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2010年05月13日

【写真レポート】東京芸術劇場・2010年度高校生割引第一弾「NODA・MAP『ザ・キャラクター』のチケットを高校生に¥1,000で発売!」※5/15(土)11:00よりWEB申込開始

 中村勘三郎さんと野田秀樹さんの記者会見で、NODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』の概要発表および主演女優オーディションの告知がありました。それに合わせて高校生に朗報が!

 既に前売り完売しているの新作『ザ・キャラクター』(作・演出・出演:野田秀樹 主演:宮沢りえ)において、「夏休み高校生割引」を実施するそうです。なんと1枚1,000円!映画より安い!!

 ⇒東京芸術劇場「高校生割引」特設サイト
 ⇒野田秀樹からの手紙 ※野田さんの思いが強く伝わってきます!

■夏休み高校生割引 対象公演(10公演限定)
 ①7/20(火)19:00の回
 ②7/21(水)14:00の回
 ③7/21(水)19:00の回
 ④7/22(木)19:00の回
 ⑤7/23(金)19:00の回
 ⑥7/27(火)19:00の回
 ⑦7/28(水)14:00の回
 ⑧7/28(水)19:00の回
 ⑨7/29(木)19:00の回
 ⑩7/30(金)19:00の回

■高校生割引価格
 ¥1,000/1枚 (S席通常販売価格¥9,500のところ)

■対象者
 2名以上でお申込み可能な高校生

■2010年5/15(土)11:00よりWEB申込開始!
 ※お申し込みはこちらから。
 ※先着受付。予定枚数が終了次第、締め切り。

 東京芸術劇場芸術監督に就任された野田さんは昨年、英国の劇団プロペラの公演(関連エントリー⇒)に高校生を無料招待しました。その他の劇場主催公演でも25歳以下の割引チケットの販売が実施され、若者が劇場に来やすくなる試みを継続されていることを心から嬉しく思います。

NODAMAP_character_highschool3.JPG

 以下、勘三郎さんと野田さんが記者会見で、特に若い人たちに向けて語られた内容をまとめました。

 ■S席9,500円のところ、高校生は1,000円!

 野田「昨年はイギリスの劇団の公演に、高校生を無料招待しました。だから自分の(NODA・MAPの)公演で何もしないのはいけないんじゃないかと思って。6月の『ザ・キャラクター』では、限られた期間と枚数ですが、高校生はチケット代1,000円で観てもらえるようにします。」

 勘三郎「高校生に1,000円で観てもらうのは大賛成です。これは芸術監督だからできることであって、彼(野田さん)はやっぱり芝居を愛してると思います。中村座でもやりたいんだけどね。」


 ■今の若い人たちが文化に入って来づらい状況がもどかしい

 野田「自分が若い頃は、若者の活動によって新しい文化が生み出されてきたのだけれど、今はそれが難しい。演劇に限らず、今の若い人たちが文化に入って来づらい状況を、もどかしく思っている。客席を見ても、だんだん(観客の)年齢が上がって来ていて。」

 野田「『表に出ろいっ!』のヒロインオーディションでは演じる側に、『ザ・キャラクター』では観る側に興味を持ってもらいたい。2本柱ですね。」

NODAMAP_character_highschool4.JPG

 ■最初の一歩を踏み出してもらいたい

 野田「今の若い人が劇場に足を運ぶことがほとんどないのは、我々とその下の世代の人間のせいかもしれない。一回面白いものを観れば、もうひとつ観ようという気持ちが生まれる可能性がある。だから(この機会に)最初の一歩を踏み出してもらいたい。」

 勘三郎「今はパソコンで何でも見られるし、情報も全部入ってくる時代ですよね。ところが劇場はわざわざ行って(作品を)観る場所。僕らも高校生の時に舞台を観て、今がある。若い人にわざわざ来てもらいたい。とにかく劇場に足を運んでもらうこと。まず観てもらうこと。」

 野田「高校生ぐらいの年齢であれば、背伸びをすべきじゃないかと僕は思ってる。(意味が)わからなくても背伸びをして観るぐらいのものを、観てほしい。内容的に『表に出ろいっ!』は背伸びをしなくても観られるもので、『ザ・キャラクター』は背伸びが必要。」

 ■記者会見参加者との質疑応答

 質問:高校生の頃に観て影響を受けた舞台は?
 勘三郎「やっぱり唐十郎さんかな。そこから中村座のテント芝居につながってます。」
 野田「ピーター・ブルック演出『真夏の夜の夢』と、蜷川幸雄演出、清水邦夫脚本『ぼくらが非情の大河をくだる時』。その頃は生意気だったから“これぐらいのものはいつでも観られるだろう”と思ってたんだけど、そうでもなかった。」

 質問:『表に出ろいっ!』と『ザ・キャラクター』の関連性は?
 野田「両作品とも“人が信じるということ”“人が信じているもの”に関連性があって、『ザ・キャラクター』のある部分のエピソードが、『表に出ろいっ!』に出てくる仕掛けになっています。『ザ・キャラクター』を観ていなくても理解できるように書いてますが、観ておくと『表に出ろいっ!』の中でちょっとふくらむ瞬間がある。だから両方観てくださいっていう(笑)、アコギな商売でございます。」

 ※2010年9月のNODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』でも高校生割引を実施する予定だそうです。

【中村勘三郎×野田秀樹記者会見】
登壇者:中村勘三郎 野田秀樹 司会:中井美穂
会見日時:5月13日(木)10:30~11:30 会場:パークハイアット東京39階ボールルーム
http://www.nodamap.com

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年05月13日 22:22 | TrackBack (0)