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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2008年06月14日

東宝芸能『王様とおばさん』06/10-22ル テアトル銀座

 福島三郎さん作・演出、宮本信子さん主演、そして『しあわせのつぼ』のメンバーも大勢揃ったロマンティックな娯楽作品です。上演時間は約3時間(途中1回の休憩を含む)。

 泣いて笑って、ほんわかと楽ちんで幸せな時間を過ごさせていただきました。宮本さんがあまりに可愛くて優しくて、出てくるだけでパっと舞台が華やぎます。ゆるやかで可憐な身のこなしにプラスのパワーが弾けます。

 ⇒CoRich舞台芸術!『王様とおばさん

 ≪あらすじ≫
 主人を1年前に無くした真菜(宮本信子)は、思い出のハワイの島に旅行にきた。すると自分の名を呼ぶ見知らぬ声が聞こえてきて・・・。
 ≪ここまで≫

 わかっていても笑ってしまうベタなネタ、ちょっとくすぐったくなるほど率直な恋のことば、ル テアトル銀座のお客様(年配のマダムなど)向けとも取れる、わかりやすくてゆっくりの展開。すべてが大きな愛にくるまれて届きます。
 フラ(ダンス)の愛は深くて広いです。あーだめだ、思い出すだけでも涙が出ちゃうっ。舞台から「あなたを愛しています」と告白されたように感じました。なんて幸せなんだ。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 真菜(まな)は主人公の名前ですが、ハワイ語では心、魂などの意味だそうです。王様(布施明)が「(自分が成仏した後も)マナは残るのか?」と聞いて、呪術使いの二瓶(山路和弘)が「あなたのような偉大なマナは永遠に残ります」と答えたのがすごく好き。福島さんは人の心や魂というものが、肉体とは別のものとして確かに存在するのだと信じさせてくれます。私もそう信じてるから嬉しい。

 小料理屋の女将役の宮地雅子さんのパワフルなコメディエンヌ振りは圧巻。優しい方なんだろうと勝手に想像。
 イケメンだけどお馬鹿さんな添乗員という役どころの東山義久さん。DIAMOND☆DOGSなのにダイナマイト・ソックスて(笑)。白いズボンがまぶしい。ダンスがうまい人なのにヘタに見せる演出が好き(笑)。
 大内めぐみさんは、今年の夏はこどものためのシェイクスピアじゃなくて、妖精の亡霊役。一途で可愛いです。カーテンコールで踊るフラもとっても素敵。

Japanese Lady in Hawaii
≪大阪、岩手、新潟、東京、福岡、愛知≫
出演:宮本信子、布施明、東山義久、山路和弘、羽野晶紀、宮地雅子、本間剛、大内めぐみ、土居裕子
脚本・演出:福島三郎 音楽:藤岡孝章 監修・振付:Sandii(サンディー) 照明:中川隆一 美術:升平香織 音響:本間俊哉 衣裳:山下和美 ヘアメイク:青木満寿子 山崎潤子 舞台監督:藤崎遊 大道具:延島泰彦(東宝舞台) 小道具:高津小道具 営業・票券:サンライズプロモーション東京 制作デスク:井上晶子 制作助手:中谷文 制作:栗間左千乃 プロデューサー:市村朝一 企画・製作・主催(東京公演):東宝芸能
【発売日】2008/03/29 S席8,400円 A席6,300円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
企画・製作・主催 : 東宝芸能
http://www.kinglady.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2008年06月14日 01:35 | TrackBack (0)