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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2004年03月02日

らくだ工務店『ダンボール・ブルース’』02/27-29スフィアメックス

 第13回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバルのチェルフィッチュ、APEに続く3番目。
 2月上旬に新宿シアターモリエールで本公演『ScHOOL』があったばかりです。

 病院の屋上と隣り合わせの家のベランダが舞台。看護婦、入院患者、見舞い客。昼間から家でブラブラする若者たち。

 らくだ工務店独特の暖かい空気感が薄かった気がします。『ScHOOL』の方が断然面白かったな~。やっぱり時間不足だったんじゃないかしら。それだけで完全な理由になるでしょう。だって前の公演から2週間ぐらいしかないですよね(笑)。

 私は病院の設定や会話などが苦手なんです。それもあって残念ながら素直に楽しめなかったです。命に関わる経験(特に大病や死など)は、大概は忘れられない記憶になります。それを題材にするのは、おのずとお客様の実体験と向き合うことになるわけですから、病院のリアルを舞台上で表現することは非常に難しいと思います。

 どこかの劇場で見たことのある美術がほぼそのまま利用されているのは、私のようなヘビー観劇人にはつらいところ。どうしても前に見たお芝居が浮かんできてしまいます。

 兼島宏典さん。27歳のアルバイター役。どうしても最後には泣き出しちゃう演技がかわいかったです。
 今村裕次郎さん。家のベランダで携帯で話し続ける若者役。若者不良ことばがリアルで、間がキュートでした。

作・演出:石曽根有也
出演:一法師豊 志村健一 今村裕次郎 兼島宏典 石曽根有也 瓜田尚美 山内三知 大佐藤崇(ロリータ男爵) 高塩誠(ハナウタカプセル)
舞台美術:福田暢秀 美術製作:F.A.T. STUDIO 音響:菊池秀樹 照明:三瓶栄 宣伝美術:C-FLAT 宣伝写真:NUMBERSICS/エリ 制作補助:高橋邦浩 企画制作:音光堂

らくだ公務店 : http://rakuda.onkoudo.gr.jp/

Posted by shinobu at 2004年03月02日 14:10