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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2002年06月30日

演劇集団壺会『エトワール探偵団』06/28-30武蔵野芸能劇場

 壺会の第2回公演。しのぶは初見。
 2002年しのぶの観劇ベストテンの衣裳賞の次点でした。

出演=北見ももえ/高橋朋子/塩谷智子/大塚雄史郎/岡本乙女/村山剛/高橋澄子/和知健明/内海詩野 ほか
作=高橋朋子 演出=内海詩野 美術デザイン=柿崎浩司 照明=加藤九美(F.STAFF.rise) 音響=小野崎雄太 衣裳=柏原桂子 振付=鯛中卓也 舞台監督=齋藤 宣伝美術=KYO.U 宣伝=岡村一男 制作=壺会
演劇集団壺会:http://www1.odn.ne.jp/~cbu24420/

Posted by shinobu at 23:42 | TrackBack

2002年06月22日

チェーホフ『櫻の園』新国立劇場・小劇場06/21-07/21

 栗山民也、演出。堀尾幸男、美術。勝柴次郎、照明。という、個人的に超お薦めしたい舞台です。

 チェーホフの最高傑作と言われる「桜の園」の舞台を、明治末期の日本は信州に変えて作られています。放蕩先のフランスから、桜でいっぱいの大庭園があるお屋敷に帰ってきた女主人たち。でも既に彼らは財産を全て使い果たしてしまっていた。今となっては歴史と思い出がつまった自慢の桜の園が競売にかかるのを待つばかり。

 「私は今までどおりに生きていたい。」「私をわかって。」「私を愛して。」
 愛、愛、愛。 あぁ、チェーホフ様。あなたは本当に人間を愛してくれているんですね。観ている私たちのことも。

 舞台美術は人形劇の額縁をイメージしているようでした。分厚い茶ビロードの幕が左右に開き「さぁ、楽しい人形劇の始まりだよっ!」舞台で繰り広げられる出来事はすべて人形が演じる一瞬の夢。そう、人生は舞台。

 必ずどこかに現代風な味を残し、あくまでもこれは「舞台です」と知らしめるかのように完全には作りこまないんですね。そこが栗山&堀尾 舞台の特徴だと思います。「満開の桜だわ」と窓辺から言うけれど、実際、窓の外に見えるのは白いカーテンだったり。そうすることによって想像力の翼がはばたくんですよね。無限の広がりが現れるんですよね。

 久々に語りかけるような照明を味わいました。肌寒い早朝の朝日。冷ややかな月光。役者を優しく輝かせるやんわりとしたスポットライト。照明だけで泣けるんです。

 ヘアメイク(林裕子)がすごく良かったと思いました。銀粉蝶さんの口紅とか、森光子さんのヘアスタイルは本当にステキ。キムラ緑子さんは誰だかわからないほどの変身振り。段田安則さんのかつらなんて本当にハゲてるのかと思いました(笑)。
 衣装(前田文子)も本当にすばらしかった。時代背景はもちろんですが、その人の性格まで代弁していました。

 森光子さん、初めて拝見いたしました。歩いて出てきただけで空気が光るようでした。「だめよ~、私バカなんだからぁ。」と心細げに甘える小悪魔的キュートさ。「あなたはもっと勉強しなきゃ。何にもわかってないんですもの。」と嘲笑する辛らつな目。観る者すべてを魅了してしまうそのたたずまい。本当にお美しい。根っからの女優さんなんですね。『放浪記』観に行かなきゃ。

 初日ということで第一幕は役者さんが皆さんちょっと硬めでしたが、段田安則さんのおかげでぶっ飛びました。そう、チェーホフはコメディーなんですよね!

