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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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2015年06月04日

ガプリヨツ×横山拓也(iaku)『人の気も知らないで』06/03-06 81BOOKS

 中目黒の小さなギャラリーで約50分の短編3人芝居を拝見。作・演出はiaku(いあく)の横山拓也さん。『人の気も知らないで』は第1回せんだい短編戯曲賞受賞作で、これまでにも多くの地域で上演されています。

 gapriyo2(ガプリヨツ)は新国立劇場演劇研修所4期修了生の、斉藤まりえさんと日沼さくらさんの2人ユニットです。今回は同期のクリスタル真希さんも出演。旗揚げ公演『おやすみ、母さん』が良かったので楽しみに伺いました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『人の気も知らないで

 ≪あらすじ≫
 広告会社勤務の20~30代の女性3人が、同僚の結婚式の余興の打ち合わせのために、カフェに集まる。そのうち2人は、事故で入院中の同僚の見舞いに行った帰りだった。病状が予想以上に悪かったため、2人はショックを受けて落ち込み気味だが、もう1人は「事故も怪我も自業自得だ」と言い放つ。余興の打ち合わせなどそっちのけで、口論が始まる。
 ≪ここまで≫

 横山さんの作品を初めて観られました。自分が関西出身なのもあってか、ぼけ・つっこみの流暢さや、会話の熱の入り方に温かい関西っぽさを感じました。自然な会話劇としてサラリと楽しめる作風になっていたのも良かったです。

 働く若い女性のさまざまな悩み、欲望に多方向から光を当てて、一面的にならない工夫が凝らされた戯曲で、3人の議論は聴きごたえがありました。ただ、数々のネタや秘密が“議論を面白くするために仕込まれている”という風に感じてしまったのは残念。

 ここからネタバレします。物語の断片のみ。

 会社の花見宴会の帰り道、自転車の酔っ払い運転で事故に遭い、右腕(ひじから先)を失った同僚の女性。彼女の見舞いの後、広告会社の事務の2人はカフェに寄る。同僚の結婚式の余興の打ち合わせのためだ。もう1人、営業担当の女性も来るはず。本当は4人で余興をするはずだったが、事故で入院中の1人は無理だろう。

 左の乳房を乳がんで切除している3人目(営業担当)は終始、冷静を装っていましたが、終盤で「整体の先生に食事に誘われた」と告白し、ようやく顔をほころばせました。


出演:斉藤まりえ(スターダス・21) クリスタル真希 日沼さくら(ドッグシュガー)
作・演出:横山拓也
予約料金 平日昼間割2,000円 平日夜・千秋楽2,500円(当日は各500円増。立ち見の可能性がございます)
チケット予約開始日 5月3日(日)
http://www.yokoyama-iaku.com/2015/06/iaku-10.html
https://www.facebook.com/gapriyo2


※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2015年06月04日 23:37 | TrackBack (0)