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2008年12月17日

【オーディション】五反田団2009年10月公演『生きてるものはいないのか』@東京芸術劇場 小ホール1※2009年1/12郵送必着

 前田司郎さんが作・演出される五反田団の、2009年10月公演(予定)の出演者オーディション情報です。東京芸術劇場平成21年芸術発信事業として上演されます。⇒『生きてるものはいないのか』オーディション情報ブログ

 『生きてるものはいないのか』は、オーディションで選ばれた京都の俳優たちと前田さんが足掛け2年がかりで創作された作品で、戯曲は第52回岸田國士戯曲賞を受賞しました。
 ⇒演劇計画2007『生きてるものはいないのか』稽古場の記録
 ⇒京都芸術センター公演の舞台写真

 ■公演日程・会場
 東京芸術劇場提携公演
 五反田団『生きてるものはいないのか』
  作・演出:前田司郎
  日程:2009年10月13日~11月1日(予定)
  会場:東京芸術劇場 小ホール1

 ■応募・審査スケジュール
 ・書類応募締切:2009年1/12(月・祝)必着 ※郵送のみ
 ・1次審査(書類選考)
 ・2次審査(ワークショップ形式)
  1/17(土)、1/18(日)、1/19日(月)の内の1回に参加。
 ・3次審査(ワークショップ形式)
  2/18、2/19を予定。

生きてるものはいないのか
前田 司郎
白水社
売り上げランキング: 35025

  詳細は下記をどうぞ。

■五反田団公演『生きてるものはいないのか』出演者オーディション

 「生きてるものはいないのか」は、京都の俳優さんたちと作ったお芝居です。
 今度はそれを東京の俳優さんたちと作りたいと思いました。
 僕はオーディションは苦手です。あまり上手くないかも知れません。
 ちょっと芝居を見たくらいではあんまりちゃんと選べません。
 だけどまあ、なんとか好きな俳優を選びますが、絶対、取りこぼしがあるんだろうなあといつも後悔するのです。
 そんなわけで、このオーディションには何かを賭けて挑んだりしないでください。
 軽い気持ちで受けていただけると一番ありがたいです。
 この芝居は人が死んでいくだけの芝居ですが、実はこの世も人が死んでいくだけの世のような気がします。
 生まれたとたん死にはじめ、死ぬまで生きるだけの生なのに、こんなに必死に生きているのがなんだか凄いように感じ、この戯曲を書きました。
 ご応募お待ちしております! (五反田団 前田司郎)

● 募集内容
・10代後半から20代前半に見える男女:12名
・20代後半から30代前半に見える男性:4名~5名
・45歳~50歳くらいに見える女性:1名
・40代~50代くらいに見える男性:1名

●応募条件
・下記のオーディション、9月上旬~の稽古、2009年10/13~11/01(予定)の本番に参加できる方。
・『生きてるものはいないのか』を観劇した事がある、または戯曲を読んだ事がある方。
 ※2次審査・3次審査は、指定したシーンのセリフを覚えてきていただきます。(白水社刊行版より参照)

●応募方法
 所定のオーディション申込用紙に必要事項を記入の上、写真2枚(全身・上半身各1枚)を同封して、下記宛先にご郵送下さい。
 ※申込用紙は http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/ からダウンロード(PDF)してください。

●応募宛先
 〒141-0022東京都品川区東五反田2-21-17 
 アトリエヘリコプター
 五反田団『生きてるものはいないのか』オーディション係

●書類応募締切
 2009年1月12日(月・祝)必着

● オーディション日程
 <1次審査・・・書類選考>
  書類選考の合否は1月14日(水)までにメールにてご連絡致します。
  *14日までに連絡がない場合は、翌15日12時~18時にお問い合わせ下さい。
  五反田団:03-3441-4633

 <2次審査・・・ワークショップ形式>
  1月17日(土)・18日(日)・19日(月)
   【各回12時~17時】
  *上記3回の内の1回に参加していただきます。
   ご希望の回を第2希望までお選び下さい。

 <3次審査・・・ワークショップ形式>
  2月18日・19日予定
  *詳細は2次審査合格者に通知

●参加費用
 2,000円(2次審査当日会場にてお支払いいただきます)

●オーディション会場
 2次審査・3次審査共にアトリエヘリコプター
 〒141-0022 東京都品川区東五反田2-21-17

●その他備考
・稽古開始は9月上旬を予定しております。
・出演に際してチケットノルマなど金銭的な負担を俳優に要求することはございません。出演料をお支払いいたします。
 ※詳細に関しては3次審査終了後にお伝えします。
・応募された書類の返却は致しません。記載された内容についてはオーディション以外の目的で利用することはありません。