 それにしても出演している役者さんは本当にプロ中のプロばかり。それゆえか、木を見て森を見ず演出になっちゃった箇所がチラホラ、かも。でもそれは栗山さんに心酔している私の激辛な感想です。

新国立劇場HP : http://www.nntt.jac.go.jp/

Posted by shinobu at 16:41 | TrackBack

2002年06月16日

ユニークポイント『ペリカンの群れ』06/11-16「劇」小劇場

 お友達の南口奈々絵さん(劇団ショーマ)が出演されるので観に行きました。チラシとかでユニーク・ポイント、気になっていたんです。

 リアル演技でハードな内容のお芝居でした。ごく近未来の日本(の周りの海)を舞台にしていたと思うのですが、テロリスト達の内部事情を見せているような内容でしたのでセリフを聞くのも登場人物の心理や行動を観るのもつらかったです。モチーフはやっぱり旧・日本赤軍、かな。

 「逃げ出すな。世界を置き去りにしたままで。」というのがタイトルの横につくキャッチコピー。テロリズムに対する批判の気持ちでテロリスト側を描いたというのがわかるので、それにはほっとしました。

 南口奈々絵さん。そもそも美人だし、きりっとした目としゃきっとした語り口が役にぴったりだったと思います。軍パンの後姿がセクシーなんだなぁ~。舞台の設定がいわゆる密室の極限状態だったので、もっともっと演技がきつくても良かったかも。でもそれは演出意図だったんでしょうね。すごく細かいところまでしっかりと指導を受けているように感じました。

ユニーク・ポイント : http://www.uniquepoint.org/

Posted by shinobu at 00:18 | TrackBack

2002年06月13日

reset-N『DUST』中野ザ・ポケット06/11-16

 私が大ファンのリセット・エヌです。
 今回は劇団という形態になって初めての公演ということで。なんだか初々しい空気と若いパワーというか、なにかしら明るさを感じました。登場人物もいつもよりかなり増えているようでした。

 絶望のどん底に居る人達がさらにそのどん底のまた下にどんどんと堕落していき、限界まで至った時の恍惚。残酷の極致。美へと変貌するグロ。それを舞台の人と一緒に体験して、背筋からぞぉっと滴るように気持ちよくなる。それが私のreset-N。という風に勝手に期待しちゃっているだけなのですが、今回はそれが薄かったな~と。

 温かさとか柔らかさとかもクローズアップされていたからかな。それはそれで残酷さをより際立たせられたりするんですが。

 町田カナさん。初めて見たプチぼけ&かわいらしいキャラ。上手いですよねー。
 坂本弓子さん。セクスィィィィィイイイ!!超スタイルいいんですねーっ。
 文学座の方(お名前わからない)が出ていらっしゃらなくて寂しかったです。

 開場時間ぴったりに着いてしまい、案内されるがままに会場に入るとそこは・・・・まさに「クラブ」。これから観に行かれる方、早めに行かれる事をお薦めします♪

reset-N : http://www.reset-n.org/

Posted by shinobu at 00:22 | TrackBack

2002年06月08日

フィリップ・リドリー作『ピッチフォーク・ディズニー』シアタートラム05/24-06/23

 うぅぅぅ~・・・怖かったです。もー・・・・・ヤっっ!って思うほど。心臓の弱い方や、グロ苦手な方にはお薦めしません。

 白井晃さんっぽい作品でしたね~。「エス 記憶のけもの」とか「ムーン・パレス」とかと同種類。知的オタクっぽいんですよね。ファンタジーなんだけどハードコア、みたいな。

 フィリップ・リドリーさんと言うと映画でも有名なんですよね。「柔らかい殻」とか。つまりかなり芸術性が高い、いわゆる「スノッブ」な作品を作られる方のよう。まさにそんな感じの脚本でした。リーディング・ドラマとして去年は世田谷パブリックシアターで朗読されたそうですが、朗読なら良かったのに・・・・と思うほど、怖かった。濃かった。

 舞台装置がすっごく象徴的で渋い。壁の質感や家具の細部までこだわりを感じました。横に広いトラムの舞台を、狭く縦長に使うってのがそもそも良い。照明もまるで絵画のようにさまざまな色彩を舞台に映し出して、それ自体が作品のようでした。

 宝生舞さん。すっごく良かった。ハスキーな声も魅力。才能ある! また成長されたあなたを観られたことで、私は満足することにします。

 萩原聖人さん。きっとこういうお芝居がお好きなんでしょうね。小難しいヤツ(笑)。 かわいらしい少年っぽさが持ち味で、きっちり発揮されてました。しっかしあの長セリフ!30分以上だよっ!あんなの初めてだよ!!!

