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しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2011年07月18日

ワンダーランド演劇セミナー「クロストーク150分 最前線の演劇知」04/16~07/30水天宮ピット

 4月から毎月1回、演劇ジャーナリストの徳永京子さん(⇒ツイッター)が劇作家・演出家の方々に話を聞くセミナーに伺ってきました。講師は岩松了さん、長塚圭史さん、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん、野田秀樹さん!毎回ちょっと緊張しながら水天宮ピットに通いました。

 7/30(土)の最終回は徳永さんが講師をされます。これまでの4回のお話をもとに、受講者との交流も図るそうです。各回参加者50人という少人数だったので、全回が早々に予約満席でした。でも先日の野田秀樹さんの回はキャンセル待ちも含め希望者が非常に多かったため、増席されたそうです。キャンセル待ちにチャレンジする価値はあると思います。ご興味持たれた方はぜひ。

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 ※来週の土曜日に徳永さんが責任者をつとめるProduce lab 89の公演があります。
 ⇒『五感overs第1回 ノゾエ征爾×楳図かずお』7/23(土)19時30分&22時@新世界

 徳永さんは演劇誌での連載や公演パンフレットへの寄稿、朝日新聞の劇評などを書かれている演劇ジャーナリストで、ここ数年は作り手側の演劇人でもあります。東京芸術劇場の企画にかかわっていらして、“芸劇eyes”の名付け親です。また、Produce lab 89という演劇プロデュース・ユニットの責任者でもあります。

 長年インタビュアーをされてきた徳永さんの質問は鋭く、講師の方々と親しくされているからこそ聞けるお話ばかり。進行もスムーズで場の空気をなごませるエンターティナーでもありました。2時間半という長時間なのもとても良かったですね。後半になるほど講師の方々の飾らない言葉が聞けたように思います。
 4回通して参加して感じたのは、「有名人の話を聞くラッキーな機会」ではなく、「人と出合う時間」だったということです。同じ人間として、1対1で、岩松さん、長塚さん、ケラさん、野田さんと直にお会いできた。そんな風に感じられる贅沢な時間でした。

 徳永さんが講師全員に必ず聞く質問は、「なぜ演劇なのですか?」「いい俳優とは?」「いい戯曲とは?」「いい演出とは?」。とても大きな問いです。複数のレコーダーで録音されていましたので、いつか書籍になることを期待しています!

■4月16日(土)講師:岩松了(劇作家、演出家、俳優)⇒公式報告

 「演劇は遠くの人と手をつなぐこと」。なるほどと納得するとともに、すごく嬉しく思いました。私は“遠くの人”の1人なので。


■5月14日(土)講師:長塚圭史(劇作家、演出家、俳優)⇒公式報告

 「観客を信じている」という長塚さんの言葉に感動。参加者の1人ひとりと対等に話してくださいました。「とても緊張している」と言った質問者に「大丈夫だよ」と声をかけたり。なんて優しい、大人な方なんだ!


■6月4日(土)講師:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(劇作家、演出家、ナイロン100℃主宰)⇒公式報告

 ケラさんのツイッターを読むといつも脚本を書いてらっしゃるように思います。ある公演が終わったとたんに次の公演、また次の公演と、休みがないですよね。参加者が多作の秘訣について聞いたところ、「自分はそんなに酒を飲まないので、みんな(他の演劇人)が飲んでる時間にDVDを見たり、脚本書いたりしてるだけだと思う」といったご返答でした。深く納得です。


■7月9日(土)講師:野田秀樹(劇作家、演出家、俳優)
 ⇒参加者による詳細なレポートあり。

 野田さんはよくご自身のことを「あまのじゃく」とおっしゃいますが、本当にそうなんだなと思いました(笑)。子供のように負けず嫌いなところがあるのかも、と思わせる魅力的な方でした。


■7月30日(土)「4人の話から考える、演劇の可能性」講師:徳永京子(演劇ジャーナリスト)

時間:各回とも14時から16時30分 聞き手・案内人:徳永京子(演劇ジャーナリスト)
定員:50人(一括20人+各回30人) 受講料:一括(全5回)1万円、各回(1回)3000円
会場:水天宮ピット(東京舞台芸術活動支援センター)主催:ワンダーランド(小劇場レビューマガジン)共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
http://www.wonderlands.jp/seminar2011_geigeki1/
http://www.geigeki.jp/saiji/035/index.html


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年07月18日 17:33 | TrackBack (0)