜ学校教育に演劇を取り入れてほしいかというと、それが子供達にとってきっと幸せだと思うからです。演劇教育は、演劇のためではなく子供達のために行われるべきだと思います。それが実現されれば、結果的に演劇界にも幸せがやってくるのだと思います。
司会のふじたあさやさんが「果てのない泥沼のようになってしまいましたが」等、ネガティブな発言を度々されるのが残念でした。私には明るい未来しか見えてませんよ~!
8月7日(火)[14:00-16:30] [P-1 プログラム1 シンポジウム]
『表現教育指導者養成 2007年夏の講座「表現教育の現在と未来Ⅱ」』
パネリスト=ふじたあさや(劇作家・演出家)/水野久(晩成書房代表)/川村ミチル(俳優・劇団うりんこ)/熊谷保宏(日大芸術学部演劇学科准教授)
受講料1,500円 定員60名
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/hyogen/hyogen07.html
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東京FLC主催「シンポジウム『ロングランを行う意義について』」08/13(月)19:00~千本桜ホール
小劇場ロングラン運動を提唱する東京FLC主催のシンポジウムです。パネリストのメンバーに惹かれてお邪魔しました。
シンポジウムとしてはうまくいってなかったんじゃないかな。でも司会のよこたたかおさんは若干21歳だそうで、そのお年でこんな企画を立ち上げて主催されたことには頭が下がる思いです。
ロングラン公演の経験がある劇団(ひょっとこ乱舞)、これからロングラン公演を実施する劇団(劇団サーカス劇場)、いつかロングラン公演をやりたいと思っている劇団(劇団土下座)の制作さんが、それぞれの正直な思いを語られました。これは聞いてるだけで楽しかったです。
荻野達也さん(fringeプロデューサー)と木元太郎さん(cinra magazine STAGEコンテンツ)の発言には重みがありましたね。
小劇場界で劇団をたちあげて自主公演をしている人たちに対して、私から何かを伝えられるとしたら・・・。まず、他の劇団の作品をもっと観るべきなんじゃないかな~。「動員が伸び悩むのはなぜか」とかを考える前に。
パネリスト(向かって左から):森澤友一朗(劇団サーカス劇場)/荻野達也(fringeプロデューサー)/木元太郎(cinra magazine STAGEコンテンツ)/ツカネアヤ(ひょっとこ乱舞)/古屋太朗(劇団土下座)
司会:よこたたかお(東京FLCプロデューサー/青年団演出部)
入場料無料
http://nudo.main.jp/tokyo-flc/event/fes07.html
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【お知らせ】青年団リンク・東京デスロック『unlock#2:ソラリス』の舞台写真をいただきました!
「装置が凄い!」という噂が広がってはいたけれど、ネタバレになるからそれが何なのかは言えなかった、青年団リンク・東京デスロック『unlock#2:ソラリス』の舞台写真を頂戴しました。
やっとこさ最後まで書けたレビューに載せましたので、どうぞご覧くださいませ♪ 超~かっこいーですよっ!!
富士ロック『恋愛』08/10-12王子小劇場
メタリック農家の葛木英(くずき・あきら)さんとクロムモリブデンの板倉チヒロさんの2人芝居。恋愛をテーマにした短編の4本立てです。脚本家が豪華ラインナップですよね。
色の違う4本で、2人の俳優さんの個性を楽しむことができました。
⇒CoRich舞台芸術!『恋愛』
公演終了していますので、ネタバレします。
1.「たちはだかるもの」
脚本:池田鉄洋(猫のホテル/表現・さわやか) 演出:森下亮(クロムモリブデン)
客席に向かってガツンと面白キャラをやりきってくださったのが痛快。
2.「月とルチオ」
脚本・監修:山中隆次朗(スロウライダー)
4作品の中で一番、演劇ならではの世界が生まれそうな脚本だったんじゃないかしら。もったいなかったですね~。衣装も疑問。
3.「月に一度だけ~Only Once a Month~」
脚本・監修:渡邊一功(リュカ.)
男女の2人芝居でテーマが「恋愛」ですからね、こういう大人の不実な恋愛ものが組み込まれていて嬉しいです(笑)。
4.「泡-ユニットバスの人魚-」
脚本・演出:葛木英(メタリック農家)
介護される男と介護する女の恋愛。いわばベタなラブ・ストーリーなんですが、男の足が魚の尻尾(=人魚)になっているというアイデアが素敵!
葛木英×板倉チヒロ 二人芝居企画=富士ロック 第1回公演
恋愛をテーマにした珠玉の短編20分×四本!!
舞台企画・出演=葛木英(メタリック農家) 出演=板倉チヒロ(クロムモリブデン)
劇作家=池田鉄洋(猫のホテル/表現・さわやか) 山中隆次朗(スロウライダー) 渡邊一功(リュカ.) 葛木英(メタリック農家) 演出助手+舞台監督=北川大輔(カムヰヤッセン) 舞台監督補:山下知子(劇団地上3cm) 音響=平井隆史(末広寿司) 中村嘉宏 照明=床田光世(クロムモリブデン) 舞台美術=袴田長武+鴉屋 映像=浦島啓(PURE DUST) 映像監修=登米裕一 特殊衣裳=man ドラマターグ=森下亮(クロムモリブデン) ヘアメイク=増田加奈 宣伝美術=金属女王 宣伝モデル=三宅夫妻 舞台写真=石澤知絵子(paqlab) 制作=塩田友克(クロムモリブデン) 大内知子 企画・製作=富士ロック
幕間映像「フェロえもん」脚本・監修:登米裕一(キリンバズウカ) イラスト:板倉チヒロ 声の出演:葛木英/板倉チヒロ/北川大輔(友情出演)
【発売日】2007/07/07 前売り2500円/当日2800円(日時指定・全席自由)
http://fuji69.no-blog.jp/
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