2008年09月26日
世田谷パブリックシアター/ソーホーシアター『現代能楽集Ⅳ「The Diver(ザ・ダイバー)」』09/26-10/13シアタートラム
昨年の『THE BEE』で、日本の演劇賞を総なめにした野田秀樹さんの新作です。『The Diver』はイギリスのソーホーシアターと世田谷パブリックシアターの共同製作で、今年6月にロンドンで幕を開け、1ヶ月公演の後に東京に上陸しました。
『THE BEE』と同じく野田さんとコリン・ティーバンさんとの共同脚本で、4人の出演者のうち3人(野田秀樹、キャサリン・ハンター、グリン・プリチャード)も、『THE BEE』(ロンドンバージョン)のメンバーです。上演時間は約1時間40分。※英語上演(日本語字幕付)
⇒CoRich舞台芸術!『The Diver』
レビューは途中までアップ。
≪作品紹介≫ 公式サイトより。
★源氏物語の登場人物が時空を越えて現在に蘇る、野田秀樹の決して謎が解けないサイコ・サスペンス★
現代能楽集シリーズ第4弾は、野田秀樹が作・演出・出演する英語上演による『The Diver』。
現代に生きる女性の苦悩を、能楽の「海人」や「源氏物語」の登場人物―葵の上、夕顔、六条御息所ら―の苦悩と重ね合わせ、野田作品らしい重層的な物語が展開します。
≪ここまで≫
世田谷パブリックシアター芸術監督の野村萬斎さんが企画・監修されているシリーズ“現代能楽集”の第4弾なんですね(過去レビュー⇒1、2)。能楽「海人(あま)」、「源氏物語」と、現代社会で実際に起こった犯罪が交錯する、幻想的なサイコ・サスペンスでした。
ストーリーは『THE BEE』よりもシンプルでわかりやすかった気がします。大人の知的なエロスと、はっと驚かされ、うっとりするイリュージョンを堪能。暗い海の底へ、深層心理へと沈んでいくのが、ぞくぞくと快感だったり、のど元までぐっとこみ上げてくる悲しみだったり。ラストシーンがすごく良かったです。
ここからネタバレします。続きはアップできるかどうか不明。
世田谷パブリックシアター芸術監督 野村萬斎企画/現代能楽集Ⅳ "The Diver"
【キャスト】(アルファベット順) 源氏/検察官:ハリー・ゴストロウ 女:キャサリン・ハンター 精神科医/葵:野田秀樹 署長/頭中将:グリン・プリチャード 【囃子方】囃子:田中傅左衛門 笛:福原友裕
作・演出:野田秀樹 共同脚本:コリン・ティーバン 作調:田中傅左衛門 美術・衣裳:キャサリン・チャップマン 照明:クリストフ・ワーグナー 音響:ポール・アルディッティ 演出助手:ラッガ・ダル・ヨハンセン プロダクション・マネージャー(ロンドン):マット・ノッディング プロダクション・マネージャー(東京):山本園子 舞台監督:ニーナ・スカラー 舞台監督助手:ナターシャ・エマ・ジョー-ンズ 舞台監督助手(東京):奥野さおり サウンド・エンジニア:ロス・チャットフィールド 照明操作:武井由美子 音響操作:徳久礼子 字幕オペレーター:加藤淳吾 横尾優美子(G・マーク) 技術通訳:松村佐知子 稽古場通訳:スーザン・ヒングリー ツアーマネージャー:エリン・ガバハン プロデューサー:穂坂知恵子 制作:大迫久美子 菅原カ インターン:桑原和彦 上杉晴香 広報:宮村恵子 和久井彩 営業:鶴岡智恵子 票券:横田みはる 法務アドバイザー:福井健策 字幕翻訳協力:河合祥一郎 主催:財団法人せたがや文化財団 企画制作:世田谷パブリックシアター 字幕協賛:Bloomberg(ブルームバーグ) 楽器協力:株式会社宮本卯之助商店
【参考文献】"The Tale of Genji" エドワード・サイデンスティッカー訳(Tuttle Publishing / 1976)/“Lady Aoi" アーネスト・フェノロサ、エズラ・パウンド訳(Dover Publications,lnc/ 2004)/“Ama" 河合祥一郎 参考英訳
[公演記録]ロンドン:2008年6月19日~7月19日 ソーホーシアター(プレビュー3回 本公演30回)/東京:2008年9月26日~10月13日 シアタートラム(24回公演)
