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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2006年07月31日

TOKYOSCAPE/ポかリン記憶舎『煙の行方』07/28-30須佐命舎

 TOKYOSCAPEのニ作目はポかリン記憶舎。『煙の行方』は初演再演ともに拝見しましたので、今回で三回目になります。毎回キャストが少しずつ違って、空間は全く違います。ポかリン記憶舎というと「地上3cmに浮かぶ楽園」。空間演出に定評があります。特に今回は会場が須佐命舎ということで、期待も膨らみました。

 須佐命舎は京都の人もあまり知らないような、穴場の癒し空間でした。浴衣美女によるお迎えも周囲の町並みと溶け合って、会場の外からもう作品が始まっていましたね。京都の夏、しかも木のいい匂いがする日本家屋で浴衣美女にお会いできる幸せ・・・あぁ、京都って素晴らしい♪

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 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより。
 残暑に忘れられた水槽のような部屋。日舞教室の控え室。水も滴る浴衣姿の女たちが火照った身体を休ませる。主人不在の控え室で、女たちの身体が滲み、煙のように立ち昇ってくる業の数々が夕日に  されてゆく。旬の女優四人のために書かれた本作は、日常と非日常の狭間をたゆたう麻薬のような字空間が「半睡の快楽」と呼ばれ、2001年には夏井孝裕(reset-N)、2004年は作者の演出による上演で評判となり、再々演を迎える。
 ≪ここまで≫

 2~3階の高さの吹き抜けのある縦に広い空間。大き目の石が敷き詰められた床には暖炉もあり、リビングというよりは大広間という感じです。下手には上に登る階段。四角い舞台にちょこんと置かれた低いテーブルに、氷の入った薄い色の飲み物と、二匹の金魚が泳ぐ金魚鉢がちょこんと乗っかっています。舞台の奥全面はガラスの格子戸で、その向こう側には品の良い中庭が見えており、木々もちゃんとライトアップされています。受付さんだけでなく、照明さんも音響さんも浴衣をお召しでした。細かい心配りが嬉しいです。
 約1時間、ゆらゆら、しっとりと流れる時間を堪能いたしました。

 女ばかりが集うお稽古事って、こういうムードあるんですよね~。浮世離れした上品さとか、わざとらしいほどの乙女チック&ぶりっ子トークとか。それがぴったりハマってます。
 氷でキンキンに冷えたりんご酢のジュースが、まるで役者さんのように存在していました。グラスの周りを包む水滴、小刻みに震える女たちの細いのど元、小さくなって寂しく残った氷たち・・・。

 ここからネタバレします。

 たっぷりと間を取って日常に近い言葉遣いの対話が続きますが、時折、日常では起こり得ないであろう言葉のやり取りや、舞のシーンが挟まれます。一夜の夢のような、白昼の幻のような一瞬に、心も体もすっかり預けて漂うことが出来ました。

 最後に座敷童子(ざしきわらし)の姿が見えた気がしました。寺内亜矢子さんの少々恐ろしげな演技から、「童子が乗り移ってる」と感じられましたし(笑)、後藤飛鳥さんが脱いだ足袋を履こうとした童子が、2階に逃げたのを信じたくなりました。

 須佐命舎の向かいの岩神座ホールで、餃子(500円)とビール(300円)をいただきました。岩神座ホールでしかいただけない貴重な餃子です。ご観劇の際はぜひ。
 ※注 開演前か終演後か、いつならゆっくりと食べられるのかを、受付の方に聞いておいた方が良いです。私が観に行ったのは初日の夜公演した。昼公演では営業されているのかどうかわかりません。売り子の優しい奥様が、ちょっと曖昧な雰囲気をお持ちの方でしたので(笑)。それも“京都時間”なのでしょう。

 ☆レビューをアップするのが公演期間中に間に合いませんでした。ごめんなさい。

出演=中島美紀/後藤飛鳥(五反田団)/市川梢/寺内亜矢子(ク・ナウカ)
作・演出=明神慈 音楽=木並和彦 舞台美術=杉山至(突貫屋) 舞台監督=西田聖 照明=木藤歩(balance,inc. DESIGN) 衣裳協力=遠藤瓔子(きものであそぼ) 制作協力=辰田明子(劇団☆世界一団) 舞台写真=清水俊洋
日時指定自由席(整理番号付) 一般=前売2,800円/当日3,200円 学生=1,800円(前売・当日とも、要学生証提示) セット券などあり
公式=http://www.tokyoscape.org/products/index.php?C=4

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Posted by shinobu at 2006年07月31日 00:09 | TrackBack (0)