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2010年06月16日

キコ(qui-co.)『カナリアの心臓』06/11-14神楽坂die pratze

 qui-co.(キコ)は小栗剛さんの演劇ユニット。今年3月に小栗さんが作・演出される旗揚げ公演を拝見しました。今回は企画公演という形で、小栗さんの脚本を黒澤世莉さん(時間堂)が演出されます。

 熱くて荒々しい詩情にあふれる小栗戯曲と、舞台上での俳優の自然なコミュニケーションを大切にする黒澤さんの演出との相性は、とても良かったと思います。俳優の熱演で見ごたえのある4人芝居でした。上演時間は約1時間20分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『カナリアの心臓

 ≪あらすじ≫
 父の葬儀で10年ぶりに集まった兄妹。ずっと離れて暮らしいていたのには理由がある。彼らが心底愛し憎んだ母のせいなのだ、何もかも。
 ≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 精神を病み新興宗教に入れ込んだ母親は、毒薬を作るようになります。それがオウム真理教の地下鉄サリン事件とつながりました。

 ラストは食卓を囲む兄妹たち。湯気の立つ本物の食事がちゃぶ台に並びます。真っ黒な抽象舞台にモノトーンの衣装で統一していたところに、いきなりカラフルな衣装と色とりどりの料理が出てきます。

 家族って何なのか。それは作った料理を一緒に食べることを日々の習慣にしている人たちのこと。そう言い切ってもいい(そう言うしかない)と思えました。

出演:北川昇吾、サキヒナタ、堀奈津美(DULL-COLORED POP)、小栗剛
脚本:小栗剛(qui-co.) 演出:黒澤世莉(時間堂)  舞台監督:前田義朗 美術:松本謙一郎 照明:南香織 音響:モリタユウイチ(OTOZAK) 演出助手:オノマリコ(趣向) 宣伝美術:澤田和賀子 写真:笠井浩司 撮影:$堂+大澤大介事務所 制作:北澤芙未子(DULL-COLORED POP) 製作:安藤リカ、長島紀子
【発売日】2010/05/15 前売:2500円 当日:2800円
http://www.qui-co.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年06月16日 10:44 | TrackBack (0)