2007年11月29日
パラドックス定数『東京裁判』11/29-12/02 pit北/区域
野木萌葱さんが作・演出されるパラドックス定数の新作です(関連レビュー⇒1、2、3、4、5、6、7、8、9)。劇団化し、ロビーで販売されている戯曲本もワープロ打ちされたものが揃って(笑)、いろいろパワーアップ。
そして今回の『東京裁判』が、すっごく面白かったっ!!東京裁判の肝となるところを凝縮して簡潔に教えてくれるし、スーツにメガネの渋い男達のクールな演技合戦に適度な笑いもプラスされ、充実のエンターテインメントになっていました。上演時間は約1時間25分。
⇒CoRich舞台芸術!『東京裁判』
レビューは後ほどアップ予定。
東京、市ヶ谷。祭の落とし前。
出演:植村宏司、十枝大介、西原誠吾、井内勇希、小野ゆたか
作・演出:野木萌葱 照明:木藤歩 舞台監督:渡辺陽一 小道具:桜井徹 宣伝美術:蛍 写真:渡辺竜太 販促:副島千尋 監修:赤沼かがみ(G-up) 制作:村上朋弘(オフィスFLIP-TOP) 企画製作:パラドックス定数研究所
一般発売開始 2007年10月29日(月) 前売2,500円 当日2,800円(日時指定・全席自由) 『普通席』と『傍聴席』あり
http://www.paradoxconstant.com/labo/
※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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プロペラ犬『マイルドにしぬ』11/27-12/02赤坂RED/THEATER
女優・水野美紀と脚本家・楠野一郎の演劇ユニット・プロペラ犬の旗揚げ公演です。GreenPaper2007年11月号で水野さんにインタビューさせていただきました。
ゆるやかに全体がつながった、ナンセンスな笑いがいっぱいのオムニバス2人芝居でした。水野さんの変貌振りに口あんぐり(笑)。アドリブの冴える河原雅彦さんとも良いコンビで、爆笑しちゃった短編もありました。上演時間は1時間30分。次回公演が2008年11月に決まったそうです。
美術に小指値を抜擢している目利き度と勇気がすごいなって思います。パンフレット(1200円)も小指値の天野史朗さんのデザインで、かっこ良かったですよ。
⇒CoRich舞台芸術!『マイルドにしぬ』
「女優・水野美紀がこんなこと、あんなことをやるから笑える」というのも確かにありますが、1人の女優さんが1作品の中であんなにキョーレツなキャラを何役も演じるっていうだけで笑えます。演じ分ける役の触れ幅がすっごく大きいですよ、だって●●●●とか○○○とか・・・(笑)。水野さん、凄い。
そもそもオムニバスがそんなに好きではない私ですが、水野さんの冒険を観られて良かったです。何をやっても上品なのも素敵。
暗転中の美術の転換が少々手間取っていたようですが、オムニバスだとわかって観ていますし、明転後のキャストお2人の変貌振り(衣裳など)を観れば時間がかかって当然だなと思いましたので、不快感はなかったです。
美術は一見おもちゃっぽくて装置というよりオブジェ的。小指値ならではの動く照明が大活躍。手作り感が見えすぎかなとも思いますが、それはそれでゆるい面白さかも。
ここからネタバレします。うろ覚えです。
■はさみ女
壁の間にはまさった女(水野)が通りがかりの男(河原)をハサミで刺しちゃう。水野さんがいきなりぬぼーっとしつつキレかけてる気持ち悪い女で出てくるので、プチ衝撃(笑)。
この後のエピソードで、「はさみ女」はライターのタクミ(河原)のラジオドラマ原稿だったことがわかる。
■書く男と働く女(だったかな)
同棲してるっぽいカップルのタクミ(河原)とカナメ(水野)。タクミが書くシナリオにプロペラ犬というキャラクターが登場。2人でハッピーな空想を膨らませる。カナメが天然ボケな保育士で可笑しい。キルビル衣裳も可笑しい。
■くさりもの
南米ロケ(?)でゾンビに噛まれてゾンビになっちゃった女優メロ(水野)と、マネージャーのコイケ(河原)。ゾンビになっても女優を続けたいメロにコイケがオーディションに向けての演技指導。具体名を出す演劇ネタに苦笑。
■湖の女神(だったかな)
サラリーマン(河原)が公園(?)でさぼってると、おかしな女(水野)が筒から出てきてへなちょこなパフォーマンス。サラリーマンは役者経験者だったので、その女に演技指導をする。でも女はやる気があるんだかないんだか。
爆笑させていただきました~っ。
■ぽこ
ピンク色のイカれてる衣裳でいかにも宇宙人な水野さん。「“ぽこ”はちんぽこの“ぽこ”じゃない!」って水野さんがちんぽこちんぽこ連呼してたよ(笑)。
■ゾンビから逃げるタクミとカナメ(タイトル不明)
ビルの屋上に逃げたタクミとカナメ。残念ながらカナメは死にかけてる。2人一緒にプロペラ犬が助けに来るまぼろし(?)を見て終幕。
中盤の暗転中に女優メロと渡部篤郎(の声マネ)のラジオドラマ「はさみ女」の朗読がありました。そうやって全体がゆる~くつながっています。
小さな電車の窓からの明かりが動くことによって、それに照らされた筒の影も動くのが素敵。ビルの明かりが火事の炎になるのもかっこ良かったです。
ゾンビが襲ってくる映像はクレイ&人形アニメで、シルバニア・ファミリーの動物たちがどんどん黒い粘土に襲われてゾンビになってました。シュール(笑)。
≪東京、大阪、神奈川≫
出演=水野美紀、河原雅彦
作=楠野一郎 演出=入江雅人 美術&映像制作=小指値 照明=松村光子 音響=眞澤則子 衣裳=石井大介 演出助手=村西恵 舞台監督=堀吉行 特殊効果=中田彰輝(M.E.U) 制作=藤野和美(オフィス・REN) 企画・製作=プロペラ犬
【発売日】2007/09/29 4800円(全席指定・税込)
http://www.propellerken.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。必ずしも正確な情報ではありません。
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