 山本耕史さん。悪い役って似合わないと思うなー・・・。上手いしかっこいいしキュートだし、はっきり言ってファンなんですが、今回は痛々しかった・・・。射精(してるっぽい演技の)シーンとか、ヤだ。夢が壊れるっす。

 吉田メタルさん。ちょーコワ。動きはさすが新感線、ですね。

出演:
プレスリー:萩原聖人 ハリー:宝生舞 コスモ:山本耕史 ピッチフォーク:吉田メタル
世田谷パブリックシアターHP : http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/

Posted by shinobu at 23:13 | TrackBack

動物電気『えらいひとのはなし キック先生』06/05-12下北沢駅前劇場

 川村幸枝ちゃんが出演されているので観に行きました。

 動物電気、私は2回目なのですが今回の方が楽しめました。2度目だからかな~、舞台に立ってらっしゃる役者さんに愛を感じてしまうんですよね。やっぱカラダ張ってるからかなー?(笑)

 動物電気は「え?そんなこともやっちゃうの!?」と思うようなことを目の前でじゃんじゃんやっちゃうのが魅力ですよね。まさか舞台上で焼肉をジュージュー焼いて、客の前で何の躊躇も無く食べちゃうなんて(笑)。駅前劇場、すごいね。火も水もOKなんだね。

 衣装が凝ってて、それだけで笑えるんですよね。今回もタイツが大活躍。それに、皆さん何度も着替えられましたね。大変だよなーアレ。観てる方はただ楽しいんだけど。舞台、カーテンをすごく上手に使ってらっしゃったなーと思いました。シンプルだけど動きがあって。

 幸枝ちゃん、登場時間は少なかったかもしれませんが最後でドッカンです。すごかった(笑)。

 客席が豪華でした~。拙者ムニエル、猫ニャー、ベターポーヅ、JAE、G2さんと元MOTHERの方々・・・等。ここっちも舞台上だったのか?と思うほど。

Posted by shinobu at 01:08 | TrackBack

2002年06月04日

新国立劇場演劇『その河をこえて、五月』06/03-13新国立劇場・小劇場

 平田オリザ(青年団)演出、初体験です。2002年日韓国民交流年記念事業。朝日舞台芸術賞グランプリを受賞しています(2005年追記)。舞台写真はこちら

 2年半前からスタートした企画だそうです。集客数やお金が目的ではなく、長期的視野で理想(目的)を実現するためにお芝居を作る。国立の劇場だからこそ出来ることですよね。すばらしいと思います。

 本当の意味で日韓共同製作なんですよね。役者さんもほぼ半分ずつが日本人と韓国人。演出も平田さんと韓国人の方との2人だし、脚本も平田さんと韓国人の方との共著です。脚本は、通訳さんを挟んだ電子メールのやりとりで第4稿まで書き上げたとか。内容もまさに韓国人と日本人との係わり合い。在日韓国人も出てきます。

 韓国に住む日本人が集まる韓国語学習サークルのお花見。そこに韓国人家族も花見にやってきます。河原で繰り広げられる日・韓・在日それぞれの過去と現在。悩み、希望、そしてこれから。二国間のド真ん中直球勝負だと思います。

 平田オリザさんのお芝居は『ハイパーリアリズム』というジャンルになるそうです。なるほど、リアル。自然。まんま、を狙ってる?それゆえかクサイところが・・・・どうしても目に付いちゃいます。

