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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2008年02月16日

柏市民劇場CoTiK第1回公演『ロミオとジュリエット』02/15-17柏市民文化会館小ホール

 「柏で創り、柏で観る」、千葉県柏市の市民劇場CoTiK公演に伺いました。演出をされるのは団体代表の谷賢一さん。チラシがいいですよね~。

 舞台にも客席にも地域の人が集っている、和気あいあいの初日でした。上演時間は約2時間10分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ロミオとジュリエット

 受付スタッフも舞台上の役者さんも、みんなまっすぐで一生懸命でした。それを見守る観客も、「普段は見られない友人(家族)の姿」を楽しみながら、優しく見つめていらしたように感じました。同じ町で暮らす仲間と演劇でつながるなんて、いいな~。きっとこの公演が終わっても、分厚くつながった人間関係は続くだろうと思います。CoTiKの活動も続くようですしね!

 シェイクスピアのセリフをとても大切にしていて好感が持てました。谷さんが演出するシェイクスピアについては、『マクベス』の時もそう思ったんですよね。
 ただ、さすがに2時間強はちょっと長く感じましたね。心を鬼にしてもっと大胆に脚本をカットしてもいいんじゃないかと思いました。

 ロミオ(鈴木洋輔)熱演!ジュリエット(吉原真利佳)は初々しくて可愛らしかったです。
 マキューシオを女性(山本真樹子)が演じていたのが面白かったです。ひわいな言葉も女性が言うおかげでいい感じに丸みを帯びていたように思います。山本さんがすごく頑張っていたので、周りの男の子にもっと覇気が欲しいなとも思いました。
 霊廟のシーンの空気が厳かで良かったです。照明の色も暗さも好きでした。
 ロレンス神父(ほか)を演じられた小林正幸さんは、セリフがとても丁寧で意味がしっかり伝わってきました。

 ここからネタバレします。

 ロレンス神父がジュリエットに毒薬(仮死状態になる飲み薬)を渡すシーンが、気持ちよく暗転でカットアウトされていました。その後、ジュリエットがその薬を飲むまでが長くて、スピード感が失われたのが残念。

 ロミオとジュリエットが死んだ後、和解を誓ったはずの両家がやはり牙を剥きあい、舞台には死体の山が築かれて終演。演出で意味が付加されているのも良かったと思います。

出演:オーディションで選ばれた市民のみなさん(鈴木洋輔 吉原真利佳 戸部義明 安田香月 山本真樹子 高橋哲也 廣瀬友彦 村山香菜 増本達義 山崎由美子 大熊三千代 松本隆志 成田菜穂子 田中栄児 藤原未歩 Cozy 小林正幸 村井真也)
作:W.シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:谷賢一 舞台監督:横川奈保子(Y's factory) 照明:松本大介(enjin-light) 音響:長谷川ふな蔵 衣裳:中埜愛子 振付:市川歩 演奏:前田和貴子 宣伝美術・舞台美術:鮫島あゆ&グラマラスキャッツ 演出助手:小沢絵里奈 会計:小沢弘子 制作:川崎彩香 荻原永璃 辻岡朔実 片岡好美 杉谷知美 制作協力:シバイエンジン
前売り・当日1500円 大学生・専門学校生 1000円 高校生以下 500円 高齢者(65歳以上) 1000円※いずれも要証明書提示。
http://www.cotik.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2008年02月16日 00:49 | TrackBack (0)