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2008年11月07日

【オーディション】ハイバイ『ヒッキー・カンクーントルネード』(愛知公演)出演女優1名募集※11/25(火)応募〆切・郵送必着

 岩井秀人さんが作・演出・出演される、今、関東で注目を集める劇団ハイバイが、初の愛知公演でヒロイン役を演じる女優を募集します。演目はハイバイの十八番(おはこ)、『ヒッキー・カンクーントルネード』(過去レビュー→)。
 岩井さんは名古屋福岡で俳優向けワークショップの講師として呼ばれる実績もあり、ハイバイはその活動区域を全国へと広げつつあります。

【公演期間・会場】
 2009年4月10日(金)~12日(日)@愛知県芸術劇場 小ホール

・応募〆切:11月25日(火)【郵送必着】
・応募方法:公式サイトよりダウンロードした応募用紙(PDF)に必要事項を記入し、郵送で提出。メール・持参での提出はご遠慮下さい。
 以下、ハイバイから頂戴した情報です。

■ハイバイ「ヒッキー・カンクーントルネード」愛知公演・「綾」役オーディション■

 来年の愛知で上演する公演で引きこもりおにいちゃんをなんとかしてくれる愛すべき妹役募集。明日のシスターは君だ。

公演期間:2009年4月10日(金)~12日(日)
上演作品:「ヒッキー・カンクーントルネード」作・演出:岩井秀人
上演会場:愛知県芸術劇場 小ホール
募集:「綾」役 女子1名募集

<募集要項>
応募条件:健康な18歳~30歳くらいまでの女性
     オーディション、および稽古、公演期間に全て参加できる方。
公演日時:2009年4月10日~12日(4月9日移動日)
会場:愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

稽古期間:3月中旬より約1ヶ月間を予定。本番1週間前から昼間と夜間の両方になります。
稽古場:東京都内数カ所(世田谷、新宿近辺です。名古屋での稽古はありません)

一次審査:書類審査 12月2日までに合格者にのみご連絡致します。
二次審査:12月7,8,9日のいずれか1回(18時~22時)
     東京の会場で実技審査を行います。
     12月10日までに合否をご連絡いたします。
三次審査:二次審査合格者は12月11日に東京の会場で面接を
     行います。12月下旬までに合否をご連絡いたします。

二次審査参加料として1,000円を頂戴します。

応募方法:11月25日までに応募書類を郵送してください。
    (11月25日必着、メール・持参での提出はご遠慮下さい)
     応募書類のリンク先はhttp://hi-bye.net/hikky-aud.pdf

送付先:〒184-0004 東京都小金井市本町2-9-18 オリーブハウス101 ハイバイ宛
問い合わせ 090-9393-0809(ハイバイ制作電話)
http://hi-bye.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:52 | TrackBack

風琴工房『機械と音楽』11/06-17王子小劇場

 詩森ろばさんが作・演出される風琴工房の再演公演。私は初見です。1910年からの約20年間、ロシアで活躍した建築家たちを描く本格的な歴史ものでした。初演を観た人の話によると、初演よりもシンプルでかなりわかりやすくなっているようです。

 劇場全体を使った美術・照明に生演奏もあり、私が観た過去の風琴工房の作品ではなかった新しい方向の演出もあり、「ものすごく力の入ったプロダクション」だと思います。上演時間は約2時間強。

 ⇒CoRich舞台芸術!『機械と音楽

 あらすじはこちらでどうぞ。

 風琴工房の作品を観る時にいつも感じるのは、どの公演にも渾身の力をこめて取り組んでいて、新しいことに挑戦していること、そして、出演者および作品の雰囲気全体が、もしかしたら限界を超えてしまっているんじゃないかしら・・・と心配になるぐらい、ある飽和点を越えているような印象を与えることです。
 そして、作・演出の詩森さんのその時の考え方、生き方が正々堂々、臆面なく提示されます。これは好みが分かれるところかもしれませんが、私はある切り口に対して、1人のアーティストが全身全霊かけて取り組んで意思表示をすることに、敬意を表したいです。

