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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2011年02月04日

ゴジゲン『神社の奥のモンチャン』02/02-06座・高円寺1

 松居大悟さんが作・演出・出演される劇団ゴジゲンの初の再演公演は、演劇村フェスティバル参加作品。上演時間は約2時間弱。

 ゴジゲンは松居さんと俳優の目次立樹さんの2人ユニットなので、公演ごとに客演の役者さんを呼ぶプロデュース形式を取られています。演技の技術のばらつきが気になっちゃいましたね。座・高円寺1はかなり広い空間なので手ごわかったのではないかと思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!『神社の奥のモンチャン

 ≪作品紹介≫ 公式サイトより
 モンチャンは鬼だ。
 恐ろしい顔。残虐な振舞い。真夜中の叫び声。
 奴は神社に潜み、毎晩、村人を喰らっている。
 村の誰もが鬼に怯え、いつか退治されることを願っていた。
 そんなモンチャンは毎晩叫ぶように、ギャグの練習をしていた。
 本当は、ちょっとでも、笑ってほしいだけだった。
 ≪ここまで≫  

 鬼や着物を着た村人など、いわゆる昔話に出てくるような人物が登場するのですが、セリフには現代日本の若者言葉もまざっているのが軽快。ギャグも楽しいです。殺陣は派手な音楽をかけてダンスにしちゃってもいいんじゃないかな~と思いました。
 優しさやナイーブさは受け取れましたが、まずは厳しい日常生活や体に痛みを感じるほどの悲しみを描いてこそ、じゃないでしょうか。人の出入りなどに必然性を感じられないところが散見されました。

 鬼役の目次立樹さんのがんばりに切実さが感じられて良かったです。臭いにおいがする村人役の古河耕史さんとからむ場面は臨場感がありました。

 ここからネタバレします。

 森の中で道に迷って神社にたどりついた若者たち(大窪人衛ら)が、神社にまつわる話をしはじめます。神社の壁が下手側からぐるりと上手側に開いて、神社の外側から内側へと場面転換したのは、動きがあって面白かったです。
 フェス前作の『斷食』でも三方囲みにしていましたから、舞台の横幅をそのまま広く使うのはハードルが高かったのかも。

 童話「泣いた赤鬼」がベースになっているのでしょうね。選曲は好みだな~と思いましたが、内容にマッチしすぎな気もしました。 

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演(向かって左から):松居大悟 篠原友希子 大村学 古河耕史

第10回公演 座・高円寺 冬の劇場24 演劇村フェスティバル参加作品
出演:大窪人衛(イキウメ)、大村学(劇団プレステージ)、篠原友希子、園田玲欧奈(劇団プレステージ)、高松呼志響、田中美希恵(贅沢な妥協策)、土田祐太、富田麻帆、古河耕史、松居大悟、目次立樹(五十音順)
脚本・演出:松居大悟 舞台美術 / 片平圭衣子 照明 / 伊藤 孝(ART CORE) 照明操作 / 上原皓介 音響 / 田上篤志(atSound) 音楽 / 森 優太 映像 / 大見康裕 衣裳 / 本間圭一 横田真理 演出助手 / 久保大輔 演出補佐 / 青木直也 飯田紘子 演出部 / 秋山拓弥 舞台監督 / 上嶋倫子 川除 学+至福団 宣伝美術 / 今城加奈子 宣伝写真 / 松本のりこ WEB / 飯塚美江 後輩 / 橋爪知博 制作 / 武藤香織 半田桃子 制作助手 / 高橋慶一朗 大國妃南子 前田喜郎 三輪 塁 プロデューサー / 北川隆来 提携 / 座・高円寺/NPO法人劇場創造ネットワーク  後援 / 杉並区 制作協力 / ヴィレッヂ 企画・製作 / ゴジゲン
【発売日】2010/12/11 前売・当日3500円 学割2500円(要学生証提示)
http://www.5-jigen.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年02月04日 11:10 | TrackBack (0)