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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2007年09月26日

ピチチ5『吐くな!飲み込め!甦れ!』09/14-18駅前劇場

 福原充則さんが作・演出されるピチチ5(クインテット)。大好きな劇団です(過去レビュー⇒)。千秋楽にやっとかけつけられました。

 これまでよりも悲しさがアップしてるな~と感じつつ、やっぱり笑って、最後はじんわり感動。

 ⇒CoRich舞台芸術!『吐くな!飲み込め!甦れ!

 ここからネタバレします。

■第1話『フォークの神様』
 1発屋だったフォークソング歌手とその妻。夫は売れない歌を歌い、妻は総菜屋の裏側(?)のようなところでパート。

 床の下から悪魔(山下純)が出てきてびっくり(笑)。こういう爆発が必ずあるのがたまらなく好き。
 でも最後は普通のしんみりになっちゃったように感じて物足りなかったかも。毎回紅一点の女優さんの印象にもよるのかもしれません。

■第2話『俺よ、さらば』
 ダサい職場仲間に彼女ができた。でもその女はこないだ助けた鳩だった。

 同じようなシーンを3度ぐらい繰り返すというコントの王道的な構成が新鮮。しゃべってる時よりだまってる瞬間が笑えて嬉しい。遠い目をする竹井亮介さんの表情が良かった。おむつをはいた子供(碓井清喜)が大迫力。

■第3話『2007年霧中の旅』
 零細工場の経営者とその娘。娘は重い病に倒れて・・・。

 これもまた驚くほどの王道悲劇。ステレオタイプなキャラクターをピチチらしくくずしているので笑えます。働かない見習い、日本語が流暢なブラジル人など。

■第4話『独裁ミー!』
 飲食系バイト風景。30代後半になった男たちの戦い。

 自転車の神様(大西智子)が出てきてきちゃったよ(笑)。アホみたいに光ってて嬉しかった。
 最後の大仕掛けには涙出ちゃいましたね。「自分が何をやりたいのかとか、人生の目標とか、自己実現とか、そんなのはもう考えたくない!俺は自転車が好きだ!自転車になる!」的なことを叫んで、本当に自転車になっちゃうんだもの。巨大な自転車(の廃材)につつまれた男(オマンサタバサ)が、客席までせり出していくなんて、あぁ、最前列の人がうらやましかったよ(笑)。

出演=植田裕一(蜜)/碓井清喜/オマンサタバサ(ゴキブリコンビナート)/竹井亮介(親族代表)/中西広和(温泉きのこ)/三浦竜一/三土幸敏(くねくねし)/吉見匡雄/山下純(こどもとあそぶ)/大西智子(あなざーわーくす)
脚本・演出:福原充則 舞台監督:中西隆雄 舞台美術:稲田美智子 照明:河上賢一 音響:中村嘉宏 劇伴:西山宏幸 大道具:岩田暁 小道具:笹野茂之 宣伝美術:岡屋出海 演出助手:新野彩子 写真:斎藤ジン  制作:三村里奈(MRco.) 企画製作:ピチチ5
全席自由席・日時指定・整理番号付 2,700円(当日3000円)★学生割引2,000円(学生証をご提示頂きます)/大人割引2,000円(40才以上、身分証をご提示頂きます)
上記、割引券は劇団予約、または当日券のみでの取り扱いです。
http://www.ne.jp/asahi/de/do/five3.html

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Posted by shinobu at 2007年09月26日 09:58 | TrackBack (0)