●お問い合わせ
 五反田団 TEL:03-3441-4633
      E-mail:gotanndadan(アットマーク)yahoo.co.jp

 どうぞよろしくお願いいたします。

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:45 | TrackBack

【稽古場レポート】冨士山アネット『不憫(FUBIN!)』11/13都内某所

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長谷川寧さん

 長谷川寧さんが作・演出・振付される冨士山アネットの稽古場にお邪魔いたしました(⇒その日の長谷川さんのブログ)。

 冨士山アネット(過去の関連レビュー⇒)の作品は、全体がダンス的な動きで構成された“パフォーマンス”に見えますが、実はすべてが戯曲をもとに作られた“演劇”でもあるんですね。その創作過程を少しばかり覗かせていただきました。

 【公演情報】
 冨士山アネット『不憫(FUBIN!)
 期間:2008年12/26(金)~12/29(月)
 会場:ザ・スズナリ
 ⇒CoRich舞台芸術!『不憫

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本チラシ

 ※『不憫』本チラシ(ビニール袋状)には野田秀樹さん乗越たかおさん(12/29(月) 14:00の回のトークゲスト)からの推薦コメントあり。長谷川さんは来年1月開幕のNODA・MAP『パイパー』に出演されます。

 ★12/28(日)19:30の回のシークレット・トークゲストは、カンパニーデラシネラの小野寺修二さんです。12/18(木)より『ある女の家』がシアタートラムで開幕しますね。※12/21(日)まで上演。

 ≪『不憫』作品紹介≫ 公式サイトより
 冨士山アネットが送る新作本公演!
 病院という施設内、其処に居る数々の不憫な人間が、その肉体を必要に駆られて変えて行く様は、まるで人類の進化。
 冨士山アネットが送る新作は「進化する身体」がテーマ。
 人は、まだまだ進化する。
 ≪ここまで≫ 

 舞台の実寸が取れる稽古場で、役者さんはそれぞれにウォーム・アップを開始。誰も発声練習をしないので演劇の稽古とは少々印象が違います。
 まとまった人数が集まると、格闘技の経験者である山本伸一さん(BQMAP)がリーダーになって、イス取りゲームや2人組のエクササイズなど、冨士山アネットらしい(?)準備運動が始まりました。体操には違いないのですが、必ずと言っていいほど勝ち負けがあるのです。↓立っているのが山本さん。
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 例えば2人1組のゲーム「ひっくり返し」は、一方がうつぶせに床に寝て、一方がそれをひっくり返して仰向けにできたら終了というゲームです。山本さんは取っ組み合う2人を見守りつつ、試合に勝つためのテクニックを教えます。
 山本「相手がどこで踏ん張っているのかがわかれば、ひっくり返せるよ。」

 始まって15分で皆さんが息切れされていました。けっこうハードなんですね。この他にもいくつか(「フットタッチ」「エビ(←これが結構難しい)」等)のゲームが続き、稽古場が開いてから1時間以上はウォーム・アップに割かれていました。
 10分の休憩を挟んで、長谷川さん(左)が持参した舞台模型の披露と説明↓
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 出ハケや小道具の移動などについて、役者さんから意見が多数出ました。どうやら冨士山アネットにとって新しい試みにチャレンジされるようです。
 その後、新しく追加された台本(数ページ)の読み合わせが始まりました↓
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 配役はすでに決まっており、演劇のお稽古と同様に読み進めていきます。出演者は全員が演劇の役者なのではなく、ダンサーやパフォーマーなどさまざまですので、特にセリフ回しが上手というわけではありません。でも、言葉を間違えないことはあまり重要ではないようでした。
 長谷川「掃除婦役はスローにやるんじゃなくて、マイペースをイメージして。」
 長谷川「若者ことばでしゃべるより、他の人よりも(体感している)時間を早くして欲しい。他の人と時間をずらしてください。そうすれば時間軸が変わった体が出てきて、言葉にもそれが出てくるはずだから。」
 長谷川「“多分”というセリフは韻を踏むイメージで。(音楽で言うと)Aメロが続くみたいに、体を、心を乗せていくところに保ってて。」

