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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2010年08月24日

渡辺源四郎商店プロデュース公演『ともことサマーキャンプ』08/20-21アトリエ・グリーンパーク

 中学生WS版B班の後にプロデュース版を拝見。牧野慶一さん(渡辺源四郎商店)以外の出演者全員が青森中央高校演劇部出身で、ほとんどが『ともことサマーキャンプ』への出演経験者なんですね。上演時間は約50分。

 『河童』『ともことサマーキャンプ』に出演していた青森中央高校演劇部の面々が勢ぞろいで、同校演劇部が積み重ねてきた歴史を実感できる公演でした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ともことサマーキャンプ

 ≪あらすじ≫ 当日パンフレットより。
 青森市内にある県立高校合宿所。3年2組のサマーキャンプ。2泊3日の学習合宿である。館内で「ともこを見た」という女子が早退する。ともこは学校の屋上から転落死したクラスメート。サマーキャンプは騒然となるのだが……。
 ≪ここまで≫ 
 
 中学生WS版の衣装は学校の制服でしたが、プロデュース版の親役(および生徒役)は白色に統一していました(⇒稽古場写真)。先生役は黒いズボンに白いシャツなどのスーツ系。演出については、昨年の『河童』は中学生WS版と大人版でガラリと違いましたが、今年はそれほどではなかったです。

 終演後のトークで作・演出の畑潭聖悟さんがおっしゃっていたとおり、中学生WS版には敵わない・・・んですよね。「中学生は生(なま)だから」ということが主な理由。納得です。
 私が観た回については、「ここのセリフはこんな表情と声と動きで」と決めたことをなぞる以上のものが感じとれず。稽古期間も短かったようですし、本領発揮できなかったのではないかと想像します。

 一般前売り2,500円の有料公演ですので作品のクオリティーはもちろん大切ですが、畑澤さんのブログにあるとおり、この公演の最も重要なポイントは、作品そのものよりも創作方法および体制にあると思います。
 大学に進学したり公務員になったり、それぞれの進路を歩んでいる19~21歳の青森の若者が、公演のために再集結して、高校演劇部の後輩と一緒に中学生たちを指導する7日間。アトリエ・グリーンパークが若い演劇人の育成の場、子供(ティーンネイジャー)の心身の成熟を促す教育の場として、存在感を増してきているように感じました。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:畑澤聖悟 工藤千夏(聞き手)

【出演】牧野慶一 太田媛乃 長崎南美 夏井澪菜 坂口海 山内さとみ 有馬三菜 細谷拓弥 木村知子 工藤良平 ※諸事情により畑澤聖悟が降板し、代役に工藤良平。
【作・演出・舞台美術】畑澤聖悟 【照明】浅沼昌弘【ドラマターグ】工藤千夏 【プロデュース】佐藤誠 【制作】工藤由佳子、西後知春、柿崎彩香、秋庭里美、田守裕子 【宣伝美術】山下昇平
全席自由・日時指定・税込 予約 一般 2,500円/学生 1,000円/高校生以下 500円 当日 一般 2,800円/学生 1,300円/高校生以下 800円
http://www.nabegen.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年08月24日 11:20 | TrackBack (0)