 装置は王子小劇場の空間全体を使い、黒、白、灰色、赤に配色をしぼったシャープなデザインで、建築家が作った斬新な建物の中にいるような気分を味わえます。劇場をズバっと斜めに横切るキャットウォークのようなステージを、2方向から挟む客席でした。私は入口から遠い方を選択。劇場奥から登場する人物の出ハケを観られたので、個人的には正解でした。
 文字情報や静止画のスライド映写あり、群舞あり、生演奏あり。舞台上での衣裳の早替えと、装置に組み込まれた大道具の出し入れもシステマチックでスピーディー。躍動感を大事にしていて、それはロシア革命からスターリンの独裁という過酷な時代を描くのにマッチしていたように思います。ただ、初日だったせいもあってか、まだ全体が調和するところまでは行っていないようでした。これからぐんぐん良くなることと思います。

 建築は実物が建たなければ人の目に触れることはありません。膨大な設計図があっても存在し得なかったものは、形に残らないという意味で舞台芸術に似ている気がしました。
 芸術家とは何なのか。そればかり考えていました。

 ここからネタバレします。

 主人公は天才建築家のイヴァン(浅倉洋介)。でも彼の素晴らしい建築(案)は実体化しないままでした。建築は、実際に建てられなければ存在しないと考えた場合、膨大な数の設計図が“なかったもの”となってしまう、非常に厳しい分野なのですね(“アンビルト”という分野もあるそうです)。

 イヴァンの同僚の女性建築家(宮嶋美子)が、イヴァンの設計図の束を抱きしめて「これを燃やすなら私を殺してからにして」と叫びます。建築物が機械になってそこから音楽が聴こえなければ、芸術じゃない。だったら音楽が聴こえてくる設計図は、そのものが芸術であると言えるでしょう。その音楽が聴こえる人でありたい。

 役者さんについては、過度と取れるほどキャラクター造形をしている人たちが可笑しかったです。計算が得意なニコライを演じた好宮温太郎さんの存在感が、空気に溶け込むようで良かったと思います。

 ※実際に建った建築の写真や、イヴァンの設計図などをスライド映写していたので、とてもわかりやすかったです。初演ではなかったそうで、かなりのグレードアップですよね。

それはロシアアヴァンギャルドの建築家たちの物語
出演:浅倉洋介(風琴工房)/イヴァン・レオニドフ 中田顕史郎(フリー)/コンスタンチン・メーリニコフ 佐藤拓之(双数姉妹)/アレクサンドル・ヴェスニン 扇田拓也(ヒンドゥー五千回)/モイセイ・ギンスブルク 好宮温太郎(タテヨコ企画)/ニコライ・クラシルニコフ 宮嶋美子(風琴工房)/エレーナ・セミョーノヴァ 渡邉真二(風琴工房)/オシープ・ブリーク 津田湘子(風琴工房)/ニーナ・アンドレーヴァ 小山待子(フリー)/オリガ・ミリョーノヴァ
脚本・演出・振付・宣伝美術・衣裳:詩森ろば 音響・演奏:青木タクヘイ(STAGE OFFICE) 舞台美術: 杉山至+鴉屋 照明:榊美香(I's)  映像作成:野口真実 二階堂貴文 舞台監督:山下翼 模型制作:袴田長武+鴉屋 制作:盛岡鞠子 当日運営:Karte 【協力】にしすがも創造舎 【後援】ロシア大使館・(社)日本建築家協会・日本ユーラシア協会 【主催】ウィンディー・ハープ・オフィス
【発売日】2008/09/27 一般前売 3000円 当日 3300円 大学生 2000円 高校生以下・障碍 1500円 ペア 5600円
http://www.windyharp.org/
http://windyharp.org/machine/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:53 | TrackBack