 読みあわせを3度くらいしたら、すぐに立ち稽古が始まりました。台本は持ったままです。役者さんはお互いに台本に沿ってセリフをしゃべり、体に触れ合い、積極的に関わっていきます。
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 セリフを言いながら動く役者さんに対して、言葉よりも動きに重点を置いた演出がついていきます。
 長谷川「この人物って、もっと“しゃべりたい人”じゃない?体が『しゃべろう!』としている体になってないよ」
 長谷川「軸がない体にして“うっとおしさ”を表現してください。ねっとり、のしかかるように。」
 長谷川「どういう体でいるのかを意識して。人と人との間に立ち上がってくるものを、位置関係であらわして欲しい。」

 大きくジャンプしたり逆立ちをしたり、相手を持ち上げたり放り投げたり、大掛かりな組み技も次々と繰り出されてきます。
 長谷川「このセリフは、峰不二子(Wikipedia)のモデルになったある映画のシーンをイメージしてるから(笑)、“刺さって”欲しいんだよね。刺さる体を見せて欲しい。シンボリックな体を。」
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 簡単な読み合わせから始まって、セリフについてはほぼ何の指示もないまま、動きや位置などの体の関係性に集中した稽古が繰り返されます。走る役者さんが起こす疾風や、アクロバティックな動作にハっと驚かされつつ、じわじわと目に見えてきたのは、演劇の一場面でした。それぞれにはっきりとした目的意識を持った人間たちが、ぶつかり、交差していきます。

 長谷川「まずはセリフにあるものを体に出すんです。セリフから、人物から、欲求を拾っていく。役者が自ら出してきたものを拾っていきます。振り抜いたり、分散させたり、突き抜けたりする動きを採用して、タガをはずしていきたい。生っぽさを見せたいんですよね。」
 長谷川「例えばパントマイムは、(敢えて体を)止める動きだと思います。僕がやりたいのはむしろ、振り切る動き。振り切って、つなげていく体です。そこにダンスのテクニックや演劇を混ぜて、舞台で見せる表現になるよう馴染ませる。」
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 『不憫』の舞台は病院。患者と医者、看護士、見舞いに来た患者の家族などが登場します。片足を引きずっていたり、常に腰を曲げている“不憫”な人物とともに、松葉杖やモップなどの小道具も大活躍します。
 長谷川「人間の体は、怪我している部分が動かなくても、他の部分は元気です。使わない部分が体の他の場所に影響する。そこが面白いと思います。」

 アップを除く約2時間の稽古で具体的な形が見えてきたシーンはおそらく1つ。それも分数にすると約2~3分にしか満たないようです。
 長谷川「気が遠くなりますね(苦笑)。」
 困ったような笑顔の裏側に、絶対に妥協はしないという固い気持ちが伺えました。演劇であり、ダンスであり、パフォーマンスであり、もしかすると格闘技でもある、凝縮された舞台が味わえそうです。

振付・出演: 山本伸一(BQMAP) 石川正義 大石丈太郎 石本華江(妄人文明/Co.山田うん) 石山優太(APE) 上ノ空はなび(toRmansion) 大西玲子 草光純太 玉置玲央(柿喰う客) 深井順子(FUKAI PRODUCE羽衣) 長谷川寧
作/演出/振付:長谷川寧 衣裳パフォーマ-:山下和美 音楽監督:吉田隆弘 音響:高橋秀雄(Sound Cube) 佐藤春平 照明:奥田賢太(colore) 映像:浦島啓(PUREDUST) 美術:原田愛 池田那緒美 宣伝美術:太田創(01 Ga Graphics) 制作:高市由香里 田中真実 岩間麻衣子+冨士山家
(日時・全席指定) 早割 2,500円 振込/11月20日迄 一般前売 2,800円 一般当日3,000円 学生前売 2,500円 学生当日2,500円 要学生証提示 団体前売 7,800円 3名様・要予約
http://fanette.fc2web.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:05 | TrackBack

【ご報告・御礼】「まぐまぐ大賞2008」が発表されました!

 11月より宣伝および応援のお願いをしておりました「まぐまぐ大賞2008」が発表されました!

 ⇒エンターテイメント部門の結果

 残念ながらエンタメ部門の3位までに入ることはできませんでしたが、ノミネートされただけでも名誉なことだと思っております(エンタメ部門約3000本中の15本に選出!)。投票してくださった皆様、本当にありがとうございました!

 奥の深~いメルマガ業界。ちょっと興味が沸いたメルマガがあったら、軽い気持ちで登録してみてくださいね。自分にとって新しい世界が開けるかも♪
 私は今回のノミネートで初めて出会った【1日1曲!名曲紹介!】に登録してみました。毎日届くことに驚愕(笑)。動画へのリンクがあるのが嬉しいです。

Posted by shinobu at 11:13 | TrackBack