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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2007年09月11日

らくだ工務店『戦争にはいきたくない』09/11-17「劇」小劇場

 石曽根有也さんが作・演出されるらくだ工務店(過去レビュー⇒)。味のあるオジサマ(お兄様?)キャストが揃って、ふんわか笑わせてくれました。
 上演時間は約1時間40分。次回公演は3月@THEATER/TOPSです。

 ⇒堤広志さん(演劇・舞踊ジャーナリスト)のらくだ工務店「幸せのタネ」についての劇評(
 ⇒CoRich舞台芸術!『戦争にはいきたくない

 ≪あらすじ≫
 小さなネジ工場の事務所。社長(林和義)の奥さんが入院中で、姪(瓜田尚美)が手伝いに来ている。従業員はいつも通り軽口をたたきながら地味な作業。
 ≪ここまで≫

 柔らかい、暖かい、たわいない、笑い。これがあれば人間は幸せだよねって思える一瞬間がありました。らくだ工務店に初めて出演するオジサマたちが、らくだ工務店らしい空気を作っていたのが、なんだか嬉しかったです。いっぱい笑ったな~。
 開演前に「上演中に2分間の暗転があります」とのアナウンスがありました。その“暗い時間”が楽しかった。

 ただ、終盤からラストにかけては、収束する方向が奇抜で急すぎたんじゃないかと思いました。

 ここからネタバレします。

 プチ天然(笑)のレオさん(高木尚三)は戦争中の母国へ帰り、リストラされていた3人の子持ちの日枝(工藤潤矢)はまたサラリーマンに(戻ってくるけど)、元ヤクザの金子(古川悦史)は再び闇の世界へ。姪は保険の外交員(岡本考史)と付き合っていて、社長は若年アルツハイマーの奥様を自宅に引き取って介護の毎日。いつまでも続きそうだった平凡な日々が、突然に様変わり。世界一の技術で作っていたネジは、もう作れなくなったのかなー。

 ラストに「うわー・・・なんか、残念だぁ・・・」と思ったから、前半の笑いが際立って楽しい思い出になったかも。

出演=林和義、古川悦史(文学座)、工藤潤矢、岡本考史(東京タンバリン)、今村裕次郎、瓜田尚美、石曽根有也、高木尚三(サモ・アリナンズ)
作・演出=石曽根有也 舞台美術=福田暢秀(F.A.T STUDIO) 音響=筧良太(SoundCube) 照明=山口久隆(S-B-S) 宣伝美術=石曽根有也 道具=志村健一 舞台写真=村上裕也 演出助手=高嶋伶奈 制作=山内三知 伊藤理絵 企画製作=らくだ工務店
【発売日】2007/08/01 前売3,000円 当日3,300円[全席指定・税込] ※9月13日(木)14:00の回は前売2,500円 当日2,800円
http://www.rakuda-komuten.com

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Posted by shinobu at 2007年09月11日 22:31 | TrackBack (0)