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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2011年07月08日

unks『蟻』06/29-07/05新宿ゴールデン街劇場

 文学座の役者さん4人の演劇ユニットunks(アンクス)の第3回公演です。上演時間は約1時間20分。短いとはいえ毎日2ステージってハードなタイムテーブルですね。おかげで夕方の回を観られました。

 新宿ゴールデン街劇場の外壁には、岩手県「復興の狼煙」ポスタープロジェクトのポスターがいっぱい!人間の力、写真の力を感じます。

20110704_noroshi.JPG

 ⇒CoRich舞台芸術!『

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 1923年、1931年、1941年、1945年、激動の時代の、ある家族の話
 多種の働きありの労働に依存して生活することを社会寄生という――
 蟻 陸上のあらゆる地域に分布し、地中に巣を作って家族単位で生活する――
 女王アリ、カースト、働きアリ、兵隊アリ、雄アリ、処女女王アリ――
 兄様、ワタシ笑ってもいい?
 これは夢でしょう? 夢なんだ、夢なんだからさ
 それならわたし笑ってやるわ。うんと笑い飛ばしてやるわ――
 そりゃもうとびきりに作らせて頂やした一世一代のからくりさ――
 ≪あらすじ≫ 

 キャストに『パイドラの愛』(⇒振り返る私の2008-今年の3本)に出演されていた上田桃子さん、斉藤祐一さんのお名前があり、興味を持ちました。お2人とも文学座公演ではあまり見られないであろう演技をされていて(演出の効果もあり)、一俳優として闘う姿が良かったです。

 終戦間際の日本が舞台。暗いお話でしたね~。新宿ゴールデン街劇場のサイズにしてはスケールが大きなお話で、演出も演技も苦心されているように見えました。

 ここからネタバレします。

 登場人物が客席を向いた状態で互いの顔を見ずに話すなど、オーソドックスなストレート・プレイにはない演出や、舞台の壁三面に文字や動画を映す工夫がありました。でも精度はまだまだ上げられるのではないでしょうか。

 凍雨子(上田桃子)が空襲の中を逃げたと独白する場面は大迫力。戦地から帰った長男(斉藤祐一)が、自分が父親を殺したと凍雨子に告白するのも見ごたえありでした。

出演:細貝光司、山像かおり、石住昭彦、ダンプ松本、上田桃子、亀田佳明、斉藤祐一
脚本:秋之桜子(羽衣1011) 演出:高橋正徳(文学座) 美術:乘峯雅寛 音響;原島正治 音響操作:栗原亜衣 照明:阪口美和 映像:浦島啓 舞台監督:加瀬幸恵 衣裳:上岡紘子 制作:藤井良一(江古田のガールズ) 撮影:其田益成 WEB製作:柴田洋佑(とくお組)
(全席自由)前売り3300円 当日3500円 学生3000円(要学生証)  最初の3回はどなたでも2800円! ※受付・開場は開演の20分前です。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~unks/next.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年07月08日 12:42 | TrackBack (0)