【発売日】2008/07/19 一般6,500円 TSSS 3,250円 友の会会員割引 6,000円 世田谷区民割引 6,200円
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/09/the_diver.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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新国立劇場演劇『近代能楽集「綾の鼓」「弱法師」』09/25-10/13新国立劇場 小劇場
新国立劇場の2008/2009シーズン開幕・第一弾です。三島由紀夫の近代能楽集の中の2作品を2人の若手劇作家・演出家が演出します。
『弱法師(よろぼし)』を手がける深津篤史さんは多くの賞を受賞した『屋上庭園/動員挿話』(初演&再演)以来、3度目の新国立劇場での演出になります。『綾の鼓』の前田司郎さんは、同劇場では初めての演出ですね。脚本は「シリーズ・同時代」の『混じりあうこと、消えること』を書き下ろされました。
出演者には大ベテランとほぼ無名の若手が名を連ねており、チラシの段階から実験的要素が見て取れる企画です。『綾の鼓』、『弱法師』ともに上演時間は約1時間。途中に15分の休憩があります。
初日は満席でした。ご興味のある方はどうぞお早めにご予約を~♪ 戯曲↓を読んでから伺って良かったです。
⇒読売新聞記事(2008/09/11)
⇒CoRich舞台芸術!『近代能楽集「綾の鼓」「弱法師」』
レビューはアップできるかどうか不明。すみません、月末であたふたしています。
十朱幸代さんがきれいで、ずっと見つめてしまいました。いったいおいくつなのでしょうか・・・(私の母よりも絶対に10歳以上年上のはず)。
■「綾の鼓」
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
法律事務所で働く老小間使・岩吉(綿引勝彦)は、向いのビルの洋裁店を訪れる華子(十朱幸代)に想いを寄せている。岩吉は恋文を毎日届けてもらうのだが、ある日手紙を読んだ華子の取り巻きたちは、岩吉に音の出ない鼓を渡し、もし窓越しに鼓の音が届けば華子が想いを叶えるという悪戯を思いつき手紙を送る。岩吉は喜び勇んで鼓を打つが、やがて鳴らないとわかると絶望して窓から身を投げる。1週間後の深夜、洋裁店を訪れる華子の前に亡霊となった岩吉が現れ再び鼓を打つ…。
≪ここまで≫
■「弱法師」
≪あらすじ≫ 公式サイトより(役者名)を追加。
晩夏。俊徳(木村了)の親権をめぐり、産みの親と養い親、調停委員の桜間級子(十朱幸代)の間で裁判がもたれていた。5歳の時、空襲の炎で失明し両親も失った俊徳は川島夫妻(鶴田忍&多岐川裕美)に救われ育てられたが、15年後、産みの親の高安夫妻(国広富之&一柳みる)が現れ俊徳を引き取りたいと申し出てきたのだ。話は平行線をたどるが、俊徳は級子にそんな両夫妻を嘲ってみせる。桜間が美しい夕映えに感嘆の声をあげると、俊徳は、炎に目を灼かれた時に見た「この世の終わりの景色」の幻影に襲われるのだった。
≪ここまで≫
「綾の鼓」出演:十朱幸代、綿引勝彦、多岐川裕美、木村了、国広富之、奥田洋平、金替康博、岡野真那美、内田亜希子
「弱法師」出演:十朱幸代、木村了、鶴田忍 多岐川裕美、国広富之、一柳みる
脚本:三島由紀夫 演出:『綾の鼓』前田司郎/『弱法師』深津篤史 美術:池田ともゆき 照明:小笠原純 音響:上田好生 衣裳:半田悦子 ヘアメイク:日下浩之 演出助手:川畑秀樹 舞台監督:三上司
2008/2009 Season Play 【休演日】9/29、10/6【発売日】2008/07/27 A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000061_play.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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