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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2007年09月03日

Mrs.fictions『15 minutes made vol.1』08/21-23ザムザ阿佐ヶ谷

 7団体による各15分間の短編を一気に観られる企画の第1回。企画自体が面白そうだし、小指値タカハ劇団が出演するので観に行きました。

 終演後に行われるトークのような、ただの雑談のような、よくわからない「おわりの会」というのは、形式をもっと練る必要があると思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!『15 minutes made vol.1

 ネタバレします。

■劇団コーヒー牛乳 「102回目のプロポーズ」
作・演出:柿ノ木タケヲ
出演:阪本浩之 石黒圭一郎 伊藤今人 中山貴裕 鈴木ハルニ 柿ノ木タケヲor制作A 二瓶恵 高橋悠(Func A ScamperS 009)

 「金八先生が殺人鬼」的なネタ。思いっきり、堂々と、ベタでした。私は苦手。
 開演前に劇場の外で、衣裳に着替えた役者さんがお客様に「殺人犯を見かけませんでしたか?」などと話しかけたりしてましたね。サービス精神は素敵だと思います。私は怖くて避けましたが(笑)。

■劇団掘出者「お父さんといっしょ」
作・演出:田川啓介
出演:澤田慎司 板橋俊也 北川麗

 人事部長がリストラ対象の中間管理職社員を呼び出す。人事部長は30代の若者。リストラされるのは50代のおじさん。実はこのおじさんの娘と人事部長は、結婚を前提につきあってるカップルだった。

 設定もキャラクターも結構面白いと思ったのですが、役者さんの演技がおぼつかなくて(演出のせいかもしれませんが)、脚本の意図する世界が作られていなかったように思います。

■小沢哲人(oOLOm) 「わたしのクラスのゆーちゃん、むねがどんどんデカくなる奇病、ありえない ~または意味のある宿命」
作・演出:小沢哲人(oOLOm)
出演:立蔵葉子(青年団) 海津忠(青年団) 木引優子(青年団) 市村美恵

 王子小劇場の「筆におぼえあり!」企画でリーディング上演された『夕鶴』の作家さんですね。青年団の役者さんが3人も出演。
 卒業式の保健室にたまる高校生たち。さりげなさが生きている演技は面白かったですが、淡々と進んでたまに嫌みだったり、尖がってたり、滑稽だったりするストーリーは、私には思わせぶり過ぎて退屈だったかな。

■圧力団体イクチヲステガ 「『希望』THE PLATONIC SUICIDE」
作・演出:放蕩詩源
出演:豊田可奈子 ヨロレイヒ~ 珍竹 8

 はしごと綱を使ってザムザ阿佐ヶ谷の高さをしっかり使っていたのには好感が持てました。でも内容は、インテリさんが作る頭でっかちな抽象芝居の典型な気もしました。

 ≪休憩5分≫ 5分は短すぎますよね・・・。

■タカハ劇団「エスパーさん」
作・演出:高羽彩 演出助手・音響:上田亮大 小道具協力:田畑美穂 装置協力:八重樫慶(てあとろ50') 制作:安田裕美
出演(日替わり):21日=高羽彩・高木健/22日=吉成生子(おぼんろ)・花小路男D(劇団上田)/23日=斎藤加奈子・西尾友樹 ※私が拝見したのは22日です。

 バイト先で店長を殺してしまったアルバイター2人が、店長の死体を冷蔵庫に入れた。とりあえずバラバラに切断して処分しようとするが・・・。

 逃げ場のない密室なムードがしっかり出来ていて、「この先どうなるの!?」という気持ちで楽しめました。エスパーになりたくて仕方がなかった店長は、果たして本当に死んでいたのかどうか。誰も触っていないのに机の上のスプーンがぐにゃっと曲がり、そのまま終幕したのもかっこ良かったです。

 次回公演は『もう一度スプーンを曲げよ。』10/05-08早稲田どらま館。

■小指値 「R時のはなし ver.0」
作:北川陽子 演出:篠田千明
出演:山崎皓司 上田剛

 いわば山崎皓司さんの1人芝居。かんしゃく玉をパン!と弾けさせて気持ちを表現したり、可動式照明器具で人を囲んだり。すっごく面白かった!涙出ちゃったよ~。

 授業終了後の学童保育で子供の面倒を見ている若者(山崎皓司)。いつも夜遅くまでいた小学生のリュージ(R時)が引越しすることになった。親に迎えに来てもらって全員が帰った後に、初めて彼がいなくなったことに気づく。
 『リュージに(本当は孤児をあずかる施設に戻るのに)「北海道に行く」と言わせた何か』でグっと来た。

 9月の小指値公演でも『R時のはなし』が上演されます。楽しみ!

■Mrs.fictions「紙の上の話し」
作:岡野康弘 演出:生駒英徳
出演:宮嶋みほい 夏見隆太 松本寛子 岡野康弘

 あるカップルが結婚して将来を空想。・・・この“理想の家族像”って、20年ぐらい前の考え方じゃないでしょうか?娘が出戻ってくるのと息子がひきこもるのは今風だけど、夫婦は自分たちの問題だと思ってないし。私はシラけちゃいました。
 ステージ全体に広げた白い紙に、家の間取りを書くのは可愛いです。衣裳もメルヘンチック。


★「おわりの会」
出演=小指値(篠田千明)、圧力団体イクチヲステガ(放蕩詩源)、Mrs.fictions(作家さん?が司会)

 出て行く観客、出演者としゃべる観客、トークを聞く観客がまざったザムザの客席。それを前に、何事も起こっていないかのように話す3人。そのあまりの話のかみ合わなさに、爆笑。

出演団体=劇団コーヒー牛乳、小指値、タカハ劇団、圧力団体イクチヲステガ、劇団掘出物、小沢哲人(oOLOm)、Mrs.fictions
照明:南香織+岡田章子 音響:星野大輔 舞台監督:佐藤恵 宣伝美術:関田浩平 宣伝写真:柳澤舞 制作:Mrs.fictions(今村+中嶋) 企画協力:株式会社cinra 主宰:Mrs.fictions
【発売日】2007/07/01 前売り 1,500円 当日 1,800円 (全席自由・日時指定)※22、23日の14時の回では昼ギャザを実施します。最大で500円までのキャッシュバック、動員数50名以上で底値の1000円となります。
http://www.mrsfictions.com/15mm.html

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Posted by shinobu at 2007年09月03日 00:12 | TrackBack (0)