 気持ちの良いそよ風の吹く昼下がり。満開の桜の木の下でお弁当を囲みながら談笑する人たち。なのに、深刻な話になるとちょっと照明が暗くなったり、いい間合いで効果音が鳴ったりする。・・・・すごく白々しく感じちゃうぅ。

 平田さんの脚本はものすごく真摯な姿勢で書かれていて彼自身の愛を感じられるものでした。また、彼の演出手法はそれとして確立されたものがなのでしょうが、この作品については、観る者に未来への確かな夢や生き続けることへの活力を与えられるかどうかと、私にはそういう力は感じられませんでした。

 美術は島次郎さん。最小限なリアルさ。桜の木から花びらがはらはらと落ちつづける仕組みがさりげなくて良かったです。

 しのぶいちおしの三田和代さんは、孫がいるおばあさん役。ほんっとそのまんま普通だったので物足りなかったな。まさに普通のおばあさんなの。いい人らしさを全面に出してらっしゃいました。てゆーか三田さんご自身がいい人なんだと思います。

 韓国人女性って本当にパワフル。体から常に噴出す躍動感。苦手です。

 新国立劇場HP : http://www.nntt.jac.go.jp/

Posted by shinobu at 18:16 | TrackBack

2002年06月03日

bird's-eye view『サウンドシステム』駒場アゴラ劇場10/9-15

 仲良くさせていただいていますバーズ。はっきり言ってファンです。今回はセカンドラインということで、あくまでも本公演ではなくショート・コント集みたいな構成でした。

 笑った~♪ほんっと心置きなく。楽しかった~♪キレイで元気で明るくて。完全に一人の観客になってエンターテインメントを味わいました。あと、ミーハー気分も少々。うふふん。だって男の子は美形だし女の子はカワイイし♪ラブあり、いたずらあり、ぶりっこあり、ベタなコント&シュールなやりとりあり。とにかく楽しかった!

 ダンスが良かった~。選曲も最高!『ズンドコ』いい!!振付(後半)担当のピエール(杉浦理史)さん曰く
「演劇の中のダンスってマスゲームというか群舞だと思うんです。」そうですよね。全員が本職のダンサーみたいに踊れるわけじゃないんですから、観客は技術よりもコンビネーションとコミュニケーションを楽しむと思うんです。

 衣装も良かったです。男子はちょっぴり宇宙系の黒で統一。制服フェチの私にはグー。女子の赤チェックのスカートがヒラっとひざ上まで開いちゃうのがHでグー。

 前回までメインだった松下好さん、柏原直人さん、山中崇さん等が今回出ていないことで一体どういう作風になるんだろう?と思っていたのですが、あまり際立った変化はありませんでした。それってスゴイことだと思うんですよね~。つまりバーズの色というか、作品の個性がシステムとして確立されたことになるから。品質保証が出来ている、とも言えます。構成・演出の内藤達也さんのお力なのかも。

 客演さんも多数呼ばれていたのですが、皆さん輝いてましたね~。

 幸野友之さん(方南ぐみ)、さすがですね。決めるところは決める。抜くところは抜く。安心です。踊ったり団体で動く時に自分の存在を消すことができるのがすごいと思います。

 石曽根有也さん(らくだ工務店)、美形が際立ったね、全く。カッコいいってのは善いことだ!!欲を言うと、演技の方ももっともっと2枚目風にすれば、より笑えたかも?と私は思います。

 桑原裕子(KAKUTA)さん、キュートでした。すごく素直で優しい人なんだろうなと思いました。ペテカンの時はちょっと怖い印象だったけど今回はすっごく女の子してて良かったです。

 ちょっとマイナス点を挙げるとすると、映像はそんなに良いとは思いませんでした。特に最初のニュース。あのザーザーは何の狙い?ま、わざわざ書くことも無いぐらいのことなんですけどね。なんだか褒めすぎちゃったので(笑)。

 次は来年7月に青山円形劇場。楽しみです。

バーズアイビューHP : http://www.b-ev.net/

Posted by shinobu at 22:37 | TrackBack