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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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2009年04月16日

キレなかった14才♥りたーんず『アントン、猫、クリ』04/16-05/04こまばアゴラ劇場

 【キレなかった14才♥りたーんず】は、6名の若手演出家(1982年生まれが5人と1984年生まれが1人)の作品をランダム上演する企画です。
 本日はこの企画の初日。トップバッターの篠田千明さんの作品を鑑賞しました。男女1名ずつの2人芝居で、上演時間は約50分。

 この企画の参加者が作った雑誌「りた→んず」(800円)もロビーで売っています。新宿のジュンク堂書店でも販売されているそうです。

 ⇒シアターガイドWEBの特集
 ⇒CoRich舞台芸術!『アントン、猫、クリ

 ≪あらすじ≫
 マンションに暮らす若い女。ときどきアントンという猫がやってくるので、たまに餌をあげている。下の階には若い男が暮らしている。
 ≪ここまで≫

 乱暴にひとことで言ってしまうと、ダンスと演劇が融合した作品だったと思います。でも私にはダンスも演技も中途半端に見えて楽しめず。映像は最初は楽しめたんですが、繰り返すのが退屈で・・・。2人の役者さんはすごくがんばってらっしゃるな~とは思いました。

 狭い部屋のごくごくプライベートな出来事が、実は広い宇宙の普遍性につながる可能性がある、ということには反論の余地はありません。でも、今日の舞台にいた“集合住宅の住人、またその周辺の人々”に、私は興味が持てなかったですね。だから自分の内面にも潜れなかったし、宇宙にも飛べませんでした。役者さんが汗をかいて息を切らしていても、作品全体が内側に閉じている気がしました。

 篠田さんがトークでおっしゃっていたんですが、「ゲネプロ(本番同様に上演するリハーサル)が初通し稽古だった」そうで、まだまだこれから伸びる作品なのでしょうね。次の上演は1週間後なので、様変わりしているかもしれません。でもそれって、初日を観た私にはすごく残念なんだけど・・・。

 ≪ポストパフォーマンストーク≫
 出演(舞台下手より):中屋敷法仁、篠田千明、杉原邦生

 いきなり質疑応答から。「初日が開けたばかりのところで、隣りの仲間たちにいろいろ言われるとムカついちゃうから」という理由(篠田)。お客さん、いっぱい質問されてました。
 でもトークも内輪なムードで、なんだかがっかり。私が年を取ったからかもしれませんね。若者の盛り上がりに冷めてしまうのは。

※企画全体の上演期間:4/16~5/6
出演:カワムラアツノリ(初期型) 中村真生(青年団)
作・演出:篠田千明(快快) 企画:柴幸男(青年団演出部)・篠田千明(快快)・中屋敷法仁(柿喰う客) 舞台監督:佐藤恵 舞台美術:佐々木文美 照明:伊藤泰行 富山貴之 音響:星野大輔 高橋真衣 宣伝美術:天野史朗 web:加藤和也 制作統括:野村政之 宮永琢生 制作:木元太郎 山本ゆい 企画協力:岸井大輔(playworks) 制作協力:佐藤泰紀 制作クルー:赤羽ひろみ 細木香代子 土屋和歌子 雑誌編集:藤原ちから 雑誌デザイン:加藤賢策(東京ピストル) 雑誌チーム:かなちん&ポギャル(徳本彩花&内田優花&鈴木美香子&矢島寛子) 武田砂鉄 特別協力:熊井玲(シアターガイド) 企画制作:キレなかった14才・りた一んず/(有)アゴラ企画・こまぱアゴラ劇場 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 平成21年度文化庁芸術拠点形成事業
全演目共通・日時指定・全席自由・整理番号付 一般:予約 2,500円 当日 2,800円 / 高校生以下:予約・当日共 1,000円 [平日昼割引] 一般:予約 2,000円 当日2,500円 / 高校生以下:予約・当日共 1,000円
《スタンプラリー》5演目以上見たら演出家からプレゼントあり
http://kr-14.jp/kr-14web/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2009年04月16日 22:57 | TrackBack (0)